鏡面のシャングリラ~クソゲーストリーマー、神ゲーに挑まんとす~ 作:岩木伊吹
アニメ二期開始には間に合わせたかったので初投稿です
アニメが終わったので初投稿です
※ここまでのあらすじ※
中堅クソVRゲーム配信者のサンラクこと陽勤楽羽は、クソゲー疲れからか神ゲーと呼ばれるシャングリラ・フロンティアに挑んでしまう。
配信開始直後にユニークモンスターであるリュカオーンに出会い、傷物にされるなど波乱の開始を迎えたサンラクだが、配信を面白くするため配信をせずに現状行ける最後の町まで進むことを決めた。
それは彼女のもとに届いたいくつかのメッセージが原因のようだが……
ともあれメッセージを送った一人であるルストに
瘴気は晴れ、谷の先が開けて遠くには
しかし今の私にはゆっくり景色を眺めるのを許してくれない相方さんがいてですね
「イレベンタルまでは最速で進める。気にすべきは古城骸だけどモルドがなんとかしてくれるから進める。今晩中にはフィフティシアに到着出来る見込み。なので感動している暇はない。モルドと合流したらすぐに出るから」
「アッハイ」
いつもなら押せ押せ殴れ殴れで頭脳労働はモルドくんに任せてるルストちゃんに道理で殴られるの違和感がすごい。いや依頼の内容みて受けたの私だし時間制限の条件付け足したのも私なんだけどさ。
エイドルト。周囲を海で囲まれた城塞都市であり、市内には水路が巡り色とりどりの小舟が訪れる者の目を楽しませる。水晶で作られたレンガっぽい作りの街並みは欧州の風を感じさせ、そう、あれだ……ヴェネツィアだ。水の都。あんなイメージだね。
そんな街でモルドくんと合流することになってるんだけど……
「あれか」
「あれ」
「あれかいな」
待ち合わせ場所にいたのは線の細い優男。背こそ高いものの、魔導士然としたその服装や体形からは相手を打ち倒すような戦士には見えない。そんな彼は、見目麗しいお姉さまから話しかけられている。逆ナンパかな?
「三兄弟の宿屋!」
「この通りをまっすぐいって赤い屋根の建物を右にいったところに二軒」
「えーじゃあ、ヤクモさんちの鍛冶屋!」
「南の門から入って左に曲がって三件目!あ、僕の連れが来ましたね。暇つぶしに付き合って頂きありがとうございます」
「えーこっちこそありがとー!でも悔しいなぁ、結局勝てなかった……ってあれ?連れってサンラクちゃんだったんだ」
「カリントウさん?どうしてこんなところに?」
モルドくん(仮定)に話しかけていた彼女の頭の上には『徹夜騎士カリントウ』の文字が浮かんでいた。
徹夜騎士カリントウ……カリントウさんは、今回私が声をかけた配信者のひとりで、絶対に諦めないプレイスタイルで耐久配信の度に話題に挙がる人だ。謎のミニゲームを永遠にプレイし続けることでも有名……あっ(モルドくん(多分)と話していた内容を思い返す)
まぁいいか、モルドくん(推定)が疲労するだけだし。
「フィフティシアで集合って話じゃなかったでしたっけ」
「えーだって私じっと待つの性に合わないし、あんなこと教えられてじっとしていられないもん」
「……それで、私と合流できる保証も無いのにここまで?」
「うん!」
まぶしい笑顔だぁ……これがタレントって奴なのかな、師匠とは真反対のタイプだけど見習うところはあるかもね、うん
「合流できたからいいことにしようか。それじゃ自己紹介しながらイレベンタルに進むってことでいい?」
ルストくん(
エイドルトは寄るだけなので早速去栄の残骸遺道。巨大な竜の骨格の中を進むエリアで、スタミナが削られない程度の速足で進みながら話は進んでいた。
「それにしてもまさか辻クイズを挑んできた人がサンラクさんの知り合いとは知らなかったよ。暇つぶしにもなったから良かったけど」
「まぁまだ決着ついてないから私としては嬉しいけどね~」
「えっ」
やっぱり負けず嫌い発動してんなカリントウさん……負けるまでは負けてないとはよくいったもので。
「じゃあ改めて今回の目的と達成点を確認しようか。今回の目的はフィフティシアにて受注できるクエストである、
の情報公開動画と、EXクエストへの挑戦動画の撮影。」
「……情報は私達が持っているから、それを提供する。クエスト受注をしたときと同じことをして再現性を確認するところまでが私達の仕事。報酬はネフホロの配信をすることと、一定人数への布教。そこまで見届けたら離脱する予定だから、あとは好きにしたらいい」
「その一定人数への布教、ってので私は呼ばれた感じだね~。動きづらいのは苦手だけど、ちょっと楽しみかも!予定としては来週にある
「うん、合ってる。で、そのために突破しないといけないのが……」
「去栄の残骸遺道に眠る巨人、オーバドレス・ゴーレムじゃな!サンラクサンたちのゆぅとることはあんまわからんけど、こやつを倒さんとフィフティシアどころかイレベンタルにも行けれんけぇ!」
そうして駆け抜けた先、去栄の残骸遺道の終点たる巨大骨格の尻の端……何か巨大なものが潰れたその上に瓦礫が積もり重なったような広場。そしてその瓦礫の山のど真ん中に空間を作るように丸くぽっかりと開いた円形のコロシアム。
「サンラク、弱点はさっき伝えた通り」
「りょーかい!」
瓦礫が崩れ、頸を持ち上げるその姿は、ただの巨人と形容するには異形すぎ、しかし化け物とするには無機質すぎる。
「じゃあ早速いかせてもらうよ!
湖沼の短剣を振り、眼前に十字を描く。その斬撃はオーバドレス・ゴーレムの背後に当たったようで、ギシリと音を立てて動きを変える。でももう終わってるんだよね、対応なんてさせない。
「『メロスティック・フット』『遮那王憑き』『グレイトオブクライム』これだけあれば、すぐに動けるっ!」
「『魔法弓』『
「バフをありったけ、いけるね?ダブリュアくん」
「当り前じゃ!いくぞ杖のヒト!」
一人ならTAモドキでもしてたんだろうけど、五人もいればパーティープレイが出来る。役割分担をして突破する。明確すぎる弱点がわかっているから、1分どころか10秒も要らない。
先ほど起き上がったばかりの瓦礫が、何事もなかったかのように、崩れ、ポリゴンと変わっていく。
「去栄の残骸遺道、突破!イレベンタルは通り過ぎて古城骸を進もう!」
「「「「了解!」」」」
案件コラボ開始まで、あと三日。
楽羽としてのメリットは他のユニークシナリオの情報が流れることで自分への追及が減ることです
減ることです(大事なことなので2回)