ダイの大冒険でよろず屋を営んでいます   作:トッシー

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ロン・ベルクさん再びです。


本日の目玉商品『真・星皇剣』

ウオォオーーン!!!

 

それは怪物の断末魔だった。

ロモスの空に広がる悲しき悲鳴。

獣王クロコダインが倒されたのだ。

その事実は城下町で暴れていた魔物達を萎縮させた。

頭を失った百獣魔団は戦意を喪失、魔の森へと逃げ帰っていった。

 

「や、やったぞー!」

 

「俺達の勝ちだーーっ!!」

 

「魔王軍を追い払ったぞー!!」

 

兵士たちの勝利の声に街の人々は安堵の息を漏らした。

 

 

 

 

オレは教会で怪我人の手当を行なっていた。

ベホイミとホイミの連発で既に魔法力は枯渇。

薬草での治療に切り替えていた。

それで漸く怪我人も数えられる人数に減っていた。

 

「これでもう大丈夫だ」

 

「ありがとうございます!何とお礼を言っていいか…」

 

「ありがとう、お兄ちゃん」

 

オレは怪我をした親子を治療。

母親は何度も頭を下げて礼を言った。

 

「これ、少ないですが…」

 

「いや、今回は無料で良いですよ。お大事に…」

 

家を破壊され魔物から追われてと、悲惨な目にあった人々。

そんな人達から金なんて取れない。

まぁ金を持っている相手からは取るけど…。

オレは最後の怪我人の治療を行うと溜息を付いて腰を下ろした。

 

「はぁ、マジで疲れた…それに…腹減った~」

 

治療を終えた時、既に太陽は真上に登っていた。

腹も減るわけだよ…。

教会を出ると、人々の顔に笑顔が戻っていた。

人々がロモスを救った勇者を噂している。

 

「勇者様が魔王軍の親玉を追い払ったって話だ」

 

「まだ少年らしいぜ」

 

「とにかく一目だけでも勇者様を拝みたいものじゃ…」

 

「これからお城でロモスを救った勇者様のお披露目があるらしいぞ」

 

「急げ!」

 

人々はロモス城を目指して走っていく。

 

「さてと、オレも行ってみるかな」

 

オレはチーズを口に放り込みながらロモス城に向かった。

 

 

 

そこには既に多くの人が集まっており、勇者達の登場を心待ちにしていた。

テラスにロモス王、兵士たちが現れる。

兵士たちはトランペットに口をつけると一斉に勇者を迎える音楽を奏でた。

うん、ドラクエのオープニングですね。

暫くして立派な装備に身を包んだ3人の英雄が登場した。

ポップだけは身かわしの服を来たままだが…。

照れくさそうに現れた姿は少し微笑ましく、またどこか誇らしい。

 

「あの子達がこの国を救ったのか!?」

 

「凄い!まだほんの子供だぞ?」

 

「我等が英雄、ばんざ~いっ!」

 

皆は惜しみなくダイ達に賞賛の声を上げている。

本当に凄い…。

これが勇者ってやつか。

オレはダイ達を尊敬せずにはいられない。

特にポップの見せた命がけの勇気

オレには出来ない事をやってのける。

 

「やっぱりポップは凄いな…」

 

読者が最も共感を覚えたのは間違いなくポップだろう。

だから尊敬するのだ。

だからファンになったんだ。

 

「これからも頑張れよ…」

 

……最後にポップと目が合った。

そんな気がした。

オレは一度だけ頭を下げると人垣から離れた。

港に向かう。

オレが助けた人々の中に船乗りがいたのだ。

彼にはベンガーナまで送ってもらうよう話をつけてある。

 

「小さな勇者ダイ、か…」

 

街の人々が言っていた。

街を救った少年の勇者。

彼らは口をそろえて呼んだのだ。

オレはその言葉を反芻しロモスを旅立った。

目指すはベンガーナ。

 

 

 

 

一方その頃。

ランカークスの森の奥。

 

「ふ、ふふふ……ハハ、はははは…、ハ~ハッハッハッハッ!」

 

森には男の不気味な笑い声が響いていた。

その声は森に建つ一軒の小屋から聞こえてくる。

そこは魔界一の名工、ロン・ベルクの鍛冶場である。

小屋の主、ロン・ベルクは全身から流れる大量の汗も気にせずに嬉々とした表情で笑い続けている。その手には二振りの剣が握られていた。

ロン・ベルクは高々と剣を掲げて叫んだ。

 

「遂に……、遂に完成したぞ!これが…っ!これこそがっ!オレの求めていた究極にして至高の剣!」

 

二振りの剣は星の如き輝きを放った。

ロンを中心に広がる光りの奔流。

それは小屋を吹き飛ばし辺りの木々を薙ぎ倒していく。

巨大なクレーターの中心でロン・ベルクは叫んだ。

 

「真・星皇剣だ!」

 

先程の光の奔流。

見るものが見れば即座に答えるだろう。

ドラクエを知るものならば見覚えのあるエフェクト。

ロン・ベルクの究極の剣が放った力。

それは全てを飲み込む魔力の爆発『ビックバン』だった。

 

「おっと、勢い余って小屋を吹き飛ばしちまった…」

 

ロン・ベルクは二振りの魔剣を鞘に収めるとニヤリと笑った。

 

「勝てるぞ…神の創りだした究極の剣…『真魔剛竜剣』に…っ!オレは今、神を超えたっ!」

 

もはや長年に渡って過ごした小屋になど様は無い。

ロン・ベルクは真・星皇剣を腰に挿すと森の中へと消えた。

 

「待っていろタケル…お前にも見せてやろう…究極の剣を…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の装備データ

 

真・星皇剣 攻撃力160 使用するとビックバン

 

魔界一の名工であるロン・ベルクが王者の剣と未完成の星皇剣を元に創り出した究極の魔剣。

しかも星皇十字剣を使用した際の腕へと負担を大幅に軽減させる事に成功。

交差させて真名を叫ぶことによって『ビックバン』の効果を発揮。

超チート兵器。魔造兵器?

その威力は竜闘気砲に匹敵する…かもしれない?

双剣ゆえに盾を装備できない。

王者の剣はお亡くなりになりました…。

 

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