やはり俺が仮面ライダー龍騎なのはまちがっている。   作:伊勢村誠三

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主な登場人物

・比企谷八幡
・雪ノ下雪乃

・満坂栄喜
・仲田真澄

・平塚

・???

・ミスパイダー
・レスパイダー


台本版
#01 ADVENT AGEIN


〇暗室

 

男がライターで誕生日ケーキの蝋燭(ろうそく)に火をつけていく。

同時に何処からか聞こえてくる録音された誕生日の歌。

 

音源『Happy barth day to you♪Happy barth day to you♪

   Happy barth dear』

 

名前の部分の無音。

フラッシュバック。

雨の中を走る車。

犬を追いかけるレインコートの少女。

葬式の光景。

崩れ落ちるコートの男。

テルテル坊主を見上げる少年。

 

音源『Happy barth day to you♪』

 

男、何も言わずに蝋燭を吹き消す。

最後まで顔は見えない。

 

〇サブタイトル「ADVENT AGEIN」*1

 

〇学校 特別棟

 

西日の差し込む廊下を一人のスーツの女の後ろを男女一人づつ生徒が続いて歩いている。

 

男子生徒1「平塚センセ―。

特別棟の四階って空き教室しかなかったすよね?

説教なら生徒指導室で良いじゃあねえっすか。」

 

平塚「説教だけならな。

お前たちには教師を舐め腐った態度をとれる根性を矯正すべく、

奉仕活動に従事してもらう。」

 

女子生徒1「満坂(まんざか)のような面白おかしい敬語を使ってる奴ならともかく私もですか?」

 

男子生徒1→満坂「俺、仲田(なかた)さんみたいに教師を遠慮なくこき下ろしたりしませんけど?」

 

平塚「無自覚か。これは想像以上に厄介だな。

だが、あいつらも張り合いがあるだろう。」

 

満坂M*2『あいつら?』

 

平塚「邪魔するぞー。」

 

女子生徒2「先生、前回もノックをしろとお願いしたはずですよね?」

 

平塚「ノックをしてお前が返事をしたためしがあったか?」

 

女子生徒2「ないでしょうね。いつもあなたがそれより早く入室してますから。」

 

長椅子とパイプ椅子の並んだ教室内。

右側奥に女子生徒2が、入口手前に男子生徒2がそれぞれ文庫本を読んでいる。

 

平塚「C組の仲田真澄(ますみ)とF組の満坂栄喜(さかき)。入部希望者だ。」

 

女子生徒1→真澄「奉仕活動を命ぜられた覚えは有っても志願した覚えはないんですが?」

 

男子生徒2,どこかげんなりした顔をする。

栄喜、それに気付いて眉を動かす。

 

栄喜「奉仕活動…入部?ボランティア部なんてウチのガッコにありましたっけ?」

 

女子生徒2「新設の部活だから知らなくて当たり前ね。ここは奉仕部よ。」

 

栄喜「奉仕部?」

 

女子生徒2「ええ。持つ者が持たざる者に慈悲の心を持ってこれを与える。

人はこれをボランティアと呼ぶの。

途上国にはODAをホームレスには炊き出しを、

持てない男子には女子との会話を。

困っている人に救いの手を差し伸べる。それがこの部活動よ。」

 

真澄、鼻で笑う。

女子生徒2、真澄を睨みつけるが、すぐに視線を栄喜に戻す。

 

栄喜「で、アンタはその奉仕部のリーダー様って訳かい?」

 

女子生徒2「部長の雪ノ下(ゆきのした)雪乃(ゆきの)よ。歓迎するわ。」

 

栄喜「ああ…よろしく。」

 

雪乃、栄喜、握手を交わす。

 

栄喜「あー、どこか適当に座っても?」

 

雪乃「ええ、どうぞ?」

 

栄喜、男子生徒2の二つ隣の席に座り、

リュックを降ろして上着から取り出したスキットルを煽る。

 

雪乃「登山の趣味でもあるの?」

 

栄喜「いや、単にポケットに入れれるサイズってだけ。」

 

スキットルをしまう栄喜。

それと同時にドアの取っ手に手をかける真澄。

 

雪乃「どこに行くつもり?」

 

真澄「御大層な売り文句並べてやってる事本読んでるだけだろ?

私が居る意味あるか?」

 

雪乃「あるわ。依頼がいつ来ても良いように待機。

その間何をしようと自由だけど早退は認めないわ。」

 

真澄「はっ!温いな。目標だけいっちょ前に掲げて受け身かよ。

私のあのニコ中女への態度なんぞよりお前の甘ったれたスタンスの方が問題なんじゃないか?」

 

雪乃「なんですって?」

 

息をのむ男子二人。

立ち上がった雪乃と指定カバンをその場に置いた真澄。

ゆっくりと距離を詰める。

 

真澄「もっと分かりやすく言ってやろうか?」

 

雪乃「ぜひお願いするわ。

もっともそれがただ単に私を煽りたいだけじゃなければだけど。」

 

思わず何度も視線を合わせてしまっては再び女子二人の方を向くを繰り返す栄喜と男子生徒2。

 

平塚「待て待てお前ら、五分もたたずに何をやってる?」

 

平塚、入室しながら二人の方に寄って行き、間に立つ。

 

栄喜「センセ―もしかして外でスタンバってました?」

 

平塚「そんな訳が無かろう。

ただ単にお前と仲田の分の入部届を持ってっ来ただだ。

だがそうだな…古今東西、意見がぶつかればバトルで解決すると相場が決まってる。」

 

真澄「いい歳してフィクション観ジャンプコミックスで止まってて恥ずかしくないんですか?」

 

平塚から繰り出された裏拳を体を逸らしてよける真澄。

平塚、一瞬驚いた後、拳をそのまま口元に持っていき咳払い。

 

平塚「しばらく依頼は私が斡旋しよう。

その依頼をお前ら四人で達成して、最も貢献率の高い者を最終勝利者とする。

というのはどうかな?」

 

男子生徒2「え?俺と満…坂?もですか?」

 

平塚「当然だ。お前も奉仕部の一員だからな。」

 

栄喜「おい初めて会話したとは言えクラスメイトの上の名前ぐらい覚えててくれよ。ヒキタニ君。」

 

男子生徒2「ヒキガヤ」

 

栄喜「え?」

 

男子生徒2→比企谷(ひきがや)「俺の名前は比企谷だ。」

 

5人「………」

 

栄喜「…すっげぇごめん。」

 

比企谷「いや、いい。教師以外大半の連中に間違えられてるし。」

 

平塚「と、ともかく!勝負方法に異存はないな?」

 

真澄「ありまくりですよ。

その勝負、私に何の旨味があるんですか?」

 

平塚「そうだな…当然常識の範囲でだが、

負けた奴らにそれぞれ一回だけ何でも言う事を利かせられるというのはどうだ?」

 

栄喜、真澄、目を見開いて驚く。

比企谷、苦虫をかみつぶしたような表情をする。

 

平塚「どうした比企谷?随分と自信なさそうだが…」

 

比企谷「別に…」

 

そう言ってそっぽを向く八幡。

突然耳鳴りのようなSE、こめかみを押さえて苦しむ八幡。

不思議そうにする平塚、雪乃。

 

平塚「比企谷?」

 

比企谷「すいませんトイレ行ってきます!」

 

席を立ちあがり教室をかけ出ていく八幡。

ぽかん、としながら見送る平塚と雪乃。

真澄は彼が出ていったドアを睨んでいる。

 

栄喜M『へー、比企谷君もそうなんだ。』

 

〇中CM

 

〇特別棟 男子トイレ

 

駆け込んだ八幡。

鏡の前に立ち、ポケットから取り出したカードケースを掲げる。

鏡の中から飛び出した銀色の光が腰に巻きつき、Vバックルに変形。

右手を左斜めにまっすぐ突き出すポーズを取り、

 

比企谷「変身!」

 

Vバックルにセット。

無数の灰色の残像が重なり、仮面ライダー龍騎に変身。

 

龍騎「ふっ!」

 

龍騎、鏡に頭から飛び込むと、鏡張りのトンネルのような場所に出る。

そこに止めてあったライドシューターに乗り込み、発進。

 

〇左右変転した世界 スタジアム?

 

龍騎「蜘蛛型か…」

 

柱に出来た巨大蜘蛛の巣に引っ付く二体の怪人、ミスパイダーとレスパイダーを確認。

左腕に着いたドラグバイザーの蓋を開けると、ベルトにセットされたカードデッキからアドベントデッキを引き抜き、装填。

 

バイザー『STRIKE VENT』

 

ドラグクローを装備、龍の口を模した部分から放った炎で巣を焼く。

自らの巣の意図に絡まって炎上するミスパイダー。

脱出したレスパイダー、怒りの方向と共に龍騎に突進してくる。

 

龍騎「はぁ!」

 

もう一度火炎攻撃。しかし避けられて蜘蛛糸を吐きかけられる。

クローで受けるが、開閉部分に糸が絡みつきもう使えない。

 

龍騎「ふっうううう!」

 

龍騎、思い切りドラグクローをレスパイダーに投げつける。

避けるレスパイダー。その隙に新たなカードをバイザーに装填。

 

バイザー『SWORD VENT』

 

ドラグセイバーを召喚。レスパイダーの打撃をよけながら顔、スネ、頭と的確に狙って振り下ろす。

そして膝をついたところを顔面を蹴って距離を置き、バイザーにまたカードを装填。

 

バイザー『FINAL VENT』

 

飛来した無双龍ドラグレッダーが龍騎の周りを旋回。

 

龍騎「はぁああああ……ッ!」

 

ジャンプして空中で体を捻り、右足キックの構えを取る。

 

龍騎「はぁあああああああああ!」

 

ドラグレッダーの炎ノブレスに押し出され、レスパイダーに飛んで行く。

ドラゴンライダーキック、炸裂!

地面をえぐりながら吹っ飛んだ先で大爆発。

 

???「その調子だ。戦え。」

 

龍騎「!?」

 

ふり返る。鏡でできた仮面をかぶった奇妙なコート男が立っている。

 

???「戦い続けろ比企谷八幡(はちまん)

仮面ライダーは、戦わなければ生き残れない。」

 

そういって黒い靄になって消える???

龍騎はやり切れないとでも言いたげに地団太一回を踏んだ。

*1
第一話はオープニングが無い

*2
モノローグ、キャラクターの独白のこと。以降Mと表記




台本形式という物にはじめて挑戦してみたのですがいかがだったでしょうか?
その都合上少なくとも仮面ライダー龍騎の要素に関しては最低限ディケイドの龍騎編を見ていないと分かりづらくなってしまってると思います。
誠に申し訳ありませんん!
その他、改善点など有りましたら遠慮なくコメントなどにてお知らせください!
それではまた次回!
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