スマホで投稿している作者さん、マジですげぇと感じました。
扶桑海軍の航空母艦“赤城”のエレベーターには龍聖の姿があった。エレベーターには龍聖の他に、赤城乗員がおり、ネウロイの情報を龍聖に伝えていたのである。
「ネウロイの数は二つ。二つとも大型です」
「さっき出てきたネウロイよりも大きいですか?」
「いえ、先ほどのネウロイと同等のクラスです」
「了解しました。情報提供、ありがとうございます」
「いえ、ストライカーが使えない今、あなただけが我々の希望の光なので、勝って下さい」
「了解」
龍聖は赤城乗員に笑う。
すると、エレベーターが甲板まで上がり、龍聖の視線の先には海しかなかった。
「機体を展開しますので、離れてください」
「判りました」
龍聖の言葉に従い、赤城乗員は龍聖の傍から離れた。また、甲板には赤城乗員の殆どが、龍聖の機体を見たいが為だけに集まっていた。中にはなぜか、赤城艦長の姿もあった。艦橋にいなくていいのか、艦長よ………。
「エル、アディ。いけるな?」
〈マガツ・イカルガの内部を確認しましたが、特にこれと言った問題は見つかりませんでしたが………〉
〈弾薬に制限を掛けないといけない可能性があるの。そこら辺は留意しておいてほしいかな?〉
「了解した。来い、マガツ・イカルガ‼」
龍聖は本来は言わなくても機体を展開できるのだが、こんなにもギャラリーが集まっているという気分に駆られ、ついつい、機体名を言って展開した。
「行きます‼」
龍聖はマガツ・イカルガを屈伸させて、一気に機体を上昇させた。
「は、はえー」
誰が言ったのかは定かではないが、全員が思っていた。ストライカーの速度は最大でも850h/kmも出れば最速と言われている。だが、マガツ・イカルガはマッハ1.5クラスの速度を出したのである。
「エル、武装に関しては全て任せる。アディは他にネウロイがいないかを確認をしてくれ」
〈〈了解〉〉
龍聖はネウロイに向かいながら、エルとアディの二人に指示を出していた。すると、アディが何かノイズの様なものを拾う。
〈マスター、微かにですがノイズを確認しました〉
「ネウロイか?」
〈いえ、ネウロイとは違ったノイズで………〉
アディの言葉はそこで途切れた。
「アディ、どうかしたのか?」
心配になった龍聖はアディに問いかけると、アディの口からとんでもない事が飛び出したのである。
〈IFFに反応あり‼ これは………武御雷隊隊長の山本智花さんのカルディトーレです‼〉
「なに⁉ 周辺をくまなく調べてくれ……もしかしたら銀鳳か紫炎のどちらかが来ている可能性がある………まぁ、本音を言えば紫炎が来てほしいんだがな」
〈弾薬の問題が一気に解決しますからね〉
「ああ、弾薬に問題が無ければ、持久戦も可能だからな。それからアディ。通信可能位置になったらカルディトーレに通信を頼む。もしかしたら、俺たちと同じように重力波に巻き込まれた可能性があるからな……っと、そうこうしている内にネウロイの姿を目視した。これより攻撃を開始する。エル、ドラグーン・ナイトと
〈お任せを‼〉
頼もしいエルの返事に、龍聖は苦笑いする。
「行くぞ‼」
龍聖はマガツ・イカルガを駆ってネウロイに攻撃を仕掛けるのであった。
その頃、先行してカルディトーレを駆っていた智花は、マガツ・イカルガのIFFを頼りに向かっていた。すると、銀鳳から通信が入る。
〈こちら、銀鳳。智花、聞こえているか?〉
「ええ、乾度良好よ。どうかしたの?」
〈もしかしたらの話になるのだが、俺たちの様に黒崎隊長は重力波に巻き込まれて、この世界に来た可能性がある。お前はそのまま先行して、黒崎隊長と思われる人物が向かった先に行ってくれ。こちらも最大船速で向かうから〉
「判ったわ。武運を」
〈そっちもな〉
短い通信であったが、智花には旦那である俊輔からの言葉は最高の燃料と言っても過言ではなかった。
「さて、行きますか‼」
智花はカルディトーレに量子変換されているブースターを展開する。このブースターはカルディトーレの両肩部と脚部に装着され、速力を一気に加速させるものなのである。
「鬼と出るか、蛇が出るか……まぁ、私はどっちも嫌いなんだけどね‼」
智花は展開し終わった事を確認すると、スロットを最大まで上げた。これにより、カルディトーレの速力は従来の速度よりも何倍も加速していった。
数分後、マガツ・イカルガの姿を小さいながらも目視で確認する事が出来る距離まで近づいた。
「見えた。こちら、国際IS委員会日本支部所属対IS用特殊武装隊“武御雷隊”隊長の山本智花です。マガツ・イカルガの操縦者、聞こえていますか? 聞こえていたら返事をお願いします」
智花は通信を試みるも、まだ可能位置にはいない為、届くことはなかった。
「クッ、やっぱりGPSが無いという事がこんなにも不便だなんて………もう少し近づかないと……って、何あれ⁉」
智花が見たのは、これまで見た事もない航空機の様なものであった。だが、遠くからでしか見えない為、本当に航空機なのか定かではなかった。
「もっと近づかないと………でも、ブースターの燃料が」
既にカルディトーレに装着されているブースターの燃料が枯渇していた為、これ以上の速度を出す事が出来ず、失速していた。
「間に合わない………ん? 航空母艦に駆逐艦………敵の可能性もあるけど……ここは俊輔に指示を貰った方がいいよね」
智花は実行に移す。
「こちら智花。銀鳳、聞こえますか?」
〈こちら銀鳳。感度良好だ。どうかしたのか?〉
「黒崎隊長と思われる人物が向かった先に行こうとしましたが、ブースターの燃料が切れてしまったので、補給に戻りたいのですが、今どこにいますか?」
〈ちょっと待ってくれ〉
俊輔はそう言うと、航海士に距離を確認していた。ものの数分で俊輔から通信が入る。
〈間も無くそちらの事を目視できる距離まで来ているが、確認できるか?〉
「少々、お待ちを………確認できました。それから、私の近くに航空母艦と数隻の駆逐艦の姿を確認していますが、接触しますか?」
〈………いや、我々が到着したときに接触する。それまで待機だ〉
「了解しました」
智花は俊輔に言われた様に、上空で待機していた。
「現状は何も出来ないままか………もどかしいわね」
智花は静かに呟いた。
この先、どうなっていくのかは神のみぞ知る世界。龍聖も智花も知る由も無い。
誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたら、ドシドシ送って頂けたら幸いです。
次回予告。
扶桑海軍に近付いた智花だったが、接触は銀鳳と紫炎の二隻が到着してからという俊輔からの指示に従った。
そして、龍聖は二機のネウロイと対峙する。
そして、オベロンとは別の人物が…………
次回、第八話~暗躍