ウマ娘×仮面ライダー 作:名無し
桐生戦兎と同じトレセン学園に三食と寝床付きの仕事を求めてやってきた
万丈「おい…エボルト、何俺に擬態して声あててんだよ!いい加減にしろよ…!」
石動「嘘はついてないだろ?」
万丈「カッコ悪いだろ!もっとカッコよく説明しろよ!」
タイシン「そしてそのバカはアタシのトレーナーになるとか言い出して、アタシはそれを受けた」
万丈「だからせめてバカの前に筋肉つけろよ!」
タイシン「何で筋肉つけたら納得するのか意味わかんないし、それにそもそもバカはカッコよくないからね猿」
万丈「ウキッ!?」
タイシン「でも…アンタは、アタシを信じるって言ってくれた……一生でも…って」
万丈「お前が俺と似てるから、俺はタイシンを信じたいと思えた…
自分のためにしか走れないなら、自分が納得する為に、見返したいって気持ちの為に、自分のことを信じてくれる奴の為にしか走れない…
上等じゃねえか…なら、俺が信じてやる、俺は、タイシンが誰かのヒーローになれるって信じてる…!」
タイシン「…一生でも?」
万丈「一生でもだ!!!!」
タイシン「…やっぱ、一生は言い過ぎでしょ、バカ」
万丈「だから筋肉つけろよ!!」
石動「んじゃ、オチもついたところで19話どうぞ〜」
タイシン「アンタ、バカのくせにたまに賢いよね」
万丈「なんだよバカのくせにって…!俺はプロテインの貴公子万丈龍我だぞ!」
タイシン「なにそれ、意味わかんないし……アンタさ、なんでアタシに追い込み策なんて取らせたの?
いや、ちょっと違うな…なんでアタシが追い込み向いてるって思ったの?」
万丈「なんでって…そりゃあ……脚はええのに他の奴らに邪魔されて上手くいってねえから…」
タイシン「じゃあ逃げでも良かったじゃん」
万丈「…まあ…でも、俺は追い込みのが向いてるって思ったんだよ!」
タイシン「…じゃあ、つまり…勘ってワケ?」
万丈「あ、そうそう!それだ!どうよ、俺の、第六感!」
タイシン「……はー…呆れた」
万丈「なんだよそれ」
タイシン「…やっぱバカだなって」
万丈「だから俺はプロテインの…」
タイシン「はいはい、筋トレ行くよ」
万丈「…おう」
タイシン「っ…!……くっ…!」
万丈「どうだ、いけるか?」
タイシン「いける…っての…!黙って見てて…!!」
万丈「おう…ん?」
タイシン「…っ…はぁ……!…ねぇ、どこ見てんの?アンタの担当はアタシでしょ」
タイシンがバーベルを手放し、万丈を睨む
万丈「いや、ラジオが…」
タイシン「ラジオ?」
トレーニングルームの中でラジオを流す者は珍しくない
消して誰かの意識を阻害するような音量で流す者も居ない
ただし、それが興味のある内容となれば別段だ
ラジオ「いやー、万丈さん、これで2度目の防衛成功になりますが、今の御感想は?」
龍我「あー、最高ッスね、えーと…多分最高です」
タイシン「……格闘家、だっけ」
万丈「…ああ、格闘家、万丈龍我」
タイシン「ほんっと、信じらんないよね、同姓同名、尚且つ顔も声も超そっくり…っていうか?今の発言聞いて頭のすっからかん具合もそっくりってわかったし」
万丈「……」
タイシン「…何?今日は「別の俺なんだ」って言わないの?」
万丈「言っても信じねえだろ」
タイシン「信じられるワケないじゃん、瓜二つの人間がもう1人の自分です、なんてさ…双子でもないんだし、あり得ないって」
万丈「……わかってる」
タイシン「それに……アンタそもそもアタシのトレーナーでしょ、今更格闘技戻るとか言わないでよね」
万丈「…今の俺は、戻れねえ…」
タイシン「…何?サボりすぎて戻れないって?」
万丈「…そうじゃねえ…俺は、人体実験を受けてる…まともな格闘技の世界には戻れねえ…」
タイシン「人体実験って…なんで?」
万丈「…成り行きだよ」
タイシン「……あのさ、アンタは…本当にアンタはあのラジオの向こうの万丈龍我と…同じなの?」
万丈「…ああ」
タイシン「…ホント、あり得ないって」
タイシンはため息をつき、バーベルを再び動かし始める
万丈「別に信じてくれなんて思ってねえよ…」
タイシン「…ふっ……はぁ……信じる…!」
万丈「あ?」
タイシン「…だか、ら…!…っ……ふっ…!…信じてる…って…!」
万丈「…マジかよ、なんも得しねえぞ」
タイシン「……はぁ……お互い様でしょ、今日はあがるから」
万丈「おう…」
石動「それで?女の子の気持ちがわからないからって俺に相談するかよ普通…」
万丈「仕方ねえだろ!戦兎もカズミンもみんな居ねえんだから!」
石動「氷室幻徳はどうしたよ」
万丈「…アイツは…黙ってこれを着ろって」
石動「なんだよその…服のセットかァ…?北都に行く時のピエロの格好の方がまだマシだぞ?」
万丈「うるせえよ!忘れろよ!」
石動「無理無理、それより…案外、その子も可愛いとこあんじゃねェか」
万丈「あん…?」
石動「あなたが信じてくれるなら私も信じます…ってコトだろ?健気だねェ」
万丈「…いや、違ぇだろ」
石動「…お前みたいな奴をバカって言うんだなァ、改めてわかったよ」
万丈「んだと!?」
石動「オイオイ、まさかこんなつまらない事でハザードレベルをあげたりしないよな?俺の努力が馬鹿馬鹿しくなるからやめてくれよ?」
万丈「お前の努力ならいくらでも無駄にしてやる…!」
万丈「ったく、バカにしやがって…」
タイシン「トレーナー」
オシャレをして、買い物袋を持ったタイシンが背後から万丈を呼び止める
万丈「タイシン、どっか行ってたのか?…うぉ」
タイシンが買い物袋から缶コーヒーを2つとりだし、片方を万丈に投げつける
タイシン「…色んな人に会ってきた」
万丈「あ?」
タイシン「アンタの友達に会ってきた…アンタが、愛と平和のために戦ってたって聞いて、正直今も頭に収まりきらなくて、クラクラするけどさ」
タイシンが万丈によりかかり、缶コーヒーを口に流し込む
タイシン「……運悪いね、アンタ」
万丈「なんだよそれ」
タイシン「…一生懸命だったんでしょ。
命がけで、辛くて、大変で……色んなものを失くしたんでしょ、なのに…ここに来たのは、頑張ったアンタへのご褒美のはずなのにね」
万丈「…だから、どう言う意味だよ」
タイシン「アタシと出会わなきゃ、もっと楽しい人生だったはずなのに…」
万丈「…謝んじゃねえぞ」
タイシン「…まだ、言ってないでしょ」
万丈「…誰に聞いた、戦兎か、戦兎しか居なかったよな……
クソッ…ふざけんなよ!これ以上の人生なんてねえ…!…俺は、お前と会えて最高に楽しい……だから、同じ事…言うなよ…」
タイシン「…同じ事?」
万丈「……聞いたんだろ、小倉香澄…」
タイシン「…誰?それ…あ…その人がアンタの…」
万丈「…お前」
タイシン「そうだ、そういえば、今その人ってどうなってんの…?」
万丈「黒い髪の俺と付き合ってる」
タイシン「…へえ、じゃあアンタ彼女居ないんだ」
万丈「なんだよ…ほっとけよ!」
タイシン「ぷっ…あはは!…確かに、アンタみたいなの好きになるやつってかなりの物好きだよね…筋肉バカだし」
万丈「だから!バカの前に…筋肉ついてんのか…」
タイシン「うん、その香澄ってひと、本当に物好きだよ…
…気持ちは、わからなくもないけど……」
万丈「…なんか言ったか?」
タイシン「なんでもない、バーカ!」