僕は虚数空間を落ちながら力を抜く。
脱力・・・すると下を落ちていたプレシアにどんどん近付いていく。
そして、
「捕まえた」
「貴方、何考えてるの!?」
「なにが?」
「ここは虚数空間。魔法はキャンセルされて落ちたら戻れないのよ!!」
「だってこのまま答えを出さずに後悔するような道を選ばせるわけには行かない」
「え?」
僕は驚いたように見つめるプレシアに、
「貴女はフェイトの出した答えに返事をしていない」
「何を言ってるの私はあの人g・・・」
「それは上面のだ。僕が聞いてるのは貴方が、フェイトの、娘のあの子に対する本当の答えだ!!」
「ち、ちが・・・ちがう!!あいつは娘なんかではない!!娘はアリシアだけよ!!」
「何時までも現実から目を背けた振りをするな!!!だったら何であの時アンタは、今この時も泣きそうな顔をしてるんだ!!!!」
「!?」
「アンタがやってるのはあの子の為なんかじゃない!!ただあの子から目を背けて・・・
ただあの子を理由にして現実から逃げてるだけだ!!」
「じゃあどうしろっていうのよ!!!私はあの子に酷いことをたくさんしたのよ!?
それを今更母親面をしろっていうの!?あの子がそんなことを、」
いい加減にしろよ・・・・
僕はプレシアの襟を掴み引き寄せて、
「ふざけるのも大概にしろ!!!あの子を・・・フェイトを、アリシアを理由にして逃げるな!!!
あの子の必死になって出した答えを踏み躙る気か!!!」
僕は額をぶつけるようにして、
「確かにアンタのやったことは親としては最低だ!!!でもな、今アンタがしようとしていることはそれよりも最低なことなんだよ!!!前を見ろ、プレシア!!フェイトは・・・あんたの娘は・・・
あの子が出した答えはなんだ!!」
「・・・私を守ると・・・私のことを・・・母さん(・・・)って・・・」
「それがあの子の・・・9歳にしかならない少女の必死に考えて、悩んで、苦しんで出した答えだ。
それから・・・あなたは逃げるんですか?」
「・・・そうね・・・わかってた・・・まさかフェイトと同じくらいの子から諭されるなんてね」
「じゃあ聞こう・・・プレシアさん・・・貴女はどうしたいですか?」
「・・・フェイトに・・・会いたい・・・でも・・・無理よ」
虚数空間・・・確かに普通なら無理だね。でも・・・
「了解、その願い叶えるよ」
「え・・・」
僕は一枚のカードを取り出し、
「幻想『麒麟』!!」
僕の声に応えるように現れる一匹の神獣。
「な・・・なんで・・・」
予想だがここで魔法が解除されないのは術式、成り立ちが違うからかもしれない。
まぁ、解除されても帰る方法はあるけどね。
「行くよ!!」
僕はプレシアさんと共に背に乗ると声をかける。
僕の声に応えるように麒麟は嘶くと、銀の毛並みは金色に、
そして一角は・・・
「・・・綺麗・・・」
金色から虹色に変わり、空間へと突撃した。
______
side霊夢
とりあえずあそこにいた人形を全滅させた後なぜだか回収されてアースラだっけ?
そこにいる。
「そう・・・虚数空間に・・・」
「どうにかなりませんか!?」
「なのは、落ち着いて」
「だめだ・・・あそこでは全ての魔法がキャンセルされる・・・助かる見込みは・・・」
「明久・・・母さん・・・」
なんだか通夜モードね・・・
「はぁ・・・」
「霊夢ちゃん、明久君のことだけど・・・」
「帰ってくるわよ、明久なら」
「「「「「「え?」」」」」」
「忘れたのかしら?私たちの力と貴方達の力は違う」
「しかし・・・」
「それ以上にあの子はあの程度でどうにかなるような子じゃないわ」
「「「「「!?」」」」」」
「・・・紫、いきなり登場すんじゃないわよ」
後からいきなり現れた紫に皆が驚愕した。
「頑張って働いてきたのに酷いわね・・・まぁ、見てなさい」
「なっ!?」
「ん?エイミィどうかしたのか?」
「次元震?いや、違う!!高密度のエネルギーが接近!!」
「なんですって!?」
「来たわね・・・」
「まもなく現れます!!」
すると画面で移っている空間にひびが入り、明久の・・・麒麟が明久と女性を背負って現れた。
side明久
「紫!!」
僕は麒麟を消し、空間に浮かんでいた岩に着地すると隙間が開き、中にプレシアさんを放り込んだ。
なんか悲鳴が聞えた気がしたけどいいか。
『明久君!!次元震で危険だから戻って!!』
「あ~いいですよ止めるんで」
『いや、止めるって!?』
「リンディさん」
『なんですか?』
「あれ・・・破壊しても大丈夫ですよね?」
僕は周りの空間を歪め、魔力を放出し続けるジュエルシードを見て聞く。
『壊すって・・・何を言ってるんだ!?』
「いいんですか?ダメなんですか?」
『・・・いいわ』
「了解」
それは破壊・・・最終決戦の地・・・
「我は請う・・・その歪みは破壊へと・・・」
『なにこれ!?S・・・SS・・・測定できません!!予想測定は出来ますが測定不可です!!』
空間が歪み、包み始める。
「罪人の咎、神々の審判は混じりて終焉を導く!!」
僕は右手を突き出して、
「
握ると、破壊の
そして空間に浮かぶは沈静したジュエルシード。
「刹那・・・」
僕は刹那を大剣へと変える。
『何アレ!?ロストロギア!?とてつもないエネルギー体なんですけど!?
けど反応してない!?』
僕はそんな声を無視してクリップを捻る。
エンジンが出すような音がまわりに響き、3度捻ると刀身が真紅に染まった。
「フッ!!」
僕は跳び、ジュエルシードに突っ込むと、
「砕けろ!!」
振り下ろした真紅の刀身とジュエルシードは火花を散らす。
しかしそれは長くは続かず、
『ピシッ!!』
罅が・・・ジュエルシードに入り、
砕けた。
「『集』!!」
散った魔力を回収し、一つの結晶にする。
「・・・ふう・・・」
これで・・・
「お疲れ様」
紫の声。
「うん、けどまた手伝ってもらうかも」
「問題ないわ、戻りましょう」
さぁ、やるべき仕事は・・・まだある!!