世界最強の闇は異世界を蹂躙する   作:リア・ユグドラシル

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投稿!今回は先生達のお話!それではどうぞ!


幕間 先生の苦悩

〜ハインリヒ王国王城〜

 

愛子「はぁ…」

 

王城の一室にて、召喚された者達の中で唯一大人(一応)である畑山愛子先生はため息をついていた…原因は勿論離反した黑霧達と彼らと衝突し、返り討ちにあった光輝のことであった…

 

愛子「…彼の言うことは最もです…ですが躊躇いもなくクラスメイトを傷つけるなんて…」

 

愛子は黑霧と光輝は馬が合わず、度々口論になっていたのを知っていた。だが躊躇いも無く重症を負わせる程の攻撃をするとは思わなかったのだ。更に…

 

愛子「光輝君は聖剣を失い、更に鎧も破壊され…しかも皆は戦うことに恐怖を覚えてしまった…いや恐怖を覚え、戦わなくなってくれたのは良かったのですが…」

 

そう、問題なのは奪われた聖剣と光輝ですら倒せなかったベヒモスを赤子の腕を捻る様に叩きのめした戦闘力であった…

 

愛子「ベヒモスを倒したのは灰崎君では無く八重樫さん達…ですが非戦闘職であるはずの南雲君ですらベヒモスの装甲を貫通する様な攻撃を行った…という話ですが…」

 

ハジメもハジメで問題であった。彼は元の世界の兵器を作り出したのだ。それが教会に知られ、彼を確保しようとする動きがあったが…

 

愛子「…豊穣の女神と呼ばれるのは慣れませんが…その名声のお陰で彼らを異端者認定させる流れを止めることは出来ました…」

 

愛子が異端者認定とハジメの確保、更に戦闘を拒む生徒への干渉に猛抗議し、教会も愛子が協力しなくなると困ると判断、それらは見送られた

 

愛子「…灰崎君…貴方は何故そんなに躊躇いが無いのですか…?」

 

思い出すのはこの世界に召喚された直後の話。前教皇イシュタルがこの世界の現状を説明した時であった…黑霧は教会には協力しない事を表明、更にそれに続いた者達をイシュタルが異端者として処刑しようとした所、黑霧によって殺された…余りにも躊躇いの無いその姿に愛子は「彼は本当に灰崎黑霧なのか?」と思わず疑ってしまう程の出来事であった…

 

愛子「檜山君も治らない…私は一体どうしたら…」

 

そう思い悩む愛子の元に教会の聖職者が現れた…

 

聖職者「畑山様…実は依頼が入りまして…」

 

愛子「は、はい!えっと内容は…?」

 

聖職者「湖畔の町ウルにて食糧生産を行って欲しいのです」

 

愛子の天職は作農師、その名の通り農作業に特化した天職で、戦争の食糧事情を一変させるとしてとても重宝される天職である。この天職であるが故に教会は彼女の意見を無下にしない、できないのだ。

 

愛子「わかりました…それでは何時出発ですか?」

 

聖職者「3日後となっております。教会の神殿騎士が護衛に着くので御安心下さい」

 

愛子「わかりました。それでは…」

 

聖職者「はい」

 

そうして出ていく聖職者、愛子は彼の姿が見えなくなると頭を抱える

 

愛子「ただでさえ今の天之河君は不安定なのに…こんなタイミングで…」

 

光輝も光輝で暴走が始まっていた。小細工無し、しかも素手の黑霧相手に瞬殺され、聖剣を奪われたが何時か聖剣と香織達を取り戻す!などと息巻いており、龍太郎も頭を抱えていた。メルド団長もあの勝負に不正は一切無かったと認めていたのに、その事を丸っと無視しているのだ。恐らく契約の内容も忘れているだろう

 

愛子「…いや坂上君がちゃんと考える様になったのは良いことですが…」

 

そうして悩んでいるとまた来客が…

 

園部「愛ちゃん先生?失礼します」

 

愛子「園部さんですか?どうしました」

 

園部優花、オルクス大迷宮攻略中にトラウムソルジャーに真っ二つにされかけた所を黑霧達に助けられた。彼女は他の生徒と比べると心へのダメージは少ないらしい…

 

園部「なんか教会の人が出てきたんで…なにかあったのかな?って…」

 

愛子「…実は…」

 

そうして依頼の事と懸念を話す愛子…

 

園部「そうですか…確かに今の皆を置いて行くのは不安ですね…それに…」

 

園部(教会の護衛はほぼ確実にハニートラップ。愛ちゃん先生だけを送り出すには不安だし…)

 

?「失礼します」

愛子「あれ?清水君?」

 

清水「久しぶり…とでも言えばいいんですかね?」

 

新しく入ってきたのは今まで部屋に篭っていた清水であった

 

愛子「どうしたんですか?」

 

清水「いや多分園部と理由は同じだと思うんだが…」

 

園部「ああ…なるほどね…」

 

そうして説明をする優花…

 

園部「という訳」

 

清水「なるほどな…俺としては行くべきだと思うぞ。少なくとも依頼をこなせばより有用性を見せつけれる。そうすれば更に要求が通りやすくなるはずだ」

 

愛子「な、なるほど…」

 

清水「天之河に関しては…諦めろとしか言いようが無いな…俺はどっちかって言うと黑霧側だし…」

 

園部「あれ?あんた、灰崎と仲良かったの?」

 

清水「隠してたんだよ…檜山とかにバレたら面倒な事になるし、黑霧にもお願いしてな…」

 

園部「な、なるほど…でも…」

 

清水「…それに檜山の治療法が無いとも限らない」

 

愛子「えっ!?」

 

清水「聞いた話だと檜山は白崎さんの魔法でああなったんだよな?なら白崎さんなら治せる可能性がある…勿論確定じゃないが…少なくとも、今先生がやるべき事は自分の立場を上げて絶対黑霧達と敵対しないようにする事だ。仮に敵対すれば檜山は治せる確率はゼロになるし、黑霧達が容赦なく襲いかかってくるだろう…どこかで黑霧達と接触して頼み込むしかない」

 

園部「だけど…契約上干渉できないし…」

 

清水「その契約に縛られてるのは天之河だけだろ?それにアイツは天之河や檜山達を嫌ってはいるが先生達は嫌っていない。縛るならアイツらだけに絞るはずだ」

 

愛子「そうですか…そうですよね!」

 

清水「ああ。それに俺も黑霧からある物を渡されてる。それを使えば、ベヒモスも撃破は簡単だ」

 

園部「そうなの!?あ、今まで部屋に篭ってたのって…」

 

清水「それの調整の為だ。あと一応夜中に王都郊外で魔物に試してるし、実践には問題なく使える」

 

園部「そ、そうなんだ…」

 

清水「俺達が神殿騎士の監視と先生の護衛を兼ねればいい」

 

園部「そうだね…よし!ここで、愛ちゃん護衛隊の結成を宣言しまーす!」

 

愛子「ふえっ!?そ、園部さん!?一体何を…」

 

清水「安直だが良いんじゃねえか?ククっ…」

 

愛子「清水君!?乗らないで下さい!?」

 

そうして更に菅原妙子に宮崎奈々、相川昇に仁村明人、玉井淳史を加え愛ちゃん護衛隊が結成された。そして彼女達はウルに向かう…そこで彼らと再会するとも知らず…

 

次回に続く…




後書きです!そう、清水はこのシリーズではとても綺麗で良い奴です!え?じゃあウルの事件は誰が起こすのかって?それはウル編に入ってからのお楽しみです!次の話はとうとうオルクス大迷宮からの旅立ち!残念な兎の襲来!?お楽しみに!それでは次回も…ゆっくりしていってね!

セイレーンから誰を追加したい?③

  • テスター
  • ピュリファイアー
  • オミッター
  • コンパイラー
  • エディター
  • アビータEmpressIII
  • オブザーバー・零
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