双面の転生喰種   作:チュパシャブリーノ四世

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双面13

俺は百鬼夜行のアジトでベッドの上でゴロゴロしながらテレビをみていた

 

『昨日11区の喰種のアジトによりCCGは多くの被害を出しました。現在も倒壊した建物の撤去と発見されていない職員の捜査が行われております。現在まで死亡した職員は・・・・・・・』

 

昨日のニュースである

 

「ふぅ~ん、結構しんでるなぁ」

 

俺が珈琲を飲んでいるとモゾモゾと動き出す

 

「ぷは・・・・・君はなにがしたいのかね?龍臣君?」

 

「ん~、愛支のオッパイに挟まれたい」

 

「君は相変わらず正直だね」

 

そう言うと裸のエトが布団の中から出てきて俺の後ろにまわると俺の頭を胸の谷間に挟んでくれる

 

「それで?なんでヤモリを殺したの」

 

「逆鱗にふれたから」

 

「そっかそっか、なら仕方ないねぇ・・・・・お、君が出てるよ?」

 

ニュースには名前のみであるが俺が生死不明で今だに発見されてないと出ている

 

「これで暫く休めるねぇ」

 

「なら私も休むとしようか」

 

「本は良いのか?」

 

「既に出来ているとも・・・・・・これは君の分、新作吊し人のマクガフィン」

 

「いつもの、サイン入のもあるか?」

 

「二つともサインいりだよ」

 

彼女は本を俺に渡すと嬉しそうに俺の頭を抱きしめる

 

「そのサイン本いつもどうしてるんだい?」

 

「一つは俺の愛読書・・・・・もう一つはお前が父親と仲直りしたときにでも聞かせてやるよ」

 

「喧嘩なんかしてないのに君もしつこいなぁ・・・・・あっちは私がいなくても幸せ、私も君がいるから幸せ、どうでもいいじゃないか。しつこい男は嫌われるよ。」

 

「・・・・・・俺はお前と親父さんが仲良くしてるのが見たいよ」

 

「・・・・・みてどうするんだい?」

 

「これから娘との新しい生活一歩踏み出そうとしたところで結婚します娘をくださいってのをやってみたい」

 

「・・・・・君本当にいい性格してるよ」

 

「そうか?」

 

彼女は俺の頭に顎を乗せ俺は彼女の本を見る

 

「私が君を主人公にするのは骨が折れそうだ・・・・・・肌に合わないから読まないけどラノベの主人公はおそらく君のような連中なんだろうね」

 

「それはどうも・・・・・お前の作る作品は好きだが俺は悲劇の主人公はゴメンだからな。俺が求めているのは俺が好き勝手にに生きる人生だからな」

 

「それが君らしく生きることかい?」

 

「どうだろうな・・・・・自分らしいってなんだと思う?」

 

「それは哲学かい?」

 

「・・・・・・ちげぇよ」

 

「拗ねるなよぉ」

 

彼女はウリウリと頭を撫でてくる

 

それはとても心地の良い感覚であった

 

それから数日俺はアジトでゆっくりと過ごす

 

「・・・・・・・暇だ」

 

俺は布団で横になるエトを撫でながら珈琲を飲む

 

「・・・・・・」

 

こいつがいると他の娘は俺の相手はしてくれないんだよなぁ

 

給仕はしてくれるんだがな

 

「・・・・・そろそろ職場に顔出さないとな」

 

「・・・・・・んむぅ」

 

俺は珈琲を飲みつつ寝顔をながめていると

 

ゆっくりと焦点が合わない目が俺を見る

 

「・・・・・乙女の寝顔を見るなんて、助平だなぁ君は」

 

「エト、今日は仕事とか?言ってなかったか?」

 

「あ、しまった・・・・・遅刻だなこれは」

 

エトは布団からムクリと抜け出す

 

「龍臣君、シャワーして」

 

「はいよ、お姫様」

 

俺はエトを抱き上げ浴室へと向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CCG

 

俺が歩くとザワザワと声が聞こえてくる

 

「おいおい、ついに幽霊が現れるのか?ここは」

 

「丸手特等、俺のボーナスは?」

 

「早速それか?赤鬼さんよう。無事なら連絡しろ」

 

「つい最近まで瓦礫のせいで寝たきりだったので」

 

「そうかよ」

 

彼は表情を引き締めると

 

「今回の功績でお前の玩具箱4匹プラスされ・・・・・お前はめでたく准特等だ」

 

「そうですか」

 

「なんだ嬉しそうじゃないな」

 

「・・・・・また、退屈になりそうなんで。赫包は俺一つもいらないんで」

 

「まぁサボリ魔に渡すよりは有効活用してやるよ」

 

俺は一礼するとその場を去る

 

挨拶は済ませたし俺は古巣へと戻る

 

20区CCG支部である

 

「・・・・・」カチャ

 

俺が扉を開けると見慣れない顔が増えていた

 

「おお無事だったか鬼咲」

 

「連絡くらいしてほしかったんですがね鬼咲君」

 

「お久しぶりですね鬼咲上等」

 

前にいた面々が俺に声を掛けてきて

 

「あの!俺!滝澤政道です!御噂はいろいろきいています!驚異の出世速度で赤鬼の異名を持つ鬼咲さんと御一緒できるなんて光栄です!!」

 

「ありがとう滝澤君・・・・・今は准特等になっちゃったよ」

 

「すごいじゃないですか!やっぱり特等とか目指してるんですよね」

 

彼はキラキラした目でみてくる

 

「まぁ、便利な立場だからね一応欲しいけど・・・・・階級なんて便利道具程度に思っていたほうがいいよ」

 

「便利な道具ですか?」

 

「あぁ、階級が上になればそれだけ足かせも増えるが出来ることが増える。だけど下の階級なら上より現場に入れる自分の目的にあった階級にいることが大切なんだよ。」

 

「目的にあった階級・・・・・・」

 

「喰種と戦い戦いたければ上等あたりまでそれ以上は作戦を立てたり人を使いたかったらやればいい階級なんてそんなもんくらいの認識しか俺はないね」

 

俺が言うと篠原特等は苦笑いをしている

 

「おいおい、勘弁してくれよ鬼咲」

 

「あぁ!お久しぶりです!鈴屋什造です!ジェイソンありがとうです!」

 

「お、ジェイソンを拾ったのか良かったな鈴屋」

 

そう言うと彼は近づいてきて手を出す

 

「ほい」

 

俺はポケットからいくつかのお菓子を出して渡す

 

「ありがとーです」

 

「生きていたのだな。鬼咲准特等」

 

「・・・・・まずは名前を聞いても美しいお嬢さん」

 

「真戸アキラ、階級は二等捜査官だ」

 

「よろしくねアキラちゃん」

 

「あぁ、よろしく頼む」

 

俺が挨拶を済ませると

 

「まぁ、鬼咲は今までどおり余っちゃたから・・・・そうだね亜門とアッキーラとくんでよ」

 

「え?フリーでいいじゃないですか」

 

「ダメダメ、サボるでしょ?鬼咲」

 

「了解」

 

俺はため息をつく

 

その後は20区についての会議であったが俺は上の空である

 

あぁ・・・・・リョーコさんの稽古ペース上げるかな?でもかなりの速度で強くなってるしな

 

「・・・・・さん」

 

「・・・・・・・」

 

「鬼咲さん」

 

「んあ?亜門上等?どうした?」

 

亜門はこちらを見下ろしている

 

「どうですか?このあと飯でも」

 

俺は時計を確認をする

 

21時

 

「・・・・・悪い亜門君、これから約束があってな」

 

俺は小指を立てる

 

「そう・・・・でしたか」

 

「また今度誘ってくれ」

 

俺は席を立つ

 

いつの間にか日はどっぷりと暮れていた

 

いつ以来だろうな真面目に仕事場にいたの

 

「・・・・・・」

 

俺は遠回りをし

 

着替え

 

再度遠回りをして

 

アジトに帰る

 

「おかえりなさませ、龍鬼様」

 

「ただいま、胡蝶」

 

俺は出迎えるリョーコさんに荷物を渡す

 

「ねぇ、龍鬼様?私おこずかいが欲しいんだけど」

 

そう言いナッツが俺の腕を胸で挟む

 

ふっ・・・・俺がそんな見え見えのおねだりに引っかかるとでも?

 

「とりあえず百万でいいならカバンに入ってるぞ」

 

「ありがとう!わたしの百万」チュ

 

俺にキスをして彼女はカバンを漁る

 

「はぁ、相変わらずだな龍鬼様」

 

「三枚刃・・・・・これは男のさがってもんさ」

 

そういう俺を何言ってんだコイツみたいな目でみてくる

 

「・・・・胡蝶」

 

「はい?」

 

「・・・・・・最近頑張っているな」

 

「・・・・・娘と会いたいですから」

 

「・・・・・俺は女との約束は極力守る、時期は近いぞ?励めよ」

 

「っ!?・・・・・はい!」

 

俺は珈琲を楽しみながら

 

読書をする

 

最近は退屈だ

 

退屈で

 

退屈で

 

飢えそうだ

 

そう考えていると電話がなる

 

『もっしもーし・・・・・ねぇ、明日コクリア襲撃するけど君どうする』

 

それはエトからの声だった

 

「・・・・・・なら捜査官側としてかなぁ」

 

『おや?どうしてだい?』

 

「ん?・・・・・最近暇してるし、ここらでもう少し働いた方が動きやすくなる局面なんだよね」

 

『ほうほう』

 

「それにおそらく招集されるしね・・・・・まぁそういうことで」

 

『わかったよ。ほどほどにしてくれたまえよ?』

 

「もちろんさ」

 

俺は電話を切ると早速準備をする

 

もって行くクインケはそうだな

 

【紅桜】

 

そして俺の鱗赫から作ったクインケ

 

【宝玉】

 

よしこの二つにしよう

 

あぁ・・・・明日が愉しみだな

 

明日こそは血湧き肉躍る祭りになるかな?

 

 

 

 


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