sideフェイト
私は・・・人形・・・
そう言われた。私は、母さんに必要とされていなかった。
アリシアのコピー・・・
ずっと母さんが好きで、昔みたいに優しい母さんに戻って欲しくて頑張ってきたけど、
記憶の中に居る母さんでさえ、母さん自身に否定されてしまった。
母さんに生み出されて、でも必要とされてなくて、持ってる記憶も偽物で。
何のために生まれてきたんだろう・・・
私はただ、いっしょに・・・昔みたいに・・・笑いあって居たかったのに・・・
「君は・・・あきらめるのかい?たった一回の拒絶を受けただけで」
「・・・・」
不意に声がかけられる。でもどうしたらいいって言うの?
不出来な偽者の私に・・・
「なのはは諦めなかったよ。いや、今も諦めていない。
きみは・・・フェイトはどうするんだい?」
「・・・でも・・・私は・・・」
「クローンだから・・・って言いたいのかい?」
「・・・」
「はぁ・・・はっきり言っておくよ。君は・・・アリシアではないよ」
「・・・」
「君は、フェイト・テスタロッサと言う、ただ一人の女の子だ」
「・・・え・・・?」
私は横を向くと彼が・・・明久が私の目を真剣に見つめ、
「君は君だ。ほかの誰かになることなんて出来ないし、ほかの誰かが君になることも出来ない」
「私は・・・私・・・」
「君は何を求める?それを決めるのも君だ。何をする?それを決めて進むのも君だ。
回りがなんと言おうと関係ない」
私自身で決めて・・・進む・・・
「まだ・・・向き合っていないんだ・・・正面から聞いてないんだ。
だったら・・・ぶつかり合おう、プレシアさんと。
なのはがフェイトにしたように」
「・・・うん、このまま何も伝えずに終わるなんて納得出来ないよ」
私はバルディッシュに触れると、
「ずっと私と一緒に居てくれたんだもんね。こんな情けない形で何もしないまま終わるなんて、そんなのダメだよね?」
〈Yes,sir〉
私はバリアジャケットを展開させ、
「行こう、プレシアさんの所へ。そして伝えよう?フェイトの・・・気持ちを」
「・・・うん!!」
私は明久の手を取り、転移魔法を発動させた。
【時間は少し戻って・・・】
side霊夢
私は・・・すこし・・・いや、かなり怒っていた・・・
私には親がいない。本当ならどうでもいいと思うことかもしれない。
でも、私には・・・明久がいた。
兄妹のように、家族のように・・・彼は血のつながりの無い私に家族の暖かさを教えてくれた。
だからこそ・・・
「れ、霊夢ちゃん・・・?」
「・・・何かしら?」
「すこしだが・・・殺気を押さえてくれないか?」
いけない・・・殺気立ってたようね・・・
とりあえず明久の表情からしてあれは演技・・・なのだろう。(明久はそこまで表情は変えてません。ただ、付き合いの長さから読めてるだけです。)
だからこそイラつくのよ・・・
」」
そう考えていると、
「・・・なにこれ・・・」
そこには数えるのがめんどくさいほどの鎧。
「傀儡兵だ。魔力で動いてる無人兵だね」
クロノが前に出ようとしたので、
「貴方達、先に行きなさい」
「え、しかし・・・」
「こいつらの相手は私がするわ」
「だ、大丈夫?」
「問題ない。」
「霊夢ちゃん・・・」
「くどいわよ。早く行きなさい。それとも・・・
一緒に吹き飛ばされたいのかしら?」
「「「は、はい、行きます!!」」」
・・・行ったわね・・・
「さて・・・貴方達・・・悪いけど・・・」
私はお払い棒と札を出し、
「私の八つ当たりに付き合ってもらうわよ。
この状態のまま明久に会いたくないからね」