ペロロンチーノの転生録【オバロ二次】   作:taisa01

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第三話 俺TUEEEEの兆し

 ペロロンチーノが八才になった頃、年の離れた妹ヒルデガルドが生まれた。

 

 前世においても、今生においても年上の兄姉(けいし)しかいなかったペロロンチーノにとって、妹というのは無条件でかわいいものであった。

 

「ヒルダを泣かせるような奴から、僕が絶対守る!」

 

 と、家族の前で宣言するぐらい可愛がっている。しかし、ペロロンチーノは見落としをしていた。それは十二才になった兄や姉たちが次々と帝都にある帝国魔法学院に入学していることだ。ペロロンチーノも例外ではなく、そのあたりの年齢になれば放り込まれるため、数年後には強制的に妹離れをしなくてはいけないのだ。

 

 それはさておき、ペロロンチーノは表にこそださなかったが驚くことがあった。それは、この世界の人間の妊娠期間はいわゆる十月十日ではなかったのだ。実際はもっと短い。多分だが、この世界の人類はあまりにも外敵が多く、早く出産しなくては種が断絶してしまうほど過酷な環境だった名残なのだろう。

 

 ほんとこの世界、人類に厳しすぎやしませんかね?

 

 だが、妹ができたことでペロロンチーノは自重することを辞めた。

 

 まずは勉学。

 

 もともと日々の勉強の成果なのか、教師陣がすごいのか、まさしくスポンジが水を吸い込む勢いで成長して周りの大人を驚かせていた。子供の柔らかい脳に英才教育を施すか否かで、その子の知能のランクが変わることは科学的にも立証されている。しかし問題なのが子供の好奇心の前に、効率的な学習というものが大抵敗北するのだ。

 

 ペロロンチーノの場合は老成した精神が柔らかい脳を制御することで圧倒的な学習効果を生んでいた。勉強も武芸もどんどん覚えることができた。

 

 そして、前世の記憶から、「化学肥料もどき」「手押しポンプの井戸への設置」「バリスタとトレビュシェットの作り方」などなど。

 

 衛生面とか地味に魔法も含めて対策されていたのだけど、食料系は結構改善できた。本当は製鉄までの知識があるのに、どうも製鉄の本家はドワーフらしく、人間がつくっても質でまけるそうだ。とりあえず耐火煉瓦はあるようなので、改善案ぐらいを出しておいた。

 

 さて雑談はここまで。

 

 ペロロンチーノは、ついにチートらしきものを見つけることができた。

 

 言葉にするならば、

 

――遠距離武器完全適性

 

 初めて弓を持った時、この弓がどの程度の品質のものかわかり、どう扱うべきか理解できた。いざ構えれば、視界が広がり遠くの的がまるで目の前にあるように見えるのだ。そして一度矢を放てば、ほぼ百発百中。

 

 そしてこれは弓だけでなく、投げ槍、投げナイフ、石、果ては指弾にまで適用されるのだから恐ろしい。

 

 このタレントが判明してから、ペロロンチーノへの教育に変化が現れた。

 

 弓兵として超一流の素質。加えて、鷹の目ともいえる、自陣営を俯瞰し、だれよりも遠くの敵を捕捉できる視野。偵察兵や指揮官などの適性もある。さらに護衛としても、敵を近づけさせないという点においても優秀。

何より三男であること。

 

 長男や次男のような家を継ぐ存在ではない。これは卑下ではなく、純然たる事実であり区別だ。いざ戦場で誰を優先で守れとなれば、ペロロンチーノだって兄たちを守る。

 

 その代わり、兄たちよりも自由がある。

 

 もし許されるならこの自然美しい世界を旅してみたい。そんな夢を持つことも許されるかもしれない自由があるのだ。

 

 そんな勉強と鍛錬の中、無心に弓を射る日々。急にあるものがペロロンチーノの目の前に現れた。

 

ノーブル      レベル一

ノーブルファイター レベル一

ノーブルアーチャー レベル一

 

 ちょうど二十メートルほど離れた的に、二本の矢を同時に射ることができた時にその文字が脳裏にうかんだのだ。

 

「ステータス?」

 

 正直いえば中二病か? と笑いそうになった。しかし、もう一射すると、アーチャーに経験がわずかだが蓄えられたような気がした。

 

 何より、そのイメージはまるで

 

「ユグドラシルのステータス画面の一部かよ」

 

 この世界。あのゲームと関係があるのかもしれない。

 

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