このすばワタル   作:遊佐

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「「 エクスプロージョンッ!! 」」

 

めぐみんとウィズが同時に放った爆裂魔法がデストロイヤーの足を穿つ。

どちらの爆裂魔法も盛大に爆発し、デストロイヤーは地面にこすりつけるように停止した。

というか、ダクネス!

お前、もうちょいで轢かれてたぞ、マジで!

 

「おおお! やったぞめぐみん! あの巨体が止まったぞ!」

「ぐぬぬ……む、無念。ウィズほど完璧にはできませんでしたか……」

 

というめぐみんの言葉にあらためて見ると、たしかにめぐみんの方の破片は大きく、ウィズの方は完全に粉々で欠片も残っていない。

 

「何言ってんだ。結果が全てだ。目的通りに足を粉砕したんだから誇れよ」

「ねえ、ねえ! 私は? 私のおかげで結界を解除できたんですけど!」

「よっしゃあ! これで後は戦闘ゴーレム倒して中にいる首謀者引きずり出すだけだな!」

「ちょっと! 私のおかげでしょ―!?」

「はいはい。アクアはめぐみんの介抱をよろしくな! 俺はワタルに代わる。ワタル、準備はいいか!」

『いつでもいいよー!』

『アチシも―!』

「なーんでよー!」

 

俺は門の上から、下にいる全員に声をかける。

 

「これから召喚獣を呼ぶ! そいつらが中に入って暴れ始めたら、お前らもついてきてくれ!」

「「「 おおう! 」」」

「よっしゃ! いくぞ、ワタル!」

『うん!』

 

そういって王者の剣を抜き、ぴかっと光ってワタルに代わる。

 

「ようし! 龍神丸ぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」

 

天に王者の剣を掲げたワタル。

その光が点を穿ち――

 

【オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!】

 

龍神丸が天空に現れ、ワタルを吸い込んだ。

 

おーやっぱ格好いいわ!

 

俺は龍神丸の中にいるワタルの傍でふわふわ浮いている。

と、ふと外を見ると――おんやあ、あれは魔剣のなんとかさんだ。

なんかチートがどうとか叫んでんなあ。

 

「ニャハハハハ! アチシもー! 幻・神・丸ーっ!」

 

ヒミコは星型のペンダントを取り出すと、そこから出た光が天空を刺し、新しいロボット――魔神が飛んでくる。

ヒミコはそれに乗り込んで龍神丸の隣についた。

 

【いくぞぉ! ワタル!】

「よおし! いけぇ!」

 

龍神丸と幻神丸が動きの止まったデストロイヤーの甲板に飛び移る。

 

『この機体は、機動を停止しました。排熱、及び機動エネルギーの消費が……』

 

なんかアナウンスみたいのが鳴っているが、甲板の上には戦闘ゴーレムが山のようにこちらに向かって突進してくる。

 

『ワタル!』

「わかってる! 龍神丸! 龍雷拳だ!」

【ようし!】

「龍・雷・拳っ!」

 

ワタルの声に、龍神丸の肩から雷が浮き出て、それが戦闘ゴーレムを撃つ。

 

「アチシも―! そりゃー! 幻部手裏けーんっ!」

 

幻神丸の背中にある手裏剣をゴーレムに投げつけ、何体かのゴーレムを戦闘不能にする。

 

おお! ヒミコもやるじゃん!

 

『ワタル! 全部の敵を倒す必要はないぞ! 足をねらえ! 動けなくなったゴーレムはほかの冒険者に任せるんだ!』

「わかったよ! 龍・牙・拳ーっ!」

 

龍神丸の肩についている爪が飛び、ゴーレムの足を砕いていく。

そうして動けなくなったゴーレムには、かぎ爪ロープで登ってきた冒険者たちにタコ殴りされていた。

 

「そういや、龍神丸。龍王丸にはなれないの?」

 

龍王丸?

 

【うむ。王者の剣のパワーが足りない。本来なら炎と氷の力を蓄えるために創界山の第3・第4階層でエネルギーを受けなければならないのだが、今回は修復するので手いっぱいでその時間がなかったのだ】

「そうか。じゃあ龍王丸にはなれないんだね」

 

ありゃ、そりゃ残念だ。

なにかパワーアップできる要素があるらしい。

まあ、今はそれどころじゃないがな。

 

『ワタル! でかいのがくるぞ!』

 

ひときわでかいゴーレムが、龍神丸へと向かってくる。

 

『ワタル! 足を狙って体制を崩せ! そして頭を剣でぶった切るんだ!』

「わかった! 炎・龍・拳ーっ!」

 

龍神丸の腹から炎のボールが出て、それをゴーレムに投げつける。

狙い通り片方の膝にあたり、ゴーレムが片膝をついた。

 

『いまだ!』

「ハァーッ!」

 

龍神丸が背中の剣を抜き、首あたりを横薙ぎに斬る。

ゴーレムは頭部を失ってその場に崩れた。

 

『よし!』

「すごいね、カズマ! 指示が的確だよ! まるでシバラク先生だ!」

『ほう! 俺のような参謀がいたのか。それはイケメンだったんだろうな』

「あ、えーと……」

『シバラクのおっさんはカバだよ?』

 

ヒミコからの通信が入る。

 

『か、カバ!?』

『カバみたいなおっさん』

『ひ、ひでぇ!?』

「あ、あはははは……」

 

ワタルが苦笑していると外が騒がしくなる。

 

「オイ、カズマ! この扉、ぶちやぶれねえか!? 多分ここにこいつの責任者がいるぜ!」

『できるか、ワタル?』

「大丈夫! 龍神丸、体当たりだ!」

【オウ!】

 

そのまま龍神丸は扉ごと体当たりで壁をぶち破り、中に侵入した。




アクア様の見せ場、全カットー!

アクア「なんでよー!」
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