ポケットモンスター 煌   作:うたたねここ

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皆さん、ポケモンSV楽しんでますか?
私は仕事やらなにやらで未だにバッジが3つです。

申し訳ないですが、しばらくは更新が不定期になりそうなので気長にお待ちいただけると幸いです。


67話

 

飛び込んだオレたちを見てシルバー達が叫ぶ。そして、大きくなる共鳴音。

 

「シルバー、あの子が3人目の図鑑所有者?」

「ああ。頼りになるかは分からんが・・・。」

「聞こえてんぞ、シルバー!ってか、なんだこの音?壊れたのか?」

「何言ってるの、共鳴音よ!うずまき島で1度鳴ったでしょ?」

「おお!!そうだった!」

 

クリスに言われ、うずまき島の事を思い出すと図鑑の共鳴音を止める。

 

「さあ、この戦力差でもまだ諦めないのかしら?」

 

綺麗なねーちゃんがヤナギに問いかけても、何も答えない。それどころか不敵な笑みを崩さない。

まだ何かあるって言うのか?

 

「お前の野望、今こそ潰える時だ!」

 

シルバーが先陣をきると、一斉に攻撃を仕掛ける。か、ヤナギの前に現れた氷の盾が攻撃を防ぐ。

 

「氷の盾、だと!」

「それだけではないぞ!」

 

驚いたのも束の間、氷の盾は形を変え人形の形になる。

完成したのは7体の氷人形。それが一斉にオレ達に襲いかかった。

 

「チッ、こいつら!」

「砕いても砕いても再生しやがる!」

「まだ終わりじゃないぞ、そら!」

 

オレ達が氷の人形を砕いていく間にヤナギがウリムーを出すと、ドンドン氷の人形を追加してくる。

そして、氷の人形はオレ達トレーナーを拘束しようとするが、バクたろう達は再生を続ける氷の人形に手一杯で、その手から逃れられなかった。

 

「きゃ!」

「クソっ!」

「離せっ!」

 

拘束した氷の人形はオレ達を抱えると、その場でドンドン凍りついていく。

チッ!これじゃ動けねぇ!!

 

その時、祠から光が漏れ出すとその扉が開いた。

 

「あれは!ときわたりポケモン、セレビィ!」

 

セレビィ?何だそれ?

なんの事かは分からなかったが、ヤナギはセレビィが見えた瞬間ボールを投げ、セレビィを捕獲する。

 

「このままじゃ、まずいわね!」

「さあ、セレビィ。連れて行ってくれ。私の失った過去を取り戻す時間の旅へ。」

 

ヤナギの車イスの下に時計と温度計が現れ、時計が逆回転を始める。

 

「右が時計、左が温度計だ。時期に温度が273.15度に達する。全てが凍結する絶対零度だ。」

 

それじゃ、ヤナギを追う所じゃなくなるじゃねぇか!

 

「しゃあねえ、離れろオメェら!バクたろう、オレの事は気にすんな、焼き尽くせ!」

 

オレに乗っかっていたピカチュウ達が飛び降りた瞬間、バクたろうの背中の炎が爆発し周囲の人形を溶かし尽くした。そして、バクたろうが放った炎がオレを包み込む。

 

「ちょっと、ゴールド!?」

「アイツ・・・!」

 

クリスとシルバーが、オレ行動に焦った声を上げる中。

 

「だあぁぁぁぁアチャチャ!!」

 

オレは転がりながらそこから飛び出し、ヤナギと対峙する。

 

「ゴールド、そのパワーは・・・?」

「あん?"もうか"っつーらしいぜ?火事場の馬鹿力ってやつだ。あぁ、さっきの真似はあんまりオススメしねぇぜ、シルバー。」

「やはり、最後まで歯向かうか。」

「ったりめぇだ!バクたろう、かえんぐるま!」

 

バクたろうが炎を纏うと、ヤナギに向かって突進する。その炎は、周囲を凍りつかせる速度を緩める程の火力だった。

 

「ほう、これ程の火力はジムリーダーでも出せんだろう。だが・・・!」

 

ヤナギの前にもう一度氷の盾が現れ、バクたろうを受け止め、その盾は溶ける度に再生を繰り返し、バクたろうを受け止め続ける。

 

「これが、永久氷壁の異名の由来かよ!・・・だったらよ、溶かし切るのが先か、凍りつくのが先か!オレとあんたで根比べといこうじゃねえか!」

「それは一向に構わんが、お前のポケモンはもう限界ではないか?」

「なんだと?」

 

そう言われ、バクたろうを見ると少しずつ炎の勢いが弱くなっている。それと同時に、辺りも少しずつ凍りつく速度を早めていた。

 

クソっ、バクたろうも限界が近い。何か手はねぇのかよ・・・。

 

「一人じゃないさ。」

「そうよ、わたし達もいるわ。」

 

その言葉と共にバクたろうに加勢するのは、オーダイルとメガニウム。そして、エンテイ、ライコウ、スイクン。

 

「シルバー、クリス!テメェら、どうやってあの氷を!?」

「どうやら、エンテイの炎で溶けた氷は再生できないらしい。お前のように全て蒸発させる必要はないみたいだ。」

「ゴールドみたいに、火だるまにならなくて良かったわ。」

「こんな時まで真面目系はやめてくんねぇか?・・・それでも、助かったぜ。」

「援軍か・・・。だが、9年前も私に勝てなかった者達だ。結果は変わらんよ、ヒョウガ、ウリムー。」

 

ヤナギは氷の盾を増やしオレ達の攻撃を受け止めるた上で、さらにふぶきを放つ。

 

ただでさえ気温が下がってるってのに、ふぶきのおかわりかよ!

 

「さぁ、これで終わ・・・。この光景は!?」

 

そう言ってヤナギが上を見上げた瞬間。

 

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「ぐああ!!」

「おわっ!!」

「きゃあ!!」

 

そして、色々な悲鳴が響く中夕暮れの空が一瞬だけ真昼のように照らされ、その後何かが墜落するような音。

 

「くっ・・・。またしてもあの小娘かあぁぁ!!」

 

なんだ、ヤナギのやつ急に空に向かって叫びやがって・・・。小娘ってことは、今のはマシロの仕業か?

 

「ゴホッゴホッ!全く、マシロも遠慮なしね。あの2体相手なら仕方ないけど・・・。」

 

声が聞こえチラッと後ろを見ると、先輩方を氷つかせていた氷が全て砕けている。隕石の衝撃でまだ起き上がれそうにはなさそうだが、ヤナギもその様子を見て顔色を変えた。

 

「状況が悪いな。止めをさせなかったの心残りだが、これでお別れだ。どうせ、羽がなければ追ってこれん。」

 

そう言うと、ヤナギは祠に飛び込んでいく。

 

「待ちやがれ!」

 

オレはヤナギを追って祠に手を突っ込むが、手を入れた瞬間腕がグニャっと曲がり、あまりの痛みに思わず腕を引っ込めた。

 

「ぐっ!なんだこりゃ!?」

 

引っ込めた手を見るが、見た目に変化はない。祠を見ると、中はよくわからない空間が広がっている。

 

「時のはざまに入るには、銀色の羽と虹色の羽が必要なのよ。」

「さっきヤナギが言ってた、羽ってやつか!それはねぇのかよ?」

「それは・・・。」

 

綺麗なねーちゃんが言葉を区切りある一点を向いたままだまりこむ。それと同時に、オレの上に麦わら帽子が落ちてきた。

 

こいつは、さっきまで麦わらボーイが被ってた・・・。さっきの隕石で吹き飛ばされたのか?

 

それを手に取ると、帽子に刺さっているキラリと光る一対の羽。

 

「お!あるじゃねーか。借りてくぜ、麦わらボー・・・イ・・・?」

 

オレはその羽を引き抜くと、綺麗なねーちゃんが向いている方を向いて同じように絶句した。

 

おおぅ・・・。ボーイじゃなくてガールだったか・・・。

 

視線の先にはポニーテールを恥ずかしそうに抑えている女の子の姿。どうやら麦わら帽子の下には、黄色い髪をポニーテールに結んだ長い髪が隠されていたらしい。そして、それを見た周りの奴らが妙な雰囲気になっていた。

 

「・・・と、とにかく!こいつは借りてくぜ!」

 

オレは変な空気を払拭するように叫ぶ。すると、どこにいたのかさっきタマゴから孵った小さいやつが、バチバチと帯電しながらオレの頭の上にピョンと乗っかる。

 

「お?なんか知らねぇがえらくご機嫌じゃねーか。いいぜ、ヤナギの奴を止めるんだ!」

 

小さい体を覆っていた電気がオレ全体に広がり、オレを浮かび上がらせる。そして、そのまま祠の中に広がる変な空間に突撃した。

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

祠の中ではオレの過去に起きたことが浮かび上がっては消えていく。

その中で、知らない青年の姿が映った過去が流れる。

 

ここにいるのはオレとヤナギだけ・・・。ってことは、これはヤナギの過去か!

 

その中では、ラ・プリスとラ・プルスと呼ばれたラプラスが砕けた氷原に飲み込まれていった。

 

「見たのか、私の過去を。」

「やっぱり、さっきのはあんたか。」

「そうだ。あの時失ったラ・プリスとラ・プルスを取り戻す為に、私は過去に戻る。」

「・・・だからあんたにとって、ポケモンは道具だって言ったのか?」

 

そう言うと、ヤナギは一瞬だけ間をおいた。

 

「・・・あの言葉は正確じゃなかったな。正しくは愛すべき存在!愛して、愛して愛しぬく!道具とは、その愛を貫くために利用するその他一切のもの!」

「へっ。やっとあんたの本音が聞けたな。だが・・・。だからって諦める理由にはならねーけどな!」

「ゴールド。お前が羽を持っている以上、他の奴らが時のはざままで追ってくる事はない。つまり、ここでお前を倒せば、私を追えるものは居なくなる!ウリムー!」

「やってみやがれ!」

 

オレ達の間で氷と電気がぶつかり合う。

 

「どこにこんなエネルギーが・・・!」

「さあな!」

 

一瞬の拮抗の後、氷を貫いた電気はヤナギに迫るが、それを氷の盾で防ぐ。そして、直撃を受けた氷の盾は粉々になるが、直ぐに再生していく。

 

「無駄だ、いくら割っても再生する。潔く諦めたらどうだ?」

「なんだぁ?今更そんな事を言うなんて・・・。もしかして焦ってんのか?」

「何を馬鹿なこと・・・。」

「そりゃ、そうだよなぁ。」

 

オレはヤナギの言葉を遮る。

 

「なんたって、時のはざまに入れば誰も追って来れないはずなのにオレっていう邪魔者がついてきた。それに、森の上にはここに入るために必要な()()()()()がいるんだ。そいつらが負けたら、あんたも勝てなかったマシロが羽を持ってここにやって来る。そりゃ、焦るってもんだ・・・ぜっ!」

 

言い切ると同時に、盾の隙間からキューを氷の体に投げつける。

 

「ぐっ・・・!小娘ごときがあの2体に勝てると、本気で思ってるのか!」

「だから、あんただけで先にここへ来たんじゃねーのか?」

「・・・ッッ!!」

 

絶句するってこたぁ、図星か?

 

「ま、ここでオレがあんたをぶっ飛ばせば全部解決だがな!喰らえよ、(スーパー)ライジングサンダー!!」

「だが、まだ盾がある!」

「氷の盾なんて関係ねぇ!人形に刺さったキューが避雷針だ!氷の盾ごと吹き飛びやがれ!」

「キサマ・・・!!」

 

電気が避雷針に届こうとした瞬間、人形の右腕が伸びオレに迫ったが、オレに触れる直前(スーパー)ライジングサンダーがやつの体を吹き飛ばし、右腕は頭を掠めるだけに終わった。

 

「おっと!へっ、惜しかったな!」

「それはどうかな?」

「なんだと・・・、ガッ!!」

 

やつがニヤリと笑った瞬間、オレの体にものすごい負荷がかかる。まさかと思い、頭に手を伸ばすとゴーグルの間に挟んだはずの羽がなくなっている。

 

「テメェ・・・!」

「お前の狙いは見えていた。なら、私も同じ事を狙っているとは思わなかったのか?そら、ゴールドが持ってきた羽は、自慢の電気に巻き込まれて燃えているぞ?」

 

視線の先には燃え尽きて消えかかった羽。

 

「さぁ、その状態では最早抵抗すらできまい。この空間で私の氷に閉じ込められるとどうなるか、身をもって知るがいい。ヒョウガ、ふぶき!」

 

ヤナギが放ったふぶきがオレに迫るが、羽を失った以上まともに動くこともできない。

そう思った瞬間、オレ達の間に立ちはだかる3つの影。

 

「フリーザー、ふぶき!」

 

その1つがふぶきを押止め、1つはオレを受け止める。その瞬間、体にかかる負荷が消える。そして、最後の1つには・・・。

 

「待たせたね、ヤナギ。ゴールドも1人で追いかけるなんて無茶したねぇ。」

 

オーキドのじいさんに「()()()」と呼ばれたマシロの姿があった。

 

 

 

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