ポケットモンスター 煌   作:うたたねここ

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30話

翌日。

グリーンに着いていくと、荒野の様なところにやってくる。辺りには草木がかなり少なく、かなり殺風景。

ひどく寂しい場所だねぇ・・・。

そう思いながら周囲を歩いていると、遠くでグリーンが特訓をしていた。

リザードンが上から岩を投げて、飛んでくる岩を下でストライクがひたすら細切れにしていく。

・・・その特訓、殺意高すぎない?

 

「グリーンさーん!ボクにも教えてくださーい!」

 

グリーンを眺めていると、イエローの声が聞こえる。

と言うことは、イエローを放っておいて、自分の特訓をしてたってことかな?

昨日お願いしたのに早速放置とはこれいかに。

ちょっと念を押しておこう。

そう思ってグリーンの方に歩いていくと、またイエローが声をあげる。

 

「あぁ!おまえは昨日の!なんでこんなところに?」

 

イエローが抱き上げていたのは昨日、木の枝から助けたキャタピー。

イエローを追いかけてきのかな?

なんだか、かぷちーを思い出すなぁ・・・。

 

「そいつを捕まえて、育てておけ。」

 

その様子を見ていたグリーンがぶっきらぼうにイエローに言うと、そのまま私の方に歩いてくる。

 

「なんか冷たくない?もっと、ちゃんと教えてあげないの?」

「これぐらい普通だ。それに、明日になったらちゃんと教えてやるさ。キャタピーの成長具合を見て、どうするかを考える。」

「そっか。意外と考えてたんだね。」

「お前はオレをなんだと思ってるんだ・・・?」

「う~ん・・・。無口な冷血漢?」

「・・・ケンカを売っているのか?」

「素直な感想だよ?」

「フン・・・。まぁいい、久々に会ったんだ。特訓ついでに付き合え。セキエイではレッドに割り込まれたしな。」

 

そう言ってボールを構える。

 

「確かにそうだけど、やらないとダメ?四天王に目をつけられてる時に、疲れさせることはあんまりしたくないんだけど。」

「なに、互いに加減はするだろ?」

「それができない性格なのがいてね・・・。」

 

ほら、さっきからボールがガタガタしてるし。

ミスタ、負けず嫌いだから加減なんてできないでしょ。

 

「どうなっても知らないよ?」

「吠え面かかせてやるよ。」

 

とりあえず、ミスタはやる気になっちゃってるからボールから出してあげる。

 

「それじゃあミスタ。好きにやっていいよ。」

「なんだ、指示はださないのか?」

「私はイエローの様子を見てるよ。」

「・・・分かった。」

 

そんなに気にするなら自分で鍛えてやれよって顔してる。

とりあえず、文句を言いたそうなグリーンは放っておいてイエローの方に歩いていく。

イエローはキャタピーと対峙して、困った顔をしていた。

 

「どうしたの?」

「あ、マシロさん!えっと、実はボク野生のポケモンを捕まえたことないんです。弱らせるために傷つけるのが苦手で・・・。マシロさんはいつもどうやってるんですか?」

「私?野生のポケモンをバトルして捕まえたことないよ?」

「え?ないんですか!?レッドさんより強いのに!?」

「誰に聞いたの、それ?」

「グリーンさんです。」

 

あー、グリーンね。また何を言ったのやら。

 

「何を聞いたかは知らないけど、あんまり真に受けないでよ。すごいのは、私じゃなくてミスタときららなんだから。」

 

かぷちーとグロウが居たら、私が育てた!

って言えるんだけどね。今はミカンの所でお休み中だし。

 

「まぁ、それはそれとして。とりあえず何か技を出してみたらどう?」

「えっと・・・。分かりません。」

「え?知らないの?」

「ハイ・・・。スイマセン・・・。」

「それでよくカンナから逃げられたねぇ・・・。」

「え?カンナさんのこと知ってるんですか?」

「あ、そう言えばブルーから何も聞いてないんだっけ・・・。」

 

とりあえず、説明しておこうかな。

っと、その前に。

 

「とりあえずその子。そのままボールに入れてあげて。」

「え?弱らせなくていいんですか?」

「なついてくれてるから、きっと大丈夫だよ。私はそうだったよ?」

「分かりました、やってみます!」

 

そう言ってボールを当てると、キャタピーはそのままボールに収まった。

 

「わぁ、ホントだ。今まで1度も捕まったことなかったのに。」

「どんなポケモンも、嫌な人にはついていきたくないし、好きな人にはついていきたいものだよ。」

 

出会った人にいきなりボールを投げつけられたり、攻撃されたらそりゃ怒るよねって話。

 

「まぁ、それはそれとして。とりあえずブルーの事を説明しないと、だね。」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「へぇ〜、それじゃ10年近い付き合いになるんですね。」

「間の6年は行方不明だったけどね。」

 

ブルーのお願いの事だけ話そうと思ってたのに、いつの間にか馴れ初めから話すことに・・・。

おかげで日が暮れそう。

と言うかブルー、駆け出しトレーナーとも呼べない様な子にピカを任せないでよ・・・。

イエローが無事なのって、結構奇跡的だったんじゃない?

 

「マシロさん?」

 

考え込んでいると、イエローに声をかけられる。

 

「なんでもないよ。それよりなんか、余計なことばかり喋っちゃったね。」

「いえ、全然!とっても楽しかったです。かぷちーとグロウにも会ってみたいな。」

「そのうち会えるよ。そういや、ミスタとグリーンは何してるんだろう?」

「何してる、じゃない。」

 

イエローと話していると、いつの間にか後ろに立っていたグリーンが話しかけてくる。

 

「どしたのグリーン?」

「お前のスターミー、加減というものを知らないのか・・・。」

「あぁ・・・、多分知らないかな?だから言ったじゃん、どうなっても知らないよって。」

「そのままの意味だとは思わないだろ・・・。」

 

そう言ってグリーンはため息をつく。

そう言われても、そのままの意味だから他に言いようがないんだけど・・・。

 

「それで、ミスタは?」

「オレの手持ちを3体戦闘不能にした辺りで倒れた。今もそこで寝てるだろうから、早く引き取ってくれ。」

「分かった。ちょっと行って来る。」

 

多分、久しぶりにグリーンと戦えて舞い上がっちゃったんだろうね。

それじゃ、迎えに行こうか。

 

 

 

 

グリーンに言われた方に歩いていくと、地面が段々と荒れていく。

まぁ、元々荒れてたんだけどそれがさらにボロボロになった感じ。派手にやったみたいだねぇ・・・。

っと、いたいた。

地面に横たわるミスタと、その奥で思い思いに休んでるゴルダック、ポリゴン、キュウコンの3体。

それらを見ながら、ミスタの横まで歩いていく。

 

「派手にやったね、ミスタ。手当てするから、じっとしててね。」

 

ミスタのとなりに座り、鞄からきずぐすりを取り出し、ミスタに吹き付ける。

後、げんきのかけらを3つ取り出す。

 

「そっちの子達も、ほら。」

 

そう言って、取り出した物を放り投げる。

キュウコンとゴルダックそのまま口でキャッチ。

ポリゴンは目の前に落ちた奴をかじる。

よしよし、ちゃんと食べてるね。

 

「ミスタ?嬉しかったのはわかるけど、ちょっとやり過ぎかな?」

「ーーーー」

 

ミスタの電子音を聞いた感じだと、久しぶりでやり過ぎた、申し訳ない。って感じかな?

 

「慌てなくても、そのうち四天王って人達が来るだろうから、その時に好きなだけ戦えるよ。・・・あぁもう、動かないでってば!」

 

喜びのあまり跳び跳ねようとするミスタを押さえる。

しばらくじたばたしていたが、疲れているのか、諦めたのか、すぐにおとなしくなる。

この勝負に対する貪欲さはきっと、きららに勝つまでは変わらないんだろうなぁ・・・。

 

「はい、終わり!それじゃ、次はそっちかな?」

 

そう言って、グリーンのポケモンも手当てしていくと、道具のストックが一気になくなっていく。

まぁ、アイテムが減るのは仕方ない。ミスタがやった事だし、トレーナーの私が責任持たないと。

 

「これでおしまいっと。どう?痛くない?」

 

グリーンのポケモン達は三者三様にうなずく。よかった。

それにしても、キュウコンがもふもふして気持ちいい。

キュウコンの尻尾に顔を埋めていると、いつの間にかグリーンが隣まで来ていた。

 

「オレは引き取れと言ったんだが?」

「それだけだと、悪い気がしてね。四天王の相手もするかもしれないし、できるだけ手当てはしておくべきでしょ?」

「・・・礼は言っておく。あと、イエローの特訓は明日からやる。マシロも手伝え。」

「ミスタの加減のできなさを見て、まだ頼むの?」

「・・・ちゃんと指示は出せよ?」

「分かったよ。」

 

 

 

 

 

 

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