「まって、どういう意味?」
「彼女を呼び寄せます、ってことです。
生き返らせることは出来ません。でも呼び寄せることは出来ます」
「そんなことって・・・」
「普通は無理ですが・・・彼女は特殊だったので」
「明久、よく閻魔が許したわね」
確かに、普通は許さないだろうけど・・・
「何、交渉しただけだよ」
「交渉と言う名の絶対的力での黙殺だったけどね・・・」
ん?紫、何で目を逸らすのかな?
【時間は戻って】
「紫・・・」
「何かしら?」
「実は、地獄に行きたいんだ」
「・・・もう一度言ってくれないかしら?」
「だから地獄に・・・」
「明久!?何があったの!?死にたいだなんて許さないわよ!?」
紫は僕の襟をつかみ揺らしながらそんなことを言って・・・気持ち悪くなってきた・・・
「そう・・・いう・・・意味・・・じゃない。閻魔に・・・会いたいから・・・隙間・・・開いて・・・って・・・意味」
「・・・・・・早とちりしたわ」
紫は手を離すと扇で顔を隠し、
「明久も紛らわしいこと言わないで。ところで何でかしら?」
「ケホッ・・・いやね、ちょっと話したいことあってさ」
「・・・わかったわ」
すると紫の横に隙間が開き、
「行ってくるよ」
僕はそこに飛び込んだ。
【なのはの世界においての地獄】
「・・・」
隙間から出て地に着地すると、
「・・・目線が高い・・・」
なるほど、身長が戻ってるのか。
「まぁ、いいか」
僕はそのまま建物・・・皆様おなじみ・・・おなじみじゃない?気にしないで。
「失礼しま~す」
「誰だ」
ドアを開けると中央にある席に座った一人の男性・・・閻魔と、
「「「「な!?」」」」
ふむ、鬼?かな?
そして・・・
「誰?」
一人の少女だった。
「なるほど、なんとなく予想してたけど・・・」
その少女はあまりにもフェイトに似ていて・・・
「生きた人よ、ここがどこかわかっているのか?」
あ、いけね。用事を先に・・・っと。
「はじめまして、この世界の担当の閻魔様。
僕は吉井明久。貴方に頼みたいことがあってここまで来ました」
「な!?貴様、閻魔様に・・・」
「ふむ・・・で、用件は何だ」
「・・・アリシアの・・・そこにいる少女の降ろしです」
「・・・」
「え?」
閻魔は黙ってこちらを見、少女・・・アリシアは驚いたように僕を見た。
「なんとなく予想できてましたが、彼女は現世の未練を断ち切れてないんでしょ?」
「・・・そうだ」
「だから、生き返らせるとは言いません。ただ数分でもいい、彼女の未練をなくすために、そして、その大元の問題を解決するために、彼女を現世に降ろすことを許可してほしいんです」
「ふむ・・・何をいうかと思えば・・・馬鹿にしているのか?」
閻魔は睨む様に僕を見、
「その娘の裁決は終わっている」
「しかし彼女は・・・」
「そんな物は関係ない、決まりは決まりだ。従わぬなら地獄行き、ただそれだけだ」
どうも彼は映姫とは考えが違うみたいだ。それこそ・・・
「なんともまぁ、俺様主義ですね。はっきり言ってここの意味があるかも微妙だ」
「どういう意味だ?」
「気に入らなければ即地獄行き、私情を挟みまくってる。
相手を説得し、納得させ反省させる気もなく・・・よく閻魔を出来ますね?」
説教臭いと言われる映姫だが彼女には自分の中にある確かな正義を持っている。
反を行ってもそれを言い包めるだけの説得力もある。
それから考えたら・・・
「なんともまぁ・・・ダメダメなことで・・・」
「人の分際で何の世迷いごとを・・・」
「それだよ。人の分際?はっ、貴方達こそ人の思いがなければ生まれず、
信仰がなければ生きられない人に生かされた存在でしょ?
それが分際だなんて・・・閻魔王達は教育はどうしたのだか・・・」
閻魔とは鈴仙曰く「そもそも他の生き物と干渉することが無い特殊な波長を持っており、何者にも染まらず惑わされない別次元の存在であるから他人を裁ける」らしい。
映姫もそれに近いことを言っていたが・・・
彼の裁き方は聞いてる限り私情をはさみすぎだ。
「・・・聞いていれば・・・貴様、ただでは済まぬぞ!!」
ダメだこりゃ・・・
「はぁ、まぁ、いいや。あ、君は下がっててね。うん、そこらへんで。
じゃあ出血大サービスだ。来いよ、馬鹿共!!」
殲滅戦だ。