父さんが釣ってきた珍しいポケモンのお話   作:しぐ

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思いつきました。
今回のお話、捕まえたポケモンの鳴き声が「…………」で構成されています。鳴き声が思いつかなさすぎて話が全く書けなかったのでいっそ鳴き声を書くのをやめました。ご了承ください。


暴れん坊なポケモンを捕まえたお話

 新しいポケモンをゲットした。

 それは、新しい仲間が増える瞬間であり、旅が更に賑やかになるという事であり、心躍る瞬間である。

 

 ボールに収まったものの、ガタガタと暴れるポケモンをボールから出してはじめましての挨拶をしようとして、

 

 思いっきり蹴り飛ばされた。

 

「ぶべらっ!?」

 

 なんでぇ……?

 

 

 

 

 

 

 改めて。

 旅の途中何やら強そうな雰囲気を放つポニータを見つけたので捕獲を敢行した。

 適度に弱らせてからゲット。これから仲良くやっていこうと思った矢先の出来事であった。

 

「…………!」

 

 気性荒すぎではないでしょうか。

 なんかずっと睨まれてるし。なんなら今にも向かって来そうな勢いで、まるで親の仇を目にしているかのよう。

 

「落ち着け。ステーイ。ステーイ」

 

 向かって来たんですけどぉ!?

 ちょ、たいあたりは絶対に痛い!

 

「戻れ!」

 

 痛いのは嫌いです。

 なので咄嗟に戻してしまいました。

 

「……どうすっかなぁ」

 

 離れても向かってきてたいあたりで、近づけばにどげりをくらう。なんだってんだい。

 

「気長にやるしかないか」

 

「ふぉぉぉう」

 

「ん? 手伝ってくれるのか。ありがとな」

 

 ミロカロスを撫でながら、長くなりそうだなと溜め息をついた。

 

 

 

 

 

 今日も今日とて臨戦態勢。

 

「……」

 

 フシューと鼻息荒く、さあ今にも突撃しますと言っているかのよう。

 

「ゴー、ミロカロス」

 

 俺では受け止められないので、ミロカロスに遊んでもらう事にする。いざとなったらボールに戻せばいいのでどうとでもなる。

 

「迂回するのは聞いてないなぁ!?」

 

 マズイ。と反転してダッシュ。

 

「ミロカロスーーーーッ! 頼んだ!」

 

「ふぉぉぉぉう!」

 

 ミロカロスが目に入っていないんじゃないかというぐらい愚直に俺に向かってくる。

 岩の如き身体を持ってたらいくらでも受け止めてあげるのだけど、あいにくそんな身体は持っていないのでひたすら逃げ回る。

 

 疲れたらボールに戻して休憩。

 

 しばらく休憩してからまた追いかけられ、時々ミロカロスに止めてもらい、やり過ぎてポケモンセンターに駆け込む。

 ジョーイさんの前では大人しいらしい。なんだコイツ。

 

 

 

 人もポケモンも動き回れば腹も減る。

 

「美味いか」

 

「…………」

 

 流石に、食事中は向かってこないみたいだ。睨んでくるけど、それ以上は何もしてこない。

 俺の問いかけにはフンとそっぽを向いて黙々と食べている。

 

「ふぉぉぉぉう」

 

「おかわりはありません」

 

 ずずずいっと空になった皿を差し出してくるミロカロスには無慈悲な宣告をする。あんまり食べ過ぎると太るのでこれ以上はノー。

 

 

 

 

 

 ぐるぐると。

 ミロカロスの周りを回る。

 

「うははっ、追いついてみろ!」

 

「…………!」

 

 ミロカロスの周りを回る理由は、追いつかれそうになったり、何かあったりした時に助けてもらう為だ。

 たいあたりもにどげりも喰らうのはごめんなのだよ。だって痛いんだもの。

 

「ふぉぉぉぉう♪」

 

「…………ッ!」

 

「なんでスピードアップ!?」

 

 間一髪でボールに戻す事が出来た。

 あんなとっしんを受けたらただじゃすまない気がする。

 

「ふぉぉぉう」

 

 ミロカロスはこんな時でも楽しそうで良かった。

 

 

 

 

 そんなこんなで、暴れポニータが暴れギャロップに進化した。

 

「おーでっかくなったなぁ」

 

「……」

 

「待て待て待て。その身体で向かってくるのは流石に反則じゃないか? 言わば大人の身体になったのにその狭量さはどうかと思う。なので背中に乗っていい?」

 

 せっかくギャロップに進化したのなら乗ってみたい。進化前の事は全て水に流して清い気持ちで是非俺のことを乗せて欲しい。

 ギャロップに乗って風になりたいのだ。

 

「…………」

 

「お? やけに素直だね」

 

 乗りやすいようにしゃがんでくれたので遠慮なく乗る事にした。

 

 炎に焼かれました。

 

 ギャロップの背があんなに熱いなんて聞いてないのだが。

 

「だからかっ!」

 

 フンとそっぽを向くギャロップ。バトル中は言う事を聞いてくれるのにそれ以外は全く馴れる気がしない。

 可愛くないヤツ。

 

「……仕方ない、躾の時間だ!」

 

「ふぉぉぉぉう!」

 

「…………!?」

 

 ヤケにノリノリなミロカロスと共にギャロップを躾けて、しっかり回復した後。

 

 

 

 

 

「…………」

 

「なんだ、乗れってか」

 

 地面に伏せってこっちをじっと睨んでくる。

 はいはい、わかりましたよ。

 

「あれ、熱くない」

 

「…………」

 

「おおっ!?」

 

 急に立ち上がって乱暴に走るギャロップ。

 振り落とされないように首に抱き着いて、燃え盛るタテガミに触れた。

 

 前はあんなに熱かったのに、今は心地よい暖かさである。

 

「…………ッ!」

 

 ギャロップの嘶きが聞こえ、顔を上げる。

 

「……うわっ」

 

 風だ。

 風になっている。

 

「…………!」

 

 嘶きと風と流れる景色。

 ──ああ、気持ちがいい。

 

 

 

 

 躾が効いたのかよくわからないけれど、こうして背に乗せてくれると言う事は、少しはコイツに認められたのかもしれない。

 

「ありがとな」

 

 ギャロップの背から降りて頬を撫でる。

 そしてひのこで燃やされた。

 

「あづぁーーーッ! ミロカロスー!」

 

「ふぉぉぉぉう!」

 

 ミロカロスに消火してもらってなんとか一命を取り留めた。

 やっぱり、可愛くないヤツ。

 

 

『こんな話を知っているだろうか。ギャロップは認めた人しか背に乗せない。認めぬ人が無理やり乗ろうとするとたちまち炎に包まれるだろう。しかし、認めた人が背に乗れば不思議とその燃え盛るタテガミを触っても燃えることはないのだと』

 

 

 

Side ギャロップ

 

 一目惚れだ。

 

 一目見て好きになった。

 

 しかし、その隣にはいけ好かないヤツがいた。

 

 ミロカロスの隣には常にアイツがいて、楽しそうに笑っている。

 

 気に食わない。だが、あまりやり過ぎないでねと言われている。

 

 どつくぐらいで勘弁してやろう。いや、やっぱり蹴りも追加だ。

 

 バトル中だけでもいいから言うことを聞いてあげてねと言われたので渋々指示は聞いている。

 

 ああ、気に食わない。

 

 アイツをいくらどついてもアイツは仲良くなると言って聞かないし、ミロカロスはアイツを見てとても楽しそうだ。

 

 ああ、気に食わない。

 

 あの子は、バトルしてる時が1番カッコいいのよ。って。

 

 ああ、気に食わない。

 

 それで納得してしまった自分が気に食わない。

 

 ミロカロスが笑うのはアイツの側でだけで、アイツが笑ってるとミロカロスも嬉しそうだ。

 

 ああ、気に食わない。

 

 ミロカロスの為だ。

 

 決してアイツなんかの為ではない。

 

 ミロカロスが喜ぶのなら、偶に背に乗せてやらんこともない。

 

 そんな真っ直ぐなありがとうなど、貰っても嬉しくないのだ。

 

 




ポニータとギャロップって文字でどうやって鳴き声書けばいいんだろうって考えてたらこの話書けなくなりそうだったので苦渋の決断です。
手持ちの3匹目はギャロップです。

「ギャロップが認めた人が背に乗ると不思議と熱くない」
というのをやりたくて書きました。ギャロップにそういう設定があるかは分かりませんが二次創作という事でひとつ。

それではまた、思いついたら。

ブイズ人気投票します。一位のポケモンが主人公の手持ちになるらしいです。

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