ポケットモンスター 煌   作:うたたねここ

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38話

 

グロウに支えられながら、マチスとナツメと対峙する。

 

四天王との決着をつけるはずなのに、なんでこうなったのかなぁ・・・。

 

「大分調子が悪そうだが、ボスのことは諦めたらどうだ?」

「ロケット団のボスなんて、放っておいたら何するかわからないのに、放っておくなんてできないでしょ。」

「交渉決裂、だな。エレブー!」

「なら、仕方ないわね。フーディン!」

 

「10万ボルト!」

「サイコキネシス!」

 

エレブーとフーディンから、電撃と衝撃波がかぷちーに迫る。

 

「グロウ、お願い!」

 

グロウは軽く頷くと、かぷちーの前におどりでる。

かぷちーはステップを刻みながらグロウとすれ違い、その後ろにまわる。

 

「ひかりのかべ!」

 

そして、そのままエレブーとフーディンの攻撃を受け止める。

グググ、と少しずつグロウの体が後退し、ひかりのかべにヒビが入る。

 

「やるじゃねぇか。だったら・・・。エレブー、かみなりパンチだ!」

 

10万ボルトを中断し、サイコキネシスを受けて動けないグロウに飛びかかってくる。

そして、グロウに拳を叩きつけようとした瞬間、グロウとエレブーの間に割り込むかぷちー。

 

「ふいうち!」

 

グロウの後ろから飛び出したかぷちーがエレブーの前に飛び出し、そのままエレブーをふっ飛ばす。飛んで行ったエレブーはマチスを巻き込んで地面に倒れ込んだ。

 

「へぶっ。」

 

エレブーに押しつぶすされて、マチスは変な声を上げる。

 

「マチス!・・・ッチ。フーディン、サイケこうせん!」

 

潰れたマチスには目もくれずに、かぷちーにサイケこうせんを放つ。

そして、エレブーを吹き飛ばした体勢ではサイケこうせんを避けられずに、弾き飛ばされる。

 

「かぷちー!?」

 

直撃を受けて思わず声を上げるが、空中でくるっと体を回転させて、スタッと私の隣に着地した。

 

「ちー!」

 

隣に着地したかぷちーは、私の方を向いて安心させるように鳴く。

よかった、大丈夫そうだね。

 

「さっきのステップはつるぎのまい、か。そして、ひかりのかべで受け止め、その間にもう一体で反撃する・・・と。」

「正解。よく見てるね。」

「フ、貴様は油断できんからな。油断すると、そこで寝てるマチスのようになる。」

 

そう言ってナツメは軽く笑う。

 

「油断してくれると、楽・・・なんだけど・・・な・・・。」

 

いつものように、ナツメに軽口を叩こうとしたけど、うまくいかない。

 

あれ・・・?体に力が入らないや。

やっぱり、イエローのケガを治したのはやり過ぎだったかなぁ・・・。

 

そんな事を思いながらぐらりと倒れる私を、誰かがサッと抱き止める。

 

「なんでマシロがここにいるのよ?」

 

薄れていく意識の中で、そんな声が聞こえた気がした。

 

 

 

 

ーーーーブルー視点ーーーー

 

カンナを倒した後。

 

「他の戦いも終わったようだな。こちらもカンナを倒した・・・。これで、我々がこの島に来た目的の大半は達成された。」

「そう、それは朗報ね。」

「そして、私達の戦線協定もここで終わり・・・だな。フーディン!」

「え・・・?ちょっとぉ!」

 

お姉さまは、言いたいことを言うとテレポートで消えていった。

 

相変わらず自分勝手ねぇ・・・。

でも、他のチームも四天王を撃破したのは大きいわね。こっちも総力戦だったから、他のチームの援護をする程の余裕は残ってないし、連戦なんてもってのほかだわ。

 

ふぅ、と一息ついてふと上を見上げる

すると、洞窟の切れ間から空が見え、そこから大きな鳥ポケモンが見える。

あれ、いつからいたのかしら?

 

「あれが、四天王の目的のポケモン・・・。でも、あの時の鳥ポケモンじゃない・・・?」

 

断片的にしか見えないけど、あの時の鳥ポケモンとは違うような気がする。

 

「ってことは、四天王は仮面の男じゃない・・・か。まぁ、それならそれでいいわ。とりあえず、他の人と合流しましょう。」

 

あたしは洞窟を歩き出した。

そして、しばらくするとポケモン図鑑から聞きなれない音が鳴り出す。

 

「え?これって・・・共鳴音?」

 

確か、3つの図鑑が揃ったときで、なおかつ正しい所持者が持っている時に限り発せられるって博士が言ってたっけ。ってことは・・・。

 

「レッドもこの島に来てるってことね。方向は・・・こっちかしら?」

 

そのまま共鳴音に導かれるように洞窟を進むと、広場になっている所でレッドとグリーンとバッタリ遭遇した。

 

「レッド!やっぱり無事だったのね!」

「どうやら、命は拾ったようだな。」

「あはは、お陰さまでね。」

「とにかく、外に出よう。話はそれからだ。」

 

グリーンの言葉で、あたし達は洞窟の外に向かった。

 

 

でも、なんでレッドは洞窟の中で自転車に乗ってるのかしら?走りにくいと思うんだけど・・・。

 

そんな事を思いながら、洞窟の外に出る。

 

「うわ、まぶし・・・。夜が明けちゃってるじゃないのよ、もー。」

 

手で影を作りながら空を見上げる。

 

「カツラさん!?」

 

そんなあたしの横をレッドが通りすぎていく。駆け出した先には地面に横たわる人影。

カツラさんってことは、イエローと一緒に行った人よね?

 

「カツラさん、大丈夫?」

「レッドか・・・?無事だった様だな。」

「ああ。シバを倒して来たぜ。」

「オレはキクコを。」

「で、あたしはカンナを倒したわよ。ってことは、上で戦ってるのはイエローね。なら、この糸はイエローが垂らしたのかしら?」

 

上空から垂れ下がっている糸を掴む。

 

「ワタルはドラゴン使いだ。糸を垂らすことができるポケモンはいないだろうから、おそらくそうだろう。」

「だったら・・・!」

 

レッドがフシギバナ。

グリーンはリザードン。

あたしはカメちゃんを繰り出す。

 

「糸に沿ってオレ達のエネルギーを送るんだ!」

 

それぞれが糸に沿ってエネルギーを送り込む。

そして、上に到達したかと思った瞬間。

 

上空で7色の光が迸り、エネルギーが弾けた。

 

「今のは・・・?」

「オレが見てくる!」

 

それを見たレッドがプテラを出すと、上に飛んで行った。

 

「元気ねぇ・・・。ま、上はレッドに任せましょう。グリーンはカツラさんをお願いね。」

「仕方ないな。」

「世話をかける・・・。」

「おい、ブルーも手を貸せ。」

「え?レディーに力仕事をさせるつもり?」

「・・・。」

 

カツラさんに肩を貸しながら何か言いたげな顔をするグリーン。あたしは気付かないふりをして歩き出す。

 

上はエネルギーが弾けたと同時に鳥ポケモンは飛んで行った。それに、レッドが向かったから大丈夫でしょう。

 

「ほら、さっさと帰るわよ!キビキビ歩く!」

「勝手な女だ。」

「・・・済まないな。」

 

 

 

 

そのまましばらく歩いていると、なにやら騒がしい音が聞こえてくる。そして、そっちの方向から電気が迸るのが見えた。

 

「誰かが戦ってる?」

「四天王は全員倒したはずだが・・・。」

「ブルー。」

「分かってるわよ。」

 

グリーンが肩を貸しているから、自由に動けるのはあたしだけ。つまり、見てこいってこと。

 

「ちょっと見てくるわ。」

「頼んだ。」

 

グリーンの声を聞くやいなや、あたしは駆け出した。

四天王は全員倒したのに、誰が戦ってるのよ・・・。今日はもう疲れたってのに!

 

そして、駆け出したあたしの目に飛び込んできたのは、エレブーを吹っ飛ばしたマシロの後ろ姿だった。

 

「・・・マシロ?」

 

思わず足を止めてため息をつく。

 

止めたはずなんだけど、なんでこの島にいるのよ・・・。

と言うか、なんでマチスとナツメの2人と戦ってるの?

いや、考えるのは後でいいか。とりあえず、マシロの所に行きましょう。

 

そう思ってもう一度駆け出し、マシロの隣に着く瞬間、マシロの体がグラリと傾いた。

あたしはあわててマシロを抱き止めると、色々と言いたいことがあるなかで、とりあえずの疑問を口にした。

 

 

「なんでマシロがここにいるのよ?」

 

 

 

 

 

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