ストライク・ウィッチーズ~鬼神の闘い   作:武御雷参型

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一日空きましたが、なんとか書き上げました。


第十三話〜休息

第501戦闘航空団が拠点としている、ブリタニアの基地では、紫炎や銀凰の姿があった。そして、紫炎の艦内では整備士達が忙し無く動き回っていた。

 

「おい、イカルガの弾薬一式を持ってこい‼︎」

 

「カルディトーレの部品を持ってこい‼︎」

 

紫炎級はIS専用の工作艦として天照隊並びに武御雷に配備されている艦であり、規格から全てが同じように建造されている為、有事の際には各隊の機体の整備が行えれる様に備えがされていた。また、紫炎はマガツ・イカルガの専用艦としての機能も備わっており、マガツ・イカルガ専用の部品や弾薬が備蓄されていたのである。

 

「皆、一旦休憩しよう」

 

「はっ‼︎ 休憩だ!」

 

格納庫に姿を現した龍聖が、休憩するように言うと、整備士のリーダーが休憩の指示を出す。二機に取り付いて整備していた整備士達は機体から離れ、各々に準備されている軽食や飲み物に舌包みを打っていた。

 

「整備長。イカルガの補給状況はどうなっている?」

 

「こちらをご覧下さい」

 

龍聖はイカルガの整備状況が気になり、整備長に尋ねると、整備長はタブレットを龍聖に差し出す。

 

「………やはり、弾薬の消耗率が高いな」

 

「仕方がありません。イカルガは元々、一対多を視野にセカンドシフトした機体なのですから」

 

「まぁ、そうなんだが…………だが、紫炎に備蓄されている弾薬にも数の限りがあるだろ?」

 

「その事なのですが、一つ、提案があります」

 

「?」

 

整備長は後ろに置いてある一発の銃弾を龍聖に見せる。

 

「これって……カルディトーレの弾薬じゃないか………まさかとは思うが、これをイカルガに載せる。と言う話か?」

 

「最悪の場合は、と言う言葉が先に付きますがね」

 

「だが、そうせざるを得ない状況に陥る可能性があるんだな?」

 

「正直な話、イカルガの弾薬に関しては紫炎艦内で製造することは可能ですが、本土のように大量に作れる訳ではありません。ある程度はこちらでも準備を整えてはいるのでが、連続で戦闘が続いてしまうと、焼石に水の状態です」

 

整備長の言葉に、龍聖は何も言えなくなる。

 

「エネルギーに関しては、小型エネルギー発生装置がイカルガ内部にある為、そう簡単にエネルギーが枯渇する心配は有りません。しかしながら、ネウロイから発せられるビームの威力がどの程度のものなのかが分からないままでは、過信することもできません」

 

「そう……だな」

 

龍聖はイカルガに目をやる。

 

「では。私も休憩に行かせて頂きます」

 

「すまないな、長く話し込んでしまって」

 

「いえ、我々は隊長に隊長に着いて行くと決めた手前、簡単に仕事を投げ出す気はサラサラありませんから。では」

 

整備長も休憩に向かっていく。

 

「エル、アディ。聞こえているな?」

 

〈〈はい〉〉

 

龍聖の問いかけに、コアの人格であるエルとアディが返事をする。

 

「弾薬の消費を抑えたい。なので、これまでの様に数で戦う戦法を止めて、質で戦う戦法に切り替えるから、設定を組み直してくれないか?」

 

〈〈了解しました〉〉

 

龍聖は二人に「頼んだ」と言って、格納庫を後にする。残された二人はマガツ・イカルガの設定を組み直す作業を開始した。

 

〈アディ、ミサイル関係は僕に任せて、レールガンの設定をお願いしてもいいですか?〉

 

〈うん‼︎ あっそうだ。私が持っている情報を共有しておくね〉

 

〈助かります〉

 

整備士達が休憩に行っている間に、設定の組み直しをやろうと決めた二人であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜。龍聖は第501戦闘航空団の隊長であるミーナ中佐の執務室に来ていた。

 

「黒崎龍聖です」

 

『どうぞ』

 

ミーナからの許可を得た龍聖は「失礼します」と断りを入れ、執務室に足を運ぶ。

 

「来てくれてありがとうございます」

 

「いえ、こちらとしても用事がありましたので丁度良かったです。それで、お話というのは?」

 

龍聖はミーナ直々に呼び出しを受けていたのである。また、龍聖自身もミーナに伝えることがあった為、タイミング的にはバッチリであった。

 

「そうでした。連合軍の上層部が貴方達と話がしたいと、申し出があったのよ」

 

「成る程。上層部の狙いとしては、我々の技術を盗む魂胆ですね?」

 

「いえ、そうではないわ。いや、一部の上層部はそれもあると思うけど、それは一部の上層部だけよ。それで、連合軍の上層部が貴方達と話がしたい理由だけど、貴方達がいた世界のことを聞きたいそうよ」

 

ミーナの言葉に龍聖は、訳が解らなくなってしまう。

 

「待って下さい。自分達がいた世界のことを知ってどうするつもりなのですか?」

 

「そこまでははっきりとしたことは判っていないわ。でも、もしかしたらの話になるけど、自分達にも貴方達と同等の力を得られるんじゃないかと考えているのかも知れないわね」

 

「成る程………ですが、正直に申し上げますと、我々と同等の力を得ることは不可能に近いと思いますよ」

 

「どういう意味かしら?」

 

龍聖は簡単にISができた理由について説明する。

 

「そういうことなのね。確かに貴方のいう通りだわ。宮藤博士なら話は別なのかも知れないけど………」

 

「宮藤博士って、宮藤さんの親類ですか?」

 

「そういえば、貴方達は知らないのも無理はないわ。私たちが履いているストライカーユニットを開発したのが、宮藤さんのお父さんなの」

 

「では、現在もご存命なのですか?」

 

「………」

 

龍聖の言葉にミーナは黙ってしまう。

そして、重い口を開けた。

 

「残念ながら、宮藤博士は不慮の事故で亡くなられているわ」

 

「それは………」

 

龍聖はどう言ったらいいのか、迷ってしまう。

 

「でも、博士がいたからこそ、ネウロイと戦闘ができているのも事実。これからは、各国がユニットを開発していって、ネウロイと戦って行くことになると思うわ」

 

「ネウロイが消えた世界は、どういった世界になっているんでしょうね」

 

「何か言ったかしら?」

 

龍聖は小さく呟いたが、ミーナの耳に微かに聞こえていた様であった。

 

「いえ、何も言っていません」

 

「そう。それで、貴方も私に話があると言っていたけど、どう言った内容なのかしら?」

 

ミーナは思い出したかのように、龍聖が自分に話がある事を思い出した。そのことに、龍聖は心の中で安堵した。

 

「そうでした。我々から一つ、お願いしたい事がありまして」

 

龍聖は懐に仕舞っていた紙をミーナに手渡した。

 

「…………許可したいけど、上層部との話し合いが済んでからになると思うわ」

 

「解りました。では、此方としても幹部と話して決めたいと思います」

 

「よろしくね」

 

「はい」

 

龍聖はミーナの言葉に返事をすると、執務室を後にした。

そして、一人残されたミーナは用紙に書かれていた内容を、もう一度読み返した。

 

「私の一存では決めかねないわね」

 

ミーナはそう呟くと、用紙を机の上に置いて執務室を後にした。

 

用紙に書かれていたのは、小王討伐作戦の内容を纏めた用紙であった。




誤字脱字、感想、指摘等ありましたら、ドシドシと送ってください。

次回予告

龍聖は、ミーナに連れられブリタニアの基地へと向かう。そこで、ブリタニアの首相と将軍と会談する為であった。

次回、第十四話〜会談
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