個性は【直死】。   作:はやてだわきち

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7000文字とかで毎日更新する人たち尊敬するんで初投稿です。


入学即退学の危機

「まさかうちから雄英高校に3人も行けるとは思ってなかったよ。特に緑谷は奇跡だな!」

 

 職員室に呼び出され、イズクとかっちゃんと共に必要資料を受け取った。イズクは名指しで褒められていたが、全くもってその通りだ。無個性というハードルがありながら、あの実技試験を乗り越えたのなら称賛の言葉が幾つ有っても足りはしない。

 ここだけの話、俺はイズクがヒーローになることはないと思っていた。どこかで挫折して、それでもヒーロー業界は諦めきれずにサポート科や経営科を受けるものだと思っていた。

 けれど、イズクは諦めなかった。こうして雄英のヒーロー科合格に漕ぎ着けた。一度諦めた俺よりも、努力し続けたイズクの方がよっぽど立派だ。

 

 その後の事だ。かっちゃんは俺とイズクを呼び止め歩きだした。

 

「かっちゃん? どうしたんだよ?」

 

 問いかけるものの、何の返事もしてくれない。そのまま付いていくと、校舎裏だった。

 するとかっちゃんはイズクを壁に押し付け胸ぐらを掴む。

 

「おいデク、どんな汚ねぇ手ぇ使えばテメェが受かるんだよ!?」

 

「ちょっ、止めてやれよ。イズクはイズクで努力したから受かったんだろ!?」

 

「うるせぇ! クソメガネテメェもだ! 眼しかねぇテメェがどうやって受かるんだよ!? 史上初、唯一の雄英進学者つぅ将来設計が早速ボロボロだよ!」

 

BOOOOMB!!

 

 クソがっ! と俺に爆破を使うかっちゃん。

 腹に向かって放たれた爆風と炎は、制服を燃やし腹を焦がすべく進むが……。

 俺はそれを指で殺した。

 

「なっ!?」

 

「いい加減にしろって。将来設計ならこんな短慮はあっちゃいけないだろ? それに腐れ縁つっても幼稚園からの仲だ。イズクの努力を認めてやってもいいんじゃないか?」

 

  メガネを着けているのに爆破を無効化されて面食らうかっちゃん。まあ、折れてた時の俺は個性なんて使わなかったし、ヒーローを再び目指してからもメガネ個性を使って見せる機会は少なかったからな。

 

「メガネが有れば防がれないと思ったんだろ。俺だって雄英目指して個性を鍛えてた。死期の近いものならメガネありでも線が見えるよ」

 

 俺だって、壊れてしまいそうな世界を見てまで個性を鍛えた。でもイズクは俺やかっちゃんを超えるほどの努力をしたはずだ。それを否定してやるのは、あまりにも酷い。

 

「チッ!」

 

 居たたまれなくなったのだろう。舌打ちだけして背を向けて去っていく。

 ふぅ。何とかなったか。

 かっちゃんが悪いやつではないのは知っている。少し短気なだけだ。けれどその短気で暴力を振るったりしてかっちゃんやイズクが不幸になるのは嫌だと思う。

 

「……かっちゃん!」

 

 というのに、イズクはかっちゃんを呼び止めた。

 

「『君はヒーローになれる』って言って貰ったんだ。『勝ち取ったんだ』って言って貰ったんだ! だから僕は、雄英に行くんだ!」

 

「っ……!」

 

 驚いたな。いつもビビってばかりだったイズクが、かっちゃんに反抗した。

 しかし、『君はヒーローになれる』か……。

 イズクも俺のアルクェイドさんの様な人が見つかったんだな。自分を変えてくれるような人が。

 それは少し、喜ばしかった。

 

 

 

 

 

入学即退学の危機

 

 

 

 

 真新しい制服に身を包み、何度も持ち物を確認して、俺は初めての登校を敢行する。最寄りのバス停からバスに乗り、鉄道に乗り換え十数分もすれば降車する。少し歩けば雄英高校だ。

 四方のどこから見てもHの形。特徴的な校舎を見るのは受験以来2度目で、やはり感動してしまう。

 

 やったよ、アルクェイドさん!

 

 俺は何回アルクェイドさんに報告するつもりなのだろう。知るか。それくらい感謝してて恩人だってことだよ。

 

「お! 入試で助けてくれた人!」

 

 立ち尽くしていると掛かる声。金という特徴的な髪色は黄色に近い。

 

「……ウェイ以外も話せたんだ」

 

「おい! 俺を何だと思ってたんだよ!? あれは個性の反動でだな」

 

「まあそうだよね。受かったんだ、よかった。俺は(みなもと)施希(しき)。お前は?」

 

「俺は上鳴(かみなり)電気(でんき)! よろしくな、源!」

 

 

 上鳴と共に教室に向かう。

 どうやら同じA組の様で一緒に地図を見たり、個性の話をしてる内に意気投合していた。

 それにしても、電気を出しすぎると極度のアホになりウェイしか喋れなくなる個性か。発電できる個性というのは父さんと似ている。もしかしたら俺も発電個性だったのかもしれないと思うとすごく親近感が湧く。意気投合したのも、それが影響したのかもしれない。

 

 教室に入るとちらほらと着席していた。時計を見ても朝礼までまだしばらくある。

 

「俺は上鳴電気! 1年間よろしくな!」

 

「源施希っていうんだ。よろしくね」

 

 明るく物怖じしない上鳴に続いて俺も挨拶をした。すると全員から返事が来る。皆のコミュ力の高さに驚愕したのは秘密だ。大丈夫。俺だって低いわけではない。ただ初対面に挨拶されてすぐ返すのは難しいかもしれないだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

「ハイ。静かになるまで8秒掛かりました。君たちは合理性に欠くね」

 

 中々に濃い登場をしたのは担任だという。つまりはプロヒーローなのだが、伸びすぎた髪と無精髭がそう見せない。

 っていうか、実技会場の担当だった人だ。いきなりのスタートといい、良い性格をしているな。

 

「早速だが、体操服(これ)着てグラウンド出ろ」

 

 グラウンドに連れられ説明を受けた。

 個性把握テスト。個性ありの新体育テストを実施するらしい。

 例としてかっちゃんがソフトボール投げを行ったのだが……掛け声が死ねって、かっちゃんらしいな……。

 

「なんだこれ、すげー面白そう!」

 

「個性使っていいんだ、流石ヒーロー科!」

 

()()()()か……。ヒーローになるための3年間、そんな心づもりで過ごすつもりかい?

 よし、トータル成績最下位の者は、見込み無しとして除籍処分とする」

 

 告げられたその言葉に皆が顔面蒼白となるが、俺は蒼白どころの気持ちではなくもはや絶望だった。

 

「【直死】って、新体力テストにどう使えるよ……?」

 

 死の線が見える個性。これを応用する術が見つからないんだが。

 

 もしかして、退学の危機?

アルクェイドとの過去編、書いた方がいいですか?

  • 今すぐ書け
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  • ちくわ大明神
  • いらない
  • 好きにすれば?
  • 誰だ今の
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