ポケットモンスター 煌   作:うたたねここ

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4話

私は、オーキド博士から受け取ったリュックを背負って、トキワシティに向かっていた。

ニビシティに行くには必ず通る町で、一旦そこで一休みしようと思う。

お母さんには間違いなく止められるから、黙って出てきたけど、博士が上手いこと言いくるめてくれるでしょ!

そう考えながら、となりをフワフワと浮かんでるきらら

が話しかけてくる。

 

『ましろ、ましろ。ともだちって、ぶるーってひと?』

「そうそう。 ブルーっていう、私の始めての友達!マサラタウンに居てもブルーの行方は分からなかったからね、こっちから探しに行くよ!」

『そっか!ともだち、だいじ!』

「そう、大事!だから、探しに行くの。まずはトキワに行こうかな」

 

そう話しながら歩く私達。きららは飛んでるけど。

そんな私達の前に、黒ずくめの集団が目に入る。

この辺りでは見かけない顔ぶれで、何やら大きな声で会話しているお陰で、だいぶ離れている今の距離でも聞き取れた。

 

「まだこの辺りにいるはずだ。なんとしても探し出すのだ、幻のポケモンを。」

 

そう言って黒ずくめの集団は西の森の方へ走って行った。

幻のポケモンかぁ・・・。あの鳥ポケモンとなにか関係あるかな?

そう思った私は、少しだけ寄り道することにした。

伝説のポケモン。どんなポケモンなんだろう・・・?

 

 

西の森に入って数時間、辺りは暗くなり月明かりだけが森を照らしていた。

幻のポケモンとやらも見つからず、完全に無駄足になったことで、疲れだけが残った。

 

「幻のポケモン、気になったけど見つからないし、そろそろ切り上げよっか?」

『いない?』

「うん。だから・・・」

 

そろそろ、と。そう言って帰ろうとした時、きららが後ろを見ながらおもむろに。

 

『あっちからなにかくるよ?』

「え?」

 

きららに言われ、森の奥の方に振り返った瞬間。

白いポケモンが森の奥から飛んでくる。私でも抱えられそうなサイズの大きさのポケモン。

しかし、私はそのポケモンが、サイズなんかでは計れないポテンシャルを秘めていることを知っていた。

 

「幻のポケモンって、あなただったんだね。ミュウ。」

 

幻のポケモンと呼ばれるミュウ。すべてのポケモンの遺伝子を持ち、すべての技を使えると言われている。この6年、博士の研究所で読み漁った資料に度々出できたものの、遭遇数はかなり少なく、体毛だけでも高値で取引されるとかなんとか。

でも、鳥ポケモンとの関連はなさそうなんだよね。

だから、ミュウに関しては余り興味を惹かれなかった。

 

「さっきの黒ずくめの人達に追われてるのかな?それなら、私達が来たほうに行くといいよ。誰とも会わなかったから、すんなり森を抜けられると思う。」

 

そう言って横にそれる。ミュウは私達の周りをぐるりと回るとそのまま私達の来た方に飛んでいった。

 

「なんか、雰囲気がきららに似てたね?もしかして、きららも幻って呼ばれるポケモンなの?」

『わかんない!けど、さっきのぽけもん、いままでみてきたぽけもんのなかで、いちばんつよそうだった!』

「やっぱり幻のポケモンって、強いのかなぁ。きららが戦ったら勝てそう?」

『たぶん、かてるよ?』

 

なんでもないように言うきらら。

やっぱり、この子も幻の1体なんじゃないかなぁ?

使う技も見たことないものばかりだし、他のポケモンと比べて技の規模が違いすぎるし。

ここで考えても仕方がないので、さっきのミュウを追うようにして歩き出す。

この子や、鳥ポケモンに、ブルーの行方。分からないこと気になることばかりだけど、少しずつ探していこう。

 

 

 

そうして森を抜けた私達は、そこで、

1人の少年とであった。

 

「あれ?グリーン?こんな所で何してるの?」

 

そこにいたのはオーキド博士の孫で、グリーンという少年。なんでも、留年から帰ってくるや否やポケモン図鑑を埋める為に旅に出たらしいが、まだこんな所に居たんだ。

 

「マシロか。ミュウが居るって聞いてな。あわよくばと思ってやってきたが・・・。流石にレベルが違いすぎて手を引いたところだ。なんでお前がこんな所にいるかは知らんが、戦う相手は選ぶことだな。」

「相変わらず、上からだねぇ・・・。ま、とりあえず先輩からの忠告として受け取っておくよ。」

 

フン、と鼻を鳴らすグリーン。

そのまま、ボールを取り出して構える。

 

「さっきの戦いはさっさと手を引いたから消化不良でな。少し付き合え。」

「えぇ、バトルはあんまり好きじゃないんだけどなぁ。」

 

後ろから指示を出すだけで、勝った負けたを決めて、ケガをするのはポケモンだけ。そんなバトルがあまり好きではなかった。

 

「しょうがないね。きらら、いける?」

『ばとるー?いけるよー?』

「ちゃんと加減はしてね?」

『おっけー。まかせて!』

「お前達は本当に会話してるみたいだな・・・。だが、手を抜いて吠え面かくなよ!」

 

ボールから繰り出されたのはヒトカゲ。博士から受け取ったポケモンかな。

 

「お願い、きらら。」

『まかされたー!』

「いくぞ、ヒトカゲ!」

 

こうして始まったポケモンバトル。

あれ?そういえば私、トレーナーと戦うのって始めてじゃない?

 

 

 

「ヒトカゲ、かえんほうしゃ!」

 

ヒトカゲから放たれるかえんほうしゃ。しかし、小柄な体格を活かしてきららは、ひらりひらりと躱していく。

 

「相手が小さすぎるか・・・。なら接近戦だ!ヒトカゲ、きりさく!」

「カゲ!」

 

鳴き声をあげ、ヒトカゲがきららに飛びかかる。

でも、飛びかかってくるなら、反撃もしやすいよね。

 

「押し返して。サイコキネシス。」

 

一直線に飛びかかってくるヒトカゲに対して、サイコキネシスで押し返す。そしてそのまま木の幹に叩きつけた。

ガァ、と鳴き声をあげ、地面に落ちるヒトカゲ。

バキッ、と鈍い音がしたけど、ちゃんと加減したよね?

 

「ヒトカゲ、無事か?」

 

そう言ってヒトカゲに駆け寄るグリーン。ポケモンにはそれなりに優しいのね。

他人に対してもそれぐらいの態度で接したらいいのにね。

 

「エスパータイプか・・・。見た目にだまされたな。」

『フフーン!どうだ!』

「おつかれさま、きらら。そうだね、見た目はノーマルっぽいけど多分エスパーであってるよ。」

 

胸をはっていたきららを褒めながら、返事をする。

グリーンはヒトカゲの様子を見たあとボールに戻しながら続ける。

 

「これで加減してるってなら大した威力だ。それなら、さっきの一言は余計なお世話だったな。」

「そんなことないよ。これでもトレーナーと戦うのは始めてだったし。」

「なん・・・だと・・・。オレは初心者に負けたのか・・・。」

「気にすることはないんじゃないかな?多分、私が強いんじゃなくて、きららが強いだけだよ。」

「ぐ・・・。慰められると余計に惨めになるな・・・。」

 

うなだれるグリーンの上で、つよい?つよい?と言いながら回るきらら。

それは慰めじゃなくて、煽りって言うんだよきらら。

やめなさい。

 

「見かけに騙されると痛い目を見る、か。覚えておこう。マシロ、お前はさっき見かけたトレーナーよりも、自分のことを理解している。きっと良いトレーナーになるだろう。」

 

褒めてるのかどうか分かりづらいけど、多分褒めてるんだよね?まぁ、負けた側のセリフではない気がするけど。

 

「 それじゃあな。オレは行くぜ。」

 

そう言って私の返事も聞かずにそのまま歩いていった。

私はそれを見送ったあと、きららに話しかける。

 

「きらら?ヒトカゲ強かった?」

『すこし、かな?』

「やっぱりかぁ・・・。」

 

おそらく、だけどグリーンはどちらかと言うと強い部類に入ると思う。

でも、そんな相手でも加減が必要なぐらい、きららが強すぎる、と思う。

ワンサイドゲームになるのも、あまりバトルが好きではない理由の1つ。

今まで野生のポケモンと出会ったら、サイコキネシスで吹き飛ばして終わってたし、トレーナーと戦ったことがないから、客観的にきららを見ることがなかったけど。

いざ、グリーンとのバトルで実力のある者との戦いを客観的に見て確信する。

 

「強すぎる、よねぇ。何か威力の抑えめな技、覚えたほうがいいかな・・・?」

 

きららなら、スピードスターとか使えそうだけど・・・。

とりあえず、技の事は後で考えよう。暗くなってきたし、トキワシティに向かおう。

 

 

 

 

 

 

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