ウマ娘×仮面ライダー 作:名無し
「……これは正しい事だと思うか?」
矢車「さァな…」
「俺は…間違っているとは思わない、それはお前もそうだろう?…矢車」
矢車「……俺から言えるのは…お前が気に入らないって事だけだ、天道」
天道「確かに気に入らないだろうな、自分が成し遂げられない事が、容易くこなされる様はとても見れたものではないだろう」
矢車「…チッ」
天道「…関わらない事が正しい事だと決めつけるな。
今度の女王蜂はお前を見捨てたりはしていない」
矢車「逆だ…俺が見捨てた……。
ライスに闇の道は歩けない…陽の光の落ちる道を歩けば良い…違うか」
天道「それはお前の考え方だ…おばあちゃんが言っていた、男がやってはいけない事が二つある。
女の子を…」
矢車「それはもう聞いた…それに、俺はライスシャワーを泣かせた覚えはない…フン」
天道「まるで、焼けた鉄板だな…。
冷ますには、時間をかけるか…何度も水をかけるか……好きな手段を選ぶといい」
「……」
天道「……」
矢車「……」
窓の向こう側、この薄いガラス板越しに見えるグラウンドの、小さな小さな少女と気弱そうな青年
…笑顔の絶えない少女、互いを思い遣り、寄り添って進んで行く二人
故障も、批判も、きっとあの二人には無いのだろう
薄暗い闇の中ではなく、陽の光の当たる道を歩けているのだろう
矢車「…この地獄の苦しみも、悪くない…」
…やはり、この道は1人で歩くほか…
矢車「っ…?」
…気配がした…俺と同じ、闇の世界の住人の気配が
俺と同じ、地獄を求めてる誰かの気配が…
そして、濃い…この感覚…
矢車「…ワームか…変身」
飛んできたホッパーゼクターをバックルに押し込む
『HEN-SHIN! CHANGE KICK-HOPPER!』
そして、気配の方へと振り向きながら蹴りを放つ
「お兄様」
矢車「っ…」
思わず脚が止まった
…違う、これは違う
矢車「……ライスシャワー」
なのに、名を呼んでしまった
ライス「そうだよ、ライスだよ…お兄様」
…これは、ワームだ、俺と同じ闇の住人の匂いだ、ライスシャワーは…
闇の道を歩かない、俺が歩かせない
…なんという…なんという嫌がらせだ
矢車「…やめろ」
ライス「聞いてお兄様…ライスね…」
矢車「やめろ!」
ライス「お兄様!」
…否定を遮られ、思わずたじろぐ
ライス「…お兄様、どうしてライスの前から居なくなっちゃったの…?お兄様はライスと…一緒に歩んでくれるんじゃなかったの…?」
矢車「…お前は、ワームだ、ライスじゃない」
ライス「…ううん、お兄様…ワームじゃないんだよ、ライスは…お兄様のライスだよ」
矢車「…何?」
ライス「…はいぱーぜくたー…だっけ……?
お兄様がライスを光に戻す為に、ライスの為に使った力で…ライスは…私は置いていかれた…」
矢車「…まさか…!」
ライス「でもね、お兄様…ライス、追いついたよ…!
ちゃんとお兄様のところまで走ってきたの…!だから、もう一度…ライスと一緒に、走ってくれる…?」
矢車「……ライス、だとしてもお前は…」
ライス「もうね、ライスは陽の光の当たる道は歩けないんだよ…だってほら」
ライスが歯を見せ笑う
赤く輝く眼、鋭い牙
ライス「…吸血鬼ドラキュラは…陽の光があたると砂になっちゃうの」
矢車「…名実ともに…闇の住人か……いいぜ…相棒…」
ライス「お兄様、どこまでも一緒だよ」