KING MEETS LITTLE QUEEN 作:ジャンボス
この小説はピクシブにも同じアカウント名で投稿しておりますが、より多くの人に読んでもらいたいと思い、ハーメルンにも投稿してみようと決めました。よろしくお願いします!
今回のゴジラはハリウッド版で2014年に公開された「GODZILLA」のゴジラです。マクロスFの世界観は劇場版「サヨナラノツバサ」の後の設定です。そのため「時の迷宮」とは関係ない世界観になっていますが、何卒ご了承のほどよろしくお願い致します。MUTOとの戦いの後にマクロスFの世界に転移したゴジラは小さくなっていて、そこでランカと出会い一緒に生活する所から物語はスタートします。
2012年に始まった人類の宇宙移民計画から47年、数多くの移民船団が宇宙に散らばり新天地を目指していた。
西暦2059年、そのうちの一つである第25次新マクロス級移民船団 マクロス・フロンティアは昆虫型宇宙知的生命体「バジュラ」と遭遇、これと戦闘になった。
その闘いは甚大な死者と被害をもたらした。
だが実際は全て同じマクロス船団の「ギャラクシー」の陰謀であり、彼らはバジュラをコントロールし、全銀河を支配しようと目論んでいた。
しかし、フロンティア船団は永きに渡るバジュラとの戦争を二人の歌姫、「ランカ・リー」と「シェリル・ノーム」の歌によって終結に導き、ギャラクシーの野望を打ち砕いた。
そして、この二人の歌を「早乙女アルト」という青年パイロットがバジュラに届け、見事バジュラとの対話に成功、和平へと持ち込む事が出来た。
しかし、この戦争が終わると同時に「早乙女アルト」は行方不明、そして全てを出し尽くして歌った「シェリル・ノーム」は昏睡状態となり、未だに目を覚ましていない。
今、バジュラの母星に移住し、未来に向けて奮闘しているフロンティア船団を歌で支えてるのは「超時空シンデレラ」こと
「ランカ・リー」ただ一人である.....。
彼女は歌い続けた。
尊敬しているシェリル・ノームが目を覚ますまで。
そして、心から好きだった早乙女アルトが帰ってくるまで....。
西暦2014年....、
ここはバジュラ本星とは時間軸も世界もましてや、「星」自体が違う全く別の「地球」。
本来なら宇宙移民計画から僅か2年しか経っておらず、そしてまだ地球は「ゼントラーディ人との戦争で荒廃し、住めなくなった」というはずである。
しかし、今もこの「地球」には人々が謳歌し、その繁栄を築いていた。
そう言うなればここは「平行世界」または「パラレル・ワールド」という別次元の地球なのだ。
その世界の人々は確かに繁栄を築いていた。
だが、突如として訪れた「災厄」によって、それは長くは続かなかった。
事の始まりは1954年のビキニ環礁の水爆実験から始まった。
「実験」と称していたが実際はある「生物」を殺すためだった。
だが、水爆ですらその「生物」を殺す事はできなかった。
そして、それから45年後の1999年、フィリピン諸島のウラン採掘場の地下にて発見されたのは巨大生物の化石と、それと共に発見された二つの卵。一つは残っていて、もう一つは中から「何か」が生まれた様に割れていて、そしてそれは地中から地上へと這い上がり、海へと渡ったような痕跡が見つけられた。
そして、同時期に日本の原子力発電所にて謎の地震が起き原発は破壊され辺りの街から人々はいなくなった。
その15年後の2014年、原発事故の原因はとある「巨大不明生物」によるもので15年もの間眠りについた後、辺りの放射能を全て吸収、成長し、日本を離れホノルル、そしてアメリカ合衆国へと渡った。
同時に「奴」も目覚め、ホノルルにて「巨大不明生物」と遭遇した後に戦闘。その後、両雄はアメリカ合衆国へ向かった。
「奴」が「巨大不明生物」を殺そうとする理由は「仇討ち」であり、「生存競争」でもあった。
そして、アメリカに着いた「奴」は「巨大生物」とそのつがいの「雌」と死闘を繰り広げ、辛うじて闘いに勝利した。
だが、傷は深く人間が使おうとした核兵器の放射能を吸収しても全回復までとはいかなかった。
「奴」は海へ戻り、永い休息に入ろうとしていた。
だが....、
どこかで「歌」が聞こえた。
そもそも「生物」に「歌」という概念があるかどうかは分からなかったが、彼には本能的にそれが「何かの歌」という事は認識できた。
初めて聞く「歌」だが、どこか懐かしくもあった。
「やさしく、暖かく、生きとし生けるもの全てを包み込む」そう彼は聴き取った。
そして彼は自然と歌が聞こえる方向へ泳いでいった。
体力が回復しきってないにも関わらず彼は泳ぎ続けた。
しかし徐々に意識は朦朧としていき、そして最後にはその瞼を閉じた。
フロンティア船団・アイランド3 人工島(浜辺)ー
ランカ・リーは悩むと一人になり歌う事で落ち着こうとしていた。
今回、彼女は新しい曲のPV撮影にてアイランド3に来ている。
彼女の存在はすでに伝説の歌姫「リン・ミンメイ」に匹敵するといっても過言ではなく、そのセキュリティも大統領と同等かそれ以上とも言える。
バジュラとの戦争をシェリル・ノームと共に終わらせ平和へと導いた事により彼女の名は全銀河に知れ渡った。
名実共に彼女は銀河のスターになったのだ。
しかし、彼女は苦しんでいた。
表向きは笑顔を絶やさず全力で仕事に取り組んでいたが、実際の彼女の心は不安だらけだ。
(シェリルさん....、もし目が覚めなかったら...)
(アルトくん....、早く帰ってきて)
その様な想いが毎日彼女の頭の中を巡っていた。
更にフロンティア船団がバジュラ本星に到着してからは彼女の仕事はどんどん増えていったため、彼女の負担や重圧は尋常なものではなかった。
そのため彼女は休憩の合間をぬって一人になり、そして彼女が記憶を失っていた時唯一憶えていた歌「アイモ」を歌っていた。
それは彼女の母から伝わるバジュラの「恋の歌」である。
この歌を歌う時、彼女は心を落ち着かせる事ができる。
この一時だけは苦しみから解放される。
そして、彼女は待ち続けていた。
二人が帰ってきて、また一緒の時間を過ごせると....、そう信じて...。
ランカは休憩の終わりが近いと感じ仕事場に戻ろうと、もと来た道を戻ろうとした時、
彼女はそこで奇妙なものを見つけた。
そこには黒くてトゲの様なものが生えてる物体が砂浜に打ち上げられていた。
だがよく見ると、それは生き物だった。
尻尾があり、全身に爬虫類を思わせるウロコがあり、背中に小さな背びれが並んでいて、見た感じが子供の頃本で見た「恐竜」と似ていた。しかし首の部分を見るとそこには魚類の様な「鰓(エラ)」があった。
更に彼女が知ってる恐竜との違いはその大きさだ。全長は尻尾を含んでも『1m』にも満たない。
だがランカはその生物の特徴を知ると同時に体中に傷がある事に気付いた。
(どうしたんだろう、この子!? すごい傷だらけ....)
ランカはどうしようか悩んだが、その生物が苦しそうに呼吸をしているのをみるとすぐに決意し、その生物を抱きかかえて急いで仕事場へ向かった。
(とにかくお医者さんに診せないと!)
本来ならこの後仕事があるのだが、そこは「超時空シンデレラ」。多少のワガママは許されるだろう。
彼女は目の前で傷ついてるものを見て見ぬふりなんて事は出来ない。
とにかくランカはこの生物を助ける事に専念した。
だが、彼女は知らない。
この「生物」が「別の世界」からやって来た事などを。
そしてこの「生物」がその世界では「破壊神」または「怪獣王」と呼ばれている事を、彼女は知らない。
その生物はとある日本列島の太平洋側の島の伝説から取って、『ゴジラ』と呼ばれている事を…。