東方庇護録(旧作)   作:まほろばのーぶる

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第38話:地獄の女神はお見通し~色魔とサトリとトラウマと~


Mormo perspective

 

ぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷに

 

「ところで、レーヴァ?気になる事があるんだけれど。」

「んぅ?なぁに?モーちゃん。」

 

あたし達は、夢幻館に向かったアズールさんと別れて、月光館に住む準備をする為に荷物をまとめていた。

 

元々月光館に住まわせてもらっているあたしは荷物をまとめる必要はない。

だから、キルケー達が荷物をまとめている間、気になる事をレーヴァに聞いてみる。

 

もみもみもみもみもみもみもみ

くりくりくりくりくりくりくり

かりかりかりかりかりかりかり

 

んっ...///

 

「・・・ん、いや、そうだね。その前にまずは単刀直入に聞くよ。なんであたしの胸を鷲掴みして揉みしだいているのかな?」

 

先程から、レーヴァがあたしの背後で、脇の下から手を入れて、胸を鷲掴んで揉みしだいてくる。

 

そんなレーヴァの奇行には慣れているので放ったらかしていたが、手つきが凄くいやらしくなってきた。

 

これは良くないと思い、あたしの能力まで使って全力でレーヴァの手を掴んで止める。

全力じゃないと、理不尽の権化である彼女は止まらないからだ。

 

「?う〜んっとねぇ。・・・そこにおっぱいがあったから?」

「なんで疑問形なのかな?とりあえず、皆顔真っ赤でチラチラこっち見てきてるから止めてくれると助かるかな。」

 

さっきから、キルケー達が顔を赤らめさせてチラチラこっち見てるし、教育にも悪いから止めて欲しいんだけどなぁ。

 

「えぇ〜。・・・仕方がないわねぇ。まぁ、良いわ。また今度ね。」

「今度もだめだよ。」

 

そう言って、今度はあたしの膝の上でお利口に大人しく座ったレーヴァ。

 

・・・こう見えて、あたし達とは桁違いの年月を生きている真祖の吸血鬼なのだが、そんな面影は1つも感じられない。

 

そんな彼女は様々な世界を司るあたし達のご主人様とも、あたし達以上に付き合いがある。

だから、あたし達からすると得体の知れない存在・・・なのだが、こうして見ると、ただの変態少女にしか見えない。

 

「それで?モーちゃんの気になる事って何なのかな?」

 

そう言ってレーヴァは、見ていると吸い込まれそうな程に綺麗な深紅の瞳で、あたしを見てきた。

あたしの考えてる事なんて、その目があればお見通しだろうに、わざわざ聞いてくれるのは、彼女が話好きだからだろう。

 

こういう所が、あのさとり妖怪とは違う所だろうねぇ。

あの子も、レーヴァに会って、こういう所を見習ってみても良いと思うのだけれども、意外と頑固な奴だからなぁ。

妹の方は瞳を閉ざして随分経つけれど、純粋に何でも楽しそうにしているし、妹を見習ってもっと視野を広げて色々と興味を持って欲しいものだよ。

 

「あぁ。それはだね。レーヴァは、てっきり夢幻館に向かったアズールさんに着いて行くと思っていたのだけれど、どうしてあたし達に着いて来たんだろう、と思ってさ。」

「ふんふふ♪それは、モーちゃんと絡み合いたかったからよぉ♡」

「・・・・・」

「・・・ふふ、冗談よ。冗談だから、能力の行使を止めて欲しいのだけれども・・・」

 

からかってくるレーヴァに能力の出力を最大限まで引き上げてみると、彼女はあたしの膝の上でぐだんとあたしに撓垂れ掛かかってきた。

 

「おっと。ごめんねぇ。レーヴァがあまりにも変な事言うから思わず、全力で能力を行使しちゃったよ。・・・それでも、脱力だけで済んでる君は、知っていたけど大概理不尽な存在だねぇ。」

「ふふふ♪私を手玉に取るなんて100万年は早いわよぉ♡私をどうにかしたいのなら、それこそティアちゃんを連れてこないとねぇ。」

 

そう言って、扇状的な顔で舌なめずりをするレーヴァ。

まぁ、ご主人様もレーヴァと同じタイプの方だからねぇ。

いつも思うけれど、ご主人様とは気が合いそうだね。

 

「それで、アズちゃんに着いて行かずに、モーちゃん達に着いてきた理由だったかしら?」

「あぁ、そうだね。レーヴァはアズールさんに夢中だったのに、どうしてなのかなってね。」

「理由は、こっちの方が面白そうだったからよ。アズちゃんの方は、可哀想だけど大変な事になりそうだし、だったらティアちゃんがいるこっちの方が楽しそうじゃない?」

「へぇ〜・・・うぇ!?ご主人様いるの!?」

 

レーヴァの言葉に驚いて、周囲の気配を探ってみる。

それでも、ご主人様の気配は感じられず、訝しげにレーヴァを見ていると、ふと、レーヴァが部屋の扉の方に目を向けた。

 

 

「さすが、レーヴァちゃんね。何でもお見通しみたいだわ♪」

 

 

そんな言葉とともに、部屋の扉をガチャりと開けて入って来たのは青髪の美しい少女と、ピンク髪の可愛らしい少女。

 

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ご主人様!?

本当にいた・・・。

 

というか、どうしてここに!?

今は月の連中への攻撃を計画している友人様と一緒に、世界中を旅しているんじゃあ・・・。

 

「・・・ヘカーティア様。どうしてここへ・・・。」

 

そんな言葉を消え入りそうな声で発したのはキルケー。

キルケーにとっては数百年ぶりのご主人様との再会だ。

 

「あらぁ。子供たちに会うのに理由なんているのかしら?」

 

ゆっくりと、歩いてキルケーの元に歩いていくご主人様。

 

「な、あ、うぅ。私は・・・貴方に捨てられたかと・・・思って・・・」

 

ビクッと震えて、後退り、涙目で言葉を詰まらせているキルケー。

そんなキルケーの言葉に肩をすくませて、ため息を吐くご主人様。

 

「・・・そんな訳ないじゃない。貴方は私の可愛い可愛い娘のようなものだもの。今までよく頑張ったわね。偉いわぁ。でも、これからは、辛くなったらちゃんと私に相談しに来なくっちゃダメよ?」

 

ご主人様はそう言いつつ、キルケーに近付いてコツンと優しくキルケーを小突いた。

 

「・・・うぇ。・・・グスン・・・。」

 

キルケーの綺麗な黒い瞳にみるみるうちに涙が溜まっていく。

 

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「う、うわぁぁぁん。ヘカーティア様ぁ。寂しかったよぉ。」

「あらあら、よしよし。大変だったわねえ。ごめんね、あんまり構ってあげられなくて。」

「違っ!!・・グスン。ヘカーティア・・様は・・・月での事もあるし・・大変・・そうだったからぁ・・・グスン・・・迷惑かけちゃ・・・ダメだって思って・・・相談しなかったのは・・私・・・グスン・・・自己解決できなかった私が悪いんです!」

 

泣きながらも、涙声で、必死に説明しているキルケー。

少し支離滅裂な言葉になっているが、言いたいことは分かる。

でも・・・

 

「いや、あたしもキルケーが辛い時に、助けてあげられなかった。悪いのはあたしだよ。」

「それを言ったら苦しんでいるアンタに気づかなかったアタイも悪いよ。」

「キ、キルケーさんを止められなかった私も悪いです。」

 

そんなキルケーの言葉にあたし達全員が、同じ様に悪いのは自分だと答える。

 

「ほら、あの子達も言うように、貴方だけが悪い子じゃあ無いのよ?・・・悪い物事っていうのはね、あらゆる事象が巡り巡って生じる、いわば運命のようなもの。だから、ね?キルケー、貴方一人の所為で生じるものでも無いのよ?」

 

そう言って、ご主人様はキルケーの涙を拭ってあげている。

 

「ほら、泣き止んで?久しぶりに貴方に会えたのだから、とびきりの笑顔を、私に見せてくださいな?」

 

そう言って、ご主人様はキルケーにタオルを渡して、にこやかに微笑む。

 

キルケーは、受け取ったタオルでごしごしと顔を拭いてから改めて顔を上げる。

 

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「ただいまです。ヘカーティア様!」

 

そんなキルケーは、とびきり元気で可愛らしい笑顔をあたし達に見せてくれた。

 

 

 

「うんうん♪オーケーオーケー♪良い笑顔だわぁ。」

「わぁ!?」

 

ご主人様はそう言うと、キルケーを抱きしめて私に目を向ける。

 

「モルちゃん。後は任せるわねえ。私はこの子を甘やかすという、大事な用事ができましたので、早々とお暇しますね♡」

「え!?ち、ちょっと、ヘカーティア様ぁ!?」

 

鼻息を荒くした、頬を染めたご主人様はそんな言葉とともに、ワタワタ慌てるキルケーを連れて、パッと消えた。

恐らく地獄にある我が家に連れ去ったのだろう。

 

・・・本当に嵐のようなお人である。

というか、任せるって言ったって何を任されたんだろ・・・。

 

 

ベシッ

 

 

「いてっ」

「貴方は私の事を頑固者だと思っていたのですね。」

 

突然消えたご主人様に唖然としていると、後ろから誰かに小突かれた。

振り向くと、そこにはご主人さまに忘れられて置いていかれた、さとり妖怪【古明地さとり】が居た。

 

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「失礼ですね。ヘカーティア様は私を忘れて置いていった訳ではなく、場を鎮めるために、説明要因として残して行ったのですよ。・・・まあ、私の仕事はこの手紙を渡すことだけなんですがね・・・。それと、私は頑固者ではなく、思っていることを全て口にしているだけです。正直者と言ってほしいですね。」

 

そんな彼女は、懐から取り出した手紙を机の上に置いてジト目であたしの事を見てくる。

 

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「・・・あぁ、あのねぇ・・・」

「『それでも周りに配慮せずに何でも口に出しちゃうのは良くない事だと思うんだがなあ』・・・ですか。それもそうかも知れませんが、私も普段から、聞きたくもない皆さんの本心を聞いているのです。私自身も我慢せず、何でも貴方達に言いたくなるじゃないですか。」

「・・・じゃあ・・・」

「『じゃあ心を読まなければ良いじゃないか』・・・ですか。確かに、この第三の目を逸らせば他者の心は深くは読めなくなります。ですが、何を考えているかは聴こえてくるんです。まあ、それがさとり妖怪としてのアイデンティティーですし、別にそんなに気にしませんけど。」

「ぐぬぬ・・・」

「あぁ、無駄ですよ。貴方の能力はそんなに汎用性の高い能力ではないのですから、『頑張って能力で止めれば、読心を止めることができるかな』って思っても、丸聞こえですからね。」

「・・・はあ、まったく・・・」

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「ああああ!!!今、『妹は良くできた子なのに、なんで姉はこうも面倒くさいんだ』なんて思いましたね!!言っておきますが、こいしは確かにとってもかわいくて、良い子で、素晴らしい妹ですけれど、そんな事、私が貴方に言われる筋合いはないです!それに・・・」

「ストップ!ストーーップ!!!さっきから、あたし何にも話せてないんだけど!」

「『人の話を聞きなさい、この耳年増!!』ですって!!!もう許しません、貴方の恥ずかしい過去を全てさらけ出してあげます。」

「や、やめろぉ!ごめんって。言い過ぎた、ってか言って無いけど、思っちゃったのは謝るからぁ。」

 

そんなこんなで場を鎮めるどころか、混沌(カオス)にさせているさとりは、第三の目をあたしに向けて、目を見開いた。

 

「今更謝っても遅いわ!さあ!恥辱の記憶で幻滅されるがいい!想起〖テリブルスーヴ・・・〗ひぁ!?」

 

さとりに恥ずかしい記憶を想起されてしまう直前、急にさとりが可愛らしい声を上げた。

 

「盛り上がっているところ悪いのだけれど、えと、あぁ!さとりちゃん?っていうのね。さとりちゃんはティアちゃんから伝言を預かっているの?」

「・・・えっ。いや、あの。伝言は特に無くて、その手紙に全て書いてるからって・・・じゃなくて、急に貴方は何をするんですか!?私は脇が弱いんです!いきなりくすぐらないでください!・・・といいますか、貴方はどちらさまでしょうか?どうして私の名前を・・・」

「良いから良いから、あっでも、お姉さん、さとりちゃんの事も、もっとよく知りたいなあ。さとりちゃんって、ちっちゃくてかわいいわねぇ」

「えっ!?あ、あのいきなりそういうこと言うのは、よ、良くないと思います・・・というか貴方も小さいじゃないですか・・・。でも、貴方は思った事を全て口に出しているのですね・・・。貴方のような純粋な正直者は初めてですよ・・・。」

「あら、私は、自分にも他人にも嘘なんか付いたことないわ。思ったことを思ったようにするのが私の生き方なのだから。」

 

さとりの手によって恥ずかしい記憶を想起されそうになっている時、レーヴァが妨害してくれた。

 

た、助かった・・・。

このままでは、皆がいる前で、恥ずかしい記憶をさらけ出されてしまうところだった。

 

本当に助かったレーヴァありがと・・う・・・!!?

 

こちらを見ているレーヴァが『後でお礼は分かっているわよね♡』と口だけ動かして伝えてきて、舌なめずりをしながらこちらを見てきた・・・。

 

・・・しまった、とんでもない奴に借りを作ってしまった。

 

「自分にも他人にも嘘をつかない。それは素晴らしい考え方とは思いますが、一体、どうし・・・ひぅ!!!???」

 

それまで、毅然とした態度だったさとりが、急に顔を真っ赤にして、ビクリと震えて自分の身体を抱き締めながら、うずくまった。

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「あらあらあらあら♪どうしたのかしらぁ?」

「あ、あ、貴方、なんてこと考えているんですか!?」

「え?ただ、貴方を監禁して、裸にして吊し上げて、ありとあらゆるところを鑑賞したり、貴方のすべすべそうな瑞々しいお肌を撫で回したり、〇〇を〇〇に入れて、貴方が〇〇な表情になっているのを見てみたりしたいだけなのよ♡とりあえず、私が考えていることの1割くらいは言葉に現せたかしら♡」

「う、うぅ。この方、とんでもなく破廉恥な事考えてる・・・見ちゃ・・・ダメぇ」

 

さとりは顔を真っ赤にして、ビクビク震えながら弱々しく第三の目を両手で隠そうとする。

 

「あらぁ。恥ずかしがらずにもっと私を見て♡?ほらほらぁ♡」

「いやぁ・・・やめ・・・。」

 

レーヴァは第三の目を隠すさとりの両手を掴んで、無理矢理、第三の目に自分の心を読ませる。

 

「あぅ...///うぁ...///ひぁぁ...///・・・・・・きゅう

 

・・・どんな心を読ませたかは知りたくもないが、さとりは顔を真っ赤にして、目を回して倒れた。

 

「あら?倒れちゃった・・・何してもオーケーって事なのかな♡?」

「そんな訳ないだろう・・・。それ以上はやめて差し上げろ。」

 

倒れたさとりを、さっそく撫で回そうとしているレーヴァを全力で止める。

エンプーサが倒れたさとりを介抱してあげているので、この変態魔王をそっちに向かわせる訳にはいかない。

 

「これは、ご主人様の手紙かー?モルモー。これ、開けて読んで良いか?」

 

クラウンピースが机に置かれていた手紙を手に取って聞いてきた。

 

「あぁ。頼むよクラウンピース。あたしはこの変態を止めるので手一杯だからね。」

「あはははは。ターゲットがあたいらじゃなければ、レーヴァの暴走は見ていて面白いねぇ。さとりも懲らしめられて溜飲が下がったよ。」

 

そう言って笑うクラウンピース。

 

「じゃあ読むね。『この手紙を読んでいるという事は、レーヴァちゃんにさとりちゃんが洗礼を受けて目を回してる頃かしらね』ってすげぇ。合ってるぜ。さすがはご主人様。」

 

ご主人様は相変わらず、先を見据える力が計り知れない。

 

「『キルケーちゃんはしばらく地獄で甘やかしながら、月光館の門番の仕事をしてもらうわ!つまり、住み込みじゃなくて、地獄から通うようにするって訳ね。皆も寂しかったら、地獄に帰っておいで。純狐も落ち着いたから私はしばらく地獄でゆっくりする事にしたわ』・・・だってさ!アタイは地獄に戻るぜ!」

「わ、私もご主人様の傍にいたいですぅ。」

「あたしも・・・って言いたい所だけれど、あたしはアズールさんの定期診察があるし、アズールさんが心配だから月光館にお世話になるよ。」

 

アズールさんは後遺症なく、目覚めれたけれど、いつ何が起こるか分からないし、あの隙間妖怪も気になるから、あたしは残っていよう。

・・・ちょっと寂しいけれど・・・。

 

「『今、モルちゃんが寂しいって思ってるだろうから、ピースちゃんとプーサちゃんはモルちゃんの頭を撫でたげてね♪』だってさ。ははは!モルモーは正直じゃないなぁ。よしよし。(なでなで)」

「よ、よしよし。(なでなで)」

「あぅ...///」

 

あああああ!!!

恥ずかしい。

すっごく恥ずかしいんだけど・・・。

あたしが1番の年長者なのにぃ・・・。

 

・・・やっぱり、ご主人様はあたし達の事はお見通しなんだね・・・。

末恐ろしいお方だよ。

 

「えっと、何なに?『さとりちゃんは映姫ちゃんが相談事があるみたいだったから、映姫ちゃんの元へ向かうように伝えてるから目覚めたら自分で行けるはずよぉ。』って、映姫って、あのヤマザナドゥの四季映姫の事かな?アタイはあの人苦手なんだよね。」

 

それは、多分皆苦手だと思う。

地獄の偉いさんだし、会ったら高確率で説教されるから。

 

「おっと、これが最後かな。『最後にレーヴァちゃん』・・・」

「はいはーい!何かな何かな?」

「ちょっ!?」

 

能力まで使って全力で止めていたレーヴァが、簡単に抜け出して目にも止まらぬ速さでクラウンピースの前に移動し、餌を待つ小鳥のように、ソワソワとしだした。

 

「うわぁ!レーヴァ、お前それ以上アタイに近付くなよ!?ステイ!ステイだぜ!!!・・・じゃあ最後読むぞ。『最後にレーヴァちゃん。あんまり話せなかったけれど、また今度お話しましょう!いっぱいお土産話があるの♪私はしばらく地獄にいるから会いにきてね♡あと、レーヴァちゃんならもう分かってると思うけど、十分に気を付けてね?追伸:この手紙を読んでくれてありがとうピースちゃん。お部屋の引き出しに隠されてたピースちゃんの素晴らしい詩集(ポエム)は見なかった事にしてあげるわね』って、ああああああああぁぁぁ!!!!」

【挿絵表示】

 

最後の追伸を読んだクラウンピースは顔を真っ赤にして叫びだした。

 

詩集?

クラウンピースにそんな趣味があったとは、意外だ。

 

手紙を読み終わったクラウンピースは真っ赤な顔で、手紙をビリビリに引き裂いて松明で燃やして、そのままの勢いで、急いで地獄へと帰って行った。

 

そして、ビリビリに引き裂かれて燃やされた手紙が光り、宙に文字が現れる。

 

『プーサちゃん。ピースちゃんを追いかけて、ごめんねって伝えといて♪』

 

「ふふ♪本当にご主人様は何でもお見通しだね。」

【挿絵表示】

 

そう言ってクラウンピースの後を追って、エンプーサも地獄に帰って行った。

 

「あー楽しかった!久しぶりにティアちゃんの声も聞けたし、アズちゃんにも会えたし、今日は良い1日だったわぁ。」

 

頬を紅潮させて、本当に嬉しそうにしているレーヴァ。

 

「じゃあ、皆地獄へ帰ったし、あたしも月光館に戻ろうかな。じゃあね、レーヴァ。またね。」

「おーっとっと。モーちゃん♪まだ帰っちゃダメよぉ。私とお茶してくれる約束でしょう?」

「うぅ。それって今日の事だったんだね。・・・まぁ、いっか。お茶会の場所はレーヴァが用意してよ?」

「任せられたわぁ!じゃあ、さっそく地下室に向かうわよぉ。」

 

そう言って、レーヴァはあたしの腕を捕まえて、ずいずいと引っ張っていく。

 

「うぇ!?何で地下室!?ち、ちょっとレーヴァ、何だか目が怖いんだけど!?」

「大丈夫、大丈夫よぉ。そんなに変な事はしないわぁ。」

 

そうやってレーヴァに引きずられながら地下室に向かっていると。

 

ドゴォォォォオオオオ

 

「おや、この音は伯爵の部屋からだね。・・・大丈夫?心配じゃない?様子を見に行った方が・・・」

「大丈夫大丈夫ー!あの人の事は心配しなくても平気よぉ。そんな事より、モーちゃんとさっきの愛撫の続きを・・・お茶会する方が大事よぉ!」

「ちょっと、レーヴァ!?今聞き捨てならない、とんでもない言葉が聞こえてきたけどぉ!?」

 

レーヴァからとんでもなく破廉恥な言葉が聞こえてきたので、胸を隠して距離を取る。

 

「気の所為よ!お茶とお茶菓子は美鈴ちゃんが持ってきてくれるから、私達は早く地下室に向かいましょう♪」

 

そう言って、とんでもない力であたしを捕まえて引きずっていくレーヴァ。

・・・これは、逃げ出せそうにないねぇ。

 

そんなあたしは諦観にも似た思いを持ちながら、地下室まで引きずられていった。

 

 

 

 

 

 

 

その後

 

【挿絵表示】

 

 

 

 




【後書き】
どうも、最近時間が無くて、夜中に執筆していたら、書き始めた手が止まらなくなってしまい、かなり遅い時間まで書いてしまったまほろばです。
書き終わって、今後書きを書いていますが、眠たすぎて寝ぼけ眼です。
うぅ、ショートスリーパーになりたい。

それはそうと、36話です!
今話は、少し、気色の違う話で、アズールちゃんが夢幻世界にとらわれていた、一方その頃・・・のエピソードです!
ずっと夢幻世界編をだらだらするのもどうかと思い、ストーリーの幅を広めてみました!

あ、ちなみににじみでモザイクをかけている部分はなんとかすれば見ることはできますが、大体閲覧注意です。
特にレーヴァちゃんの場合。

そして、新たに2人の原作キャラクターの登場です。
古明地さとりさんとヘカーティア・ラピスラズリさんです。
裏設定で、ストーリー上はぬるっと出てきた二人ですが、実はアズールちゃんの復活の時から、こっそりと、紅魔館に隠れていました。
気づいていたのは、伯爵と夫人、小悪魔くらいです。
他の人妖はまったく気づきませんでした。

そして、名前だけ出てきた四季映姫様。
作者の推しキャラの一人です!
これから先登場していきます!

そして、今話最後にモルモーさんが、夫人に地下室に引きずり込まれました。
一体どうなってしまうのか・・・。
はい、最後の挿絵は、地下室に引きずり込まれてから10分後のモルモーさんの様子です。
おそらく、お茶会で出されたお茶やお茶菓子が美味しかったのでしょう。
恍惚な表情をしています。


※原作キャラクターの本作品でのキャラクター設定について、解釈違いなどあれば申し訳ありません。
できる限り原作をリスペクトし、原作に忠実なキャラクターで書いているつもりですが、あくまで二次創作なので、少し原作との違いがあるかもしれません。
申し訳ありません。



それは、そうと恒例ですが、今話での作業用BGMを勝手ながら紹介させていただきます。
まずは、東方原曲から
東方輝針城 ~ Double Dealing Character.タイトル曲より
『不思議なお祓い棒』

そして、猫又Master様が手掛けるBGMから
『CELTIC WIND (Caring Dance)』

を作業用BGMに使用させていただきました。

これらの神曲のプレイリストや、今話の作業用BGMに使用した理由や、感想など、活動報告にあげさせていただきますので、宜しければ御覧になってください。

と言いたいところですが、今日は夜遅いのでもう寝ます。
また明日活動報告は更新するので是非見てみてください!

たくさんのUA、お気に入り登録ありがとうございます!
なんと25000UA突破しました!!!
ありがとうございますぅ。
改めて、東方庇護録を書けているのは皆さんに見て頂けているからです!
本当にありがとうございます泣

今後も庇護録はまだまだマイペースに続いていきますので、これからもよろしくお願いいたします!!
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