星は暗闇で輝く【完結】   作:一口さん

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初小説投稿なり、正直見づらいだろうけど我慢して♡


U1、怪我

 私の名前は「ロンリーステラ」……ウマ娘だ。

 それなりに勝ってるし、G1も取ったから有名だと思ってる。

 まぁ強かったのもあってあと少しでドリームトロフィー狙いになる……ところだったんだけど、現実は甘くなかった。

 逃げに追いつくために走った最終コーナー、少し濡れた芝に足を取られて吹っ飛んだ。

 次に目が覚めたら白い部屋、病室だった。

 隣に泣いているトレーナーがいた……。

 

「あはは……ごめん、転んじゃった」

 

「すまない……すまない……」

 

 トレーナーの謝罪がとても痛かった

 医者から言われた、骨折はひどいけど折れ方はまだマシだったらしい。

 でも活発な私が安静にするのは、走りたくなる学園じゃ大変だからってひどい理由で病院に二ヶ月も入れられることになった、つらいなぁ。

 いってしまうと「走れないこと」より「トレーナーといられる時間が短くなる」方がきつかった、トレーナー大好きだし。

 

 ……

 

 しばらくしてトレーナーは帰っていった、急に電話がかかってたし、何か急用でもあったのかも。

 ……病室じゃ何もすることがない、病は気からともいうせいかネガティブな内容が書かれた記事は切り抜かれたりしてる雑誌ばっかりでトレセン関係も私のことに関する記事もない。

 骨折したからさすがになんらかの記事にはなってると思ったんだがなぁ。

 ……トレーナーはどうしてるだろうか。

 

「走りたいなぁ……」

 

「そんなら怪我直さねーとな!」

 

この声は……。

 

「ゴルシちゃん~!」

 

「よぉステラ、どうせ暇で暇で仕方なかったんだろ?、ゴルシちゃんが会いに来てやったぜ~!」

 

「やっぱ持つべきものはゴルシちゃんだねぇ、んで暇つぶしになにしてくれんの?」

 

「こいつだ!って出してやりたかったんだがなぁ、没収されちまった」

 

 ……多分だがデカいかやばいだな。

 病院がしっかり機能しててよかったよかった。

 

「そういえば聞きたいんだけど、私の怪我に関する話ってある?」

 

「いや……大した事は書かれてねぇよ、気にすんな……まぁだいたいドリームトロフィーをどうすんだろうなって話ばっかだよ」

 

「そっかぁ~私としては出たいけど、足が完治するのにも早くて3ヶ月って言われたしなぁ」

 

「ステラは怪我治るの早いからなぁ、案外さくっと治っちまって帰ってくんじゃねぇの?」

 

「あはは、まるで私が普通じゃないみたいじゃんか……え?普通だよね?」

 

「思考は常識人側だとは思うが……ゴルシちゃんがいうのもなんだが普通ではないと思うぜ?」

 

「う~ん……怪我の治りが早いとは思うけど、ゴルシちゃんに言われるのはなんか心外だな」

 

「ま、ともかくあたしは渡すもんも没収されちまったし、そろそろ帰っちまうな~」

 

「え?ほんとに渡すためだけに来てたんだ……」

 

「ま、ステラ姫様は病院でおねんねするのが今のトレーニングだな、ドリームトロフィーはあたしも見たいからしっかり治して最高の走りしてくれよ~!」

 

「あいあい~……また暇になるなぁ」

 

 どうせトレーナーは毎日来てくれるだろうし……まぁいいか。

 トレーナーは技量があるのに私以外担当してなかったし、多分これからも私を見てくれるはず……。

 他の担当見つけてもいいんだけどね。

 

 ……

 

 まぁ予想通りといえばそうなのだが、1週間たったがトレーナーは毎日来てくれた。

 ただどうにも最近細くなったような……気がする、もともと細めのイケメンフェイス(私視点)がさらに細くなってイケメ……いや、不健康者の顔では?

 

「トレーナー、ちゃんと生活できてる?顔色悪いし、細くなってきてない?」

 

「大丈夫だよ……あの時君を抱えてあげられなかったからね、鍛えてるのさ」

 

「ほんとう?私、自分の足治してみせるから、トレーナーも体調管理ぐらいはしっかりしてね?いつも詰め込みすぎて体調崩すんだから……」

 

「善処するよ、約束はしないけどね……」

 

「約束にして、絶対守って」

 

「……わかった、君にはかなわないな……治ったら何か一つ言うことを聞くよ、無茶は無しだけどね」

 

「いったね?絶対治して言うこと聞いてもらうからね!」

 

 彼は少し笑うと、もう行くよと言って出て行った。

 病室に静寂が訪れる……。

 静かなのは嫌いだ……特にターフの上では。

 私は才能がほんの少しあった……でもその才能がかえって足を引っ張った。

 少しの才能を見た人は口をそろえてこう言った。

『きっと君ならクラシック三冠も夢じゃない!私と目指さないか!?』

 三冠の景色はきっといいものだろう、観客が私に声援を浴びせ、喜びが溢れる想像がつく……でも違う。

 私は……ただ勝ちたいのではない、「笑って勝ちたい」のだ。

 まぁただのわがままだ、どんな言葉もどうにもピンとこなかっただけと言えばそれまで。

 そんな感じでてきとうに勧誘を断ってたら現れた。

 模擬レースで勝った私をまっすぐ見つめる彼を。

 そして言い放った。

『君は勝った時の笑顔が素敵だ』

 レースの内容じゃない、肉体の話じゃない。

 ありのままの私を見られた感じがして……半ば強引にトレーナーになってもらった。

 涙(るい)トレーナー……新人だったけど関係なし!ビビッてきたからいいんだ。

 

「もう走れないのかもしれない」

 

 思わず口に出す。

 医者にはきっと治ると言われた、トレーナーには絶対治すって言った……でも不安はぬぐい切れなかった。

 私の脚質は先行と差し、まぁほとんど先行特化になってる。

 コーナーから急激にスピードをあげながらインコースギリギリを攻めるリスクの伴う走りだ。

 でもインを抑えきれるウマ娘はそうそういないから、この走りでクラシック3冠……ってわけにはいかなかった。

 皐月賞、日本ダービーを抑え、時期が違えばシンボリルドルフの3冠を奪ったかもしれないとまで賞賛された。

 でも……私は菊花賞前に骨折が見つかった。

 私の回復力ははっきり言って普通のウマ娘の数倍だ、理由はわかんないけど。

 でもギリギリ間に合わなかった、3冠まで手が届くと思ったらこれだ。

 つまりこの骨折はすでに2回目……しかも前の数倍は酷い。

 なにせコーナーで加速する私がコーナーでこけたんだ、そりゃきつい。

 ……トレーナーはどうしてるだろ。

 私以外の担当の子が見つかってるといいな……少しもやっとするけど。

 トレーナーがトレーナーとして働きたいなら私は走れなくても応援する。

 前まではそんなことなかったろうけど今はもうトレーナーが大切だ。

 私は……恋をしてるんだろう、きっと。

 少し頬が熱くなるような感覚がする。

 甘酸っぱい感覚をほおりだすように布団をかぶる。

 私に今できるのは怪我を治すのに集中することだ!。

 だから待ってて、トレーナー!。




初ということで誤字脱字も多いと思われます、見つけたらバシバシいってください…(優しい言葉でね?)
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