龍聖は空母へと攻撃を仕掛けようとしているネウロイに対して、牽制を兼ねて
「こちらは国際IS委員会日本支部所属、対IS用部隊“天照隊”隊長の黒崎龍聖です。応答をお願いします」
『………こちらは扶桑海軍少佐、坂本美緒だ。先ほどの攻撃は貴殿の攻撃か?』
「そうですが……扶桑………? 日本ではないのですか?」
『日本だと? そんな国の名前など聞いたことが無いぞ?』
龍聖はまさか自分が違う世界へと飛ばされた事に今になって気付く。
「そう言う事か………お互いに何か認識が違う様なので、この戦闘が終了した後に話し合いの場を設けて頂きたいのだが、可能でしょうか?」
『………可能であると思う。だが、今は戦闘中だ。先の事は戦闘が終了した後でも良いか?』
「そうですね。それから、敵の情報を頂きたいのですが」
『? ネウロイの事を知らないのか?』
異形の存在の名をネウロイだという事を龍聖は知る。
「いえ、ネウロイとは何かすら知りません。何せ、先ほどまでとある任務の為に山間部に行っていたのですが、気付けば海上でしたので………」
『…………ネウロイを撃破する為には、コアを破壊しなければならない。コアは装甲内部のどこかに存在しているが、今の所私の魔眼で調べたいのだが、ネウロイからの攻撃が激しくオチオチと探す事が出来ない』
「判りました。航空部隊を下がらせてください。これより、誘導兵器を使用します。その為には、航空機の存在が邪魔でしかありませんのでいったん、下げてもらっても構いませんか?」
龍聖からの要請に美緒はどうするべきか判断を迫られるが、もしかしたら龍聖が敵の可能性があると考え、その提案を却下した。
『すまないが、そちらの要求を呑む事は出来ない。まだ、味方と判断した訳ではないからな』
「なるほど、確かに言われてみればその通りですね。判りました。では、一方的に攻撃を行いますので、航空機隊はネウロイに対しての攻撃を一旦、中止してもらえませんか? 最悪の場合、航空機隊を誤って攻撃してしまう危険性がありますから」
『………いいだろう』
「感謝します」
龍聖からの譲歩に美緒は飲むことにした、
『各航空機隊へ通達する。ネウロイに対しての攻撃を中止。繰り返す、ネウロイに対しての攻撃を中止。これより、未確認機による攻撃が来るぞ。巻き込まれたくなければ、散開して距離を取れ』
『了解‼』
美緒からの通達に、航空機隊は全機がネウロイに対しての攻撃を中止して距離を取った。
「航空機隊の避難を確認。行くぞ、エル。アディ‼」
〈〈了解‼〉〉
龍聖は、マガツ・イカルガのバックパックに収容されている多目的無線誘導兵器“ドラグーン・ナイト”と多目的有線誘導兵器“
「エルはドラグーンを使ってネウロイをかく乱しろ。アディはラーフフィストでネウロイを固定。いけるな?」
〈判りました、ドラグーン・ナイトに接続を確認〉
〈了解、ラーちゃんの接続を確認かんりょー‼〉
龍聖が射出したドラグーン・ナイトと
「坂本少佐、聞こえていますか?」
『聞こえているぞ』
龍聖はネウロイに単騎で戦っている美緒に通信を繋げ、作戦内容を伝えた。
『そんな事が可能なのか? いや、疑うのは良くないな。了解した。では、固定した後に、ネウロイのコアの場所を特定すれば良いのだな?』
「はい、その通りです。後は自分が決めますから………それで宜しいでしょうか?」
『…………作戦内容としては申し分無いな………だが………いや、その話は後にしよう。では、頼むぞ』
「了解しました」
龍聖は美緒がネウロイから離れるのを待った。そして、ある程度の距離まで離れたのを確認すると、エルとアディに指示を出す。
「行くぞ、二人とも‼」
〈〈了解〉〉
龍聖は
「これでもくらえ‼」
龍聖は腰部に装備されている連装レールガンをネウロイに放った。すると、音速で放たれたレールガンの砲弾は綺麗なまでにネウロイに直撃し、装甲の一部を削り取った。ネウロイは堪らず悲鳴のような声を出したが、龍聖自身の攻撃の手を緩めるつもりは無かった。
「追加でこれも持っていけ‼」
「エル、アディ‼」
〈あったれぇぇぇ‼〉
〈行っちゃって、ラーちゃん‼〉
エルがコントロールするドラグーン・ナイトがネウロイの周りを囲み、ビームを使って檻を作ろうとする。だが、ネウロイも簡単にそうさせるつもりは無かった。ドラグーン・ナイトに対して、ビームを放ち破壊しようとするが、コントロールをしているのがエルの為、簡単に撃破されることはなかった。だが、ネウロイからの攻撃が激しい為、ドラグーン・ナイトの攻撃が出来ずにいた。
〈マスター、敵からの攻撃が激しくドラグーン・ナイトの攻撃が出来ません〉
〈敵が強すぎるよ⁉〉
「チッ、そう簡単にやらせてはくれないか………仕方が無い。ワンオフを使う他無いか……」
〈では、僕たちはマスターの周囲で護衛をすれば宜しいですか?〉
「そうだな。なら、それでいくぞ」
〈〈了解‼〉〉
マガツ・イカルガの
すると、今まで静かだった美緒から通信が入る。
『こちら坂本だ、敵の懐に入りたいのか?』
「はい、ですがネウロイからの攻撃が激しい為に、懐に入る事が出来ない状況です」
龍聖は正直に今の状況を打開する事が出来ない事を美緒に伝える。すると、美緒はある事を龍聖に伝えた。
『一つ、ネウロイの懐に入る方法がある』
「………因みに内容は?」
『私が先頭に立ってシールドを展開しながらネウロイに突っ込む』
「…………そのシールドは強固なものですか?」
『ネウロイのビームは簡単に防ぐ事は出来るが、限りがあるのは確かだ』
龍聖は美緒を先頭に立たせシールドを展開したまま、ネウロイの懐に突撃する方法を採用しようとした。すると、美緒から続けざまに通信が入る。
『あと一つ、吉報だ』
「聞きましょう」
『ブリタニアにある第501統合戦闘航空団がこちらに向かってきているとの事だ』
「増援、と言う事ですか………到着予想時間は?」
『予定では20分だ』
「なら、その時間までにネウロイを倒すか、増援が到着後に撃破するかの二択、と言う事ですか………確実なのは増援を待って撃破する事がセオリーですが…………」
『ああ、だが赤城や他の駆逐艦がそれまでに持ってくれるかだな』
龍聖と美緒の見解は一致していた。
「『なら、やることは一つ‼ 空母や他の駆逐艦にネウロイを近づけさせない。それ一つ‼』」
龍聖と美緒はネウロイの攻撃から空母や駆逐艦を護る事にシフトチェンジする事に決めたのであった。
誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたらどしどし送って下さい。
作者のやる気に直結します………多分
次回予告
ネウロイの攻撃から空母を守ろうとする龍聖と坂本。
だがネウロイは嘲笑うかのように攻撃を続ける。
次回、第三話~新たな敵