オツキミ山の戦いから5日。
なんだかんだでロケット団との連戦だったので、ハナダシティで長めに休息を取る。
一回博士に連絡をとろうかな?またロケット団も出てきたし。
あいつら、そのうち研究所とか襲撃しそうなんだよね。
「博士、そっちの様子はどう?何か変わったことない?」
「おぉ、マシロくんか。変わったこととと言えば、少し前に泥棒に入られての。もうすぐ泥棒の写真が送られてくると思うんじゃが。」
「博士、ボケてません?レッドにポケモンを逃がされてまだ少ししかたってないのに。」
「いやはや、面目ない・・。」
「あ、それと博士。昨日もロケット団に会ったけど、博士も気を付けてよ?あいつら、何してくるかわかんないから。そのうち研究を手伝えとか、資料を寄越せとか言ってきますよ?」
「大丈夫じゃ。こう見えて、ワシは過去のリーグ優勝者じゃからの。」
「知ってる。と言うか、大丈夫じゃないから盗まれてるんでしょ?」
そう言うと、ぐぬぬと唸って黙りこんでしまった。
事実だから仕方ないじゃん。
「それで、何を盗られたの?」
「ゼニガメじゃ。幸いと言うべきか、被害は一匹だけじゃ。」
「ヒトカゲとフシギダネだけ旅に出た報いかな?」
「そう言わんとってくれんかの?お、写真が来たぞ・・。」
そのまま博士は黙りこんでしまう。
「また黙りこんで、どうしたんですか?」
「マシロくん、落ち着いて見てもらいたいのじゃが・・・。」
そう言って1つの写真を転送してくる。
その写真を受け取った私は、思わずパソコンに掴みかかった。
「ちょっと!はかせ!この写真の子!ブルーじゃないですか!」
「お主もやはりそう思うかの?あと、とりあえず落ち着いてほしいんじゃが・・・。」
「こんなことなら旅に出るんじゃなかったかも!とんだ入れ違いになっちゃった!」
「おぉう。荒れとるのぅ・・・。」
とりあえず、一旦落ち着こう。
何故かは分からないけど、ブルーはゼニガメを盗んで行った、と。
「それで、ブルーは何処に行ったか分かります?」
「それが、分からんのだよ。」
「なるほど。(使えないね。)」
「聞こえとるぞ。とにかくじゃ、今ハナダにおるんじゃったか?」
「そうです。」
「なら、一度離れの岬に住んどるマサキ、という少年に会っておくといい。彼はタマムシ大学の人間にも顔が利く。きっと力になってくれるじゃろう。」
「わかりました。とりあえず、そこに向かってみますね。」
まぁ、ブルーが生きててどこかにいるなら、もうタマムシ大学にいく理由はないんだけどね。
一応、顔だけ出しに行こうかな。
その後、離れの岬に向かう私達。
トレーナーがたくさんいたり、森を抜ける途中野生のポケモンが出てきたりと、なかなかいそがしいね。
まぁ、ミスタが張り切って全部倒したんだけど。
きっと、全部自分の獲物だと思ってるんだろうなぁ。
おかげできららは隣でふわふわしてるだけである。
「ようやく・・・かな?」
呟いた私の前に1つの小屋が見えてきた。
なんでこんなところに住んでるんだろう?すごく不便だと思うんだけどなぁ・・・。
「こんにちはー。」
『こんにちはー』
「はーい、どちらさんやー?」
ガチャ、とドアを開けて出てきたのは1人の男の人。
「ん?見たことないお人やけど、どちらさんですか?」
「えっと、私はマシロっていいます。オーキド博士の紹介で一応やって来ました。」
「一応って言い方が引っ掛かるんやが、まぁええわ。とりあえず、上がっていきさかい。」
かくかくしかじか
「なるほどなぁ。そのブルーって子を探すために、伝承やらなんやらを探すためにタマムシシティに向かってたと。で、途中でブルーって子が見つかってしもうた訳やな。」
「そんな感じなんで、タマムシ大学のパイプ役をお願いしようと思ったんだけど・・・」
「不要になったっちゅう訳やな。」
「そう言うことです。あ、ちなみにこの子です。」
スッっと、写真を差し出す。
ゼニガメを抱えた女の子が写った写真。
マサキは、それを手に取る。
「なんならこの子の事、研究仲間に聞いてみましょか?」
「え?いいの?」
「ええって、ええって。あ、わいはマサキっちゅうねん。よろしくな。」
そう言って挨拶を交わす所で、通信の入った音がなった。
「ん?通信・・・?レッドのやつから・・・?おい、どないしたんや?」
そう言ってパソコンを操作するマサキ。
ん?レッド?レッドって、トキワで会ったあのレッドのこと?
「すまん、マシロはん。ちょっとまってーな?ブルーって子のことは後で聞くさかい。」
『ブルー?カメールを連れてた女の子のことか?』
「その話、詳しく!」
その言葉を聞いた瞬間、パソコンの前のマサキを押し退ける。
ふぎゃ、とかなんとか言ってるけどこっちはそれどころではない。降って湧いたような手がかり。逃す手はない。
『君は、マシロ?なんでマサキの所に?』
「そんなことはどうでもいいのよ!ブルーとはどこで会ったの!?」
『あ、あぁ。その子とはタマムシシティで会って・・・』
かくかくしかじか
「なるほど、少し前までタマムシで一緒だったと。」
『そのあとはわからない。ミュウの写真を売りに飛んでいったからな。』
写真の販売ねぇ・・・?お金が必要なのかな?
『もういいかな?こっちもマサキに聞きたい事があって。』
「あ、うん。」
「まったく、偉い目にあったわ・・」
マサキを押し退けていた手をどけると、疲れたようにパソコンの前に戻ってくる。
うん、ごめんなさい。
「そんで、なんの用事や?」
『実は、イーブイってポケモンを探してて・・・。』
「イーブイ、か。どんな姿なんや?」
「それが、さっぱり。」
「そうか。姿さえわかれば、研究仲間に片っ端からあたれるんやけどなぁ・・・。」
ふむふむ、なるほど。ジムの挑戦の際に条件を出されたと。イーブイとは、また珍しいポケモンを指定されたねぇ。
ブルーの情報のお礼ってことで、少しだけ手を貸してあげましょう!
「姿がわかればいいんだね?少しパソコンを借りるよ?」
「ええけど、なにするんや?」
「イーブイの画像データを持ってきます。それがあればなんとかなるんでしょ?・・・はい、この子がイーブイ。」
「こいつが・・・。」
『イーブイ・・・。』
「マシロはん。よぉ、イーブイの画像データなんかもってはったなぁ。」
「オーキド博士のお手伝いをしてたからね。ちょっとそこのデータベースにアクセスして、ちょちょっと。」
「へぇ~。それで、データベースにアクセスできる権限を持っとる、と。」
「実際は、勝手に押し掛けて好き勝手やってただけなんだけど。それが意外と研究の役にたったんだって。まぁ、よくわかんないけど。」
「はぁ・・。まぁええ。姿がわかったならこっちのもんや。パソコン越しってのもあれやさかい、今からタマムシに向かうで。マシロはんもくるやろ?」
「え?いいの?」
「かまへんって。画像データももろたし、お礼みたいなもんや。」
画像データもお礼みたいなものなんだけど・・・。
まぁ、タマムシまで連れてってくれるみたいだから、お言葉に甘えよう。
鳥ポケモンに乗ってタマムシシティまでひとっ飛び。
空を飛ぶって便利だねぇ。ミスタも似たようなことできないかな?後で聞いてみよう。
「久しぶりやな、レッド!」
「マサキもな。マシロも久しぶり、データサンキューな!」
「いいよいいよ。ブルーの情報のお礼ってことで。でも、よく私の事覚えてたねぇ。」
「白い髪は珍しいからな、すぐにわかったよ。」
「世間話もええけど、早めにイーブイ探さんと、他のトレーナーにとられるで?」
「おっと、そうだな。」
「それじゃ、私はブルーの事を聞き込みに行こうかな?ついでにイーブイの事も聞いてみるよ。」
「ありがとな、マシロ。」
「こっちも研究仲間にイーブイと一緒にブルーって子の事聞いてみるわ。」
「ありがと。それじゃ、また後でね。」
二人と別れ、タマムシシティで聞き込みを始める。
「なんか、よくわからないアイテムとか売ってたなぁ。」
「幻のポケモンの写真とか売ってたわねぇ。」
「プリンに掴まって飛んでったよ。」
とりあえず、色々売って次の町に行ったって感じ。やっぱり、お金が必要なのかな?
ちなみに、イーブイに関しては
「ちょくちょくこの辺りで見かけるわよ?」
とのことなので、イーブイは町中にいる模様。町中にいるポケモンを捕まえてこいって、変わったジムリーダーだねぇ。
思ってたよりも早く情報が集まったので二人と合流する。二人とも、別れた場所でパソコンの前でいろんな人と話をしていた。
私が戻ってきたことに気づくと通信を切った。
「お、早かったやん。人探しは終わったんか?」
「まぁね。とりあえず、この町にはいなさそう、かな。」
「そうかー。こっちは進展なしやー。」
それなら、私が聞いた情報が役に立つかな?
「イーブイなら、町中でちらほら見かけてるらしいよ?だから、探すなら町中がいいかも。」
「ほんとか!?マシロ、サンキュー!町中にいるなら、こんなところでパソコンの前にいるより、聞き込みをしながら探す方が早そうだ。行くぞ、マサキ!」
「お、おう。マシロはんはどうするんや?」
「うーん、私は別行動かな?少し、気になることもあるし。」
「さよか。じゃあな。イーブイの件、ありがとさんやで。」
そのまま走り去る二人。
と思ったら、レッドが戻ってきた。
「あと、ブルーを探すなら気を付けた方がいい。」
「どうして?」
「ロケット団がブルーを探してた。もしかしたら、今も探してるかもしれない。」
なるほどね、ロケット団がブルーを・・・。
とりあえず、潰そうか。
「ふむふむ。ちなみにアジトの場所とかボスの居場所とか知ってたりしない?」
「ゲームセンターの地下にあったぞ?通路のポスターの裏に隠しスイッチがあって、それを押すと地下への隠し階段が出てくる。」
ん?思ってたより有用な情報が出てきたね。
「ありがと。とりあえず行ってみるよ。」
「ああ。気を付けろよ・・・。え?行ってみる?」
「レッド、何しとんのや。はよ、いくでー。」
「ほら、マサキが呼んでるよ?」
「あ、あぁ・・・。じゃあな。」
煮え切らない態度でマサキの方に走っていくレッド。
思わず口が滑っちゃったね。危ない危ない。
さてと。
ロケット団がブルーを追いかけてるなんて言われて、黙ってなんかいられないよね。