独眼竜アスカ無双 新戦国ヱヴァンゲリヲン 作:朝陽晴空.
背中に大きく『祭』と書かれた服が多いです。
<碇藩領地・第三新東京市(神奈川県)>
戦国時代が終わり、徳川家康が江戸幕府を開いてから数年。
シンジは家康からの褒美として、箱根町周辺の土地を希望した。
湯量の豊かな温泉があり、アスカとレイの産後の湯治に都合が良かった事もあった。
しかし最大の目的は、地下深くに広がるジオフロントを封印する事だった。
シンジたちは口の堅い者たちを使って、地下深く穴を掘り進める計画をしていた。
自分たちが生きているうちには無理だが、子孫代々続けて行けばジオフロントに到達するだろう。
しかしシンジはそれとは別の事で藩主として忙しい日々を送っていた。
街には法被を着た人々であふれ、士農工商の身分を問わず全ての人が晴れやかな笑顔で街を飾り付けている。
赤々と光る提灯がつるされ、鳴り響く笛や太鼓の音。
時刻は夜だと言うのに、昼間のような明るさだ。
大通りでは神輿を担ぐ男達の勇ましい声と見守る人々の拍手が湧き上がる。
この目出度い機会に一儲けしようと商魂たくましい者たちが露店を連ねている。
「惣流殿も、とんでもない事を考えますね。日本各地の姫達を集めて祭りを開催するとは」
「さすがわしに並ぶ双竜だった女子よ。器の大きい事、天下無双ですな、父上」
街道を歩く片倉小十郎が伊達政宗に声を掛けると、政宗も感心した表情で隣に立つ父親の輝宗に同意を求めた。
「この様子だと、今夜の舞台も期待できそうですね、信長様」
「うむ、我を楽しませてみせよ、惣流よ」
羽柴秀吉が陽気な口調で織田信長に声を掛けると、信長は持っていた扇子で舞台のある二子山を指し示した。
「むふふ、美女たちのチラリやポロリもあるかもしれんなぁ……」
「お・ま・え・さ・ま~!」
つい願望を口に出してしまった秀吉は、ねねに追い掛け回される事になってしまった。
「戦が無くなってしまっては、我らが腕を振るう場もなくなってしまうな」
直江兼続は少し寂しそうな顔で、真田幸村に話し掛けた。
「俺は碇殿が話していた『ぼくしんぐ』を始めてみようと思っている」
「素手で闘うなら、怪我くらいで済みそうだな。よし、我もその話に乗った!」
幸村が新しい生きがいを見つけた事に喜びを感じた兼続は、笑顔で幸村の肩を抱いた。
シンジが2015年への逆行の代わりに望んだもの。
それは戦国時代に失われた命の復活だった。
もちろん人には寿命と言うものがあるだろう。
しかし戦争が原因で命が失われるのはシンジには我慢がならなかった。
さらにシンジは伊達家の強さの源は肉食にありと世間に広め、人々の寿命を数十年延ばしたとされている。
死から蘇った戦国武将たちは、意外にも家康の徳川幕府に従った。
完敗をして命を落としてしまったのだから、潔く負けを認める気持ちになったのだろう。
「ほらシンジ、アンタも早く舞台衣装に着替えなさい!」
「何で僕は女の子の格好をしなくちゃならないんだよ……」
アスカとレイは子供を産んだとは思えないほど、その美しい体型が崩れていなかった。
日本の戦乱が静まると、アスカは日本が平和になった証として、日本各地の姫を中心としたアイドルユニットを結成する事を提案した。
そう唆したのは明智光秀の娘ガラシャだとされている。
アイドルユニットの名前は『SGK(Sengoku)48』。
アスカ、レイ、稲姫、甲斐姫、早川殿、ねね、お市の方など……日本中の美姫を集めた舞台は大きな話題となった。
観客の男共は挙って松明や横断幕を持ってお気に入りの姫を応援する。
「みんな、来てくれてありがとう! じゃあ1曲目は『残酷な天使のテーゼ』から行くよ!」
舞台の真ん中に立ったアスカがそう宣言すると、和太鼓や笛、三味線などの演奏が始まった。
「見てごらん、お母さんとお父さんたちが頑張っているよ」
観客席に居たカヲルはアスカとシンジの間に生まれた赤ん坊と、自分とレイの間に生まれた赤ん坊を抱きかかえながら語り掛けた。
「しかしどうして、柴田勝家殿や、本田忠勝殿まで舞台で踊っておるのだ?」
秀吉は首を傾げながら秀次と秀頼と一緒に舞台を眺めていた。
天下人の重責から解放された秀吉は、息子たちとの絆を深めようと努力しているようだ。
それは天下布武掲げていた信長と、室町幕府の再興のために動いていた明智光秀も同じ。
多くの大名家と姻戚関係を結んだ家康には敵わないと理解すると、日本征服の野望を捨て二人で舞台の出来について熱い意見を交わしていた。
アスカは舞台から観客達が持つ無数の松明が揺れ動くのを見て、手ごたえを感じていた。
お祭り騒ぎが終わった後、シンジとアスカ、レイとカヲルの四人は自分たちがどのようにして使徒と戦ったか、どのようにすれば使徒に勝てるのか書物に編纂する作業に励んだ。
今から数百年後の2015年、使徒はきっと第三新東京市に襲来する。
ゼーレのシナリオ通りにしてはならないとの思いから、シンジたちは『富士五湖文書』と名付けた。
この文書を子孫代々に伝えて、2015年にネルフに召集されるチルドレンたちが幸せになれるようにシンジたちは祈った。
後世には『独眼竜政宗』の逸話は伝えられているが、『独眼竜アスカ』の話は伝わっていない。
物理攻撃を完全に防ぐATフィールドを持つ人間など、歴史家から見ればあり得ないバカな話だと切り捨てられたのだろう。
『富士五湖文書』と第三新東京市の土地は、碇ユイに受け継がれる事になる。
文書の予言通りに起きた2000年のセカンド・インパクト。
使徒襲来を確信したユイは息子にシンジと言う名前を付けたのかもしれない。
ここに数百年に渡る逆行の願いは成し遂げられたのである。
こぼれ話
秀吉「惣流殿はまた舞台を産休か。いったい何人、子を設けるつもりでいるのかのう」
ねね「お・ま・え・さ・ま~!」
この後、秀吉もねねに迫られた。
これにて法被(ハッピー)エンドとなります。
2015年に現れる使徒との戦い、今度こそシンジたちは勝てるでしょう。
外伝はアイディアが浮かんだら書きます。
(R-15なのにキスとかありませんでしたね、書き加えます)
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シンジの側室(ハーレムシナリオ)について
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