ストライク・ウィッチーズ~鬼神の闘い   作:武御雷参型

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完成したので投稿いたします。


第八話~暗躍

ガリアを占拠しているネウロイの巣に小王(オベロン)の姿があった。

 

「やはり、あのネウロイは………」

 

オベロンの目の前にはモニターが映し出されており、そこには龍聖が二機のネウロイと戦闘している姿を映し出していた。

 

「まさか、僕の知らないタイプのネウロイが………僕の指揮下を逸脱したネウロイが存在しているのか………厄介だな。このまま人類を我らネウロイの奴隷に出来るのであれば、それもよしだが、面白くは無いな………」

 

オベロンはそう言うと口元を手で覆う。

 

「(だが、僕自ら出ても良いのだが、その隙を狙ってこの巣を横取りされてしまう危険性がある………だと言ってこのまま(龍聖)を死なせるのには、それこそ僕の願いが消える………)」

 

すると、オベロンの近くにとあるネウロイが近づく。

 

「ん? お前は………そうか、貴様が行ってくれるというのか?」

 

オベロンの言葉に、ネウロイは頷く様子はなかったが、オベロンはネウロイが頷いている事を感じ取った。

 

「では、一機だけでよい。ネウロイを殲滅してくれ」

 

オベロンの言葉を聞き、ネウロイはそのまま姿を消した。

 

「さて、奴はどう動くかな………なぁ、イブシリウスよ……」

 

オベロンはそう呟くと、姿を消した。そして、残されたのは何もない空間だけであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、龍聖は二機のネウロイと戦闘を行っている最中であった。

 

「カルディトーレの位置は」

 

〈扶桑艦隊の上空で待機している様子だよ。さっき、ブースターの反応があったけど、やっぱり武御雷隊か天照隊の誰かじゃないかな?〉

 

「そう願っているんだがな‼」

 

龍聖はそう言うと銃装剣(ソーデットカノン)の引き金を引く。だが、ネウロイは見た目と反して、小回りな軌道を描き、攻撃を回避していた。

 

「チッ、厄介だな‼ エル‼ クロスファイアーを狙うぞ」

 

〈了解‼〉

 

龍聖は二機纏めて消滅させるつもりでいたが、二機とも機動力が良い為、攻撃を回避されてしまっていた。このままではジリ貧になる事は必須であると察した龍聖は、エルと共に一機ずつ消滅させる作戦に変更する。

 

〈今です‼〉

 

エルは空グーン・ナイトを操り、一機のネウロイを龍聖の元へおびき寄せ、あとは龍聖の銃装剣(ソーデットカノン)の引き金を引くのを待つだけであった。しかし、その瞬間であった、もう一機のネウロイが突然、龍聖に向かって突撃を敢行したのである。

 

〈〈マスター⁉〉〉

 

「クソ‼ ここまでなのかよ‼」

 

龍聖はネウロイと衝突することを覚悟し、目を瞑った。だが、いくら待っても痛みを感じられなかった。龍聖が目を開けると、破片を散らしながら消滅していくネウロイの姿がった。

 

「どう言う………ことだ…………」

 

〈マスター‼ あれを‼〉

 

龍聖は驚きの余り、呆然としてしまったが、エルが何かを発見し龍聖に伝えた。そして、龍聖が目にしたのは、なんとネウロイと同じ色をし、のっぺらぼうの人型であった。

 

「どういうつもりだ……ネウロイがネウロイを倒した、というのか………」

 

龍聖には理解する事が出来ずにいた。すると、人型のネウロイの様なものは忽然と姿を消したのである。

 

「消えた⁉」

 

〈ですが、これで一機に集中する事が出来ますよ〉

 

「そう……だな………」

 

〈マスター?〉

 

エルの言葉に龍聖は、納得がいかない様子であった。

 

「何はともあれ、残りを消滅させるぞ‼」

 

〈〈了解‼〉〉

 

龍聖はエルとアディと共に残り一機のネウロイを消滅させたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある海域の深い所で一人の女性が横になっていた。

 

「ん……童が送ったネウロイ二体が消滅した……のか………」

 

女性は目を瞑っており、傍から見れば眠っている様にしか見えないが、実際、女性は起きていたのである。

 

「一体は………知らぬ者だな。それに見た事もない兵装だ………もう一体は………奴か………」

 

女性の脳内にはネウロイから送られてきた情報が流れ込んでいた。龍聖が闘っていたネウロイを送り込んだのは、この女性であった。

 

「やはり人間は面白いものだな……見た事もない兵装を作り出すとは………だが、奴を倒すには戦力がまだまだ必要不可欠。一旦は引こう。だが、人間よ。童は人類を抹殺し、この星を童の手中に収めるつもりだ………相まみえる事を願っておるぞ」

 

女性はそう言うと、完全に眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍聖はネウロイ消滅を確認し、追加でネウロイが来ないか警戒していたが、その兆しが無い事を感じると赤城の元へと戻っていった。

 

「なぁ、エルにアディ」

 

〈何でしょうか、マスター?〉

 

〈どうかしたの?〉

 

赤城に戻っている最中、龍聖はエルとアディに話し掛ける。

 

「いつになったらネウロイは地球から消えるんだろうかな………」

 

〈〈…………〉〉

 

龍聖の言葉に二人は答えなかった。否、答えられなかったのである。ネウロイがどうして地球を侵略を始めたのかさえ分からないのに、ネウロイと人類との戦いに終止符が打たれるのはいつになると、断言できないからである。

 

「本当に戦争って………」

 

龍聖はそこで口を閉ざした。龍聖の脳裏には自分が助けられなかった人たちの顔が浮かんでいたからである。

 

「俺、ここで決めたわ。ネウロイを一体も残さずに地球から殲滅させるって」

 

〈僕たちはマスターの意思を尊重します〉

 

〈うん。私たちはマスターがあってこその私たちだからね‼〉

 

龍聖の決意を聞いた二人は、龍聖を支持する事を伝えた。

 

「こんなマスターで済まないな」

 

〈何を言っているんですか‼ マスターのお陰で色々な世界を見てきました〉

 

〈だから、この世界でも私たちに色々な世界を見せてよ‼〉

 

「ああ、そうだな‼」

 

龍聖の表情は晴れやかなものであった。

 

「そう言えば、カルディトーレについて何か判った事はあるか?」

 

〈それがね、調べてみたんだけど………パソコンなどの電子機器が無いこの世界ではまだGPSが打ち上げられて無いの……だから、そのぉ……〉

 

「皆まで言わなくていい。接触すればわかる事だしな。それに扶桑艦隊に攻撃を仕掛けていないんだろう?」

 

〈はい、新たな爆炎や煙は確認できません〉

 

「まぁ、何はともあれ、接触する他無いだろうな。さて、鬼が出るか蛇が出るか………」

 

龍聖はそのまま赤城へと向かって行くのであった。




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次回予告

オベロンとは別の勢力が、龍聖たちにネウロイを仕向けたが、撃退する事に成功する。
そして、二隻の艦が赤城に迫る。

次回、第九話~支援艦隊、到着
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