ある日目覚めて   作:おは

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第7話

あっ、あのなかなか面白そうな子じゃないの。しばらくは自由時間だから

遊んでどんな子か見てみましょ。そう思ったジレーヌはアイナの手を握ると

 

「あなた確か、アイナと言ったわよね。いいわよ私も暇だったから」

 

と言った。

 

それを聞いたアイナは、少し顔が赤くなって、うれしそうな表情をしながら

 

「この私が、遊びましょうというんだから当然よね」

 

と髪をかきあげて誇らしげに言った。

 

それを聞いたジレーヌは

えっ、なんでわたしが頼んできたようになっているの

と思いながらアイナに

 

「それで、どんな遊びをするの?わたしはこれまで、自分と同じ年の子と遊んだことが無いから

遊び方を知らないから、あなたの好きな遊びをやるけど」

 

と聞くとアイナは、しばらく黙った後に

「それなら、フローラお姉さまといつもやってる。お姫様と侍女ごっこやりましょう

もちろん私が、お姫様よ」

 

と自分がお姫様役になるのが当然だ。と言う感じで答えた

 

それを聞いたジレーヌは、何その遊び、たぶんお姫様役の言うことを侍女がやるのよね

あの子いつも自分が、お姫様やっているように、聞こえるんだけど

もし私の読み通りなら。お姉さん苦労しているか、変な人ね。

もし変な人なら。私会いたくないわねと思っていると

 

「ねぇ、あなた私の話聞いている?どう見ても何か、別のことを考えてるようにしか

見えないだけど」

 

とアイナは話を聞いていなかったジレーヌをにらみ付けながら言った。

 

「き、聞いているわよ、私があなたのために歌を歌うんでしょう」

 

とジレーヌが慌ててごまかしたが

 

「そんな話してないわよ!さっき話していたことは。私たちの遊ぶ場所は何所になのと聞いていたのよ」

 

アイナはそう言いながらジレーヌの腕を強く引っ張った。

 

「なにすんのよ、痛いじゃないの!」

 

と言いながらジレーヌはアイナの頬を引っぱたいた。そのお返しにアイナはジレーヌの髪を引っ張った。

そしてすぐにジレーヌもアイナの髪を掴んで、お互いに取っ組み合いを始めた。

 

その様子を見ながらジレーヌの父親であるセドリックは頭を抱えると

 

「精神を子供に戻しすぎたかな」

 

と誰にも聞こえない声でつぶやいた

 

 

「セドリック殿、私のアイナはご覧のとおり、気が強くて同じ年の子供といつも喧嘩ばかりしているから

あなたの子供と喧嘩をすると思っていましたが、まさかここでするとは思いませんでしたよ」

 

アイナの父親のヘンモは、喧嘩をしている娘を、愛おしそうに眺めながら。笑いながら言った。

ほかの参加者たちも、喧嘩をしている二人を見ながら、それぞれ違った反応をしていた。

 

エルフの外交官のリズワンは。人間の気性が荒いことは分かっていたが、人魚も気性が荒いのだなと。思いながら、二人の王女の喧嘩を肴に蜂蜜酒を飲んだ。

 

ある貴族は、持ってきた酒を飲みながら。そうだ殺せ!殺せ!と叫びながら。領地をめぐって争っている相手を見つけると、殴りかかった。

 

 

白熱していたジレーヌとアイナの喧嘩を止めたのは、ある事情で誕生会に出席しなかった。ブリッタだった

 

「姫様!何をしているのですか、自分が何をしているの分かっているのですか。そもそもどうして。あなた達は、こんな見っとも無いことをしているんですか?」

「だって、あの子がわたしの腕を引っ張ったから」

「あんたが私の話を聞かなかった。からじゃないの!」

 

それを聞いたブリッタは大きなため息をすると

「まったく、あなたたちは、そんな小さなことでドレスを台無しにしたんですか」

と呆れながらいった。

 

それを聞いた二人は自分たちのドレスを見てみると喧嘩のせいでボロボロになっていた

 

 

「どうしてくれるのよ!このドレスは、お父様が今日のために用意してくれたのよ。

それなのに・・・」

 

アイナはそういうと泣き出した。

 

泣いているアイナを見て、どうしよう。そこまで大事な物だったなんて何とかしなきゃと

思ったアイナは

 

「ね、ねえ。変わりに私のドレスをあげるから。泣かないで」

 

とアイナを慰めた。

 

「あんたのドレスと私のドレスが釣り合うわけないじゃないの!」

 

と言うとアイナはジレーヌをおもっきり蹴っ飛ばした。蹴りを受けたジレーヌは床に倒れた。

 

「なんてことをするのですか!確かに姫様もひどいことをしましたが、あなたよりはマシです!」

 

「ブリッタ、いいのよ悪いのは私だから」

 

ジレーヌは、アイナに対して怒ろうとする。ブリッタをそう言って止めると

 

「そうよね、あなたのお父さんから贈られた物と私のものじゃ、釣り合いにならないよね。

ごめんね」

 

と言うと衣装室にブリッタと一緒に行こうとした。すると

 

「ちょっと、待ちなさいよ、何であんたは私に謝ったの?みんなわたしのことを、怒鳴ったり叩いたりしたのになんで?」

 

アイナはジレーヌの手を掴むとそう聞いた。

 

「だって私のほうがお姉ちゃんなんだから。それにわたしもあなたのことを、怒鳴ったり、叩いたり。したからほかの人と変わらないわよ」

 

と答えた。いつものアイナに、そんなことを言ったのならとても怒っていたが。今回の言葉はアイナの心に深く響いた。その結果

 

「ほかの人と違うもん」

 

アイナはジレーヌに頬を赤く染めながら言った。

 

「ほかの人も私と同じよ」

 

とジレーヌがそう返すと、アイナはジレーヌにつかみかかると

 

「だから!違うっていてるでしょう!」

 

耳鳴りがするほどの大声で叫んだ。

 

それを聞いたジレーヌは、本当のことなのに、何でこの子はこんなに怒っているのかしら?

思いながら。

 

「うん、わかったから放して」

 

とアイナにお願いをした。

 

それを聞いた。アイナは手を放すと、まったくもうと言いながら、父親のところに戻っていった

 

それを見たジレーヌも、ブリッタに

 

「あの子はいったい何なのかしら?」

 

と言いながら。ぼろぼろになった、ドレスの変わりを着るために衣装室に行った。

 

衣装室では。ジレーヌの姿を見た衣装係が、目を回しながら、なんてことをなんてことをと言いながら倒れこんだ。

 

「本当にごめんなさい、あなたの苦労をわたし忘れていたわ」

 

と言いながらジレーヌは頭を下げた。

 

それを見た衣装係は大声で笑うと

 

「王国の歴史上。哀れな衣装がかかりに謝った王女はあなたが初めてですよ」

 

と言ってジレーヌの頭を撫でるとドレスの着付けを始めた。

 

ブリッタはドレスの着付けをしているジレーヌを見ながら

 

「姫様、大人の男性はあんな事では怒りませんよ。それも大事な行事の時には」

 

と意地悪く言った。

 

「ブリッタ、だからあの後で謝ったんじゃないの。それにあなた昨日、私が子供っぽくなっていると。言ったのだから。大人の男ならどうするか、なんて言わないでちょうだい」

 

ジレーヌはそう嫌味を言ったブリッタに返した。

 

それを聞いたブリッタは首をかしげて

 

「私、そのようなことを言いましたっけ」

 

と昨日話したことをとぼけた。

 

「あんたねぇ。昨日言ったことを忘れるなんて、いつもより頭が悪くなったのかしら」

 

とジレーヌも嫌味を返したが、

 

「姫様、その嫌味を聞く限りでは、あなたに嫌味の才能はありませんね」

 

それを聞いたブリッタは笑いながら返した。

 

「そんな才能いらないわよ」

 

とジレーヌは向きになって言い返した。

 

「そんなことより姫様、試食の儀のやり方は覚えていますか?」

 

ブリッタはジレーヌの言葉を無視して聞いた

 

試食の儀とは、宴会の主催者が運ばれてきた料理を一口食べて。料理に毒が無いことを証明する

という危険な儀式である。もちろん本当に毒が仕込まれていては大変なので、探知魔法で毒が無いかをあらかじめ調べておくのだが。ブリッタはジレーヌに、儀式の前にすでに調べるとは言わなかった。

 

「この儀式を考えて人は頭おかしいでしょ!なんでこんな危ないのを考えたのかしら」

 

とジレーヌは、衣装係が手を止めてしまうほどの大声で言った。

 

「姫様、この儀式を考え付いたのは、あなた様のご先祖さまであられる。アキ善良王が

自分は父親のマティアス毒殺王とは、違うと宣言するためにやったことですよ」

 

と言い返した。

 

ジレーヌは自分が勉強した。エルミート王家の歴史にはそんなことが無かったのでブリッタの嘘だと思いながら

 

「それいつの時代の話よ。私そんな名前の王様、聞いたことが無いわよ」

 

とブリッタに聞いた。ブリッタは何かを思い出す表情をしながら

 

「えーと、今から4000年の話ですから。姫様が習ったのは今から1000年前までの王たちですので。知らないと思いますよ」

 

とジレーヌに説明した。

 

それを聞いたジレーヌは、歴史の授業をやっているときにいつも感じる。ハルケギニアでトリステン王家と並ぶほどに古い。王家の長い歴史をまた感じることになった。

 

「本当にこの家の歴史は長いわね。家の歴史が長いのは別にいいけど、めんどくさい儀式もたくさん付いてくるのは本当にいやだわ」

 

とジレーヌは小さな子供が駄々をこねるように言った。

 

「姫様、伝統と言うのそういうものですよ」

 

ブリッタはそういってジレーヌをなだめた。

 

しばらくして

 

「姫様、新しいドレスの着付けが終わりました、次はだめにしないでくださいよ」

 

と衣装係が言いながらドレスに最後の飾り付けをした

 

「わかっているわよ。そんなことより試食の儀で私が死なないように祈ってほしいわ」

 

と言うと衣装室を出た。

 

「姫様、試食の儀は危険な・・・」

 

それを聞いた衣装係は、試食の儀が危険じゃないことを伝えようとしたが。ブリッタが言ったら

大変な目に合わすと。オーラを漂わせたために黙ってしまった。

 

 

 

誕生会の会場にジレーヌが来ると、早速試食の儀が始まり。城の厨房から次々と料理が運ばれてきた。

 

これ全部食べ終わる頃には私おなかいっぱいになるわね。と会場に並べられた大量の料理を見ながら思った。

 

国王が料理が全部並べ終わるのを見ると

 

「ではジレーヌ、主催者である君が料理に毒が入っていないかを確かめるんだ」

 

と言うと、ジレーヌは料理を一口ずつ食べ始めた。

 

ジレーヌは好きな料理は多めに食べて嫌いな料理はほんの少ししか食べないのを繰り返しながら

最後の料理にたどり着いた。それはたくさんのクリームを使った大きなケーキだった。

 

それを見たジレーヌは、私ケーキは好きだけど、もう三つも食べたんだからいい加減飽きるわよ

と思いながらケーキを一切れ食べた。すると

 

あれ、なんで目が回るんだろう?あぁ。みんなぼやけて・・・と思うと意識を失った。

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