ジュエルシードの反応を感じて僕と霊夢はアースラへと向かった。
霊夢について聞かれたが、僕の家族でこの件も知ってると言うことでだまら・・・説得した。
そしてモニターには巨大な竜巻が起こっている海上が映し出されていた。
さらによく見るとにフェイトが魔法陣を展開している。おそらく高威力の魔法をぶつけて竜巻を相殺し、ジュエルシードを封印しようというつもりなのだろうが、いくらなんでも一人であの竜巻を打ち消すのは無理がある。
・・・アルフ共々後でお話だね・・・
「なんとも呆れた無茶をする子だわ」
リンディさんがフェイトの無茶ぶりに半ば呆れ気味に言う。
「無謀ですね。間違いなく自滅します。あれは、個人が出せる魔力の限界を超えている」
そこは否定しない。
「あの、私すぐに現場に!」
なのはが救援に向かおうとするが、
「その必要はないよ。放っておけばあの子は自滅する」
「えっ!?」
「仮に自滅しなかったとしても、力を使い果たしたところを叩けばいい」
クロノはあくまでも冷静な状況分析に基づいた言葉を口にする。
「で、でも!」
納得がいかず、抗議の声をだすなのは。
「私達は、常に最善の選択をしなければならないの。残酷に見えるかもしれないけれど、これが現実・・・」
なるほど確かにこの場においては、管理局にとっての最善の選択だろう。たとえどっちに転んでもジュエルシードを回収できて、上手くいけばフェイトも拘束できるだろうしね。
・・・・・しかし、それはあくまでも管理局にとってはだ。
「じゃあ行って来ますね」
僕と霊夢はその話を無視していく準備をしていた。
「「「は!!?」」」
僕の言葉ににリンディさん、クロノ、エイミィ、クルーの人達が驚く。驚くことかな?
「ま、待て。君は何を言ってるんだ!?さっきの話を聞いていなかったのか!?」
「ああ、もちろん聞いていたよ。とても・・・馬鹿らしい意見ありがとう」
「なっ!?」
「一つ聞いてあげる・・・あそこにあるジュエルシードは6個。
もしあの子が止めれなかった時、地球はどうなるでしょう。
たった一個でも町に被害が出るようなものだ。それを止められるのかい?」
「・・・・・・・・・・」
僕の言葉にリンディさんはなにも言わない。
「確かに最善かもね。いや、最善ですらないよ。貴方達はジュエルシードと地球。
この二つを天秤にかけて地球が滅びても問題ないと決断してるんだから」
「そんなはず無いだろ!!だが、それならどうしろっていうんだ!!」
「最初から答えなんて決まってるじゃないか。アレを止める。
ただそれだけ。何を悩む必要があるの?」
クロノやリンディさんだって、本音を言えば助けに行きたいはずだ。しかし、組織に属する人間としては、時にはしたくない判断をしなければならない。それは僕も理解している。
しかし目の前の命と組織の掟を天秤にかけたとしたら・・・
「掟は確かに大事だ。けどはっきり言ってやる。命を粗末にしたり、大事に出来ないような掟なら・・・そんなものを重んじるなら、滅びてしまえ。そんな物を人は必要としていない」
霊夢はちょっと驚いたように僕を見る。まさか僕の口からそんな言葉が出るとは思ってなかったようだ。
しかし・・・
「・・・そうね・・・たった一人の子供も守れないようなモノが、世界を守るなんて無理な話ね」
「・・・ハァ・・・」
リンディさんは息を吐くと、
「明久君と霊夢さん、なのはさんとユーノ君と一緒に現場に向かい、ジュエルシードの封印と彼女の保護をお願いします」
その時、リンディさんは笑っていた。
「じゃあ、行くよ、なのは、ユーノ、霊夢」
「うん!!」
「わかったわ」
「わかったよ」
僕達は局員が空けたゲートへと向かう。
「・・・人一人救えないのに・・・世界を救うなんて無理・・・ね・・・」
「確かに彼の言う事は人として正しいんでしょうね・・・」
「本当・・・9歳とは思えないよね・・・」
「えぇ・・・それに言葉の重みも違う。彼はどんな人生を歩んできたのでしょうね・・・」
______________
転送されるとまわりは凄まじいほどの強風だった。流石に竜巻の近くなだけあって気を抜けば吹き飛ばされそうな烈風だね。
「フェイト!!アルフ!!」
僕は二人を見つけたので声をかける。
大きな声出さないと聞えにくいな。
「えっ!?明久!?」
「あんた達!?」
僕たちの気づいたようだ。
しかし、振り返ったことにより、近づいてくる雷に気が付いていない。
「夢符『二重結界』」
霊夢が結界を張り、それを防いだ。
「ナイス、霊夢」
「な、なんで・・・」
「話は後だよ。けど・・・御仕置きの覚悟はしておいてね?(ニコッ」
「「!!」」
「明久」
「とりあえず、僕がアレを止めるから、封印を」
「「う、うん」」
僕は右手を出すと、冷気が集まりだし、一つの結晶を作り出す。
「嘆きの涙は全てを凍て付かせる・・・」
その結晶は海へと落ちて行き・・・
「告げよう、終りの宣告を。『
次の瞬間、海面は凍りつき、竜巻は氷の柱となった。
【アースラ内部】
「うそ・・・」
「まさか・・・魔力変換?けどコレは・・・」
「規模が違いすぎるわ・・・それに・・・制御している」
冷気は海を凍らせているが、なのは達にはまったくと言っていいほど影響を与えていない。
「・・・彼が味方でよかった・・・」
クロノの言葉に、ブリッジ内の全員が頷くのだった・・・
【海上】
「す、すごいの・・・」
「あの時もそうだけど・・・明久って本当に人間?」
「人間よ。それよりほら、早くしなさい」
「「あ、うん」」
なのはとフェイトは封印作業に入るのだった・・・
side明久
ジュエルシードを封印し終えたあとなのはとフェイトのほうを向くと、
「フェイトちゃん、私、伝えたいことがあるんだ・・・」
それはあの時、伝えようとして、伝えれなかった一言。
「フェイトちゃん・・・私・・・フェイトちゃんと・・・・友達に・・・・なりたいんだ」
「!?」
その台詞に、言葉を失くすフェイト。なんと答えればいいのか分からないんだろう。
しかし、そこに空気をよんだ様で読んでないようにフェイトの頭上に紫雷が落ちてきて・・・
「來獣」
僕はフェイトを抱き寄せ、雷で作り出した獣で紫電を相殺する。
いかせん即席で作ったから構成が甘かったな・・・
「あっ//////」
「大丈夫?」
「うん・・・」
そして、フェイトは空を見つめ、
「・・・お母さん・・・」
ポツリと、呟いた。