………あれから一分程してようやく手を離してくれた咲夜。どちらかというと、レミリアとフランの視線に押し負けたってのが理由の大半だけど
「こほん………さて、どうなってるかな?」
2人の視線から意図的に意識を逸らしつつ、スペカを発動させる………ふむふむ、どうやら咲夜のスペカも使えるようになってるようだな
「咲夜のスペカも登録されてる………どうやら、能力の影響を受けていたら何でも良さそうだな」
「むぅ………」
「………ま、これが咲夜だったからでないと良いけど」
………フランはともかく、レミリアまで不機嫌なのは調子狂うのよ。どうにかして話題を変えたい
「………………ま、まぁとにかく。俺のスペカに関してはこれから実地で調べていく事にしてだ………レミリア、この館は咄嗟に使える空き部屋とか無いのか?」
「あ〜、そうね………咲夜、その辺は何か考えているのかしら?」
「あ、はい………その」
おや、咲夜の顔が赤い………なんか話題変えられた印象が無いけど大丈夫か?
「えっと………私の部屋でしばらくと考えていましたが」
「いやいやいやいや………!」
「咲夜!?」
「え〜!ずる〜い!」
三者三様に咲夜の言葉に驚きを示す………そりゃそうよ!なんで男女同室なのさ!?普通こういう場合は客室に案内でしょうが!
「客室とかあるだろ!?」
「最初はそう考えていましたが………その、部屋が空いてませんでした」
「………………あ、異変の影響で妖精メイド達の避難場所にしてたんだわ」
「だからって咲夜の部屋じゃなきゃダメとかは無いでしょ〜。だったらお兄様は私のお部屋で一緒に寝るの!」
「フラン、そればかりは認めないわ。館の主として、私が悠をおもてなしする!」
「いえ、それだけは私も譲れません。お嬢様と妹様を助けて戴いた恩義もありますので………」
………………あ、あれぇ?なんか状況悪化してません?これはむしろ火に油を注ぐ結果では………
(こ、ここは一時戦略的撤退!)
そう決めた俺は………限界まで気配を薄くして、言い争う3人の部屋から抜け出した
図書館?_
「………………ひっっっっろ!?というかデカすぎやろ」
しばらく散歩していたら、俺は図書館に迷い込んだようだ………天井までどれだけの蔵書があるんだ?
「これは………普通に数年で読み切れる量ではないな」
取り敢えず司書を探すか………と、一歩踏み出そうとした瞬間の事だった
「恋符“マスタースパーク”!」
「火符“ロイヤルフレア”!」
俺の眼前を、炎と光が埋め尽くした………片方の声は聞き覚えがある