ダイの大冒険でよろず屋を営んでいます   作:トッシー

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大変お久しぶりです。
今回もかなり短いです。


本日の目玉商品『ドラゴンキラー』

気球に揺られること数時間。

最短距離でベンガーナに辿り着いた俺達は馬車へ乗り換えて街へ向かった。

目的地である百貨店は町の中央にあり、旗や風船が昇っているので良く目立つ。

多くの人々が賑わい多くの笑顔がそこにはあった。

ダイとポップは完全に田舎もの丸出しでキョロキョロ辺りを見渡しながら歩く。

微笑ましいおのぼりさんだ。

 

レオナ姫は二人を注意しつつ目的の武具屋へ向かう。

途中、利用したエレベーターに目を丸くして驚くダイとポップを抑えながら目的の三階へと到着した。

ダイは立ち並ぶ武器や防具に目を輝かせて喜ぶ。

 

「す、凄い…こんなの初めてだっ!」

 

「う、うん!この鎧なんて凄くかっこいいし……ってさ、3800ゴールドッ!!?」

 

ペタペタと触れまくっていた鎧の値段を見てダイが仰天する。

もしも誤って倒したりして結果、壊してしまっては大変だと顔を青くする。

 

「ああ、ダイ君。5000ゴールドまでなら好きなもの選んじゃって良いわよ」

 

レオナ姫の言葉にダイはあんぐりと口をあけて肩を落とした。

パプニカ王国の魔法銀や上質な布で出来た衣服。

今、レオナが身に着けているものだが、それらを売ればかなりの額になるらしい。

 

「け、桁が違う…」

 

レオナは嬉しそうに身奇麗な衣装を次々と選ぶと試着室へと走っていった。

 

「さてと…」

 

俺は目的の物を手に入れるべくエレベーターに乗り込んだ。

目的地は4階の『よろず屋』。

『呪文の契約書』や『魔法の筒』を初めとするこの世界特有の様々なアイテムを取り扱っているのだ。

この機会に纏め買いしておくのも良いのかもしれない。

 

 

店内を歩く。

俺の両手は既に買い物袋で塞がっている。

未修得の呪文書が一冊。薬草などの回復アイテムや補助アイテム。

百貨店だけあって他の店よりも安価で手に入った。

 

「…お、こいつは」

 

ふと目に付いたのは『匂い袋』と『魔物の餌』だ。

自分も持ってはいるが、微妙に形や大きさ、使われている餌が異なっている。

値段は少し高めだ。

魔物の行動を多少なりともコントロール出来るのだ。

この値段も納得というものだ。

俺は即決で『匂い袋』と『魔物の餌』の購入を決定した。

会計を済ませる。

 

「さてと、ダイ達の買い物は終わってるかな?」

 

それに、もしも『原作通り』ならもうすぐ超竜軍団によってここが襲われる事になる。

早めに合流しておくに越したことはない。

俺はダイ達と合流すべくエレベーターに乗り込んだ。

 

 

 

 

仲間とは直ぐに合流できた。

というよりも一人目との合流が早かった。

しかし何というか、あまりの事態に俺は思考が固まってしまう。

 

「……マジでか」

 

シャッ、と試着室のカーテンが開く。

反射的にそちらを見ると、そこから肌の大半を露出したレオナ姫が姿を現した。

水着というよりも下着に近いそれは、ドラクエシリーズでも有名な『あぶない水着?』だ。

近くにいたポップも思わず鼻血を噴出した。

レオナ姫は動きやすく着心地も良いため大変気に入っている。

グッジョブ!と言いたい所だが、如何せん防御力が低すぎる。

ポップも、そんな格好の姫など聞いたことがないと却下した。

 

「動きやすくて良かったんだけど…」

 

「いやいや。姫様、そういうことなら俺がもっと動きやすくて防御力が高い装備を用意しておきますから」

 

「本当に!?じゃあお願いね!」

 

レオナ姫は喜んで再び試着室へと引っ込んでいった。

 

「……タケルぅ、ポップ~」

 

ガチャガチャと音を立てて現れたのは、先程いたく気に入った騎士の鎧を装備したダイだった。

しかしサイズ的に全く合っておらず、凄まじく動きにくそうだ。

あれだと実戦で敵に囲まれてタコ殴りに去れそうだ。

 

「……くくっ、ダイ…よく似合ってるぞ」

 

「あ、ああ……カッコいいぞ」

 

ダイはバツが悪そうに下を向いて小さくなった。

恐らく脳内の自分の騎士姿と現実の姿が一致していない事に気づいているのだろう。

ちょっとキツいけど背丈は未来に期待するしかない。

 

「…うぅ、あんまり強くなった気がしない」

 

暫くして着替えが終わったレオナ姫も合流。

俺達は百貨店の中をブラブラとウィンドウショッピング。

 

「あれ、レオナ…これ値段が付いてないけど…」

 

ふとダイが足を止めて、ある商品を指差した。

 

「こいつは『ドラゴンキラー』だな」

 

「ドラゴンキラーだってっ!!?」

 

武器屋の息子であるポップが目の色を変えて叫んだ。

鋼よりも硬いという竜の鱗をもバターのように切り裂く一品だ。

戦いに携わるもの、いやそうでなくとも喉から手が出るほどの武器だ。

俺も世界を見て回ったが、ドラゴンキラーが市場に出ているのを見たのは初めてだ。

これがあれば『ドラゴンスレイヤー』を作る事が出来る。是非とも欲しい。

値段が付いていないということは、この後のオークションに出品される物だろう。

原作ではどこまで値段が上がったか忘れてしまったが、俺の財産なら余裕で買える。

レオナ姫に視線を送ると同感らしく強く頷いた。

 

「ドラゴンキラー、絶対に手に入れてやるっ!」

 

「おいおい、ガキは引っ込んでろよ」

 

そこに突っ込んできたのは体格の良い戦士だった。

周りには小馬鹿にしたような笑みを浮かべた者たちが此方を見ている。

 

「ガキども、あれが何か分かってんのか?」

 

「坊やのおこずかいじゃ無理だぜ」

 

「ははは!」

 

「あの『ドラゴンキラー』はワイが貰うで」

 

「いや俺が!」

 

ここにいる全員が『ドラゴンキラー』を狙っているのだ。

ライバルは多いが負けるわけにはいかないだろう。

 

「おやめ」

 

そこに割って入ってきたのは二人の女性。

限界まで曲がったのかと思えるくらい腰の曲がった老婆。

そして黒髪の綺麗な美少女だ。

『占い師』。まさにこの言葉がぴったりの二人組みだった。

 

「自分のレベル以上の武器を手に入れて強くなった気になる輩の仲間になる必要は無いよ…大枚を叩いてまでさ」

 

「このババア…」

 

「俺たちのことを言ってるのか!?」

 

「他に誰がいるんだいっ」

 

「お婆様っ!」

 

少女が諌めるが、老婆は面白くなさそうに鼻を鳴らすとスタスタと言ってしまった。

 

「すいません。祖母は口が悪いもので」

 

少女はぺこりとお辞儀をすると老婆を追いかけていってしまった。

 

 

 

 

老婆とその孫娘は町から町へと旅する占い師だ。

魔王が復活し、怪物が暴れまわる世界。

二人は持ち前の予知の能力で危険を回避しながら安全な場所から場所へと旅をする。

占い師の少女メルル。彼女は今、言いようのない不安に駆られていた。

背筋が、いや背筋だけでなく身も心も凍るような感覚。

『何時もの』やつだ。危険を知らせる予知の力。

しかし…。

 

「……え?」

 

気が付くと、嫌な感じは収まっていた。

しかし直ぐに悪寒を感じ、だんだんと広がっていく。

心の警報が鳴り響く。

窓から見える空は快晴。とても何かが起こるとは思えない。

しかし不安は大きくなっていく一方だった。

 

「どうしたんだい?」

 

肩を震わせて怯える愛孫の様子に老婆は首を傾げる。

 

「お、おばあさま…、何かが危険な何かがこの街に向かってきます」

 

「な、何だって!?わたしにゃまだ何も見えん。メルルや、お前にも一族の力が!!?」

 

「でも何かがおかしいのです」

 

「おかしい?」

 

「はい。二つの未来が…、とても不安定だけど…こ、これはっ!?」

 

メルルは肩を抱いてその場に蹲った。

 

「メ、メルル!しっかりおしっ!」

 

老婆がメルルに寄り添う。

 

窓の外、空は相変わらず晴れているがしかし。

その遥か先には暗雲が次第に広がっていった。

 

 

 

 

ベンガーナの街に面した海。

大陸から大きく離れた大海原は黒いカーテンに覆われていた、

不気味な稲光が奔り、すべてを飲み込むような悪意が波となって光を飲み込む。

常人なら生きてその場を抜けることは出来ないだろう悪環境を、物ともせずに進む巨体が複数。

頑強な鱗に覆われたその姿は、数多の怪物の中でも最強と称される『竜』だ。

しかしその竜たちは鱗は剥がれ落ち、骨が飛び出している。

腐臭が漂い、眼の光も見受けられない。

破れた羽を羽ばたかせて、それでも水面を滑空する姿は余りにも不気味だ。

そんな竜の背に危なげも無く立つ人影があった。

黒い衣装に身を包んだ道化師。配下の小悪魔を肩に乗せて楽しそうに笑う。

 

「うふふ、楽しみだねピロロ」

 

「そうだね!キルバーン」

 

大魔王バーンの側近の一人。

死神キルバーンと子悪魔ピロロだ。

二人は『異様な竜の群れ』を操り目的地を目指す。

その視線の先にあるのはベンガーナ。

今まさに、再び厳しい戦いが始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レベル26

 

さいだいHP:155

さいだいMP:604

 

ちから:69

すばやさ:173

たいりょく:78

かしこさ:302

うんのよさ:256

 

攻撃力:245

防御力:115

 

どうぐ

E:地獄の魔槍

E:ビロードマント

E:幸せの帽子

E:氷の盾

E:スーパーリング

E:星降る腕輪

 

どうぐ(チート道具袋ではない手持ちの)

 

エルフの飲み薬

エルフの飲み薬

エルフの飲み薬

超万能薬

超万能薬

世界樹のしずく

賢者の石

オーロラの杖

 

 

 

呪文・特技

 

錬金釜 採取 大声 口笛 

寝る 忍び足 穴掘り 大防御

連続魔法 思い出す もっと思い出す

 

 

ホイミ ベホイミ 

キアリー キアリク シャナク

メラ メラミ メラゾーマ

ギラ ベギラマ 

イオ イオラ

ヒャド ヒャダルコ ヒャダイン

バギ バギマ

ドラゴラム

ニフラム マホカトール

バイキルト スカラ スクルト 

ピオラ ピオリム 

ルカニ ルカナン

ラリホー ラリホーマ

フバーハ

ラナリオン

トラマナ レミーラ 

インパス アバカム 

ルーラ トベルーラ リリルーラ

レムオル 

 

ステータスは前回と変わりません。

呪文を追加。




更新が大変遅くなって申し訳ないです。

明日か明後日にもう一度更新できるように頑張りたいと思います。
ここからは、この『ダイの大冒険でよろず屋を営んでいます』に集中したいと思います。




そういえばダイの大冒険の世界の魔法の威力ってMPの最大値に比例するんでしたっけ?

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