青天白日   作:お馬さんぱかぱか

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あらすじの意味がようやくわかるようになる話です。
というかあらすじ短すぎる気がする…


#1愛馬を語る馬

やあ!俺は名無しの子馬!

 

よくわからないうちに馬に転生してました!

 

いやどうしてこうなった。

 

別に悪いことなんてなにもしてないハズ…

 

あ、でも転生するきっかけ?みたいなことがあったんだ

 

生まれたばっかりの時は混乱してて前世のことなんてこれっぽっちも覚えてなかったんだけど、最近になってようやく落ち着いてきた?から思い出してきたんよ。

 

 

 

思い出したことを言っていくと、

 

20歳、そこらへんにある本当に普通な会社の正社員。

 

ウマ娘プリティーダービーにハマってアプリを無課金で頑張りながら生活していた。

 

ウマ娘にハマってから、実際の競馬が気になって馬にハマる。最初はウマ娘に出ている馬を調べていた。段々現役の走っている馬が気になって、ネットで調べたり、テレビでレースを見たりしていた。そのなかで、見た瞬間に一目惚れした馬がいる。うっ屈とした世の中に光を差しこんでくれた、令和の三冠馬。コントレイル君だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初めてみた時は大阪杯だった。パドックで見た、青鹿毛。もともと黒い馬が好きだったのもあるけど、やけに気になってずーっと見ていた。その当時は知らなかったけど、コントレイル君は重馬場が苦手みたいで、大阪杯は三着に終わった。それでも、あの黒い馬体が泥を飛び散らせながら懸命に走る姿に惚れた。

 

 

その日から、淡々と仕事をして家に帰るだけの生活に色がついた。

 

家に帰ってはコントレイル君を調べ、過去のレースや、騎手の人や調教師さんのレース前インタビューの記事やら動画やらを見て、どんどんコントレイル君を好きになっていった。

 

 

天皇賞(秋)は間近でコントレイル君を見たくて、競馬場に入れるように応募したんだけど落選。泣く泣くテレビでレースを見ていた。天皇賞(秋)は二着。エフフォーリア君強かったなぁ…。でも、最後まで一着を諦めないコントレイル君の姿がかっこよかった。

 

 

ジャパンカップ一週間前、グランアレグリアちゃんが引退した。それに続け!って感じになってたなぁ。グランアレグリアちゃんの直線で抜け出した時、思わず行け!行けええ!!ってテレビに向かって叫んじゃってたよ。本当に語彙力がなくなってるけど、走る姿がかっこよかった。牡馬を圧倒して一番にゴールに飛び込んだ鹿毛。出遅れしたのにそんなの関係ないというような力強い走り。痺れた!!

 

 

そして引退レース。ジャパンカップ。グランアレグリアちゃんが有終の美を飾ったマイルチャンピオンシップからの一週間は早かった。その一週間はずっと上の空で、仕事もあんまり手がつかなかった。それで上司に怒られたのは内緒。

 

 

 

 

運良くジャパンカップが行われる東京競馬場に当たったから、前日からせっせこせっせこ出かける準備をしていた。リュックに飲み物とかタオルとかを入れている時、明日で引退しちゃうのか。…早く明日がきて欲しいけど、来て欲しくないな。と、引退するという事実を実感してちょっと涙目だった。

 

 

 

東京競馬場に入ってからはずっと頭がふわふわしてて、いつ馬券買ったかとか全然覚えてない。手元に応援馬券があったから買ったことは確かなんだけど…

 

もちろんパドックは持ってきたカメラで連写、ガン見、連写、ガン見を繰り返してた。初めて競馬場に来たこととコントレイル君を自分の目で見れたことに興奮して我を忘れてたけどハッとなって、周りの人に引かれたかな…とか思ってたんだけど、皆が皆自分の愛馬を見ることに夢中だった。

 

 

今回のジャパンカップはダービー馬が四頭。初めてのことだ。京都大賞典で復活を遂げたマカヒキ、日本ダービーに挑戦すること19回目のジョッキーに初めてダービージョッキーという称号をプレゼントしたワグネリアン、令和の三冠馬、連敗をはねのけ有終の美を飾ろうとするコントレイル、三歳という若さながら、古馬すら圧倒してやろうというシャフリヤール。

 

 

それぞれの思いが重なっているここで、他の人のことを気にする余裕なんてないんだと思い知らされた。もちろんマナーは守って観戦します。

 

 

出走10分前、俺は震えていた。自分が走るわけではないけれど、それほどまでに入れ込んでいる愛馬が走るのだ。緊張しないわけがない。

 

しかも、信じていないわけではないけれど、ここのところ三連敗だったコントレイル君。ここでちゃんと勝てるのか。ネットとかで根も葉もないようなことやひどいことを言われたりしていたのも知っているからこそ、勝ってほしいと強く願った。

 

 

 

 

スタートが上手くいったときは思わず安堵して腰が抜けそうになった。しかしこんなところで見れないなんてことは絶対にあってはならない。気を引き締め、コントレイル君を見つめた。

 

コーナーを曲がるたび、このレースの終わりに近付いていることを感じた。これが終わったらコントレイル君はもう競馬場で見ることはできない。そんなことは既に承知だ。わかっている。どんなことにでも終わりはある、だから始まりがあると。引退したコントレイル君は繁殖入りし、未来を作っていく。だから、こんなことはただの我儘だ。この時間が終わって欲しくないなんて。

 

 

最終直線、いよいよ決着が着く時だ。まだ来ないのか!?早く来い!お願いだ来てくれ!そうこぼれそうになる言葉をぐっとこらえ、静かにカメラのシャッターを押した。カメラを手から離した時、歓声は最大となった。コントレイル君が一番早くゴールするために、他の馬と競り合いながら必死に走っている。もう我慢はできなかった。

 

 

 

行け!!走れえええ!!!!

 

 

 

喉がちぎれんばかりに叫んだ。その声に答えてくれたように抜け出したコントレイル君を見て涙が溢れだした。色々な人の声が交わるなかで、一番に駆け抜けた君の姿を忘れることはないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのあとウイニングランの、騎手さんと助手さんと一緒にお辞儀するのを見て、さらに泣いた。

 

引退式は言わずもがな、泣きながらカメラのシャッターを切っていた。出てきたときに調教師さんが乗ってたのは笑った。

 

コントレイル君が瞳をうるうるさせていたのを見てさらにぼろ泣き。こんなに泣き脆かったっけ…?

 

こうして満足したジャパンカップの帰りからの記憶がない。

 

多分コントレイル君の有終の美、引退式を振り返って、ボロボロ泣きながらかっこよかった…ありがとう…。って言いながら帰ってたから、注意力がどっかいっちゃってたんだとおもう。それで今こうなってるって…えぇ…?

 

ちなみに、お母さんはG1を勝ったことがあるらしい。

 

どんな感じだったの?って聞くと懐かしむような顔で、

 

『たくさんの人がいて、喜んでる人、悔しそうな人、色々な人がいたけど、上に乗ってくれた男の人が喜んでくれたから嬉しかったわ。』

 

さすがは人生の先駆者…いや馬生?まあそんなことは別によくて、やっぱり経験者は語るってやつだなぁ。

 

今の俺の目標……考えると一つしか思いつかないな。

 

今が西暦何年なのかわからないけど、

 

 

 

コントレイル君に会いたい。一緒に走りたい。

 

 

 

そのためにはもっと速く走れるようにならなきゃな。よーし!お母さん!一緒に走ろー!!




前世を思い出した名無しの子馬。
もうコントレイル君のことしか考えてないなこの馬…

こんな年末の忙しい時期に投稿してしまったのを少し後悔。でも好きだから問題ないよね!
とか言いつつもちょっと間が空くことがあると思います、すみません…!
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