ポケットモンスター 煌   作:うたたねここ

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6話

またまたトキワシティで一晩過ごした後。

私は、早朝から出かける準備をしていた。

昨日はボールで休んでたきららも、今は元気に周りを飛び回っている。

 

「今日はトキワの森を早く抜けたいから、そろそろ出発するよ?」

『おっけ〜。』

「それじゃ、行こっか。」

 

会話を切り上げ、ポケモンセンターを出た所で知り合いと会った。

 

「あれ?グリーン、こんな時間まで外で図鑑のデータ集め?」

「・・・あぁ、そんな所だ。少し休憩したら、準備をしてトキワの森に向かう。」

 

少し歯切れの悪い返事が帰ってきたが、愛想がないのはいつものことでなので特に気にしない。。

 

「じゃあ、目的地は同じだね。どうせなら、一緒に行く?」

「オレに構うな。気にせず先に行けばいい。」

「そう・・・。それじゃ、先に行くね。きらら、行くよ!」

『ごーごー!』

 

駆け出す私についてくるきらら。

森の中で一晩、なんて事になるのは嫌なのでさっさと行こう。

でも、グリーンはこんな時間まで外でなにしてたのかなぁ・・・

 

 

 

−グリーン視点−

 

 

行ったか。

全く、あいつに負けたから西の森に籠もってた。なんて言えるかよ。それに、オレを負かした奴と一緒に行くなんて、どんな罰ゲームだ。

それはともかく、オレもさっさと回復してもらおう。

そう思ってポケモンセンターに入ったんだが、また知り合い、というか、おじいちゃんに会うとは思わなかったぜ。

 

「ん?おじいちゃん?なんでこんな所に?」

「おぉ、グリーンか!いや、研究所から逃げ出したポケモンを追っていたらこの町まで来てしまったんじゃよ。」

 

そう言って、はっはっはと笑うおじいちゃん。年を考えてほしいもんだ。

 

「ところでグリーン。図鑑のほうは順調かね?」

「あぁ。この辺りのポケモンのデータはあらかた記録した。この後、トキワの森に向おうと思う。」

「そうか。ん、トキワの森と言えば、今あそこにガルーラがいるらしいんじゃが・・・」

「ガルーラか。ついでだ。捕獲していこう。」

「うむ、頼んだぞ。」

 

話している間に回復してもらったポケモンを受け取る。

あまりあいつに遅れをとりたくはないが、準備はしっかりしないとな。次はフレンドリィショップか・・・

 

「あぁ、そうじゃ。」

「まだ何かあるのか?」

「実は、もう一人ポケモン図鑑を託した少年がいるんじゃが・・・」

「少年?マシロじゃないのか?」

「うむ、あの子には断られてしまっての・・・。それで、その少年のことなんじゃが・・・」

「別に、オレには関係ないな。二人で仲良くデータ集めなんて、効率が悪い。別々で集めたほうがいいだろう。」

「うむ、まぁ、そうなんじゃが・・・。何かあったときは協力してやってくれんかの?」

「気にはとめておく。話はそれだけか?」

「そうじゃの。あとは、体に気をつけるんじゃよ。」

「フッ。おじいちゃんもな。」

 

さて、ポケモンは回復した。後は道具を買い足して、トキワの森に急ぐか。

待ってろよ、ガルーラ。

 

 

 

 

ーマシロ視点ー

 

 

トキワの森を抜けた私達。

森では特に変わったことはなく、きららが野生のポケモンとトレーナーをなぎはらって行くだけの散歩になった。

その過程できららがスピードスターを使えるようになったけど、技ってそんな簡単に使えるようになるものなのかな?きららが特別なのかもしれないけど、よく分からない。

そんなこんなでも、森を抜けた時には夕暮れ時。

この時間から博物館に行っても、すぐに閉館時間になりそう。

 

「仕方ない。今日はもう休もっか。」

『つ~か~れ~た~よ~』

「ふふっ。きららもお疲れさま、ありがとね。」

『ぼく、もうもどる~』

 

そのままボールに引っ込むきらら。普段からボールの外にいる子がボールに戻るってことは、よっぽど疲れたんだね。ありがとう、きらら。

それじゃ、早いとこポケモンセンターに向かいますか。

 

 

 

次の日。

一晩休んだ私達は、元気に博物館に訪れていた。

 

「さて、片っ端から漁っていきますかね。きららには退屈かもしれないけど、今日は我慢してね?」

『う~、分かった』

 

ボールの中から返事をするきらら。一応、博物館でポケモンを出したままなのは良くないと思い、ボールにしまってる。

とりあえず、端から順番に攻めていこうかな。

 

 

 

 

特にめぼしい情報はなかった。

 

 

 

博士の所で手がかりがなかったから、過去の文献にはあまり期待はしてなかったけど・・・。

閉館時間なんてとっくに過ぎてるし、博士の名前を使って特別に許可を貰ったけど、後ろに警備員の人が張り付いてるしで、色々と申し訳ない。

 

「ありがとうございます。助かりました。」

「いえ、これも仕事なので。」

 

帰り際、警備員さんに声をかけて博物館を後にする。

辺りは日が沈んだお陰で真っ暗。

この時間まで粘っても成果なしは辛いねぇ・・・。

と、そんなことを考えていた時。

 

ドカァン!!

 

と、向かっている方向から凄い爆発音が聞こえてきた。

きららをボールから出し、音の方に駆け出す。

 

「きらら、なにかあったみたい。手を貸してくれる?」

『りょーかい!』

「ありがと、きらら。」

 

さっきの爆発音の場所はすぐに見つかった。

ポケモンセンターが黒こげになっていたからだ。

そして、その傍らには二人組の黒ずくめの男と、その足元に一匹のゴローン。

さっきのはゴローンのだいばくはつ、かな?

 

「これで、オツキミ山に向かうトレーナーも足止めを食うだろう。」

「これで、任務完了だな。」

「長居は無用だ。さっさと撤収するぞ。」

「こいつはどうする?」

「いらん。どうせ奪ったポケモンだ。放っておけ。」

 

そう言って彼らは足元のゴローンを蹴り飛ばす。

それを見た私は、頭にピキって音が鳴った気がした。

 

「ねぇ?なんでそんなことするの?」

「あぁ?任務だからだよ。分かったらさっさと消えろ。」

「・・・」

 

二人組の片方が答える。もう片方の男は何もしゃべらない。

なら、口が軽そうな方にいろいろ喋ってもらおうかな。

 

「その、ゴローンを蹴り飛ばすのも任務?」

「んなわけねぇだろ。邪魔だから蹴り飛ばしただけだ。」

「行くぞ、任務は終わった。引き上げるぞ。」

 

寡黙そうな男が話を切り上げ、そのまま踵を返して立ち去ろうとする。

でも、そのまま帰すわけにはいかないよね?

 

「きらら、あの二人を止めて。」

『まかせて。』

 

そのままサイコキネシスで二人の動きを止める。

 

「な、体が!?」

「これは、ねんりきか・・・?」

「少し、おとなしくしておいてくれる?」

 

驚いている二人は放ってゴローンに駆け寄る。

 

「大丈夫?ごめんね、人の勝手な都合に巻き込んで。」

 

そう言ってゴローンに手をかざす。

すると、だいばくはつの反動で動けないほどのケガだったゴローンのキズがみるみる消えていく。ケガが治った頃には元気に動けるようになった。

 

「君、一人でトレーナーの所に帰れる?」

 

ゴローンは私の言うことを聞いてくれたのか、そのままこの場所から離れて行ってくれた。

よかった。このまま近くにいたら巻き込んじゃうかもしれないからね。

それじゃ、と私は拘束している二人組に向き合う。

 

「あなたたちには聞きたいことがあるんだけど?」

「ガキが、こんなことして、ただで済むと思ってんのか?」

「・・・」

 

もう一人の方はだんまりなんで、私は口の軽そうな方をターゲットにする。

 

「ただで済むかって?あなたたちの方がよっぽどただで済まないでしょ。ポケモンセンター爆破してるし。」

 

ポケモンセンターを爆破することに比べたら人間二人を拘束擦るぐらい何てことないでしょ。そんなことよりも、だ。

 

「それより、さっき言ってた、人のポケモンってどういうこと?」

「そんなの簡単さ。その辺のトレーナーから奪ったんだよ。」

 

その言葉に、あの日のブルーの姿が重なる。

あのときの私見たいに、こいつらは無理やりトレーナーからポケモンを引き離したのか。

人のポケモンを奪って、ポケモンセンターを爆破して、用が済んだら蹴り飛ばす?

 

そんなの、許せるわけないよね?

 

「きらら、どう思う?」

『こいつら、わるいやつ!』

「そうだね。じゃあ、どうしようか?」

『わるいやつ、やっつける!』

「うん。手伝ってくれるかな?」

『とーぜん!』

「あぁ?1人で何を喋ってやがる?」

 

きららの声は私にしか聞こえないから、一人で納得している用に見える私に怪訝な目を向ける。

 

「決めたよ、ロケット団。あなたたち、全部、叩き潰す。」

『やるよー!』

「それじゃ、あなた達には色々と喋って・・・」

 

と、言い終わる前に私達に向かって一筋の光が飛んでくる。

 

「くっ!」

 

それを避けた瞬間、きららの拘束が緩みロケット団が逃げ出した。

 

「ちっ、ようやく抜け出せたぜ。」

「今のは・・・、ナツメ様。助かりました。」

「戻りが遅いから様子を見に来たら、子供一人に何をてこずってるんだい?」

 

長い髪をした女の人が、一人増えた。しかも浮いてる。後ろのフーディンのねんりきのおかげかな?

向こうの味方ってことは、ロケット団?

それに、今の技。

 

「今の、きららの技に干渉してた所を見ると、サイケこうせんかな?」

「おや、ただの子供かと思えば。意外と賢そうだね?」

「まぁ、知識だけはあるからね。」

 

6年分、ずっとため続けてきた訳だし。

 

「それより、今の口ぶりからあなたがそこの二人の上司?」

「そうね、ロケット団三幹部の一人だから、上司ってことになるのかしら?」

「なら、話が早いかな。あなたたちのボスは誰?どこにいるの?」

「頭ごなしに話してんじゃねえよ!いけ、ラッタ!でんこうせっか!」

「よせっ!チッ、ゴルバット!つばさでうつ!」

 

女の人と話してる途中、割り込んできた口の軽い方。遅れてもう片方もゴルバットを繰り出す。ラッタの速攻と後ろからゴルバットのつばさでうつのコンビネーションで仕掛けてくる。

 

「きらら、スピードスター。」

『うん!』

 

目前に迫るラッタに至近距離からスピードスターを打ち込む。ラッタはそのまま後ろのゴルバットを巻き込み、口の軽い方に吹き飛んでいく。

 

「ぐへっ。」

「今はこの人と話してるんだから、邪魔しないで。」

「強力なスピードスターだ。よく鍛えられている。」

 

グリーンもそうだけど、トレーナーってみんな上から目線なの?

 

「それはどうも。それで、ナツメ?って言ってたっけ?さっきの話の続きだけど、ボスって誰?どこにいるの?」

「フッ。そう簡単に教えると思ったか?」

「一応聞いただけだよ。駄目でも無理やり、口を開かせるからね!いくよ、きらら!」

『わるいやつ、やっつける!』

 

きららがスピードスターを放つ。

しかし、それらはナツメに届く前に全てねんりきのような技で打ち落とされた。これも多分、後ろのポケモンの技かな?

 

「付け焼き刃のスピードスターじゃ、届かないか・・・」

「勢いがあるのはいいが、下の二人を放っておいていいのか?」

「別にいいよ。あの二人が逃げても、あなたを捕まえればいいだけだしね。」

「そういうことなら、お言葉に甘えて撤収させましょうか。ケーシィ!」

 

そう言ってケーシィを二人の元へ繰り出す。

 

「テレポートでさっさと引き上げな!」

「感謝します、ナツメ様。」

 

もう一人の寡黙そうな男は、ラッタの下敷きになった男を引きずりながらケーシィと共に消えた。

 

「3対1をわざわざ1対1にしたのは余裕ってこと?」

「そんなことはない。単に足手まといは必要ないだけさ。それに、あいつらの仕事はもう終わった。」

 

そう言って地面に降りてくるナツメ。

そして、ナツメの前に出るフーディン。

 

「ここからは、私の仕事だ。邪魔者は消す」

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