ウマ娘×仮面ライダー   作:名無し

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アドマイヤベガ×桜井侑斗(1)

ある晴れた夜のことだった

それは不思議な不思議な出来事だった、今思い出せば夢…なのかもしれない

それほどあやふやなモノクロの記憶

私の…アドマイヤベガの前に現れた、地面から上半身が生え、その上に下半身が乗った砂の怪物…

それは、奇妙で恐ろしく、しかし…どこか…

 

アヤベ「……」

 

目を奪われた。

 

イマジン「お前の望みを言え、どんな望みも一つだけ叶えてやる。

お前が払う代償はたった一つ…」

 

星の意匠(いしょう)を全身に散りばめたその怪物が迫る

 

アヤベ「…願い……事…」

 

お星様に願い事を唱えるなんて、いつぶりだろうか

そんな事を思いつくのすら…

 

ただ、口を突いて出た願い事は…

 

アヤベ「……────…」

 

もう、思い出せなくて…

 

 

 

 

 

アヤベ「……っ…!…はぁっ…う……ごほっ…!」

 

息苦しい目覚め

決して本当に息が出来ないわけじゃない、ただ、息苦しくて辛いだけ

 

…最近いつもあの夢を見る

願い事をした夢を、あの天の川の様な怪物に祈ってしまった日を、思い出す

 

アヤベ(……もうすぐ、デビューなのに…忘れなきゃ)

 

重たい足取りで、ゆっくりと歩く

そこに行くのは私にとっては当たり前で…

いろいろな気持ちを整理したり、考え事をしたり

とにかく、何度も、何度も、脚繁く(あししげく)通うのが当たり前だった

静かで、ただゆっくりと…星を見る為に…

いつものプラネタリウムへと

 

だけど、その日は違った

 

初めは静かに星を眺められたのに、突如プラネタリウムを投影していた機械が音を立てて壊れる

 

アヤベ「…え?」

 

私の目が確かなら、私が見つめていたポルックスという星があった場所が崩れて、穴が空いて…

 

何かが降ってきて投影機にぶつかった?何が?

 

イマジン「……」

 

壊れた投影機の上に、あの星を纏った怪物が立っていた

今度はモノクロではなく、星の様に輝いて、私の方を見つめていた

 

アヤベ「…夢じゃ、ない…」

 

怪物がこちらへと指を刺す様な素振りを見せると、新たな怪物が次々と現れ、周りの客を押しのけてこちらへと迫ってくる

つまり、狙いは私…?

 

アヤベ(っ…!)

 

銃声、そして火花

怪物達が銃撃を受けて足を止める

 

侑斗「おい!早く逃げろ!」

 

見ず知らずの男に逃がされ、私は何とか出口の方へと逃げ出す

その時私は変な物を見た、黒い衣装の大男が指先から銃を撃ってるみたいに見えた…あり得ないけど

そして、更に変な物を見た

 

侑斗「しっかり援護しろよデネブ!」

 

デネブ「任された!」

 

ALTAIR FOMA(アルタイルフォーム)!』

 

人が変身した…?

金と緑をメインに押し出した装甲を纏った戦士が怪物を足止めし、私は何とか逃げ延びることができた…

 

侑斗「最初に言っておく…俺は、かーなーり!強い!!」

 

 

 

 

……あれ?

 

…私は今日、何を…?

気づけば私は自分のベッドの上で横たわっていた

いや、そもそも寝ていたのだろうか?

…何かが朽ちていく感覚が確かに有ったのに、もはやそれすらも朧げで…

 

 

 

 

 

FULL CHARGE(フル チャージ)

 

クロスボウの様な形の武器が緑色のエネルギーを溜め、複数回発射して怪物の群れを貫く

 

侑斗「雑魚は片付けた、あとはお前だけだ!」

 

イマジン「……」

 

デネブ「侑斗!」

 

侑斗「…ああ、やっぱりこいつからは、イマジンって感じがしねぇ」

 

デネブ「侑斗、油断するな!」

 

侑斗「わかって…っぐ…!?」

 

デネブ「うわっ!」

 

変身が解け、デネブと侑斗が地面を転がる

 

侑斗「クソッ…!」

 

デネブ「逃げたられた…侑斗!大丈夫?」

 

侑斗「あのイマジン…何かおかしいぞ、あいつ、なんで契約者を狙ってたんだ…!」

 

デネブ「うーん……それより、あのウマ娘の女の子、ちゃんと逃げられたかなぁ…」

 

 

 

 

 

 

アヤベ「珍しいわね、あなたが私を食事に誘うなんて」

 

ドトウ「えっと…あの…この喫茶店の割引券を持ってたのでぇ…あ、何でも頼んでください!」

 

アヤベ「じゃあ、このCランチを…」

 

ドトウ「わ、私はカレーセットでお願いします」

 

メニューを畳んで置いたアヤベがドトウの方を向く

 

アヤベ「で?本題は?」

 

ドトウ「えっ、あの…」

 

アヤベ「さっきから何かをずっと気にしてるのがわかって、こっちも気になるの」

 

ドトウ「…えっとぉ……そのぉ…あ、アヤベさん、昨日は何をしてましたか…?」

 

アヤベ「ずっと寮にいたと思うけど」

 

ドトウ「…プラネタリウムには…?」

 

アヤベ「行ってないわ、どうかしたの?」

 

ドトウ「そのぉ…えっとぉ…」

 

ドトウが弱った様な顔でスマホの画面を見せてくる

 

アヤベ「…何かのニュース……倒壊?……あのプラネタリウムシアターが…?」

 

…あのプラネタリウムシアターは良く知ってる、まさかこんな事件が起きるなんて…

 

ドトウ「ま、毎週のように行ってたって聞いたのでぇ…」

 

アヤベ「…それで心配してくれたの?

ありがとう、けど大丈夫、昨日行った覚えもないし、怪我も…」

 

ドトウ「えと…そうじゃなくて、そのぉ…」

 

アヤベ「…何?」

 

ドトウ「…悲しくないんですか…?」

 

あんまりにもドトウの顔が真剣だからつい考え込んだけど…

 

アヤベ「……まあ、それなりにはショックではあるけど…」

 

ドトウ「…それだけ、ですか…?」

 

アヤベ「少し遠くまでいけばプラネタリウムくらい他にもあるもの」

 

ドトウ「そう、ですか…」

 

運ばれてきたカレーにドトウが手をつける

 

ドトウ「むぐっ!?」 

 

アヤベ「…どうかしたの?」

 

ドトウ「…普通のカレーのつもりだったのに、激辛でしたぁ…」

 

そう言いながらバクバクと食べ進める

 

アヤベ(辛い辛いと言いながら食べるのね……?)

 

隣の席の客が乱暴に店員を呼びつける

 

店員「あの…ごめんなさいお客さん、僕が隣の席のお客さんのカレーと間違えて辛いカレーを出しちゃって…」

 

アヤベ(ああ、ドトウが間違えたわけじゃなかったのね)

 

アヤベ「大丈夫です」

 

店員が隣の席に新しいカレーをさっさと置いて行き、客がカレーにがっつく

 

カゲロウ「…脳が痺れるぜ…」

 

アヤベ「…関わり合いになる前に出ましょう」

 

ドトウ「あー!待ってくださいぃ…!」

 

さっさと食べて会計を済ませようとレジに向かうタイミングで新しく入ってきた客と鉢合わせる

 

アヤベ「すみませ…」

 

侑斗「あー!!」  

 

ドトウ「はぅあ!?」

 

客が私を見て声を上げる

 

侑斗「君、怪我はなかった?いやー、元気そうでよかった!」

 

アヤベ「……誰?」

 

侑斗「あ!僕、桜井侑斗って言います!ほら、昨日プラネタリウムで…」

 

アヤベ「…昨日は行った覚えないけど」

 

侑斗「…あ、あー、そうですか…ごめんなさい、僕の勘違いだったみたいです、これ、良ければお詫びに…」

 

キャラクターの絵がついたキャンディを幾つか差し出される

 

アヤベ「…なにこれ」

 

侑斗「デネブキャンディだ、お近づきの印に…ほら、君にも」

 

ドトウ「あ、ありがとうございます〜…」

 

アヤベ「…ありがとう、それじゃ」

 

会計を済ませ、2人が足早に出て行く

 

侑斗「……ったく、余計なことしやがって」

 

デネブ「でも無事なのがわかってよかった」

 

侑斗「…いや、そうでもないぜ」

 

窓の外のアドマイヤベガと、その背後をつけ回す、昨日のイマジン…

 

侑斗「おい、野上!」

 

侑斗が店員を呼びつける

 

良太郎「あ、侑斗…来てたんだ…」

 

侑斗「イマジンだ、手を貸せ!」

 

良太郎「え?うん、わかった…!」

 

 

 

 

イマジン「……」

 

侑斗「おい!」

 

イマジン「っ!?」

 

侑斗「プラネタリウムシアターではよくもやってくれたな」

 

良太郎「侑斗、ここは僕に任せて…

いくよ、リュウタロス…!変身」

 

良太郎がベルトを巻き、ライナーパスを通す

 

GUN FOMA(ガンフォーム)

 

良太郎「お前倒すけどいいよね?答えは聞いてないけど!」

 

電王に変身し、イマジンを撃ちまくる

 

イマジン「…!」

 

イマジンが逃げ出す

 

良太郎「逃がさないよ」

 

どこからともなく無人のバイクが現れ、電王がそれに飛び乗りイマジンを追いかける

 

デネブ「大丈夫かなぁ…」

 

侑斗「お前は気にしすぎなんだよ…あ、おい!デネブ!」

 

電王が追いかけたイマジンと全く同じ姿のイマジンが、何故か前方に…

 

デネブ「侑斗!」

 

侑斗「わかってる!」

 

 

 

 

 

 

アヤベ「…っ?」

 

ドトウ「どうか…あ」

 

アヤベ「…何、この星の…」

 

星の、怪物…

 

侑斗「デネブ!出てこい!」

 

デネブ「あいわかった!!」

 

アヤベ「あの男…え?」

 

先程のキャンディ男の隣に黒いローブの大男が現れ、指先から何かを撃ちまくる

 

イマジン「ギッ…!」

 

侑斗「こんなとこで使わせやがって…!変身!!」

 

ALTAIR FOMA(アルタイルフォーム)

 

ドトウ「へ、変身しましたぁぁ!」

 

アヤベ「…アル、タイル…?」

 

…なにか、胸の奥がざわつく様な…

 

侑斗「はぁっ!!」

 

ゼロノスがイマジンを斬りつけ、アヤベ達とイマジンの間に立ち塞がる

 

侑斗「最初に言っておく、前回は逃したが、2度目はない!」

 

イマジン「ギィィィッ…!」

 

アヤベ「…なんなの、あれ」

 

デネブ「彼は桜井侑斗、人助けが趣味で、仮面ライダーゼロノスに…」

 

侑斗「余計なこと言ってんじゃ、ねえ!!」

 

ゼロノスがイマジンを無視してデネブに近づいて殴る

 

侑斗「もういい、デネブ!お前がやれ!」

 

デネブ「任された!」

 

ベルトからカードを取り出し、反転させて再度挿入する

 

VEGA FOMA(ベガフォーム)

 

ゼロノスの背後に立ったデネブが取り込まれ、合体する

 

アヤベ「今度は、ベガ…」

 

黒いマント、両肩の砲台、胸についたデネブの顔…

 

ドトウ「ま、また変身しましたぁぁぁ!?」

 

デネブ「最初に言っておく!」

 

イマジン「ギギ…!」

 

デネブ「胸の顔は、飾りだ!!」

 

アヤベ「…なにそれ」

 

侑斗「おいデネブ!!」

 

デネブ「いや、騙したら悪いなって…」

 

ゼロノスがイマジンの方へとゆっくり歩み寄る

 

イマジン「…ギギギ…!」

 

侑斗「来るぞ!」

 

イマジンが一瞬光に包まれたかと思うとゼロノスが何かに攻撃を受ける

 

デネブ「くっ…侑斗!大丈夫か!」

 

侑斗「心配してる暇があったらやり返せ!」

 

アヤベ(何が起きてるの…?あの怪物は?…まさか、見えないだけで、ずっと攻撃されて…?)

 

FULL CHARGE (フルチャージ)

 

カードをベルトから抜き取り、剣に挿し込む

 

デネブ「ぬぅん!」

 

地面に突き立てられた剣が衝撃波を起こし、怪物が地面を転がる

 

アヤベ「…な、何、あの怪物…」

 

デネブ「やっぱり、イマジンじゃなかった!」

 

即座に肩の砲台から攻撃し、怪物を撃破する

 

侑斗「…ったく、無茶な倒し方しやがって…!」

 

カードが風化する様に消えてゆく

 

ドトウ「…あれ?私、何を…」

 

アヤベ「ねえ…」

 

侑斗「ってて…なんだ…?」

 

アヤベ「少し、話を聞かせてくれる?」

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