ソードアート・オンライン Silver Soul   作:翔ST

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待たせたな

待望の


曇らせ回だ!!


第十話 少女は今日もペルソナる

あの日のことは嫌でも覚えている。

 

あの日から、私の地獄は始まった。

 

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私の父は物心ついた頃にはいなかった。

おばあちゃんに聞いたところ、交通事故だったらしい。

 

その時から、お母さんは少しおかしくなっていたらしい。

それはなんとなくだけど理解できていた。

他の大人とは違い、少し子供っぽいところがあったのが記憶に残っている。

それでも、お母さんは私を愛してくれた。

ちゃんと、私が娘であることは理解していてくれたみたいだった。

今でも、優しく頭を撫でながら「しのちゃん」と呼んでくれた、あの優しさを覚えている。

 

その頃から私はお母さんを護るために強くなろうと誓った。

そのためにおばあちゃんに教わって、色々と自分だけで出来るようになった。

そんなことをしていたら、私がどういうことをしようとしているかを、おばあちゃんに気づかれてた。

 

おばあちゃんは「詩乃ちゃん、あんまり気負い過ぎないでね?確かに、お母さんは心配なところがあるかもしれない。けど、それは今だけだから。お母さんはね、今心が傷ついちゃっているだけなの。心の傷はね、転んだときに出来るような傷とは違ってね、治りにくいものなんだよ。だけどそれは、色んな人の力を借りてゆっくりと治していくものなの。だから、詩乃ちゃんだけが背負わなくていいんだよ。おばあちゃんや、おじいちゃん達もお母さんのことを助けていくから。だから詩乃ちゃんも辛いことや大変なことがあったら、おばあちゃん達のことを頼っていいからね?」と言ってくれた。

 

おじいちゃんも「ワシは婆さんほど器用じゃねえからなぁ・・・出来ることなんて少ねえのかもしれねえ。でもよお、詩乃。どんなときでも、ワシ達はオメェとオメェの母ちゃんの味方だからよ。ドーンと頼ってくれや!」と言ってくれた。

 

 

その優しさが、とても嬉しかった。 

とても暖かった。

だからこそ、これから何があってもなんとかなる。

そう思ってた。

 

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私が11歳のとき、お母さんと銀行に行ったときだ。

事件が起きたのは・・・

 

「しのちゃん。おかあさん、順番が来たから行ってくるね。」

お母さんはそう言って受付の窓口に向かっていった。

そのすぐ後に、帽子を深く被った黒ジャケットの男が大きめのバッグを持って銀行に入ってきた。

男は窓口に向かい、並んでいたお母さんを突如横に突き飛ばした。お母さんはそのまま声も出せず倒れ込んでしまった。 

男はバッグを受付に置いて、中から拳銃(・・)を取り出して叫んだ。

 

「こ、こにょバッぐにカねをツメろォォ!!けいホウボたんはオスニャよぉ!?!?」

 

強盗だ。

とっさのことで麻痺している頭に浮かんだのはそれだった。

どうしよう、お母さんが撃たれちゃうかも。

どうしよう。どうしよう。どうしよう。・・・・

 

バンッ!

 

カン、カンカンカン・・・

 

大きな音がしたと思ったら、小さな金色の筒のようなものが目の前に転がってきた。

 

「ボたんをオすなッテイッただろぉ!?」

 

その怒号とともに、受付の男の人が倒れた。

おそらく撃たれてしまったのだろう・・・。

「おイ!おまエぇ!コッちにキテカねをツメろォォ!!」

 

男は近くにいた受付の女の人に銃を向けて叫ぶ。

女の人は怖くて何もできないみたいだ・・・

 

「ハヤくしろォ!!もウヒトりうチュゾォ!!」

 

男がお母さんに銃を向けた。

どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ助けなきゃ!!!!!!!

 

「うわああああああああああああああああっっっ!!」

 

私は叫びながら男に向かっていき、銃を持っている方の腕に噛み付いた。

 

「アグうううううぅうううううううううっ!?」

 

男は相当痛かったのか、私を力任せに振りほどいた。

その衝撃で私は窓口の下の壁にぶつかった

口の中の鉄の味と背中の痛みに顔をしかめていると、目の前に男の落とした銃が目に入った。

私は、とっさにその銃を手にした。

 

「餓鬼ィィィィぃぃぃぃぃぃ!!てメェぇぇぇエエエ!!」

 

私は、涎を垂らしながら襲いかかってくる男に向かって、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

引き金を、引いた。

 

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数秒後、強盗は床に倒れて息絶えた。

肩に一発、頭に一発の銃弾をくらっていた。

その二発を放ったのは、どちらも私だった。

 

その後のことはよくおぼえていない。

だが一つ、記憶に焼き付いていた。

それは、

 

「ごめんねぇ・・・!しのちゃん、ごめんねぇ・・・・!」

 

警察が来るまでの間、私を力強く、だけど優しく抱きしめてくれていたお母さんの暖かさだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

それからは、私を取り巻く状況が変わっていった。

お母さんはお父さんが亡くなる前のしっかりとしたお母さんに戻っていった。

詳しくはわからなかったけど、あの事件のときのことが原因だったらしい。

娘をちゃんと護らないといけないのは私だと、お母さんの中でそんな感情が芽生えたらしい。

 

おばあちゃんもおじいちゃんも事件のあったすぐのときは、私のことを心配してくれていたが、数週間ほどしたら、いつもの二人に戻っていた。

 

学校では・・・・

 

 

「やーいヒトゴロシ〜!」

「近づくと殺されるぞぉ〜!」

 

「ちょっと!やめなよ!!詩乃ちゃんだって、そうしたくてしたわけじゃないんだから!!」

 

「い、いいよ、高子ちゃん。気にしてないから。」

 

「私が気にするの!!」

 

そう、私をいじめるグループと、今まで通り仲良くしてくれるグループに別れたのだった。

最も、グループといっても、仲良くしてくれるのは昔からの幼馴染の"八山 高子"ちゃんだけだったけど、私にはそれだけで心強かった。

 

 

でもまあ、虐めてくるやつなんてたかが知れていた。

無視していれば、大体は絡んでこなくなるからだ。

 

彼女を除いては

「朝田さぁ~ん。人を殺した気分はどぉ〜?」

 

街一番の金持ち、"夜畑 三佳"だ。

こいつの場合、無視しても無視しても絡んでくる。

ついでに姑息ないじめもしてくる。下駄箱に生ゴミとか、画鋲とか

 

「無視してんじゃあねえぞ?あ?」

 

いつもメンチを切ってくるが、それも無視している。

いつかはきっと飽きるだろう。

そうして、私の日常は過ぎていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アノヒマデハ・・・

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その日はいつもの通り、学校から帰ってきた。

玄関の郵便箱を見ると、便箋に入った手紙が入っていた。

宛先は私宛になっていた。

なんだろうな〜と思いつつ、家の中に入った。

「お母さ〜ん、おばあちゃ〜ん。ただいま〜。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おかしい、いつもならすぐに二人の返事が来るのに。

「お母さ〜ん?おばあちゃ〜ん?」

靴を脱いで、居間に向かいつつ、二人に声を掛け続ける。

だが、やはり返事がない。

 

そして、居間に入る引き戸を開けると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

切り傷や打撲のあとでボロボロの二人が、首に縄を掛けて天井から・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

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詩乃「はっ!!」

 

詩乃はベッドから飛び起きた。

そしてあたりを見回し、ここが中学に上がったときから借りている東京のマンション、その自室であることを確認して、落ち着いた。

 

詩乃「嫌な夢見たな・・・」

 

あの日、叫び声に気がついた近所の人が救急車と警察を呼んでくれた。

詩乃の祖母は助からなかったが、母親は一命を取り留めた。

しかし、脳に強いダメージが加わり、まともに会話もできず、記憶も曖昧になってしまっていた。

警察は事件性ありとして捜査を勧めているが、まだ進展はない・・・

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

詩乃の祖父「すまねえ・・・詩乃・・・!!俺があの時、家にいたら・・・!!」

 

詩乃「・・・仕方ないよ、おじいちゃん・・・おじいちゃんも用事があったんだし・・・」

 

詩乃の祖父「しかしよぉ・・・・!!・・・・わりぃ、外行ってくる・・・・」

 

祖父が外に行ったあと、詩乃はポケットに何かがあるのを感じた。

取り出してみると、それは郵便箱にあった、自分宛ての手紙だった。

便箋を開けて、中身を開いてみた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

朝田詩乃へ

 

罪深き人殺しめ。

 

次もお前の大切なものを奪ってやる。

 

次もお前の周りにいる奴らを不幸にしてやる。

 

楽しみにしていろ。

 

これは運命だ。

 

執行人より

 

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詩乃「ーーーっ!!」

 

詩乃はその時察した。

二人がこんな目にあったのは自分のせいだ。

自分のせいで、こうなったんだ。

 

 

 

 

そして、決意した。

もう、こうならないようにしなければ。

私の大切なものを護るために。

 

故に、

 

 

 

 

 

大切なものを遠ざけねば・・・・

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

それから、詩乃は周りに壁を作った。

幼馴染の高子にも、

祖父にも。

 

そして、祖父に頼み誰も自分を知らないこの土地で一人暮らしを始めた。

 

詩乃「・・・学校・・・行かなくちゃ・・・」

 

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詩乃は学校への通学路を歩いている。

この時間は詩乃にとって至福のひとときだ。

何故なら・・・

 

詩乃「はぁ~♪やっぱり、いい眺めぇ・・・♪」

 

通学路の途中にあるエテルナ女子学院で、美少女達を眺められるからだ。

 

一応言っておくが、朝田詩乃は二刀流、すなわち男女両方イケるタイプである。

 

詩乃「ぐへへへ・・・あの黒紫のロングヘアの娘、いい尻の形してるわねぇ〜♡あ、あっちの栗色のロングヘアの娘はスタイル抜群・・・♡おっと、いけない。遅れる遅れる。」

 

詩乃は視姦を中断し、学校への道を急いだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

モブ女子A「ねえ、今日もいたわね。」

 

モブ女子B「ええ、あのイケメン美少女でしょ?」

 

モブA「そうよ、あの娘、今日もこの学校の方をジーっと見つめてたわねぇ・・・」

 

モブAB「・・・お知り合いになりたい・・・!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

詩乃は、通っている中学校についた。

 

詩乃「さてと・・・頼むわよ・・・シノン(・・・)

詩乃はそう言って、伊達眼鏡を掛けた。こうすると、強い自分を演じやすくなるからである。詩乃はその強い自分をシノンと呼んでいる。

 

すると、遠くから女子生徒三名が、手をハエのようにこすりながらやってきた。

 

??「朝田様ぁ~。おはようごぜえますぅ〜。お荷物、お持ちしますよぉ〜。」

 

取り巻き2名「よぉ〜!」

 

シノン「遠藤、やめろ。そして視界から失せろ。」

 

遠藤「は、はいぃ。すいませ〜ん・・・・」

 

取り巻き2名「せ〜ん・・・・」

 

遠藤達は去っていった。

 

なぜ、彼女達はシノンにゴマをすっているのかというと、

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

詩乃、入学してすぐの頃

校舎裏

 

遠藤「えーと?朝田だっけ?悪いことは言わねえからよぉ、金貸してくれよ。三万くらい。」

 

シノン「は?なんでよ。貸す理由が見つからない。」

 

遠藤「いいから貸せよぉ・・・!いつも、自分は他人とは違うって感じの雰囲気醸し出しやがって、苛つくんだよぉ・・・!まあ、いい。うちら知ってるんだぜ?テメエが昔、何やったか。」

 

取り巻き2名「へへへへ・・・・」

 

シノン「へえ、調べたんだ。すごいじゃん。」

 

遠藤「・・・舐めてんじゃねえぞ・・・!これを・・・見ろや!!」

 

遠藤はシノンに向けて銃の形にした手を突き出した。

 

遠藤(へへへへ・・・銃で人を殺したんだ。トラウマになってんだろぉ?さあ、泣きわめけ!!)

 

シノン「・・・」ガシッ

 

遠藤「へ?」

 

シノンは遠藤の突き出した手の指を掴んだ。

そして、

 

シノン「この指お〜れた☆」

 

ボキィッ!!

 

遠藤「あんぎゃァァァァァ!?!?」

 

シノンはその指を反対側に思いっきり捻じ曲げ、へし折った。

遠藤は痛みのあまり、地面をのたうち回った。

 

取り巻きA「え、遠藤さぁん!?」

 

取り巻きB「て、テメエブビッ!?ベキッ

 

シノンは素早く丸い顔の方の取り巻きの顔に飛び膝蹴りを食らわせた。

 

 

シノン「よっと・・・・着地は満点、かな。さてと・・・」

 

取り巻きA「ひえっ」

 

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数分後、遠藤達はボロボロになって倒れていた。

 

シノン「・・・次また、お金をせびったり、脅迫してきたら・・・わかってるわね?」

 

遠藤達「は、はひぃ・・・・」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ということがあったためである。

 

シノンは玄関で、上履きに履き替え教室に向かい、自席に座った。

 

シノン「はぁ〜〜〜〜〜・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死にたっ

 

少女(朝田詩乃)は今日もペルソナる(仮面を被る)




朝田詩乃/シノン
年齢:13歳
好物:魚料理
詳細:原作最強のスナイパー
今作では銃のトラウマは強盗のときの銃、「黒星(ヘイシン)54式」だけとなっている。
過去の事件から周りに壁を作っていて、伊達眼鏡をかけているときは強い自分を演じている。
二刀流である。二刀流である。(大事なことのため、二回言った。)

次回、「Gはしつこいくらいに出てくるから念入りに潰せ。/少年たちは無力を嘆き、少女は卑劣を嫌悪する」

お楽しみに!!

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