鏡面のシャングリラ~クソゲーストリーマー、神ゲーに挑まんとす~ 作:岩木伊吹
さて、ルストという少女と私の関係を説明するために必要なゲーム、ネフィリム・ホロウについて説明しておこう。
それは一部の界隈でカルト的な人気を保ち続けている超高難易度ロボットアクションゲームであり、彼女
では何故このゲームがクソゲー評価をされがちなのかというと、操作が難しい。という一点で評価が乱れている。操作性が悪い、ではなく操作が複雑なのだ。
界隈では「
例えば両肩と両腕にビームサーベルを装備していたとしよう。これが
だが
CPUに頼ってオートで武装を動かすこともできるが、対人戦の勝率が代償となってしまう。
そんなネフィリム・ホロウが神ゲーなのかクソゲーなのかという談義はコメント欄と掲示板で無限回行われており、最終的に必ずクソと判別される
話が逸れたが、ルストちゃんに出会ったのはそんなネフィリム・ホロウの中。当時から界隈の知り合いとの間でクソゲー寄りの神ゲーと見せかけた良ゲーと話題になっていたが、公式で配信が可能になったという話を聞いてとりあえずランキングに潜っていた時に引き分けてからの仲である。配信が出来るとはいっても対戦中、ネフィリムと呼ばれるロボットに関する他の操作をしながら自分でも動かさなければならないという縛りの上で行われていたので私以外に適応出来た配信者が片手で収まるほどしかいなかったという実績があった。しかもその中で新規は私だけという……。
そんな私の数回の配信を観てネフィリム・ホロウに興味を持った人が片手より少し多いくらいネフィリム・ホロウをプレイした、という実績を知ったルストちゃんが粘着一歩手前くらいの頻度でまたネフホロを配信しろと付きまとい、それを知ったモルドくんが謝りにきて、それに対してネフホロを配信する代わりに情報を集めてもらったり……ということを何度かしていたところ、なんやかんやで仲良くなった。
頼みを聞いてもらう替わりにネフホロの配信をする、という言ってしまえば案件みたいな関係だが、それでもプレイのコツを教えてもらったりと仲良くやれていると思う。
で、そんなルストちゃんに引きずられている現在なわけですが……
「ねぇールストちゃーん?そろそろ離して欲しいなぁって思うわけなんですけど」
「日程を間に合わせたいと言ったのはそっちのはず。自分で交渉材料にしたいなら先入りして情報を全部まとめとくくらいはした方がいい。サンラクが以前言っていたこと」
「確かに言ったけどさぁ」
「それに刻印で弾かれる程度にレベルが上がったのならレベリングをする意味もあまり無い。それまで待っただけ褒めて欲しい。なのでこれから戦うボス、
「お、おっけー……」
最近ネフホロの配信を出来ていないからかルストちゃんの押しが強い。シャンフロに良い感じのロボットでもあればそれをオトリにして話を逸らせると思うのだがどっかに無いものか。
「そこのウサギは魔法職のNPCってことでいい?」
「お、おう、ダブリュアじゃ、よろしゅうな」
「ん、私はルスト。よろしく。
「はいな」
「回避盾でヘイト稼いどいて」
「お荷物……ってコト!?まぁ物理効かないならそうだよねぇ。了解。ところで魔法職必須っぽいのになんでモルドくん置いてきたの?」
「……そういうこともある」
「(忘れてたな……)」
そんな話をしながら対策を練り、私たちはエリアボスの間に続く霧の濃いエリアの前へと辿り着いた。
ルスト/佐備 夏蓮
配信は大会動画のPVを見て満足するタイプ。配信の力を知って広報を他のプレイヤーにさせることを覚えた。
なお自分では配信はしない模様