Asyl perspective
「はぁ//はぁ//お嬢様ぁ・・・。落ち着きにぃ・・・なられましたかぁ?」
「ヴァルター。その、本当にすみません。落ち着きました。」
魔法の話でテンションが上がり、ヴァルターのしっぽや耳を思う存分もふもふしていると、息を荒くしたコンプライアンスに引っ掛かりそうな顔のヴァルターが見えたので、もふもふを止めてとりあえず、謝っておく。
見た目可愛らしい少女のヴァルターが、目を蕩けさせて、息を荒らげながら力なくペタンと座り込む姿は、一見すると凄く犯罪的で罪悪感が湧いてくる。
・・・とりあえず、撫で回したくなる欲求を必死で抑え込んでヴァルターが落ち着くまで謝りながらも、何度目かも分からない現状の把握を行うことにする。
まず、私やヴァルターは幻想とされる妖怪という存在であり、ヴァルターは私が名付けをした事で、妖怪としての死である「畏れの忘却」から脱却する事ができた。
また、私の存在値を分け与えられたことで、世界に存在を確立させることができ、畏れの減少による消滅を免れることができた。
・・・と小難しく言ってみたけど、自分で言っていて何を言っているのか分からない。
恐らく、幻想とは程遠い人間だったと思われる、私の前世の記憶にある常識に囚われて、いまいち現状を把握しきれない。
それくらい、前世の私にとって今の状況は非常識な状況だ。
そして、ヴァルターから出た魔法という言葉。
確かに前世の記憶でも魔法と呼ばれる現象はあったはずだが、そのほとんどが科学的に証明され、人の記憶には残っていない。
それは私の前世でも例外ではなく、みんな無意識的に魔法という存在を否定し、忘却していた。
前世の私は、そんな忘れさられた幻想を追い求めていたのか、関連する書物などを読み漁っていた様な気がする。
その中で幻想郷に関する書物を見つけ、その世界にハマりどっぷりとのめり込んだ・・・ような気がする。
記憶が曖昧であり、自分の事は上手く思い出せそうにない。
もどかしいですが、とりあえず記憶の方は今は考えないようにしましょう。
今、私が、考えるべき事は1つ。
魔法のこと。
知りたい!
使ってみたい!
研究してみたい!
とにかく、魔法と呼ばれる現象にものすご〜く興味をそそられる。
前世の記憶の影響かなんて関係なく、今の私が魔法を求めているのだ。
「・・・ふう、ふう、ふう。・・・ア、アズールお嬢様。すみません。
現状の把握をし、魔法の事で再度興奮しそうになっていた私だったが、落ち着いたであろうヴァルターを見て思案に
「ヴァルター。大丈夫ですか?」
「はい。ですが、もういきなり耳としっぽは触らないで頂けると助かります。」
「すみません。以後気をつけますよ。」
良かった。
触るなとか言われたらどうしようかと思った。
もふもふは心の癒しになり得るのです。
禁止令が出たらどうかなりそうです。
「それで、アズールお嬢様。拠点なのですが、1つ当てがあります。」
特に怒った様子もないヴァルターの様子を見て安心していると、ヴァルターから提案を受ける。
「おぉ!当てがあるのですか!それは助かります!」
今世では世界の右も左も分からないため、元々この世界の住人であるヴァルターはとっても心強い。
「では、早速向かいましょう。」
ふわり
「へ?」
なんとでもないように、空に浮かんだヴァルターに突然の事でビックリした私は変な声が出た。
「ヴァっヴァルター!?空に!?えっ?どうやって!?うぇ!?」
「お嬢様、落ち着いて下さい。お嬢様は飛び方を知らないのですか?」
突然の事にびっくりしている私を首をかしげて不思議そうな様子で見ているヴァルター。
そんな空にプカプカ浮いているヴァルターのローブの中は全裸少女なので、下からの光景に見えちゃいけないものがモロモロ見えているが、空に浮かんでいることにビックリするやら興奮するやらで落ち着きがない私は、その事を指摘出来ずに
「どうやって、飛んでいるのですか!?重力は?物理法則はどうなってるんですか!?」
「お嬢様、落ち着いて下さい。貴方様は吸血鬼です。空を飛ぶ方法は自身の空を飛ぶ姿を思い描く事。全ての魔法の根源たるエネルギーは意思の力であると、知り合いの悪魔が言っていました。」
ヴァルターの言葉にハッとする。
そうだ、私は幻想を追い求めていた。
物理法則や世界の法則に囚われてはいけない。
常識に、囚われてはいけないのだ。
私は空を飛ぶ事が出来る。
だって、私は吸血鬼なんだから。
自由自在に空を飛びまわる事の出来る、幻想たる存在なのだ!
ふわり
自分が空を飛んでいるイメージ、もとい妄想を意識的にしてみるとふわりと身体が浮いた。
未だに前世の記憶の影響からか、物理法則などの常識に囚われず、地面から足が離れ、浮いている今、違和感が凄い。
・・・いや、そんなことよりも。
「すごい!すごい!すごいです。!きゃー!私空飛んでますよ!ヴァルタァァァー!」
「ちょっまっお嬢様!?」
自分が空を飛んでいる事に大興奮の私は、空を飛べた勢いのまま、ヴァルターに突進し、抱きしめ、耳やしっぽをもふもふする。
「ひぁ//お嬢様//やめ//」
この後、すっごく怒られたけど、謝ったらお触り禁止令は解いてくれました。
「ヴァルター。その、本当にごめんなさい。落ち着きました。」
「お嬢様。。。本当に勘弁してくださいね。」
なんやかんや、許してくれるヴァルターは優しくて、いい子だなぁ。
ジト目可愛いなぁ。
「変な事考えてないですか?」
「考えてませんよぉ〜。」
空を飛べた興奮からかさっきから変な事ばかり考えてしまう。
落ち着かなければ。
平常心、平常心。
「・・・ところで、ヴァルター。拠点の当てとはどこにあるのですか?」
今更ながら、ヴァルターの言う当てが気になり聞いてみた。
今、私達は森の上を時速50km程で飛んでいる。
ヴァルターの拠点の当てとやらに向かっている途中だ。
「恐らく、こっちの方向に少し飛んで行った先にあります。」
少しという事は案外近い所なのだろうか。
「ふむふむ。その拠点の当てとは一体何なのですか?」
「私を追放した伯爵様の館です。」
「え?」
追放された館に向かっているのですか?
どうして?
受け入れて貰えそうにないですけど・・・。
それどころか怒られるのではないですか?
そんな私の心の中の疑念に気付いたのか苦笑いしながらヴァルターが答えてくれる。
「恐らく、伯爵様が私を追放したのはここに至るまでの運命を見通していたからだと思います。伯爵様には〖運命を見る程度の能力〗がありますので。それにその通りなら、私の能力で垣間見えた、伯爵様の心情にも
また、私を混乱させる情報が入ってきた。
運命を見る?
それはもう未来予知なのではないのか?
そんな事が可能なのか?
ヴァルターは対象の心の中を見る事が出来るのか?
・・・それに、〖程度の能力〗って。
幻想郷に関する書物にも記載があった気がする。
幻想郷の書物について思い出したついでに先程チラチラと出てきた気になるキーワードを
〖運命〗
〖吸血鬼〗
〖伯爵〗
〖館〗
様々な単語が出てくる中で、気になるのは前世の記憶の中にある幻想郷の歴史に関する1冊の書物に記載されていた内容。
これらに当てはまりそうな・・・。
「・・・ヴァルター。もしかして、その伯爵様の名前?家名と言うんですかね。家名ってもしかしてスカーレット、ですか?」
「あれっ?お嬢様。スカーレット伯爵と面識があるのですか?そうです。今から向かう先はスカーレット伯爵が住まう館〖紅魔館〗です。」
自分の前世とでも言うべき記憶にある幻想郷の知識と合致した。
「ちょっと、これ以上は頭がパンクしそうです。」
実際は、頭の中はとんでもない思考速度なため、パンクする前に綺麗に圧縮されて、整理整頓されている。
要は思考する事に匙を投げ、後回しにしているだけなのだが・・・。
とりあえず、投げた匙を頭の隅っこに寄せておき、私は、ヴァルターと共に〖紅魔館〗へと向かった。
「着きました。ここが、スカーレット伯爵の住まう館、紅魔館です。」
吸血鬼の思考加速を持って、先程聞いた事柄を整理していたのだが、いつの間にか、館の前に到着したらしい。
1秒が何分にも感じられる程の思考加速を持ってしても、私を取り巻く現状はさっぱり分からないままである。
そして前方には少し暗い紅色一色の館が鎮座していた。
なるほど。
〖紅〗魔館である。
私の前世の知識では、書物内の所謂デフォルメされた挿絵としては見たことがあったが、実際に見てみると質感やら、雰囲気がダイレクトに心に響いてくる。
「・・・」
人は興奮し過ぎると何も行動が出来なくなるのか、威圧感さえ放っているようにも思える紅魔館を眼前に、言葉を発せずに、ひたすらに
ふと前方に視線を向けると、青髪で、いかにも吸血鬼っぽい羽根が生えた、10代前半くらいの美少女が気配なく佇んでいた。
その美少女の服装は男性のものであるが、パッと見は男装したお嬢様にしか見えない。
そんな美少女は、私に向かって綺麗にお辞儀をする。
「ようこそ、紅魔館へ」
そんな美少女が、綺麗な所作で、右足を後ろに組み、左腕を横に広げ挨拶をする。
「うぇ!?は、はい!お、お初にお目にかかりましゅっ!」
所謂、ボウ・アンド・スクレープという挨拶をしてくれたのであるが、あまりにも自然体で美しい、とでも形容されそうな挨拶であったため、ちょっと緊張して情けなく言葉を噛んでしまう。
とりあえず、記憶に
その返答に伯爵は左胸に手を添えてにっこりとした可愛らしい微笑みを浮かべながら、凄く紳士的な所作で言葉を続ける。
「私の名はスカーレット。周りからは伯爵と呼ばれているがそんなに畏まる必要はない。名ばかりの称号を振りかざす気は無いが真名を名乗る手間が省けるからという怠惰な理由で伯爵を名乗っているだけだからな。」
・・・なんというか、絶世という言葉が前に付くような、美少女なのに紳士的な所作が凄く様になっている。
コロコロとした可愛らしい微笑みを浮かべた美少女の紳士的な所作にちょっとギャップ萌えを感じながら名を名乗っていない事を思い出し慌てて名を名乗る。
「わ、私はアズールと申します。た、多分一般吸血鬼だと思います。」
「・・・一般吸血鬼か・・・まぁ、初対面で異性の正体を探るのは無粋というものだな・・・。今はアズールという貴方の名前を知れただけでも私にとっては僥倖だ。」
・・・ん?
異性?
それってどういう・・・
「アズール様。スカーレット伯爵の性別は男ですよ。」
伯爵の言葉に首を傾げていると後ろからヴァルターがこっそりと教えてくれた。
「うぇ!?」
え!?
も、もしかして、こんな可愛らしい女の子みたいな姿をしていて男の子だったりするんですか!?
こ、声も可愛らしい声ですし、一見いい所のお嬢様にしか見えませんが!?
可愛らしい女の子の姿の男の子・・・はっ!ま、まさか、これが男の娘ってやつですか!?
伯爵は私が落ち着くのを待ってくれていたようで、前世の記憶の中にあった男の娘という概念を思い出した事で落ち着きを取り戻した私に凄くわかりやすい苦笑いを浮かべて話を続ける。
「・・・ははは。性別を間違われる事は今に始まった事ではない。良くある事だ、気にしなくてもいい。そんなことより我が館の番犬が世話になったな。・・・正確に言えば世話を押し付けたとも言えるが・・・」
未だに目の前の美少女・・・いや美少年の姿を脳内で処理しきれずに軽く混乱していると、伯爵が気になる事を言ってきた。
番犬というのは恐らくヴァルターの事。
そんなヴァルターの世話を押し付けた?
・・・私に?
・・・そう言えば、ヴァルターはスカーレット伯爵の能力を〖運命を見る程度の能力〗と言っていた。
吸血鬼の超速思考で情報の断片を統合し解釈しつつ超高速で吟味する。
・・・なるほど!
ヴァルターにとって恐らく私と出会う事が良い運命(であって欲しい・・・)だと判断したからその運命に従い追放した、という事ですか。
伯爵めちゃくちゃ良い人じゃないですか!
・・・人じゃなかった、吸血鬼だった。
そんなヴァルターは私の半歩右後ろでジト目でスカーレット伯爵を見ている。
「・・・私からすれば追放したはずの家臣が1日足らずで戻ってきたんだ。驚いたな、お前は意外と図太い性格をした狼男だな。いや、今は狼少女か?くっくっくっ。」
楽しそうに、それでいて胡散臭そうな笑みを浮かべたスカーレット伯爵(可愛い)
「伯爵様にはお世話になったので挨拶に来たのですよ。なにせ、いきなり転移魔法で飛ばされたもんですから。」
ニコニコと笑みを浮かべるヴァルター。
もしかすると今のスカーレット伯爵の心情を見て何か思うことがあったのか。
な、なんか、笑顔が怖い。
「ふふふ・・・はははは!やはりお前は面白い運命を辿るな狼少女よ!」
「私にはお嬢様から頂いたヴァルターと言う名前があります。以後お見知りおきを。」
話を聞いてると、どうやらヴァルターはスカーレット伯爵の元へ帰る事は無さそうだ。
ヴァルターが帰ると寂しいな、と思っていたからこれは素直に嬉しい。
スカーレット伯爵もその事が分かっているのか、先程まで私に向けていたニコニコ笑顔をニヤニヤ胡散臭い笑みに変えて、ヴァルターをからかっているようだ。
案外仲が良さそうで良かった。
スカーレット伯爵も悪い吸血鬼では無さそうだ。
「あぁ、そうだ。紅い悪魔が探していたぞ。何やら書庫で大事な物が壊されたとか。私が犯人を教えたからお前を探してるみたいだな。くくくっ。」
「・・・くっ。・・・伯爵様。まさか、始めから・・・。はぁ、黙っていてくれるのでは無かったのですか?」
「追放する代わりに黙っていたのだ。もう戻ってきたのだから約束は反故だろう?」
「・・・ぐぬぬ。」
悔しそうなヴァルター。
聞けばヴァルターのスカーレットの加護も消えた訳ではなく、隠されていただけのようだ。
今は加護も戻ってきている様子だ。
「それはともかく、アズール嬢。住むところに困っている様だな。紅魔館から少し離れた場所にある別館、あまり使われていない館があるからそこに住むといい。この紅魔館程ではないが、住むには十分な館だと思う。」
威厳のある口調から厳格な性格だと思っていたが、実は案外砕けた性格をしている伯爵から、魅力的な提案を受けた。
私達が何をしにここまで来たのかも、お見通しらしい。
「うぇ?いいんですか!?」
「いいとも。貴方のこれからの運命はそれほどまでに私達にも良い影響を与えてくれる。その館は差し上げる、先行投資のようなものだよ。」
わお、館をくれるとは、なんとも太っ腹である。
・・・それにしても、一体どこまで未来を見通しているのか、〖運命を見る程度の能力〗。
幻想郷ではその子孫らしきキャラクターが、上位互換の能力を持っていたはずだが・・・なるほど、この能力の幅は計り知れないですね。
「鍵はヴァルターに渡してある。では、これからは良き隣人として仲良くしていこう。」
「アズールお嬢様、着きました。ここが、紅魔館の別館〖月光館〗です。」
「なるほど、確かにここからなら月が良く見えそうです。」
スカーレット伯爵とひとまず別れ、私達が住むことになる館〖月光館〗までやってきた。
紅魔館から、大体3km程離れており、山の頂きに建っているため、ここから、遠くに見える紅魔館を見下ろせる。
山の頂きなだけに月に近いと感じるほどに月や星を見るのに遮るものはない。
まさに素晴らしいお月見スポットだ。
この館は使われていないとは言ったが、ホコリを被っている訳ではなく、とても綺麗にされている。
聞けばこれも、魔法のおかげなのだそうだ。
魔法のおかげで手入れもいらず、館が壊れたら、自動で修復もされるらしい。
なにそれすごい。
もう魔法に対する探求心、ワクワクが止まりません。
・・・とにかく、今は館内を確認しよう。
流石に、紅魔館程広くは無いが、2人で住むには少し大きすぎるくらいには広い。
1階と2階は吹き抜けになっており、吸血鬼は日光に弱いからと窓が少ない館に開放感を与えてくれる。
全部で20部屋程あり、1階には先程の吹き抜けに大広間まである。
それに、なんといっても、地下に書斎というよりも、まるで図書館のような大きな部屋もあった。
ここで魔法の研究にのめり込めそうだ。
あと、忘れてはならないのはお風呂だ。
1階の奥にそれはもう大きなお風呂、いや、大浴場とでも言うべき浴室があった。
例に漏れず魔法のなんか凄い超パワーでいつでもお湯ははっており、手入れもいらないそうだ。
「とりあえず、スカーレット伯爵のおかげでとんでもなく順調に住む場所を見つける事ができました。」
「月光館は私も入った事はありませんでしたが、なぜか、本館より快適そうですね。」
「さて、では改めてこれからも、よろしくお願いします。ヴァルター。」
「はい。こちらからもよろしくお願いいたします。アズールお嬢様。」
「ところでヴァルター。」
「はい。お嬢様。」
「とんでもなく快適なおうちを手に入れる事が出来ましたが、1つ忘れている事があります。」
「?お嬢様、それは一体。」
そこでぐいと私はヴァルターに近付く
「魔法ですよヴァルター。魔法と表現される超常的な力のお話です!!」
魔法。
ソーサリー!
マジック!
マギア!
マギ!
とにかく魔法だ。
魔法なのですよ!
魔法を知りたい。
見たい。
使ってみたいのです!!
「わわわっ!ア、アズールお嬢様近いです。お顔が近いです。わ、分かりました。ま、魔法のお話ですね。」
そんな私の勢いに押されたヴァルターだが、困ったように眉をひそめた。
「そうは言っても、私も教えられる程に魔法に詳しい訳ではなく、紅魔館でも司書の悪魔に教わっていたばかりでして・・・」
「では、その司書の悪魔さんを紹介してください。」
「・・・え、えと、今は、その・・顔を合わせ辛いというかなんというか・・・」
「?どうしてですか?」
「・・・。」
理由を聞いてもヴァルターは困った様な顔をして教えてくれない。
・・・確かさっき伯爵がヴァルターが悪魔さんの大切なものを壊したとか何とか言っていましたし、もしかすると・・・
「狼さん!出て来なさ〜い!この館にいるのは分かっています〜!観念して、私の前に出て来なさ〜い!」
館の外からまるで拡声器を使ったかのような女の子の声が響いた。
その声を聞いたヴァルターはちっちゃな声で
「あぁ、マズイ」
と、冷や汗を流しながら呟いた。
〖後書き〗
あれっ
なんかサクッと紅魔館にようこそされちゃったようです。
主人公は前世の記憶に合致したこの世界の現状確認を後回しにしたい放題。
今頃、頭の隅っこにある匙は大量に山を作っている事でしょう。
今の主人公は魔法の事に関心が持ってかれてるので、匙を回収するのはもう少し先になりそうです。
そして最後に現れた少女は一体なにものなのかぁー!
ということで、キャラ紹介です⤵︎ ︎
紅い悪魔
種族:悪魔
紅魔館の司書的なポジション。
性格はおっとり、お淑やか・・・と見せかけて以外とイタズラ好き。
悪魔全体に言えることであるが、魔法に精通しており、魔法の知識量はかなりのもの。
しかし、紅魔館の書庫にある魔導書は魔力量の少なさから、読むことはできず、誰かに読んでもらいたいと思っている。
ちなみに、書庫にある魔導書などは全てスカーレット伯爵やその夫人、紅い悪魔ちゃんが拾ったり、貰い受けたりしたものを集めたもの。
集めるだけ集めて実はみんなあんまり、読んでいない。
悪魔は地獄に本体がいて、現世には分身体が来ている。
書庫に本体と繋がる道標である宝石があったが、なにかしらの理由から、壊されたようだ。
紅い悪魔「だれぇ〜壊したの〜泣」
伯爵「狼男が肉球で壊してたよ」
紅い悪魔「えぇ!?許しません!存分にモフり倒してやります。」
なお、本来の力を封じられた形となったが、あまり本人は気にしていない模様。
これからも、不定期更新となりますが、よろしくお願いいたします。