ポケットモンスター 煌   作:うたたねここ

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87話

 

そんなこんなでミスタに乗って、ハジツゲタウンにやってきた。周りにはハラハラと火山灰が舞っている。

 

「お?火山灰が降り出したってことは本格的に火山が復活したみたいだね。良かった良かった。さて、マリさん達はコンテスト会場かな?」

 

と思ってたんだけど・・・、あれ?あのソライシラボって建物の前に停まってる車、ホウエンテレビのロゴが入ってる。

マリさん、あそこに居るのかな?

 

「おじゃましま~す。」

「あ、マシロちゃん。そっちは大丈夫だった?」

「問題なし!マリさんも大丈夫そうだね。ルビーの姿が見えないけど、コンテスト?」

「ええ。なにか、思い詰めた様な顔をしてたからそっとしておこうと思って。」

 

思い詰めてた・・・?

なんだろう?車で話していた時も何やら思い詰めてたけど・・・。

 

「マリさん、何かドタバタしてるし取材出来る感じじゃないですよ。今日は帰りましょう。マリさん?」

「ウ~ン。」

 

ダイさんが声をかけても、マリさんは唸るだけ。

マリさんはマリさんで何かが引っかかってるのかもしれない。

 

「遅くなりました。ルネのミクリです。」

 

そんな時、この場所に新しい来訪者がやってきた。

なんか、妙に派手な格好の人だなぁ。

そう思っていると、その後ろからぞろぞろとついてくる4人の女の人達。そして・・・。

 

「し、師匠〜〜〜!!待ってくださ〜〜〜い!!」

 

その後ろから何故かルビーが走ってきた。

 

 

・・・・・・師匠って何?

 

 

「ルビーくん!!なんでキミが一緒に!?」

「あれぇ、ダイさん!あ、マシロさんも!!洞窟では助かりました、ありがとうございます。」

「いいよいいよ。それより、師匠って?」

「あの人、ボクのコンテストの師匠なんです。弟子入りしたんですよ。それよりここはなんの場所なんですか?・・・うわっ、すごいこわそうなポケモン。」

「何言ってるんだよ、ジムリーダーの息子だろ?」

 

何も知らずにこの場所にやってきたらしいルビーは、辺りをきょろと見渡すと、水のない水槽に入ったポケモンを見てこわそうなんて言ってる。

いやいや、このリリーラとアノプスって書いてあるポケモンより、キミのお父さんのほうがおっかないよ。

 

「・・・ん?」

 

そう思って2人を見ていると、そ~っと水槽に近づくハート型のポケモン。

そのポケモンは静かに水槽のスイッチに近づくと、そのボタンを押そうとして。

 

「何この子、ハート型のポケモン?めちゃくちゃ可愛いんだけど!!」

 

スイッチに触れる前に抱え上げる。

 

「ラブカスという種類のポケモンだ。名をエリザベスという。」

「そっか。はい、エリザベス返すね。・・・で、何をしようとしてたの?」

「気づいていたのかい?」

「スイッチを押そうとしたことぐらいはね。全く、ルビーも変なのに弟子入りしたねぇ。」

 

相変わらず水槽を眺めながらダイさんと話し込んでいるルビーを見ながら呟く。

 

「ふむ・・・。彼がジムリーダーの息子と聞いて、少しだけ試してみたくなってね。あと、まだ弟子じゃない。」

「え゛!?」

 

じゃあルビーは、この人の弟子を自称しながらついて回ってるの?なんて迷惑な・・・。

 

「・・・なんか、ごめんなさい。」

「なぜ君が謝るんだい?・・・そうだな。謝るより、君からみた彼がどんなものか聞かせてもらえるかな?」

「え?ウ~ン、私もそんなに詳しくないけど・・・。腕っぷしは、まぁ、お父さんと張り合えるぐらいには、強いかな。」

「・・・そうか。」

「いや、そもそも私の意見なんて聞いて役に立つ?」

 

初対面で、相手のことなんてよく知らないのに。

 

「ふむ。何故、自分に?といった顔をしているな。君のことはナギから聞いている。ジョウト・カントー地方のチャンピオン、マシロ。」

 

えー・・・。天気研究所で少し会っただけの人から聞いたの?

あの人、顔広くない?ジムリーダーって言ってたし、そんなもん?いや、こっちの人の顔が広いの?

 

「気が変わった。ついてきたいならついてきたまえ。何かを教えられるかは、分からないがね。」

 

いつの間にかルビーの後ろに移動していたミクリって人が、ルビーの肩に手を置きながら言う。

 

「明日の朝ここを発つ。youも残りのリボンを取ってくるといい。えるな、おうな、ゔぃな、いいな、ジムリーダーの招集の席には彼を連れて行く。you達はここに残って、ルネのデータ解析を手伝うんだ。」

「「「「え゛ーーーーーー!!!!」」」」

「やった!wonderful!」

 

この世の終わりみたいな顔をする4人に対して、ウッキウキのルビー。

 

・・・いや、待って。その4人の名前なんて?もっかい言ってくれる?ホントに人の名前?

 

「君もどうだい?君ほどの実力者なら、是非とも協力してほしいんだが・・・。」

 

4人の名前にびっくりしていると、おもむろに話をふられる。

 

「え?それって、さっき言ってたジムリーダーの招集ってやつ?」

「うむ。」

「あー、それなら遠慮させてもらおうかな。マリさんとの先約があるし。あ、でもマリさんがついていくって言うならいいけど。」

「そうか。」

 

少しだけガッカリしたような表情で呟く。

ゴメンね。経験上、ジムリーダーってだけで信用出来なくて。そんな私が入っても足並みが揃わなくなるだけだから、ついていっても一緒に何かするってことはないかなぁ。

というか、この人もジムリーダー?

 

「・・・あの、最後に1つだけ伺いたい事があるんですけど。『海水位の上昇』や『エネルギーバランスの崩壊』なんて話、ここに来て初めて知りました。現場の映像も全然出てきませんし、何か理由でもあるんですか?」

 

部屋の奥でマリさんが研究員に詰め寄っているが見える。その人は、マリさんの言葉を聞いて眉間にシワを寄せながら怒鳴り返していた。

 

「何言ってんの!!あんたらテレビ局がそこまでメディアに載せないって決めたんでしょーが!!わたしらはむしろ、異変のことまできちんと報道してほしいと思ってますよ!!」

「!!!」

「・・・全く、火山のデータを取っていたら急に火山の活動が停まるし。焦ってデータを解析してたら、いきなり噴火したようなデータを表情したと思えば、火山は何事もなかったかのように活動を再開してるし。こっちも訳わかんなくて忙しいんですよ。」

 

そして、ブツクサと文句を言いながらデータの解析に戻っていく。

 

「なんだかよく分からないけど、報道規制をしているのはテレビ局ってこと?」

「そうみたい・・・。ちょっと局長に電話してみる。」

 

そう言ってマリさんは建物の外に出ていき、ダイさんはその後ろを追いかけていった。

・・・とりあえず、火山を復活させたのは私(とカガリ)ってのは面倒くさそうなので黙っておこう。

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「第一制作局のマリです。局長でいらっしゃいますか?」

『やあ、君か。どうだね?取材の方は。』

「ええ。そのことでお尋ねしたいんです。えんとつ山、火山活動停止の件についてですが・・・。」

『ああ。報道規制したことかい?局内で協議して決定したんだ。いたずらに大衆を不安にさせてはいけないからね。』

「ですが、局長・・・!!」

『とにかく!!君達は赤い装束の1団のことだけを追ってくれればいい。よろしく頼むよ。』

「ちょっ・・・!!」

 

こちらの話を聞かずに、言いたいことを言うと電話を切られた。

 

「マリさん・・・?」

「・・・ダイ。局に戻るわよ。」

 

電話を握るマリの手は怒りでプルプルと震えている。

 

「なにあれ!?納得できるわけないでしょ!!こうなりゃ直談判よ!!」

「えぇ!?ルビー君はどうするんですか?」

「取材なんて後よ!規制されるなら、取材した意味すらなくなるもの!!」

「・・・相当お怒りですね。」

「当たり前よ!!わたし達が真実を隠すなんて事、1番やっちゃいけないんだから!!」

 

「そんな声を荒らげてどしたの?」

 

そして、そんな様子のマリ達に合流するマシロ。

 

「悪いわね、マシロちゃん。野暮用でちょっと局に戻る事になったわ。」

「野暮用?ルビーの事はどうするの?あの師匠と一緒に行くみたいだけど。」

「野暮用の方が優先ね。マシロちゃんはどうするの?これはテレビ局、わたし達の問題だからマシロちゃんが付き合う必要はないわ。だから、ルビー君についていってもいいのよ?」

「ん~・・・。マリさんについていくよ。個人的に初対面のジムリーダーは信用しないようにしてるから。それに、約束だしね。」

「・・・ありがとね、マシロちゃん。それじゃ、ダイ!!明日の朝イチで出るわよ!!」

「了解!」

 

 

ーーーーーーーー

 

翌朝。

 

「ここからは別行動よ。」

「急にどうしたんですか?」

「野暮用よ、や・ぼ・よ・う。」

「はぁ・・・。」

「まぁまぁ。ルビー君も、せっかく弟子入り出来たんだから色々と学んてきなよ。」

 

ルビーとマリさん達が話しているのを眺めていると、昨日の人が話しかけてきた。ミクリさん、だったっけ?

 

「別行動か、残念だ。」

「野暮用だからね、仕方ないよ。それより、ルビーの事よろしくね。なんか最近情緒不安定っぽいから。」

 

私が何か言ったのが原因かもしれないのに別行動をとるのはちょっと気がかりだけど、マリさんとの先約があるし・・・。

それに、ルビーに肩入れしすぎるとサファイアとの競争に影響が出るかもしれないしね。

またズルっこって言われちゃう。

 

「弟子と認めた以上、責任は果たそう。・・・私達はヒマワキシティに向かう。野暮用が終わってからでも構わない、手を貸してくれると助かる。」

「確約はできないけど、覚えておくよ。」

「ありがとう。」

 

「マシロさーん!師匠も何を話してたんですかー?」

 

2人で話していた所にルビーにが駆け寄ってくる。

 

「なんでもないよ、ルビーに何かあったら殺す。って言っただけ。」

 

そう言ってニッコリとミクリさんに笑顔を向けておく。

 

「なんでそんな物騒な事を言ってるんですか・・・。」

「そんな事、youは一言も言ってないだろ。」

 

ルビーには呆れられて、ミクリさんには軽く流されてしまったけど、別に冗談ってわけじゃないんだけどな。

裏で変なことされても困るし、釘をさしておくに越したことはないよね。

まぁ、()()()()()ジムリーダーは良い人だから大丈夫だと思いたい。

 

「ま、ルビーだけに肩入れするのもサファイアに悪いし、そろそろ潮時だったって事で。サファイアに会ったらよろしく言っといて。」

「あ、はい・・・。伝えておきますね!」

 

サファイアの名前を出すと、一瞬だけ表情が曇ったような気がした。が、直ぐにいつもと同じ表情で、いつも以上の声で返事を返す。

 

ん?

もしかして、サファイアの事で何か引っかかってる?

 

「それじゃあ、行こうか。」

「はい!」

 

私が少し考え込む間に2人は車に乗り込むと、そのまま空に浮かび飛び去っていく。

 

へぇ~。車って飛ぶんだ。

 

「マシロちゃん!わたし達も行くわよ!」

「あ、うん!」

 

空を眺めている間に横付けされた車に乗り込む。

 

「これは飛ばないの?」

「飛ばないわよ!あんなプライベートな車と一緒にしないでよ!こっちはただの社用車よ!!」

「あはは〜・・・。マシロちゃん、今のマリさんにテレビ局関連の話はしないほうがいいよ。局の方針に不満爆発中だから。」

「当然でしょ!報道の人間が真実を隠してどうするのよ!!ガミガミガミガミ・・・。」

 

怒鳴るように声を上げて一息でまくしたてる。

成る程、これは触らないほうが良さそうだ。

 

 

 

 

でも、車の話しか振ってない気がするんだけど

・・・。情緒不安定なのはマリさんもだったかぁ。

 

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