やはり俺が仮面ライダー龍騎なのはまちがっている。 作:伊勢村誠三
・比企谷八幡
・雪ノ下雪乃
・由比ヶ浜結衣
・仲田真澄
・満坂栄喜
・仮面ライダーシザース
・ボルキャンサー
・ベルデの男
・デッドリマー
〇アバン
黒い画面、映し出される12枚の裏向きのアドベントカード。
N*1「すべてが左右に反転した世界、ミラーワールド。
そこは現実のルールをあまりにもわかりやすく反映した世界。」
上段、下段にそれぞれ6枚づつ並ぶカード。
うち4枚、龍騎、ナイト、シザース、ライアのカードが表側にひっくり返る。
N「その世界で戦う者たちは、仮面ライダーと呼ばれる。」
色を失い崩れるように消失するシザースのカード。
その分が詰められ、11枚のカードが残る。
N「戦わなければ、生き残れない。」
〇オープニング*2
〇サブタイトル「CRAZY CARDBATTLE」
〇比企谷家前
自転車に乗る八幡。
カバンを前のカゴに入れて漕ぎ出し始める。
八幡M『青春とは嘘であり悪である。
この桜舞う4月の空の下繰り広げられる今しかない高校生活の大義のもとの仲良しごっこはこの世の何より醜悪だ。』
一瞬耳鳴りのような音がする。
カーブミラーを見るとミラーワールドの同じ場所でシアゴーストの群れが横切るところだ。
八幡M『そう思っていた。ライダーバトルの真実を知るまでは。』
自転車をこぎ出す八幡。画面が左右反転し、
さっき八幡が去って行った方からライドシューターに乗った龍騎が来る。
テロップ、4カ月前
八幡M『ライダーになって数日、俺はミラーモンスターと戦っていた。
はじめは無視しようと思った餌の催促も、自分が食われかければ理解する。
俺はあの時いやいや戦ってた。今もだけど。』
龍騎「ここか…」
ぐったりした女性を羽交い絞めにするボルキャンサーを発見。
ドラグセイバーを装備して斬りかかる。
女性を落したボルキャンサー、龍騎に襲い掛かる。
激しい戦い。
しばらくして、その間に一台のライドシューターが滑り込んでくる。
シザース「……。」
龍騎「! 俺以外にも居るのか?」
シザース「はっ!」
とびかかって来たシザース、バイザーで龍騎に殴り掛かる。
龍騎「ぐわぁ!何を…」
シザース「黙ってやられろ!100億円!」
再び殴り掛かるシザース。それをセイバーで弾く龍騎。
その間にボルキャンサーは女性を連れて逃げる。
龍騎、背後を足られ後ろから首を絞められる。
龍騎「ひゃ、100億だって?」
シザース「俺以外のライダー全員殺して百億円!それが俺の願いだ!」
龍騎、何とかバイザーを開いてカードをセット、
バイザー『ADVENT』
呼び出されたドラグレッダー、シザースを攻撃。
戦いながら話す二人。
龍騎「願い?ただの欲望だろうが!」
シザース「そうだ!それの何が悪い!仮面ライダーは全部で12人!
どいつもこいつも願いの為に殺人を許容する屑どもだろ!
そのゴミ掃除をしてやってんだ感謝されても文句言われる筋合いはねえな!」
龍騎「ッ!…ああああああ!」
龍騎、シザースを蹴り飛ばして距離を作る。
注いてカードをバイザーに装填。
バイザー『STRIKE VENY』
シザース「!」
シザースもそれを見てカードを装填。
バイザー『GUARD VENT』
シェルディフェンスを装備。炎攻撃を受けるが、
吹っ飛ばされただけで変身解除に至らない。が、体から粒子が上がり始める。
シザース「ちっ!時間切れか…」
撤退するシザース、肩で息をしながらそれを見送る龍騎。
龍騎「なんだったんだ…ん?」
自分の体からも粒子が上がっているのに気付いた龍騎。
龍騎「スーツが…戻んないと…。」
龍騎、近くの車のミラーから現実に帰還。
変身を解除する。
八幡「なんだったんだ一体…」
男1「(off)お前、新参者か?」
ふり返る、ベージュのコートの男が立っている。
八幡「なんだアンタ?まさかさっきの蟹男か!?」
男1「いや、奴はシザースと呼ばれるライダーだ。
素顔は知らんが、ライダーの中でも特別嫌な奴だよ。」
八幡「…そう言うアンタは?」
男1→ベルデの男「ベルデだ。お前は、新しい龍騎か。」
八幡「龍騎…。」
デッキを取り出す八幡、男も黄緑色のデッキを取り出す。
ベルデの男「精々先代…榊原みたいに戦いを止めようとか無駄なことはするなよ。
結局俺たちは一度結んだ契約から逃れられない。
勝って願いの力を使うしかない。」
八幡「願いって、そんなドラゴンボールみたいな…。」
ベルデの男「ああ、きっと神か悪魔かなんかがかなえてくれんのさ。
信ずるものは救われる。ってな。ま、頑張れよ。」
八幡の肩を叩いて去って行くベルデの男。
ただそれを見送る八幡。
八幡M『俺は火中の栗を拾うつもりも、
降りかかってくる火の粉を黙って受け続ける気にもならなかった。
けど死ぬのは、絶対に嫌だった。だから戦う。
それはきっと、俺にしては珍しくまちがってないと思えたから』
〇中CM
〇放課後 奉仕部部室前
八幡、ドアをノックする。
雪乃「(off)どうぞ。」
ドアを開けるともう既にほかの面子は全員来ていた。
座っている位置は昨日と同じ。
真澄は栄喜の左斜め前。
雪乃、奥で本を読んでいる。
真澄、何か勉強をしている。
栄喜、持って来たラジカセで何か聴いている。
雪乃「誰?」
八幡「不本意ながら部員をやってる比企谷ですよ。」
雪乃「ああ、ヒキガエル君。」
八幡「なんで俺の小学校の時のあだ名知ってんだよ…。」
雪乃「にしても凝りもせぬに三日も連続で来るとは、相変わらずマゾヒスト疑惑とストーカー疑惑は消えないわね。」
八幡「誰が好き好んでこんなとこ来るか。
強制されてなきゃ来ねえよ。」
真澄「お前ら口喧嘩ならもっとむこうでやってくれないか?集中できないんだが?」
雪乃「ほら、勉強の邪魔になってるわよ、騒音谷君。」
八幡「谷しかあってねえよ。」
八幡、カバンを置きながら前回と同じ位置に座る。
ほどなくしてドアがノックされる。
雪乃「どうぞ?」
女子生徒「し、失礼しま~す。」
ギャル風に制服を着崩した少女、入室。
八幡たちを見て驚く。
女子生徒「ふぇえ!?どうしてヒッキーに満坂くんまでいるの!?」
八幡「ヒッキーってなんだヒッキーって。
俺はこの通り登校してるだろ失礼な。
おい満坂、こいつお前の知り合いか?」
栄喜「いや、クラスメイト。名前ぐらい覚えろ。
由比ヶ浜さんだよ。
ほら、いつも三浦さんとか葉山あたりとつるんでる。」
八幡「……ああ、あのリア充連中共か。そう言えばこんなん居たな。」
女子生徒→由比ヶ浜「こ、こんなん!
ヒッキーサイテー!それ人を呼ぶ言い方!?」
八幡「初対面でひきこもり呼ばわりするお前が言うな。」
雪乃「女子と喋れるのがうれしいからって入口で話し込まないでくれるかしら引籠谷君。」
八幡「だからちゃんと登校してるし部活に出てるまであるってんの。」
真澄「それで?お前はなんでこんな監獄のような場所に来た?」
結衣「か、監獄!?ここって生徒のお願いを叶えてくれるとこなんだよね?」
真澄「いいや。対価もないのに誰がするかそんな面倒なこと。」
結衣「!?」
真澄「手助けするだけって話だ。」
結衣「そう、なんだ?」
八幡M『分かってねえな…』
栄喜M『分かってなさそう…』
雪乃「で、あなたは何を手伝ってほしくてこの奉仕部に?」
結衣「あ、うんえっとね…」
結衣、八幡の方を見て言いよどむ。
八幡「俺いると話しにくいか?」
結衣「い、いやその、えっと…」
その時、耳鳴りのような音が響く。
八幡「…俺、ちょっと飲み物買ってくるわ。」
栄喜「俺はトイレに。」
部室を出て、栄喜が先に行ったのを確認する八幡。
踊り場の窓にカードデッキを構える。
八幡「変身!」
龍騎に変身。ミラーワールドに突入する。
そのすぐ後、階段下から栄喜が戻ってくる。
栄喜「へ~、榊原の奴死んでたんだ。
じゃ、龍騎には奇麗サッパリ消えてもらいますか。」
栄喜、ポケットから取り出したカードデッキを掲げる。
鏡の中から飛び出した銀色の光が腰に巻きつき、Vバックルに変形。
拳を作った右腕を左腕と交差させながら振り上げるポーズを取り、
栄喜「変身!」
仮面ライダーゾルダに変身。
ミラーワールドに突入する。
〇ミラーワールド どこかの屋上
走る龍騎、それを追うように銃弾が着弾する。
デッドリマー、立体物の多い屋上を飛び回りながら的確に龍騎を撃ってくる。
龍騎「あんの眼鏡猿!何とかして近付かねえと!」
バイザー『(off)SHOOT VENT』
一発の砲弾がデッドリマーに着弾。
ビルの下に落ちていく。
龍騎「な!まさか…」
ゾルダ「……。」
ゾルダ、手にしたギガランチャーを捨て、ベルトに引っかけていたマグナバイザーを左手でも持つ。
ゾルダ「ふっ!」
マグナバイザーに撃たれた龍騎、なんとか遮蔽物の間を縫って走る。
ゾルダ、追い掛けながら次のカードをセット。
バイザー『SHOOT VENT』
ギガキャノンを装備、二発のビーム砲が龍騎を襲う。
機材に当たり炎と煙が立つ。
伏せる龍騎、煙が晴れず追撃は無い。
龍騎「だったら…」
龍騎、バイザーを開いてカードをセットするがベントインはしない。
ゾルダ「……。」
ゾルダ、再び武器をマグナバイザーに持ち替え、龍騎に近づいてくる。
龍騎M『今だ!』
バイザー『STRIKE VENT』
ドラグクローを装備した龍騎、煙から飛び出し渾身の右ストレートを浴びせる。
ゾルダ「ぐぁあああああああ!」
ダメージを受けたゾルダ、吹っ飛ばされるが胸を押さえながら立ち上がり逃げる。
そして近くの鏡から戻る。
ゾルダ「はぁ!はぁ!」
ゾルダM『あ、危ない…ゾルダの防御力でなければやられていた…』
階段を降りるゾルダ、丁度そこに校舎から出ていこうとする生徒がいる。
男子生徒「ん?なぁ!?」
ゾルダ、生徒の側頭部を叩く。
昏倒した生徒、その場に倒れ伏す。
基壇から足音、変身を解除する栄喜。
デッキを男子生徒に握らせる。
栄喜「おい!おいしっかりしろ!比企谷!いいとこに来た!
保健室に行って連絡して来てくれ!」
八幡、呆然としてよた、よたと去って行く。
栄喜、男子生徒を担ぎながら邪悪に笑う。
〇エンディング*3
第三話、いかがだったでしょうか。
ライダーは全部で12人、はたしていないのは誰でしょうか?
ゾルダの栄喜ですが、名前の由来は横浜市の地名、満坂(本牧の中に有ります)と、俺ガイルの命名法則に従ってまんざか→さか→さかき、栄喜です。
漢字は予測変換で出て来たのをそのまま採用しました。
次回もお楽しみに。