ある日目覚めて   作:おは

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出航

「ほら、早く私の洋服の準備をしなさい。あなた私のメイドでしょ」

 

と鏡の前にすわるアイナが期間限定のメイドになったジレーヌを急かすと。

 

「はい、お嬢様すぐに運んでまいります」

 

ジレーヌはそう答えるとブリッタが用意したメイド服を身に着けながらアイナに白いブラウスと黒いスカート、下に着込むアンダードレスと下着のネグリジェを持ってくるとアイナに手渡した。

 

「ほんと愚図なメイドねそれ、前に着たやつと一緒の組み合わせでしょ!」

 

と言うとアイナはジレーヌにブラウスとスカートを投げつけた。

 

こ、こいつ人が下手に出ているからって調子に乗っているわね。まぁ、いいわよ。きょうで最後なんだから明日の復讐を考えていると

 

「何、考え込んでいるの!早く代わりの服を持ってきなさいよ!それともお漏らし女っていわれたいの」

 

屈辱で体を震わせながら考え込んでいるジレーヌを見てアイナは服を早く取るようにせかした

 

「も、申し訳ありませんお嬢様すぐとってまいりますので」

 

とジレーヌは言うと震えながら部屋を出て行った。

 

 

部屋を出てアイナに聞かれないほどの場所まで歩くとためていた怒りを爆発させた

 

「明日の船旅楽しみにしてなさい!」

 

とジレーヌが叫んだのを聞いたブリッタが急いでやってくると

 

「姫様、何を怒っているんですか?」

 

ジレーヌに尋ねた

 

「何を怒っているんですか?じゃないわよ。あの子私が下手にでているからって私にいろんな要求してくるのよ

特にひどかったのは紅茶よ。やれ砂糖がたりないだ多いとかいって何回も私につき返してくるのよ。

つき返してくるだけじゃないのよ。つき返してくるときにね、紅茶を床にどぼどぼこぼすの!誰が掃除すると思う!私よ!・・・」

 

とブリッタにこれまで感じた怒りを次々とぶつけていった。

 

最初はきちんと答えを返していたブリッタも次第に適当に相槌をはじめて最後には耐えられなくなったのか

 

「まぁまぁまぁ、落ち着いてください姫様。そんなに叫び続けていると体に悪いうえにアイナ様に気づかれますよ」

 

ジレーヌの言葉を遮って、体の心配をする注意をした。

 

「怒らなかったほうがもっと体に悪いわよ!」

 

それを聞いたジレーヌは自分の愚痴が遮られた結果怒りが再爆発した。とブリッタに怒鳴った。

 

「姫様、そこまで頭にくるなら。まじめにやらなければいいではないですか」

 

それを聞いたブリッタはジレーヌと落ち着いた声で言い換えした

 

さすが、怒りすぎたようね。悪いのはブリッタじゃないのに

 

「ごめんなさいねブリッタあなたは悪くないのに。私も最初あなたのやり方を真似てやったのよ。そしたらアイナがねすごく怒って、次やったら。約束は取り消しよと脅してきたの」

 

「気にしないでください姫様。あぁ、そうですこの服をアイナ様に手渡せば満足なされると思います。」

 

と言うとブリッタは銀糸で雪に覆われた山々を緑の絹の地で豊かな草原を描いた。春をモチーフにしたドレスをジレーヌに手渡した。

 

「これ、ガリアのヴェルサルテイルのパレードに着る服じゃないの!今渡したら絶対アイナ怒るじゃないの!言っておくけどアイナには冗談は通じないわよ!」

 

「姫様、なぜ怒っているですか?わたしのことを悪くないって言ったばかりじゃないですか。あぁ、睨まないでください。この服を手渡したらどうでしょう?気に入ると思いますわよ」

 

とジレーヌから緑の服を取ると変わりに黒い地味なワンピースを手渡した。

 

黒いワンピース!?派手好きなアイナがこんなもの着るはずないじゃないの

 

「また冗談だったら。今じゃなくて後にしてもらえる」

 

とジレーヌが言うと

 

「冗談ではありませんよ。地味ながら高価な布地を使っていますし。自分で自分のことを綺麗という人綺麗じゃないはずですけど。あのお方はなぜか綺麗なので、この地味な服は彼女の美しさを引き立てるはずです」

 

ほうとうかしら?でもブリッタは大事なときにはちゃんとしたこといつも言っていたわ。だから信用するけどもしアイナが怒ったらそのときは私、耐え切れないわ。

 

「分かったわブリッタ。アイナが気に入ってくれるの祈っていてね。もしアイナが気に入らなかったら、私の意からが爆発するでしょうから」

 

とジレーヌが笑みをこぼしながらその場が凍るほどの冷たい声でいうと。静かな足音でアイナの待つ部屋に行った

 

 

「どうですお嬢様?」

 

とジレーヌが聞くとアイナは鏡の前で黒いワンピースを自分の前において似合うかどうかを見ると

 

「あんたにしてはやるじゃないの、私に服の着替えがすんだら休んでいいわ」

 

アイナは上機嫌で頷きながら言った。

 

すごい本当にブリッタの言うようにアイナが気に入ったわ。はじめたばっかりでよく分からないわたしと、違って

人に仕えることを前からやっているブリッタじゃ人の好みを見る力が違うのはやっぱり当然ね。あとでブリッタに謝らなくちゃ。

 

 

と思いながら。ジレーヌは着替えのために鏡の前に立っている、アイナの後ろに移動すると。ジレーヌはアイナの後ろに立ってアイナのドレスの編み上げ紐を、慣れていないせいで手間取いながら解いきドレスを脱がした。するとアイナは白い長袖のアンダードレス姿になった。そしてアンダードレスを脱がして下着のネグリジェを脱がすと。アイナの手足の長いほっそりとした体が現れた。

 

いつ見ても思うだけど。この姿から人魚の姿になるなんてとても信じれないわ。一体どんなことをして姿を変えているのかしら?と思っているとジレーヌが思っていると

 

「アンタなに考えているの?気になるから教えなさいよ」

 

考え込んでいるジレーヌの姿を見たアイナが尋ねてきた

 

「お嬢様、あのですね。あなた様が人魚だと聞いておりますのに、お嬢様がわたしの城にいる間ずっと人間の姿ですから本当に人魚の姿になるのかな?と思いまして」

 

「いつもなら怒るけど。心優しい私はアンタの一週間の働いたこと免じて、明日海で人魚の姿になってあげるから。感謝しなさい」

 

アイナは右手で髪を触りながら答えた

 

「お嬢様、なんで明日なのですか?今日でもいいと思うのですが。それに海でなくてもお風呂とかではいけないんですか?」

 

とジレーヌが質問すると

 

「アンタには分からないと思うけど一度人間の姿から人魚の姿に戻るのはいろいろと面倒なのよ分かった?・・・分かったようね。なら、早く私に洋服を着せなさい、寒いのよ」

 

とアイナは不機嫌そうに言った。

 

それを聞いたジレーヌはいそいそとアイナに服を着せていった。

 

 

そして翌日

 

今日は楽しみなことがたくさんあるわ、初めての外出に、初めての船、アイナの人魚の姿。それに今日からアイナのメイドをやらなくていいしね。

 

とジレーヌが思っている。扉が開いてたくさんの荷物を持ったブリッタが

 

「姫様、アイナ様からあなた様が人魚の姿を見せてほしいとお願いした。とき聞きましたが本当ですか?」

 

敷物を取りながらジレーヌに質問した。

 

なんでそんなことを聞くんだろ?ブリッタもアイナの人魚の姿が見たいのかしら

 

「うんそうだけど、なんでそんなことを聞くのブリッタあなたもアイナの人魚姿が見たいの」

 

ジレーヌがあくびをしながらいうと

 

「姫様、アイナ様の人魚の姿を見るのは私の判断でまた今度と言うことにしました。」

 

「なっ、なんでよ。せっかく楽しみにしていたのにひどいわ、ブリッタ」

 

とジレーヌが言うと

 

「姫様、この季節に海で人魚の姿にさせるのはアイナ様にとってとてもつらいことですよ」

 

「でも、アイナから海で人魚の姿になるって言ったのよ。だか・・・」

 

そういったときジレーヌは、アイナと一ヶ月付き合ってきて分かってきたことを思い出してこれ以上何もいえなくなった。

 

「姫様もお気づきになられたようですが。アイナ様は自分のよく見せようと必要以上に強がる事が多々あります。今回も姫様に言い出した結果、後に引けなくなったのでしょう」

 

とブリッタが諭すように言うとジレーヌは小さく頷いて

 

「ブリッタの言う通りだわ、私アイナの性格のことを考えていなかったわ。ブリッタでも、どうするの?アイナは言い出したら聞かないわよ」

 

とジレーヌが言うとブリッタはニッコリ笑って

 

「ですから、姫様のお力を貸してください」

 

とブリッタは言うと

 

大丈夫かしら、こういう表情をブリッタが見せるときは、決まってなにか面倒なことがあるのよね。

 

「すごくいやな予感予感がするけど大丈夫?」

 

とジレーヌがブリッタに尋ねると

 

「大丈夫ですよ姫様。さぁ早く着替えないと船の出航の時間に遅れますよ」

 

とブリッタは涼しげに返した。

 

ジレーヌはブリッタに促されると。ジレーヌは着ていたネグリジェを脱ぎ捨ててブリッタが用意したもの下着のネグリジェとアンダードレスを重ね着すると、白いバラが咲き誇る様子を刺繍した青いドレスを着て。最後に防寒として青いタイツを履いて火竜の皮をなめしたコートを身にまとって。最後に編み上げ靴を履くと。もって行く物の準備が終わったブリッタに

 

「ブリッタ、私の準備も整ったわ。さぁ行きましょ」

 

と言うと部屋の外に出て行った

 

赤い太陽の光に降りしきる雪が赤く染まっている中ジレーヌハ馬車を引くトナカイの前で震えながらブリッタとアイナがやってくるのを待っていた。

 

4枚も重ね着しているのにまだ寒いなんて、ここより北の北部はどれだけ寒いのかしら?ブリッタはアイナに人魚の姿にさせないようにするには海についてすぐに寒いから早く船に乗りましょう。と言えばいいと言ったけど。本当に早く馬車に乗りたい。

 

とジレーヌが思っているとがくがくと震えたアイナがブリッタに手をひかれながらやってきた。

 

「ブリッタ早く行きましょう。すごく寒いのよ、もうこれ以上いるのは耐えられないわ」

 

とジレーヌがブリッタに言うと

 

「そうですね、アイナ様も可愛そうなほど震えていますし馬車に乗ることにしましょうか」

 

とブリッタはそういって答えると馬車の扉を開けた。

 

 

「ねぇ、ブリッタなんでこの馬車。馬じゃなくてトナカイが引いてるの?」

 

とジレーヌが港に向かって揺れている車内でブリッタにたずねると

 

「姫様それはですね。初代国王陛下に生まれた姫君がトナカイに非常に好かれた逸話から代々の王家の子女はトナカイの馬車に乗ることになったのです」

 

とブリッタがアイナとジレーヌにはなしているうちに、馬車はジレーヌたちが住んでいる、ソフィア城がある場所をぬけて。この国の首都のスーザネスの木造の建物がひしめき、人々が王女の姿を一目見ようとあつめっている大通りに入っていった。

 

「ねぇ、アイナ見て私たちのことを町の人たちが歓迎しているわ、ほらあそこにいる人なんて私達に喇叭を鳴らしているわよ」

 

と初めて外に出るジレーヌがはしゃぎながらアイナに話し掛けていたがアイナは不機嫌そうにむすっと黙ったままだった。

 

こんな楽しい光景が目の前に広がっているのになんでアイナはなんで不機嫌なの。寒がりなアイナが冷たい海水に浸かる時間がだんだんと近づいているからだと思うけど。それでも楽しんでいるときに不機嫌な顔を見るのはいやなものね。

 

とジレーヌが思っていると馬車は大通りを抜けて、船が停泊している港にたどり着いた。

 

 

「ジレーヌ。あ、あんた私の人魚の姿が見たいって言ったわね。いいわやってあげるわよ」

 

と白い息を吐きながらアイナはそういうと靴を抜いてタイツを脱がし始めた

 

「い、いいわよアイナ、私も寒いから早く船にのりたいから。ここ風のせいで余計に寒いわ」

 

とジレーヌがあわてながら言うと

 

「本当にいいの?私が気分がいいのは今日だけよ。後で人魚になってっていっても私やらないわよ。それでもいいの・」

 

とアイナはさっきまでの不機嫌がうそのような態度でジレーヌ聞き返していた。

 

「ええ、いいわよ。ほら、お父様も船に乗り込んでいるしわたし達も早くふねにに乗りましょう」

 

とジレーヌはげんなりしながらアイナにそう伝えた。

 

それをきいたブリッタが

 

「では、早く船に乗り込みましょう」

 

というと上機嫌なアイナと始めてみる船に驚きの表情を見せるジレーヌをつれて木のタラップを上って船に乗船した。

 

 

そして数時間後

 

王族のために整備された100門級戦列艦は王族とその護衛兵、使用人たちを載せて赤い太陽の光を浴びながら出航した。

 

 




次の話でやっと原作キャラと会話ができそう
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