新年1発目は、自分の推しウマ娘ゼンノロブロイちゃんのMTRを書いてみました。
「…朝?」
どうやらゼンノロブロイは、セットしたアラームや日出の時間よりも早く目覚めたようだ。
隣を見てみると、未だ同室ライスシャワーは深い眠りについていた。
部屋のカーテンを明け、トレセンのトラックや歩く道などを眺める。昨日見た予報だと大雪だと聞いていたが、あまり積もってはいないようだ。
「早起きは三文の徳ですね…。」
ある1点を眺めながらつぶやく。視点の先には、雪化粧された街並みに登る太陽。段々と照らされていき、キラキラと雪が輝きを放つ光景は、今まで見たことは無い。
ジリリリリリ
ふと、2つの目覚ましのアラームが鳴り響く。
「んんん…。」
眠たそうに目を擦りながらライスシャワーが、その身体を起こした。焦点があってなかったがやがて、視線が合う。
「ロブロイちゃん起きてたんだ…おはようございます。」
「おはようございます、ライスちゃん。」
挨拶を交わし、身支度を済ませる。今日はから学園は冬休みに入る。実家に帰ったりや、1月のレースに向けた調整を行うウマ娘等々ウマ娘1人様々だ。
ゼンノロブロイは、前者の方だ。
昨年は、秋三冠という彼女と、かの覇王テイエムオペラオーの2人しか達成していない偉業についてのマスコミのインタビュー等々、テレビに引っ張りだこだったのだ。
そして、トレーナーとの永遠の別れ。今でも月命日には、亡きトレーナーのお墓参りを行ったりと、忙しかったのだ。
「ロブロイちゃんお先に失礼するね?」
「ライスさん行ってらっしゃいー!」
そう言って、準備が整ったライスシャワーがドアノブに手をかけ廊下へ出た。
狭かった部屋がどこか広くなったとそう感じた。
やがて、身支度を整えライスシャワー同様ドアノブに手をかけた。
最後に出る前、1度ふりかえって見ると、なんだか名残惜しいようにも感じた。
───
ゼンノロブロイは、駅へ向かわずある場所に来ていた。それは、駅から近い本屋。帰りの新幹線内で、読む本を探しに来たのだ。
ふと手に取ったラノベのタイトルに思わず驚愕する。
『この空の上で、いつまでも君を待っている』
このタイトルで、今までトレーナーと過ごした日々が思い出される。
初めてあった時のことを、楽しそうに未来を語った日のことを、嬉しい時悲しい時ずっとそばにいたトレーナーを。
あの日見た、泣きそうで…どこが悲しげなトレーナーの顔を。
まるで、エンドロールを眺めているかのように共に過ごした日々が思い出される。
今思えば、あの日トレーナーと会った場所はこの辺りだった。
真剣な眼差しで、本を手に取るトレーナー。
他のトレーナーからスカウトされた事もあったけどトレーナーだけは、他のトレーナーには無いものを持っていた。
ぽたぽたと、本の表紙に溢れ出た物が零れ落ちる。
ハンカチを取り出し、本の表紙に付いた水滴を取り、そして目頭を拭う。
嬉しそうに本を抱いて、レジへ向かうトレーナーの幻を見たようにも感じた。
瞬きをしてしまうとその幻は消えてしまったが、その幻を追うかのように、レジへと向かった。
ロブロイちゃんが早く実装してくれますように…。