ポケットモンスター 煌   作:うたたねここ

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53話

 

 

 

教える前に、ゴールドとシルバーのポケモンを一通り見せてもらった。

 

ゴールドは、マグマラシ、エイパム、ウソッキー、ヒマナッツ、ニョロトノ、トゲピー。

シルバーは、アリゲイツ、ニューラ、ヤミカラス、リングマ、キングドラ、バンギラス。

 

らしいと言うべきなのか。

発展途上のゴールドの対して、シルバーはもう完成してる感じ。流石はブルーの義弟ってとこだね。

その時「ギャラドスは、はぐれたのか・・・。」ってシルバーが呟いてたけど、なんの事だろう?

 

とりあえずシルバーは基礎ができてそうだから、ひたすらグロウとミスタと殴りあってもらおう。ひたすら強い相手と戦ってたら、自分より強い相手との戦い方を掴んでくれる・・・はず。

 

「シルバーの方は、グロウとミスタが相手だね。最終的にはグロウの守りを崩せるか、ミスタの火力を越えられる事が目標だね。」

「了解した。」

「それじゃ、ミスタ、グロウ、お願いね。」

 

そう言うと、ミスタとグロウはシルバーと一緒に洞窟の奥に進んでいった。

確かに、ここで2組のトレーナーが特訓するには狭い、か。

 

で、問題ゴールドの方かな。ゴールドのポケモンって、シルバーと違って全体的に小さいんだよね。全員が進化してる訳じゃないし。

・・・ま、私が言えたことじゃないけど。きららもかぷちーもミスタも大きい方じゃないし、グロウもメタグロスに進化してないし。

 

「で、オレはどうすればいい?」

「そうだね・・・。ゴールドは基礎からだね。育てや夫婦の所でやってたみたいに戦い方を覚えていこうか。」

「うっす!」

「ゴールドのポケモンはシルバーみたいに育ってないから、基本的な能力の底上げと、後は小さい体なりの戦い方ってのを教えてあげる。」

「小さいなりの戦い方・・・?」

「そ。例えば、かぷちー。」

 

私はかぷちーをボールから出すと、私と同じぐらいの岩を指差す。

 

「はたきおとす。」

「クチ!」

 

指示を出した瞬間かぷちーは飛び上がり、岩に対して大顎を叩きつけると、粉々に砕け散った。

 

「スゲー・・・。」

 

ゴールドの台詞に、かぷちーはえっへんと胸を張る。

 

「で、次はあれね。今度はつるぎのまいからはたきおとす。」

 

次に指差したのは、バンギラスぐらいの大きさの岩。

かぷちーは踊るようにステップを刻むと大きく飛び上がり、その岩に大顎を振り下ろす。

ドカァンと、さっきとは違う大きな音と共に岩が砕け散り、大顎が地面にめり込んだ。

 

「おおぅ・・・。」

「まぁ、こんな感じだね。小さくっても工夫すれば大きい相手だって倒せるんだよ。」

「いや・・・。あんたの場合、工夫なんていらないんじゃ・・・。」

 

何故か驚いたような、あきれたような顔をしている。

 

「いやいや、そんなことはないよ。それより今はゴールドの話ね。とりあえず、レベルを上げつつ戦い方を考えていこうか。かぷちー、ゴールドの相手お願いね。」

「チー!」

 

ゴールドの相手は、かぷちーにお願いした。

体が小さいかぷちーの戦い方から、何か掴んでくれるといいな。

 

 

 

 

ーーーーーあれから1週間ーーーーー

 

私は岩に腰掛け、きららと話ていた。

 

「教えたことなんてないから、最初はどうなることかと思ったけど・・・。意外となんとかなるもんだねぇ。」

『だねぇ。』

 

私ときららの前では、ゴールドとシルバーが戦っていた。

 

「ニューラ、いわくだき!」

「エーたろう、こうそくいどう!」

 

ニューラのいわくだきをこうそくいどうで避け、ニューラの爪が地面を抉る。

 

「追え、でんこうせっか!」

「かげぶんしんだ!」

 

エイパムのエーたろうの背中に追い付いたと思ったら、次は多数の残像でかわすと、お返しとばかりに多数の分身がニューラを取り囲んだ。

 

「本体がどれか分かるか?今度はこっちの番だ!みだれひっかき!」

「ちっ!ふぶきだ!」

 

取り囲んだエーたろうがニューラに飛びかかる瞬間、ニューラから冷気が迸り、周囲の残像を消し飛ばしていく。

 

「これじゃ、近づけねぇ。・・・なら、エーたろう!」

 

ふぶきが放たれた時、瞬時に下がってエーたろうはゴールドの声に合わせてバトンを作り出すと、ゴールドに向かって放り投げる。

 

「タッチだ、ウーたろう!」

 

それを、新しく出てきたウソッキーのウーたろうがバトンを受けとる。そして・・・。

 

「ふぶきを貫け、ばくれつパンチ!」

 

高速の拳がふぶきを貫くと、ニューラを吹き飛ばし壁に叩きつけた。

 

「ニューラ!?」

 

壁に叩きつけられたニューラは目を回していた。

 

「へっ!オレの勝ちだな!」

「・・・そのようだな。」

 

シルバーはゴールドの声に頷くと、静かにニューラをボールに戻した。

 

「っても、1勝6敗でようやく初勝利だ。まだまだ仮面の男には届かねぇか。」

「それでも、最初に比べたら大分マシになったんじゃない?」

「お、やっぱり?オレもそう思ってたんだよな!」

 

ウーたろうとハイタッチしている所に声をかけながら歩いていくと、嬉しそうにこっちに振り返った。

ま、6連敗からの1勝は嬉しいか。

 

目が覚めてから1週間。1日1回、2人には勝負してもらってる。最初はシルバーに押されっぱなしだったけど、今日ようやく白星を勝ち取った。

 

「シルバーもお疲れ様。」

「気にするな。オレ自身、仮面の男に敗北した以上もっと力をつける必要がある。」

「確かに今の2人でなら、仮面の男が相手でもいい戦いはできそう。」

「2人で、か。それに、勝てるとは言わないんだな。」

「勝てる・・・かも・・・?」

「ちぇっ、疑問系かよ。取って付けたように言いやがって。」

「気休めを言って、返り討ちにあっても困るからね。」

 

ま、それでも2人の成長具合を見るにそろそろ私がついてなくてもいいかな?

 

「それじゃ、そろそろ私は仮面の男を追いかけるから、特訓は2人でやってね。ゴールドの実力もシルバーに並んできてるし、今なら問題ないでしょ。」

 

最初は実力に差があったから個別でやってたけど、今のなら実力も並んできてるし2人で特訓した方が効率は良さそう。

 

「うへぇ・・・。こんなところで、シルバーと2人っきりかよ。」

「仮面の男を追うと言っても、手がかりはあるのか?」

 

文句を言うゴールドと、疑問を口にするシルバー。やっぱり対称的だなぁ・・・。

 

「とりあえず、全部のジムを回ってくるよ。ジムのチャレンジャーなら、門前払いなんて事はそうそうないと思うし。とりあえず、全部のジムを回るまではここで大人しくしてて。」

「了解した。」

「早くしてくれよ?」

「努力はするよ。」

 

そう言うと、今度は隣のきららに声をかける。

 

「きらら、私がいない間2人のことお願いしていい?」

『えー?おるすばん?』

「うん。大丈夫だとは思うけど、一応ね。きららがいればなんとかなるでしょ?」

『むー・・・。わかったー。おみやげわすれないでよー?』

「はいはい、分かった。」

 

不服そうだけど、仕方ない。きらら以外だと最悪の場合、仮面の男が現れたときに負けるかもしれないし。

その点、きららがいればどうとでもなる。

 

「ミスタ、出番だよ!」

 

私はミスタをボールから出し、その背に飛び乗る。

 

「まずはタンバジムから!」

 

 

さて、ミスタの好きな道場破りだ。

 

 

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