ポケットモンスター 煌   作:うたたねここ

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投稿遅くなりました。

仕事がてんやわんやで・・・・・・。

申し訳ないです。


62話

 

 

 

「控え室はこちらになります。」

「どうもー。」

 

控え室に案内された私は、部屋のパイプ椅子に腰掛ける。

人込みは疲れるねぇ・・・。受け付けだけでかなり時間がかかったよ。

 

一息つきながら部屋に備え付けられたモニターの電源を入れる。モニターにはリーグ会場の様子が映し出され、前回の優勝者のレッドが現れないことでブーイングが巻き起こっていた。

レッド、大人気だねぇ・・・。

 

そんなことを思いながらモニターを眺めていると、会場にリニアが入ってくる。そして、その中から、カントー、ジョウトそれぞれのジムリーダーが姿を現す。

 

「さて、あの中の誰かが仮面の男のはずだけど・・・。」

 

怪しいのはヤナギとイブキ。まぁ、偏見は入ってるけど。

そして、ジムリーダーの紹介が終わると、エキシビションマッチの対戦相手を決めるくじ引きが始まる。

 

その結果。

 

タケシVSミカン

カスミVSアカネ

アンズVSハヤト

マチスVSマツバ

ナツメVSツクシ

グリーンVSシジマ

カツラVSイブキ

エリカVSヤナギ

 

といった組み合わせになる。

 

「お、ミカンが一番乗りだね。」

 

ミカンが一番ということで、その戦いを観戦するが・・・。

 

ミカンのハガネちゃんが圧倒的な防御力でイワークを倒した。

 

「まぁ、イワークでハガネちゃんの相手をしたらそうなるよね。」

 

さてさて、ミカンの勇姿を見届けたし。それじゃ私も動きますか。エキシビションマッチはゴールド達が見てるから、私は控え室を回ろう。

氷の人形を遠隔で操作するなら、変な荷物とか持ち歩いてるかもしれないし、怪しい物を見つけたら警戒しないとね。私はきららをボールから出しておく。

 

「きらら?」

『なにー?』

「今から仮面の男を探るから、付いてきてくれる?何か気づいたことがあったら教えてほしいんだ。」

『わかったー!』

 

きららを伴って部屋から出る。

さて、仮面の男の正体が分かるといいけど。

 

 

ーーーーーーーー

 

 

そんな感じで控室のあるフロアを歩いていると、コソコソと動く人影を発見する。・・・その人影には見覚えがあったけど。

だから私は、コソコソと動くその背中に遠慮なく声をかける。

 

「こんなところで何やってるの、シルバー?」

「うぉぉっっ!!」

 

すると、大声を出しながら飛び上がり私から距離を取る。そして、声をかけたのが私だと分かるとホッとしたように胸を撫で下ろした。

 

「マシロか・・・。驚かせるな。」

「そんなに驚かないでよ。で、何やってるの?」

「仮面の男の手掛かりを探している。今ならジムリーダー達はエキシビションマッチで控室にはいないはずだからな。今のうちに各部屋を回る。」

 

動きが完全に泥棒のそれだよね。とりあえず、私の近くでは怪しい真似はやめてもらおう。

 

「シルバー、とりあえず今は犯罪ムーブは禁止ね。不審者極まりないから。」

「なんだと?」

「そんなカリカリしない。変わりに私も一緒に行くからさ。」

 

シルバーの背中をトンと叩き、私が歩き出すとすぐに隣に駆け寄ってくる。

 

「こんな堂々と歩いていていいのか?それに、仮面の男の配下に見つかりでもしたら・・・。」

「いいのいいの。仮面の男の配下が出てきてくれるなら、そっちのほうが好都合だし。それに、シルバー達がうずまき島にいる間私が何をしてたか忘れたの?」

「・・・・・・そうだったな。」

 

シルバーは納得したように頷く。相変わらず察しがいいね。

 

「そゆこと。それに、正規の選手が知り合いの部屋を尋ねてもおかしくないでしょ?」

「・・・ジムリーダー全員と知り合いなのか?」

「1人を除いてね。その人が状況的に1番怪しいヤナギって人。うずまき島で聞いてたと思うけど、一応警戒しておいてね。」

「ああ。」

 

シルバーと話しながら、失礼しまーすと部屋を尋ねて回る。

 

「・・・なんだか、熱くないか?」

「・・・確かに。なんだろう?」

 

そうやって部屋を回っていると、いつの間にか周囲に熱気が充満していた。そして、『グリーン』と書いてある扉をスルーしようとしていた部屋の中からドアを蹴破り、中から人が飛び出してきた。

 

「ニュー「ストップ。」ぐおぉっ。」

 

咄嗟にニューラを出そうとしたシルバーの襟を掴んで止める。その様子を見て、シルバーと同時にボールを構えていたグリーンがその腕を下ろした。

 

「誰かと思えばマシロか。どうしてここにいる?それに、この熱気はなんだ?」

「私は一応選手だからね。熱気は分かんないかな?」

 

周囲をキョロキョロと見渡しながら話すグリーンに答えると、グリーンは驚いたように私を見る。

 

「お前が、ポケモンリーグに・・・?珍しい事もあるもんだ。」

「成り行きでね。そっちの方が都合が良かったんだ。」

「フッ・・・。そんな理由でポケモンリーグに出場する奴はお前ぐらいだろう。」

「2人とも、話は後にしろ。・・・奴がこの熱を放つ正体らしい。」

 

グリーンと話しているとシルバーが間に入り、階段の上を指差す。

そこには、やけた塔から飛び出したポケモンの1体、エンテイが立っていた。

 

「この熱気に・・・!」

「対抗するためには・・・!」

「はいストップ!」

「「ぐっ!!」」

 

そう言って違うボールを構える2人の襟を掴む。その間に、エンテイは姿を消した。

カツラさんでも探しに来たんだろうか?

 

「何をする!?」

「・・・。」

 

文句を言うシルバーと、黙って私を睨みつけるグリーン。

 

「エンテイは敵じゃないよ。それに、グリーンのお迎えが来てるよ?」

「なに?」

 

グリーンが振り返ると、そこにはグリーンの姉のナナミさんが立っていた。

 

「グリーン、時間でしょ?早くステージに行かないと。あら、マシロちゃん?久しぶりねぇ。」

「お久しぶりです、ナナミさん。グリーンは持って行っていいよ。」

「おい、説明が・・・。」

「はいはい。あなたの師匠が待ってますよ。」

「チッ・・・。分、かった。」

 

そう言うとナナミさんは、グリーンを引っ張って行ってしまった。

 

「それじゃあ、私達は・・・あれ?シルバーは?」

 

いつの間にか姿の見えないシルバーを探して辺りを見渡すと、通路の奥で誰かと話しているのが見えた。

 

「いたいた。でも、もう1人のおじさんは誰だろう?」

 

なんか、ちんちくりんなおじさんがシルバーと対面している。

 

『あのおじさん、ぶるーだよ?』

「え、ブルー?なんであんなおじさんの変装してるの?」

『なんでだろう?』

 

2人は言いあらそっている様で、こっちには気づいてなさそう。ちょっと行ってみようか。

歩いていくと、2人の話し声が聞こえてきた。

 

「もし、戦いを諦めて帰るって言うなら、このおじさんがテレポートさせてあげるけど、どーだい?」

「な、何を言っている!?」

「言った通りの意~味~。」

 

そう言うと、おじさんの抱えたケーシィが、シルバーをテレポートで飛ばそうとする。

 

「何やってるの、ブルー?」

「え?」

「ニューラ、どろぼう!」

 

状況はよく分からないけど私が声をかけると、おじさんが振り返り、その瞬間ニューラのどろぼうがケーシィを気絶させるとケーシィの持っていたメールを奪う。

そして、シルバーはそのメールを見る。

 

「・・・確かに、義姉さんの字だ。」

 

シルバーはそう呟くとメールとおじさんを交互に見る。

 

「あーもう・・・。タイミングが悪いわねぇ。」

 

そう言うと、おじさんの顔にはりついたメタモンが取れていき、そこから現れたのは紛れもなくブルーの顔だった。

 

「全く、これ以上巻き込まないようにっていう義姉の優しさよ?ありがたく受け取りなさいよね。」

 

そうボヤきながらケーシィをボールに戻す。

 

「オレはもう、守られるだけじゃない。そこのマシロに鍛えられて、義姉さんと一緒に戦えるほど・・・。義姉さんを守れる程に強くなった。」

「マシロ、そんなことまでしてたの?」

「いやー、成り行きでね。」

 

ジト目で私を見るブルーに、あははーと笑いながら答える。

いや、実際ブルーの義弟って贔屓は入ってるけど成り行きなのは間違いない。

 

「分かったわよ。それじゃシルバー、あなたにも手伝ってもらうわよ?」

「元々そのつもりだ。それで、何をすればいい?」

「ここにはマシロがいるから、マシロに任せるわ。あたし達は祠を押さえるわよ。」

「祠?」

 

聞き慣れない単語に思わず聞き返す。

 

「そう。仮面の男の目的が時の支配なら、間違いなくウバメの森の祠に現れる。マシロがここで仮面の男を見つけて倒す事が出来たら全部解決だけど、見つけられなかったり逃げられた時の為に、祠に先回りしておくの。」

「分かった。だが、それだとマシロだけで仮面の男の相手をすることになるが、それだと負担が大きいんじゃ・・・?おそらくだが、やつはルギアを捕獲しているはずだ。」

「ルギアがなによ、こっちはマシロよ?それに、ここにはジムリーダー達がいるじゃない。そこにマシロが加わるんだから、まず負けないわよ。」

 

確かに。カスミにはスイクンが付いてるって言ってたし、ジムリーダーは他にもいる。

でも、私を最終兵器のようには言わないで欲しいかな。・・・いやまぁ、頼られて嬉しいんだけどね?

 

「ま、そんなわけでこっちは任せたわよ。行くわよ、シルバー。」

「あ、ああ。」

 

手をひらひらと振りながらシルバーを連れて歩いていくブルーを見送る。

 

「さて、それじゃ私達も・・・。」

「マシロ様ですね?」

 

動こうかな、と思ったら背後から声をかけられる。

振り向くと、私を控室に案内してくれた人と同じ服を着た男人。でも、雰囲気が違う。

 

「そうだけど、何の用?」

「付いてきてもらえますか?」

「断ったら?」

「会場の周りに配置したロケット団の残党が、会場を襲います。」

「ふーん、相変わらずセコいことするね。・・・いいよ、どこ行くの?」

「こちらです。」

 

踵を返すと振り返ることなく歩き出し、私はそれについて行く。

しばらくすると、会場の裏口のようなところから外に出る。

それに続いて外に出ると、そこには顔の半分を隠す仮面を被ったロケット団の残党が周囲を取り囲んでいた。

 

「セコいと思ってたけど、趣味も悪いね。なにその仮面?」

「僭越ながら、私達があなたの相手をさせていただきます。」

「残党が相手になると思ってるの?」

「思ってませんよ。だが、首領の命令は足止め。ただあなたに邪魔されないようここに足止めするだけでいいんです。その為に残党の8割を集めました。」

 

男は大げさに両腕を広げて、周囲の残党をアピールする。

 

「8割はやり過ぎじゃない?」

「首領はそれだけ、あなたの事を警戒しています。」

「そう?ここには他のジムリーダーもいるのに、私だけを警戒してていいの?」

「その点もご心配なく。今頃ジムリーダー達はリニアに隔離されているはずです。そして・・・。」

 

男が言葉を区切った瞬間。

 

ドガァン!

 

と、轟音と共にリーグ会場の天井が吹き飛んだ。そして、そこから飛び出したのはホウオウとルギア。それに、仮面の男。

 

「ホウオウを捕獲した首領が残った邪魔者を排除している。」

「やっぱり、ホウオウの捕獲が目的だったんだ。」

「やっぱり、ということは予想してたんですね。なかなか聡明な方だ。」

「全部状況から見た予測でしかなかったけどね。」

「十分警戒に値しますよ。それでは・・・。」

 

男は半分の仮面を取り出すと、自分の顔につける。

 

「こちらも始めましょうか!」

 

 

 

 

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