双面の転生喰種   作:チュパシャブリーノ四世

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双面8

俺達が逃げて来たのはトーカちゃんの部屋である

 

結局ここが最適であった

 

 

「・・・・・ねぇ、これからどうすんの?」

 

「・・・・・・」

 

トーカちゃんはタオルで頭を拭きながら目線は合わせようとしない

 

「なんとか言ってよ」

 

「・・・・・・胃がもたれてきた」

 

「ふざけないで・・・・雛実も今はお風呂入ってるし大丈夫だから」

 

「俺も入ってくる」

 

トーカちゃんは胸ぐらを掴み睨んでくる

 

雰囲気はいつもとまるで違う

 

これは真剣に答えないといけなやつか

 

「・・・・・CCGに戻る」

 

「なら二度と私達の前に現れないで・・・・・捜査官には何も出来ないから」

 

「・・・・・・店長達も喰種なのか?流石にそれだとまm「ちがう!!」・・・・」

 

「店長達にバレたくない・・・・良くしてもらってるから」

 

「他に喰種はいないんだな」

 

いると言わせるわけにはいかない

 

守りきれないから

 

「・・・・いない」

 

「・・・・・それなら俺は君達を守るよ。」

 

「・・・・・・」

 

「君が調べられて居づらくなるなら調べない」

 

「・・・・・・」

 

トーカちゃんは俺を放す

 

「お姉ちゃん上がったよ」

 

「・・・・シャワーで頭冷やしてくる」

 

雛実ちゃんは机の前に座ってくれたので珈琲をだす

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

沈黙が空間を支配する

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

時間だけが過ぎる

 

「ねぇ」

 

「ん?」

 

「お兄ちゃんのお父さんやお母さんはどんな人だったの?」

 

「どんな人だったんだろね」

 

「え?」

 

「・・・・・俺の母親は俺を産むことでしんだ。父親は俺の生まれた日に喰種に襲われた」

 

「・・・・・」

 

「だから・・・・1番辛いのは君だろう」

 

「え?」

 

「・・・・・知らなければ痛みがわからない。無い痛みは知っていても失う痛みを知らない」

 

雛実は俯き珈琲を眺めている

 

「俺を恨んでいい」

 

「・・・・・・・」

 

「俺を憎んでいい」

 

「・・・・・・・」

 

「君は君の思うように生きればいい」

 

「・・・・・・・」

 

「俺が捜査官になったのはとある一人の女の子の夢のためだった」

 

「それって薫香お姉ちゃん?」

 

「残念・・・・その娘は初めて出来た本当の繋がりだった」

 

「・・・・・今は?」

 

「お兄ちゃんは欲張りだからいっぱい繋がりが欲しくなったんだ」

 

「繋がりはできたの?」

 

「どうだろう・・・・トーカちゃんとは結局繋がりは出来なかったしね」

 

「繋がりって?」

 

「・・・・なんだろうね。ただ俺が繋がりと感じてるのは独占欲なんだろうね」

 

「独占欲?」

 

「・・・・その人が欲しいから自分のものにしたくて仕方がない自分だけのものに」

 

「・・・・・・」

 

「誰しもが持ってる欲・・・・・それが俺は他より強くて、他より多い。それは大多数の者は不快だろうね」

 

「・・・・・」

 

「少し難しかったかな」

 

俺は珈琲を二人分入れる

 

「ねぇ・・・・お兄ちゃんは何で喰種を殺すの?」

 

「・・・・生活、夢への一歩、生きるため、理由なんていくらでも出るさ。俺は死ぬときは惨めってらしく死ぬだろうしロクな死に方はしないだろうな。

皆に平等なのは生と死・・・・生きるということは奪うことだ」

 

「・・・・そんなの嫌だな」

 

「そっか・・・・・君は優しいね。・・・・・・・・そんな君は生きるべきだ」

 

「っ!?・・・・・・ふぐぅ」

 

彼女は静かに泣き出す

 

俺はそっと彼女を撫で

 

彼女はそれを受け入れてくれた

 

「・・・・・俺は恐らく喰種に大切な奴ができたら人を殺す事に何も思わないだろうね。今でさえ感情が動いていないんだから」

 

いつからだろうか

 

人も

 

喰種も

 

殺しても心が動かなくなったのは

 

当然になったのは

 

「その優しさを忘れちゃいけないよ?・・・・・・でないと俺のような欠落した壊れた生き物になるから」

 

「・・・・・」

 

カチャ

 

「ここでまってて・・・・・雛実来て」

 

トーカちゃんはシャワーからでると雛実を連れて出ていく

 

「・・・・さぁ、どうするか。」

 

俺はこれからを予測していく

 

最良から最悪・・・・・そしてあらゆるパターンを

 

俺が満たされるためのルートを

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~あんていく~

 

 

「さて、どうしたものか」

 

そこにはあんていくのメンバーが揃い薫香と雛実は俯いている

 

「・・・・・あいつをどうするんですか?」

 

「・・・・・・・」

 

「まさか・・・・・殺すんですか?」

 

「・・・・・・・・」

 

「あいつは!私と雛実を守ってくれたんです!同僚を殺してまで!!」

 

薫香は必死に訴えるが誰も答えない

 

「・・・・・何で誰も答えないんですか。あいつは調べないって言ってくれた!!!もう関わるなと言えば私は関わらない・・・・・・」

 

「お前の頭は馬糞でもつまってるのか?気づいてるに決まってるだろ?もうバレちまってるんだ殺るしかないんだよ」

 

「お前に殺れんのかよクソ錦!!!」

 

二人の目は赫眼となり睨み合う

 

「落ち着くんだ二人とも」

 

「それに錦君?彼を殺すということは20区により多くの白鳩を呼び寄せるということよ」

 

「じゃあどうするんすか?このまま捜査官に襲われるのを待てって言うんですか?イリミさん」

 

「今のところ彼は薫香ちゃんを守ろうとしているわ・・・・・それが続くまでは下手な動きはしないはずよ。でないと薫香ちゃんに嫌われるから」

 

イリミが言うと錦は小馬鹿にするように鼻で笑う

 

「こいつにんな魅力があるとでも?遊ばれてるだけでしょ、その内飽きて箱にされるだけですよ」

 

「んだとクソ錦!!!」

 

「人間は裏切るんだよ!!」

 

「じゃあテメェの彼女はどうなんだよ!!」

 

「関係ないね!俺はあの人間は信用できねぇし巻き込まれるのはゴメンだね」

 

「・・・・・・落ち着きなさい」

 

店長のその言葉で音が聞こえる

 

「彼を殺す事は危険だ・・・・・しかし放置もできない。いつ矛先がこちらに向くともしれない」

 

「本来であれば白鳩に手をだした時点でこれは薫香ちゃん個人の問題になっていたが事はそれにおさまらない」

 

店長は深呼吸をすると

 

「・・・・・・彼は薫香ちゃんに対処してもらう。そして常に影から彼を監視・・・・・これは古間君と入見君にお願いしたい」

 

「わかりました」

 

「やれやれついに魔猿の復活か」

 

「そして四方君には雛実ちゃんの護衛を頼む」

 

「わかりました」

 

「・・・・・いざとなれば私が必ず君達を守る」

 

店長はそう言うと珈琲を飲み始める

 

「・・・・・お前は良いのかよ雛実」

 

「・・・・・・」

 

「お前の親の仇の仲間なんだろ?・・・・・お前が言えば何人かは殺す側につくかもしれないぞ?」

 

「そんなのどうでもいい」

 

「あ?」

 

「仇とか復讐とか!どうでもいい!!!・・・・・一人になりたくない!、あのお兄ちゃんは言ってくれたもん!私の寂しさを埋める人が現れるまで埋めてくれるって!!生きた方がいいって!!みんな殺す殺さないとか!私はそんなの望んでない!私は悲しくて!寂しいだけ・・・・・だから一人になるくらいなら、あのお兄ちゃんと一緒のほうがいい!!」

 

その悲痛な叫びに誰も何も言えなくなってしまった

 

「まぁ、みんな夜も遅いし一旦解散しよう」

 

その言葉で散りじりになり後に残るのは薫香と雛実、そして金木である

 

「ねぇ薫香ちゃん・・・・・・・鬼咲さんてどんな人なの?」

 

「あんたに関係ないでしょ」

 

「知りたいんだ・・・・・彼のことを知らずに否定しちゃいけない気がして、君にとってとても大切な人なんでしょ?これからどうなるにしてもしっかり知っておきたいんだ」

 

「・・・・・・」

 

「お姉ちゃん・・・・・私も知りたい」

 

その言葉でポツリポツリと話始める

 

 

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