虚構少年の幻想入り   作:劉鵬 天翊

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虚構〜6〜

 (はてさて、何が起きてるのかは理解したけど………どこから説明したら良いんだ?)

 

 悩みのタネである起承転結の“起”。感覚的な事象を言語化するのは昔から苦手なんだよなぁ………折角だし、ここは質疑応答形式でやってみるか。アイツとの勉強会も、そうやって進行してたしな

 

 「説明してやりたいのは山々だが、如何せん語彙力が欠如してる。質疑応答形式でやろうか」

 「では私から………先程何か見えたと言っていたが、何を見たのか説明してもらえるか?」

 

 誰よりも早く理解してくれた八雲藍………あぁ、もう面倒だから藍でいいや………が早速確認に入る。やりやすくて助かるわ

 

 「俺が観たのは2人の身体から剥離されそうになってる“能力の幻影”だろうな………この事件、君たちで言う“異変”の主が起こした行動の結果だろう」

 「能力の幻影………?2人の能力が、2人から離れようとしているという事なのか?」

 「ああ………暴走の理由もソレだろうな。本来在るべき者の傍から離れようとしている事象への抵抗といった所か」

 「それじゃ、次は私ね………貴方なら、その離れようとしている能力を繋ぎ止められるのかしら?」

 

 永琳の問い掛けに対し、暫しの思考を挟んで首肯を返す………幻想郷に来てから感じている、俺の中に存在する鼓動を認識しながら

 

 「どういう原理かは俺にも解らんが、俺の能力であれば可能のようだな………あの賢者、俺がこういう能力になるって理解してたってことだよな?どうやって知ったのやら………」

 「………それは、すぐにでも出来るのですか?」

 

 今度は咲夜からの問い掛けだ。まぁ現状藁にも縋る思いだから焦りもあるんだろうな………待たせてしまうのは良くないからすぐにやりたいが

 

 「………さっきも言ったが、ぶっつけ本番だから確定で助けるとは言えない。でも、全力でやる。助力してくれるか?」

 「はい………勿論です!」

 「………ん。ではやろうか。まずは能力行使の感覚を掴みたいから、俺と手を繋いで藍の能力を使ってくれ」

 「はい」

 

 藍の能力行使を身近に感じられるように、俺は藍の手を繋ぐ。ほぼノータイムで能力を行使されるが、繋いだ手から能力行使の感覚が伝わってくる………へぇ、こういう使い方もあるんだな

 

 「………………なるほど。大体理解した」

 

 何をしたら良いかは直感で理解できている。真実と現実を繋ぎ合わせる………その為に、俺は

 

 「………………繋がれ、真なる現在(いま)よ」

 

 玉鋼色の輝きがスカーレット姉妹の能力の幻影を包み込み、2人の身体に格納されていく………という風景だったというのは、後ほど藍と永琳から聞いた話だ

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