東方速焔録   作:島夢

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たっぽん:自分から見た感じでは次回への伏線?みたいな感じです。
     ですが、楽しんでいってください。

 島夢:待っていた方、大変長らくお待たせしました…。
    書くことないんで、ゆっくりしていってね!


第3話

 

side速力 速風 

 

 

 

 

 おいおいおい…どうすんだこれ?このままじゃ神様直々にフルボッコにしてくれるありがたいことになっちまうぞ…?

 

 

「文、これ逃げた方がよくないか?」

 

「いえいえ何をおっしゃる速風さん、ここまで来たんです、取材しましょうよ」

 

 

 なんてこと言うんだ文、このままじゃ神様にボコられるぞ…。

 まあ、そんなこと説明しても「覚悟の上です! もうここまで来たら取材するべきでしょう!いや、これは宿命ですよ! しなければならないのです!」とか言われるから…もう今までの経験上わかってるから…。

 なんか文がもごもごと言っているので、耳を傾けてみる。

 

 

「あ、あの…速風さん…さっきは…助けてくれて…あ、ありがとうございました…」

 

 

 お姫様抱っこされたまま赤面して俯く文…可愛い…だが御柱が飛んでくる。

 御柱を避ける、避ける、避ける…。

 御柱…おせぇよ…当たるわけないだろう…こんなの。

 

 

「本! 当! に! 」

 

 

 神様がなんか怒鳴っている、憤怒の形相だ…信仰心がなくなっちまいそうだな…あの顔。だって怖いもん…普通の人間なら意識失っちまいそうだよなぁ…。

 

 

「何しに来たんだ妖怪!」

 

 

何しに来たと言われても…取材?

 

 

「惚気見せつけに来たのなら見逃してやるからさっさと帰れ! というかなんで当たらないんだ!」

 

 

 なんか叫びながら御柱ぶっぱしてくる神様…怖い。でも当たらない!

 「いやいや、惚気だなんてそんな…」とかなんとかいってる文を無視し…。

 なんかどんどん疲れて言っているのか「ぜぇ…はぁ…」いいながらダウンした…。俺はこれ幸いとスッと一瞬でダウンしている青い髪の御柱神様の前に行く。

 

 

「大丈夫ですか?」

 

 

 文が俺の腕の中から降りて、そう話しかける…。まあ、見たところそんなに大丈夫そうでもないな…。

 

 

「ぜぇ…はぁ…」

 

「あの…私共、天狗でして、新聞を書いているのですが…」

 

 

 文がそう続ける…俺はそれを見ている…。

 まだ息が整っていない神様は、ぜぇはぁ言っている…。

 

 

「はぁ…はぁ…」

 

 

 タイミングを見て俺が聞いてみる。

 

 

「取材…受けてくれませんかね?」

 

「はぁ…はぁぁあぁ…よし、わかった…別に敵意がないのもわかったし、取材くらいならいい」

 

 

 青い髪の神様は息を整え、取材を承諾してくれた。

 

 

「大らかな神様で助かりました、ほら、文、取材だぞ!」

 

「やりましたね! 速風さん!」

 

 

 文はそういいながらハイタッチしてくるので、俺もちゃんと合わせると、パチンッと気持ちのいい音がした。

 うん、ハイタッチっていい音がするとかなり嬉しいよね…。

 

 

「本当に…仲良いねぇ…」

「そう思いますか!?」

 

 

 そう神様が呟くと、文が反応する、速い!?いつもなら一行間が空くのに空かずにしゃべった…だと?俺より速い!

 

 自分のアイデンティティーがたった三話目でなくなりそうになったことに頭を抱えてしまいそうになった…。が、なんとか持ちこたえた!

 

 

「速風さん! 仲良いって言われましたよ神様に! えへへ~」

 

「おい文!お前さっきからキャラブレまくってるぞ!」

 

「はっ!そうでした、私は仕事一筋です!」

 

 

 すぐに立ち直ったな…漫才してんじゃねぇんだぞ、キャラを定めろ文!

 まあいい、さっさと取材しないとな!

 

 

「取材しようぜ、文」

 

「そうですね、そろそろはじめましょうか」

 

 

 適当に取材を始めようとすると、神社の奥から声が聞こえてきた…。

 

 

「あーうー…神奈子~? 私の饅頭がなんだけど…知らない?」

 

 

 小さな女の子の声だ。

 俺がそちらの声に咄嗟に反応した瞬間、文の下駄は俺のつま先を正確に踏み抜いていた…。痛い…いや…俺にロリコンの気はないし、お前が一番好きなんだから大丈夫…と言いたかったが、足が痛くてそれどころじゃなかった…。

 

 

 足痛い…。

 

 

「あ~…饅頭? そ、そうか…なくなってしまったのか…残念だったな…諏訪子」

 

「………」

 

 

 足が痛いのから復活すると、金髪幼女が青髪の美女をジト目で見ている…これは…どういう状況だ…。

 

 神力が感じられることから、幼女も神様であるようだ…。

 神様が二柱もいる神社…俺たち普通(?)の妖怪どもがいて良いところじゃないが、文に振り回されるのはいつものことだ。

 このくらい慣れっこだ。初めて会ったときなんて………いや、これはいいや、思い出さなくてもいいや…うん。

 

 

「神奈子…食べたでしょ? 私の饅頭」

 

 

 ごく冷静に、冷徹に、平坦に、冷血に、冷然に、凄然に…幼女はハイライトを失った目で青髪の神様に問いかける…。な、なんという…神が発していい気じゃねぇぞ!

 その尋常ならざる幼女が纏う気に気づいた青髪の神様は必死で言う。

 

 

「いやいやいやいや!神である私がそんなことするわけないだろう!」

 

 

 だが、彼女の必死の弁明も…

 

 

「口に餡子ついてるよ」

 

 

 幼女の耳には届かず、さっきと同じ、酷く冷たい声でそういった…。

 青い髪の神様は慌てて自分の口元をぬぐい、確かめようとする…。

 

 

「な、なに!?そんなはずは!?」

 

「やっぱり…」

 

 

 だが口元に餡子はついていない…そう、幼女は青い髪の神様をだまして、食べたかどうかを確かめたのだ…。

 まんまとひっかかった青い髪の神様は…謝罪を始める…

 

 

「はっ!?い、いや!誰だって饅頭があればてを伸ばすだろ!あんなところにこれ見よがしに置いてあるんだぞ!」

 

 

 かと思われたが、なんか開き直り始めた…。

 なんだこの神様は…というか、この二柱の神様、めっちゃ仲良いな…。

 

 

「神ァァァアアア奈ァァァアアア子ォォォオオオ!!」

 

「うわぁ! よせ諏訪子! ちょっおま!」

 

 

 なんかすごいレベルの高い喧嘩をし出した…。

 

 幼女(諏訪子というらしいが)が水をだし、土を操り、植物を急速に成長させ、鉄輪を手に突撃する。

 

 青髪の神様(神奈子というらしい)は雷を落とし、雨を降らせ、風を荒れ狂わせ、御柱で迎撃する…。

 

 待て待て…饅頭一個でこんな規模の喧嘩すんなよ! 文は「良い記事になるかもしれない!」といいつつ、目をキラキラさせて河童に作らせた、カメラのシャッターを指が擦り切れる勢いできりまくっている…。

 

 

「はぁ…面倒なことになったなぁ…」

 

 

 

 

 

 

 

―――ゴッ!!

 

 

 

 

 

 

ここら一帯すべて、そんな音が何度も響き渡り、異常気象が襲う

 だがこの神社のたっている山の下にある里は大した騒ぎもない…ということは、みんな『ああ、ま~たやってるわ、あの神様たち』程度にしか考えていないのかもしれない…。

 それでも信仰心が集まっているのは民の信頼の証だろうか…?

 

 

 まあ、心底どうでもいいか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side東雲 焔

 

 

「初めまして、僕は東雲焔。よろしく」

 

「東風谷凪こちやなぎといいます。よろしく、焔さん」

 

「よろしくね。凪君」

 

僕と凪君は適当に挨拶を済ませて椅子に腰をかける。

 

「焔さん。1つ聞いてもいいですか?」

 

「どうぞ?」

 

聞きたいことがあるから僕を呼んだんだろう?

なんて糞みたいな返事はしないけどね

 

「ありがとうございます」

 

凪君は一礼するとゆっくりと話を切り出してきた。

 

「焔さんって人間の姿をしただけの鬼ですよね?」

 

?!…結構、単刀直入に聞いてくるね。

でも見破られるとはね、中々侮っちゃダメみたいだ

 

「…どうして分かったんだい?」

 

 

 

「僕には心や姿…全て見通すことができる力を持っているんです。だから、ここに来た時に貴方に声をかけたんです」

 

「なるほどね。でもそれを聞いたの?」

 

「何故、鬼の貴方が人間の姿を被っているかということです」

 

ズバズバものを言ってくるなぁ…。

質問責めとか慣れてないから、少し対応に困っちゃうな

 

「まぁ人間の殻を被っているというのは誤解かな?僕は半分人間だしね」

 

「そうなんですか?どうもそういう風には見えないのですが…」

 

「能力を酷使しなきゃ分からないようだね。まぁここまで見破られたら話すしかないよね」

 

「ありがとうございます。僕の我が儘に付き合ってくれて」

 

そう凪君は優しく微笑み言った。

普通に可愛いのに男なのかな?後で聞けばいっか…

 

「別にいいよ。トラウマになるほど辛かったことじゃないしね。まぁ…あの人が来てくれたからだけど…」

 

「あの人って…?」

 

当然の反応だね。

あの人がいなかったら、僕は本当にどうなってたか分からないしね…

 

「僕を助けてくれた人だよ、今でも覚えてる。晴夢って人だった」

 

「晴夢…さん。ですか」

 

「僕の力の暴走があったときに晴夢が暴走を抑えるために能力の一部を喰ってもらったんだ」

 

「…今の状態でもまだ能力は完全ではないのですか…!?今でも十分凄い力なのに…」

 

凪君は少し驚いた顔でこちらを見てくる。

確かに、力が完全でない状態でも膨大すぎる量だもんね…

 

「だから、晴夢は守りたいものが出来て、力が必要だと思ったら会いに来い。って言ってたよ」

 

「守りたい…もの。焔さんはその守りたいものは出来たんですか?」

 

「まぁね、そのうち君も会えるよ、多分ね」

 

僕は少し微笑みながら凪君に言った。

 

「さて…と話も済んだし僕は帰るよ」

 

「あ!焔さん、折角なので守矢まで来てみませんか?時間が空いてれば…でいいですけど」

 

「そうだね、まだ時間あるし行こうか」

 

そう言って、店を後にした。

守矢に行く途中に、山の上で様々な異常現象が起こっていることを見て取れた。

それに、凪君は「また神奈子様と諏訪子様は喧嘩などしているのですか!」と怒っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

…しばらくして守矢に着いた。

まだ喧嘩は続いているのか雨やら雷やら土やら何か凄いことになってる。

 

「ねぇ、止めなくていいの?」

 

「両方とも疲れ果てるまで喧嘩は止めないので困ってるんです。焔さんはこれ止める方法ってありますか?」

 

凪君はそう僕に聞いてくる。

止める方法か…まぁないって言ったら嘘になるけど…

 

「そもそもなんで喧嘩してるのかが分からないんだけど…」

 

「どうせ饅頭1つで喧嘩してるんですよ」

 

凪君は呆れたように言った。

その反応を見るからに本当に喧嘩をしょっちゅうやってることが分かった

 

「多少能力使うけど周りへの被害は最小に抑えるから、それでいいかな?」

 

「お願いします」

 

頭を下げる程のことでもないんだけどね。

まぁ礼儀は大事だから礼とかも重要なんでしょ

 

 

僕は喧嘩している二人のところへ歩いていく。途中、カメラのシャッターをきってる子がいたが無視。

雨とかその他諸々は全部、焔で焼き払っていく

喧嘩している二人はそれに気づき、僕のほうに小さい子と大きい子が向かってくる。

鉄輪と御柱かな?思い切り振りかぶって殴りにかかってくるが、片手で平然と受け止める。

 

「貴様、妖怪か」

 

「どこをどうみて妖怪だと思ったんだい?普通の人間でしょ」

 

青い髪の女性の問いにそう返す。

 

「嘘よ人間だったら妖力なんて持ってる筈ないわ」

 

小さい金髪の子がそう言ってくる。

 

「良な心と悪の心が半分づつ。みたいな?」

 

適当に答えてあげる。

 

「意味が分からない!」

 

「はぁ…神様なら僕が鬼だってくらい気づいてよ。凪君が止めてって言うからわざわざ止めに入ったんだよ?」

 

「それは本当か?」

 

「鳥居のすぐそばにいるでしょ」

 

僕がそういうと、二人の神様はすぐに鳥居のほうへ目を向ける。

そして凪君がいるのを理解した。

 

「「ヤバい…殺される」」

 

喧嘩し終わった後は大体、なんやかんやされてるんだろう。

僕も一応、凪君の方を向いてみると顔は笑顔を作っていたが明らかに怒っている。

まぁしょうがないよね…

 

「そういうことだから、僕は帰るよ」

 

 

僕は神社を後にする前、わざとカメラを持った少女の近くに行き

耳元で少し面白いことを呟いて上げた。

少し経ち、少女は意味を理解し顔を真っ赤にして口をパクパクさせながらこちらに何か言いたそうだった。でもパニックに陥ってて言葉すら発せてなかった

 

少女と一緒にいた奴はなんなんだ?といった顔で首をかしげていた。

 

 

結果は見れないけど、楽しみだね。

 

 

 






たっぽん:速風さんはヒロインいて、焔君にヒロインがいないのは可笑しい!!
     というわけで次回、焔君視点はオリヒロインの登場です。楽しみにしててくださいな


 島夢:一番最後、焔くんは文に何かを言ったようですね…その内容とは…文が赤面すること…。こういうことをすれば速風さんは喜ぶよ?みたいなことです(笑)
    つまりSAN値削りの伏線だ…。
    さぁて…久しぶりのSAN値削り(性的)だ。気合い入れるぜ?速風さん、耐えられるかなぁ?



次回も頑張って編みます!

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