鏡面のシャングリラ~クソゲーストリーマー、神ゲーに挑まんとす~   作:岩木伊吹

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この後もう一回更新あった予定なんだけどほんへ更新きたので初投稿です。


出たウキは食われるまで沈まない

 ウキが沈む。今の反応は波の都合で動いただけ。これで釣り上げるのは素人……カイソクおじさん引っかかってるなぁ……

 

「それでその兎御殿ってところから出たのは良いけど中々カメラが繋がってくれなくってさぁ」

 

「ツッコミどころ完全に見逃してるんだが想像の5倍はユニークしてたなサンラクちゃん!?」

 

 おー叫ぶ叫ぶ。現実(リアル)だったら魚逃げてるよ。まぁこれバーチャルなんだけど。

 

「といっても語る所は兎御殿に行った事くらいじゃないのかなって思ってるよ私。この配信の前に軽く調べたんだけどラビッツへはツアーとやらで短期で行けるんでしょ?」

 

「『兎の国ツアー』は確かにあるけどね。少なくとも喋るヴォーパルバニーは初めて発見されたし、これでラビッツが新大陸側にあることが有力になったんだよ」

 

「新大陸?」

 

「そう。これまではゲーム内の噂程度に語られていた新大陸にいる亜人種。その一つが喋るヴォーパルバニーだとすると、今僕たちがいる大陸ではなく新大陸にラビッツが存在し、そこにワープゲートが繋がっていると考えるのが妥当なんじゃないかなって話が出てきたんだよ。実際こちらの大陸、仮に旧大陸とすると、旧大陸にはラビッツがありそうなスペースが無いし、あの場所(ラビッツ)が現状地下にあるとは考えにくいってことらしいよ」

 

「あー考察の裏付けになったってこと?なら良かったけどそれだけ?」

 

 未だいけない未発見エリアへのワープゲート代わりにダブリュア達がなる、と言うなら確かにオンラインゲームにおける人権、最近はドレスコードって言うんだっけ?まぁそれになるわけだ。ただ今回の案件だとラビッツの外に出られそうには無さそうだったし、今の私のレベル帯で新大陸とやらに出る事をセンセイが許すとも思えない。ヴォーパル魂とやらが何を基準にしているのかはわからないけど、無謀を許容するような基準では無さそうだし。

 

「僕の目線ではそれだけではあるね。そこに動物好きクランの欲望とか考察好きクランの羨望とか配信者の面倒とかが組み合わさってよくわからないことになりかけてるけど」

 

「うわぁ……」

 

 うわぁ……

 

「これ私普通にシャンフロ続けてて大丈夫?なんか心配になってきたんだけど」

 

「普通は無理かも……とりあえず遅延は必須、サードレマから脱出するタイミングは考えておいた方がいいかもね。後で個別で相談しよう、流石に配信に載せる内容じゃない」

 

「脱出が必要なレベルだったかぁ~」

 

 これ思ってたより厄介なプレイヤーが蔓延ってる感じだな?配信を辞める方が荒れるっていう嫌なタイプの状況に足突っ込んじゃったかもしれない。いやシャンフロはまだやりたいけどさ

 

「リスナーが聞きたいことはこれで大体聞けただろうし後はサンラクちゃんの配信待ちかなー。これ見てる皆は凸とかせずにのんびり待ってくださいね。この通り説明する気はあるので気長に待ってもらえると嬉しいです。僕も協力しますしね」

 

「んー了解!ありがとねカイソクおじさん。考えはだいぶ纏まってきたし後は裏で最低限の作戦会議かなぁ。初見リスナーの皆もありがとうございます。良かったらチャンネル登録とツブヤイターのフォローもよろしくね。おじさんからなんかある?」

 

「じゃあ一つだけ。明後日大型の案件コラボの告知があるからツブヤイター見てね」

 

 あぁ、あれ(・・)のこともう匂わせて良いんだ?その辺の感覚はやっぱりおじさんの方があるのが正直うらやましさもある。

 

「うらやましいなー。というわけでちゃんとツブヤイターの方は通知をオンにして待っておいてください!次回の配信は作戦会議してからツブヤイターにて告知をしますので、同じくオンにしてお待ちください!クソゲーに戻るかシャンフロするかも未定だけど、出来ればシャンフロを進めたいと思ってまーす」

 

 水面が揺れる。集まっていた魚もゆっくりと離れていく。

 

「それでは今日のところはここまで!お疲れさまでした!」

 

「おつかれさまでした!」

 

 蓋絵を出して配信を閉じる。配信で出していた微妙に燃え切らないやる気をしまいこんで、カイソクに話しかける。

 

「で、このまま普通に配信は厳しいらしいけどどう思うカイソクさん?」

 

「正直わからないよ。その辺りのバランス感覚は僕には必要なかった部分だからな。それこそあいつ(・・・)の出番じゃないの?聞くならどう考えても僕じゃない」

 

「それは確かにそうかー」

 

「僕から言えるのは情報を出しながら後発組の再現が行われるのを待つのが一番良いだろうってこと。その過程で再生数は変な伸び方するだろうけど非公開にする方が逆効果だろうし」

 

「それもそうかーとりあえず師匠呼ぶね?」

 

「わかった。それにしても師匠はないだろあいつに」

 

「師匠は師匠だからね、少々性格が終わってても猫被りと世間受けの能力だけは日本一、場合によっては世界一まであるから教わるに越したことは無いからねー。教わることは多いよ」

 

「まぁそれも……そうか……」

 

その日は3人で釣りをしながら作戦会議に付き合ってもらって1日が終わった。私のダイレクトメッセージに、もっと大きなウキが浮かんでいることを知ることも無く。




朝シャンbotの文字消えと通常更新が重なった時ってどうするのが正解だったんですかね

まぁもう文字が消える事なんてないやろガハハ
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