父さんが釣ってきた珍しいポケモンのお話   作:しぐ

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思いつかなかったので出会いはカットしました。
アルトマーレのあのBGMを流しながら書きました。


アルトマーレに訪れたお話

 アルトマーレ。

 水の都とも呼ばれるこの場所は水ポケモンを連れているトレーナーにとって過ごしやすい場所なのではないだろうか。

 水ポケモンに引っ張ってもらうレースも存在していて、それは普段使いも出来るようで。

 

「ふぉぉぉぉう!」

 

「待て待て速いって!」

 

 何故か水路を爆走するミロカロス。掴まっている俺の身にもなって欲しいところ。

 ほら、街の人も何だ何だとこっちを見てるじゃないか。

 

「ふぉぉぉぉぉぉう!!」

 

「なに? 後ろ?」

 

 爆走しながら顔だけ水から出して後ろを向くミロカロス。器用だなぁオイ。

 後ろを振り向くが何もない。住民の視線が刺さるのみである。

 

「ふぉぉぉう」

 

 更にはビタッと急に止まったせいで俺が慣性で投げ出される始末。綺麗な放物線を描いて水面に落下──する前に何かに受け止められてふよふよと地面まで連れてかれた。

 

「ふぉぉぉう」

 

 何やら憎々しげに鳴いているミロカロスが水から上がってきて尻尾をビタンビタンと打ち付けている。

 厄介な奴に見つかってしまったような雰囲気を醸し出している。

 

「───」

 

「え? ああ、ラティアスだったのか」

 

 スッと姿を現して、次に物陰から現れたら既に女の子の姿になっていた。そのまま手を引かれてされるがままに歩き出す。

 

「あ、行くよ。ミロカロス」

 

 ビタンビタンと苛立ちを露わにするミロカロスはボーマンダを要求。ボールに入る事を拒み、ボーマンダに絡まって空からついて来る事を選んだ模様。

 ボーマンダは疲れた表情をしている。頑張れ。

 

 

 

 

 

 

 アルトマーレにはポケモンの隠れ家と呼ばれている場所がある。俺はラティアスに教えてもらった。

 迷路みたいな道を進み何やかんや変な道を通って辿り着けるこの場所は確かに隠れ家だ。

 この場所を探そうと思って目指しても辿り着くことは容易ではないだろう。

 

「────!」

 

 にこっと笑って抱きついてくる少女姿のラティアス。

 

「久しぶり、ラティアス。元気だった?」

 

「────」

 

 うんうんと頷いてくるくると回る。元気ですよと全身でアピールしてくれた。

 ちらりと後ろを見ると笑顔のミロカロスと何やら苦しそうなボーマンダ。首に身体が巻き付いているのでちょっと苦しいのだろう。絞め落とすなんて事はしないはずだ、多分。

 

「ん? どうしたどうした」

 

 俺の周りを回って腕をぺたぺた、足をぺたぺた。最後におでことおでこをこっつんこ。

 

「────!」

 

 ぐっ、といい笑顔でサムズアップ。どうやら俺の身体に異常がないか調べてくれたらしい。問題無かったようで安心した。

 

「ふぉぉぉぉぉう」

 

「────」

 

「ふぉぉぉぉう……」

 

 にこにこぶんぶん。

 ラティアスは嬉しそうにミロカロスに抱きついて、笑顔が止まらない。

 何やら不満げだったミロカロスもこれにはタジタジである。

 

 空中でホバリング中のボーマンダはもう一度捕捉されないように少し高度を上げた。

 

 

 アルトマーレに来た目的といえばこのラティアスに会う事のみ。

 適当に観光して、適当に遊んで、ミロカロスと姿を消したラティアスに水上を引っ張ってもらってミロカロスの鬱憤を晴らしたり。

 

「んー楽しかった! また来るからな、ラティアス」

 

「────」

 

「そんな寂しそうな顔されると俺も心苦しいけど……一緒に来るか?」

 

「────」

 

「……そうだよな、まあ気が変わったらいつでも待ってるよ」

 

 一瞬嬉しそうな顔をして、ハッと何かを思い出したかのように首を振った。

 一説には、ラティアスとラティオスはこのアルトマーレを色々な災いから守ってる守護神的な役割をしているという。そんな話を聞いた。

 

「そんな悲しい顔をするなって、また会いに来るからさ」

 

「ふぉぉぉう」

 

「それじゃあな」

 

「────!」

 

 ぶんぶんと手を振るラティアスに見送られて、アルトマーレを後にする。

 

「なんだかんだ、ミロカロスもラティアスが好きだなぁ」

 

「ふぉぉう!!」

 

 べちべちと、海の上を尻尾で叩く。

 それが照れ隠しである事はすぐにわかった。

 

「まあ、いつか一緒に旅が出来るかもな」

 

「ふぉぉぉう」

 

 それは、とても楽しそうだ。

 




ポケモンの映画はどれも名作ですが、やはり水の都はイイ。作者はそう思います。再上映された時に映画館に行けなかったのを今更ながらに後悔している最中です。

ラティアスを仲間にするか、かなり悩みましたが取り敢えずこの話はこういう終わり方とさせていただきます。
そのうちひょっこり仲間になりにやってくるかもしれないですね。この時空内においてはアルトマーレに危機とか訪れないので。

さて、次話はアンケートで一位に輝いたあの子が仲間になるお話の予定。

感想をくれる皆様、そしてこの作品を読んでくださってる皆様に改めて感謝を申し上げます。
短い上に間隔が開きまくる拙作を読んでくださって作者と致しましても感無量でございます。
つまりびたんびたんしてるミロカロスって可愛いよねって話でした。
次はなるべく早めに投稿したいという気持ちは持っていますが、期待せず気長なお待ちください。気長に。

ブイズ人気投票します。一位のポケモンが主人公の手持ちになるらしいです。

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