――――――――――Side///異神Alice
―――――遠方での爆発。
振動は微細ではあるものの勘のいい者たちには伝わる。心当たりがある者ならばなおさらだ。
その爆発はいち早く異神Aliceに届き遅れてクラウン達にも伝わる。
ここでクラウン達はようやく違和感の正体に気が付く。この異界は既に現実世界と融合しているのだと。
Aliceは妙な異物が流れ込む感覚に不快感を表す。僅かな温情を裏切られた気分だった。
異神Aliceの意識がクラウン達へと向かう。グリリと動く眼球。
きっと”彼女”が割り込まなければ―――――僅かな苛立ちの籠った視線が彼らを捕らえれば消滅させたことだろう。
決意を秘めたチシャ猫が舞い降りた。
「ア、アリスッ!大変だニ”ャ。水がッ水がッ!!」
騒がしい突然の乱入者にAliceの意識が逸れる。どうしてこうも勘に障るのか。
「この無能・・また、やられたいのぉ?」
「ッ―――・・・ご めんなさぃ・・」
チシャ猫は途端に怯え瞳を揺らす。なんのつもりだこいつは・・・あんな目に遭っておきながらどうしてここに来た?
それで償っているつもりか?
浅ましい・・傍観者気取りの出来の悪い二次創作風情が・・・最高に醜いよ。
なんにもわかっちゃいない。Aliceは有象無象を無に帰し、新たに世界を転生させる。歪なる万象に鉄槌を。自己中心的な事象へと変換する。神は万能たる力の痕跡を穿り返す。
世界なんて、こんなものだ。
積み木のお城と一緒で簡単に壊れるし用意も出来る。変わりなんていくらでもきく世界に執着できるかよ。
運命など自身だけのお気に入りの舞台で悦に入っていればいい。
こんな、ものか。
こんなものなのかよ。
所詮は王のいない玉座。こんな凋落した玉座に何の価値がある。
神は痛痒で平常剥き出しの俗世を望む。
痛みを知る者こそが真理に至る。いつまでも傷跡を舐め続けるがいい。終わらぬ灼熱に身を焦がし続ける様を見せろ。己の血と肉を食み永久に踊れ。静寂とは無縁の優しさで覆い隠そう。醜い者には蓋をしよう。それが嫌なら目も鼻も耳も抉り取ろう。
痛みの上に、祝福は舞い降りるのだからさぁ!
「チシャ猫・・・そいつらを殺せ」
「ヒャ、はヒい!」
恐怖に押され言われるがままにただの木偶と化す。チシャ猫は声を震わせながらパチンと指を鳴らす。すると地面から様々な奇妙なデザインの扉が顕現する。
ギ、ギギギ
次々と無数の重厚な扉がゆっくりとこじ開けられる。
バン!
扉の隙間から指先だけが露出する。暗黒から無数の目が覗き観る。
クラウン達の心境は最悪そのもの。次々表れる見知った顔。特にグリムの心境たるや・・こうもA種に囲まれれば生きた心地もしない。
「・・・ハハ・・・クソがぁッ」
男たちはは絶望しながらも戦う事を選択する。それでもなお、抗うのかと神は無感情に眺める。それになんの意味があるのやら。まさか、この期に及んで生存の可能性を夢見ているのか??
現れたA種はどれもこれもが最狂最悪の個性の塊。
アリスの因子から与えられた異能は勇者の異能と同じであろうと根源が違う。最も近く遠い隣人。されど混ざり合う事を良しとしない。異能とは異端でありエゴと禀性の到達点。否定されずに頷き肯定されるAliceのお墨付き。特攻ともまた違う特異な形。それも真実故にどれだけの存在にも力は有効。なんせAliceが、そう肯定したのだもの。
「・・・・・・・・”アリス”待っててね」
異神AliceにとってA種は魂を分けた存在でありながら他人でもあるという奇妙な立ち位置だ。中身の無い”混じった”C種と違い彼女らには個性がある。混血でありながらも幻想であることをぶれない。聳立した有り方は同胞である証。胎を痛めて産んだだけの価値がある可能性の体現者。
それを使うのか。なんだチシャ猫はAliceの事をよくわかっているじゃないか。
だからそれが気に障る。
「さようなら、優しかった神父様」
Aliceはもう興味を失った。近くまで変革の波は来ていると意味も無く閉ざされた天上を見上げる。
既にこの舞台は崩壊寸前。箱庭を手で揺すぶるだけでこの始末だ。
Aliceには見えるのだ。神の眼は偽りの境界線をも見通す。ようやく太陽系までたどり着いた。あと9秒でこの地に届く。この世界は無駄に広すぎる。余計なものでありふれている。そんな世界が”アリス”を苦しめた。世界を転生させた暁には宇宙の概念は消し去ろう。小さな花畑さえあればそれでいい。
――――――そこで、今度こそ・・・”アリス”と・・・・・・
意識はどれだけそれようとも誰も神に触れることは許されない。油断でもなく泰然とそこに在る。
なにがあっても神は気にしない。誰も声をかけることは許されないのだから。
だからこそか、Aliceはチシャ猫の裏切りにも気が付かない。気に障るからこそ逆に意識もしたくない。裏切ってもチシャ猫ごときに何ができる。我が天敵は既に退場したのだ。
「消えちまえ」
男たちを包囲するA種たちが異能を晒し絶望を体現する。張りつめた状況で明確に違う動きをする者がいた。
その者はフードを被りゆっくりとごく自然に始動する。
無数のA種たちの中でクラウン達にゆっくりと背を向ける者がいた。
神は依然、天を仰ぐ。
神に一番近い位置。神の喉元。機会は定められたように訪れた。
最後まで抗おうと諦めずしっかりと敵を捕らえていたクラウン達は目撃者であった。襤褸切れのフードから覗くその者の顔、ダンジョン内では知らぬ者がいない有名人の一人。
”彼女”であればと・・期待に沸き立つも、それでいて異様な雰囲気に飲まれ閉口し、息を飲む。
”彼女”はゆっくりと背後から差す神の後光に唾を吐こうと、振り向きざまに異神の”股間”を蹴り上げた――――――
「 」
知る筈もない未知なる”痛み”が神に打ち込まれる。
痛覚は飛沫となり散逸する。
その叫びに世界を震わせて。
”彼女”、いや”彼は”ようやくここまで辿り着いたのだ。
そう”彼”こそは・・・
彼の名は――――――
「玉返せエエエエエエエエエェェェッッ!!!」
彼は、恋都は舞台に舞い戻った。あらゆるものを失い、奪われた一人の男が不遜にも神に牙を突き立てた!!
「イ”ッッギィィィ―――――ギィ”ァ”ァ”ァ”ァぃイ”イ”イ”ッヤ”ァァア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”アア”ア””アァッッ!!!!!!?」
未知なる痛みに――――存在が灼かれる。
Aliceはそのまま恋都に襟首をつかまれ頭突きが端正な顔に突き刺さる。鼻から血が舞う。
Aliceは思いもよらぬ存在を前に驚愕する。
その顔・・・・【氷結界域】!?
いや違う。なんだこいつは・・・・バラバラの出来損ないどもの肉体にあの男の魂だとォォッ!?
間違いなく殺した存在がどうしてここにいるんだッ!?お前はあの時終わっていただろうがアアアアア!!
”アリス”の人生は痛みと共にあった。痛みとはまるで隣人の様に寄り添う同伴者。好きになれるはずもない主張の強い痛覚。痛ければ泣くし、辛い。あらゆる責め苦を経験しながら、唯一無二の生の実感ともなっていたがそれでもついぞ好きになる事は無かった。
変化の無い世界でいつしか”痛み”は形を手にした。”痛み”は得た力をアリスにひけらかす為に一つだけの”アリスの役”に無理やり至っては踏み込み”役”を割った。主導権を奪われるまでに衰弱したアリスは肉体から弾かれ夢世界へと堕ち延びた。”痛み”にはそんなつもりはなくただ助けようとしただけなのに。
”痛み”は悲しんだ。嫌われたのではないのかと逃げ去った隣人をいつまでも求めて残り香に没頭する。アリスからの派生した神話。いつしかそれは自己をアリスだと認識するようになりそう名乗るようになった。
”表”と”裏”のアリス、そう定義することで関係性を強固なものにした。繋がりを求めていたのだ。あらゆる始まり、幻想体たる表のアリスは無自覚にも神を見出してしまったのだ。
特異な存在であるからこその条理から外れた方法で・・・
――――――6億1082万4155の祈り。
アリスから派生して産まれた者は全てがアリス。産まれることすらなく死んだ水子の魂すらも祈りを添えて・・・何者にも成れない有象無象のアリス達の祈りは裏のアリスを遂には無貌の神としての神格を与えた。裏のアリスは負の感情を一心に背負い表のアリスとの再会の為にただ動く。本能がそう突き動かす。
異神Aliceはどこまでも異端な神であった。いや、この世界における神の定義から大きく外れた異物そのもの。望まれたから神を名乗ってやっているに過ぎない。もっと恐ろしいものなのに誰もそのことを理解していない。どこまでも常識はずれでありながらも、その力は神と評するにふさわしい。そうとしか評せない。
だが、己の立ち位置を理解してもそれに沿う事も無い。”痛み”が本質であった神は、知らぬうちに在り方を変えていた。
ただの痛みが嫉妬や愛を感じる事が既におかしいのだ。痛みが根底であるのは間違いないがそれを狂わせたのも”アリス”。痛みは形骸化し、本質は別のモノへと移行していた。
その本質は【迷走】―――――――宛ても無く愚直に邁進し続ける。何も生まない疑問に思わない未来亡き迷い人。
祈り手、A、B種の因子に色濃く伝播させた祝福もどき。【フルドリス】とは神の本質を色濃く反映した存在の在り方なのだ。
その手の内に真実が握られていても気が付けない。正しく機能しない蒙昧なる認識のフィルター。知らない物は認知しないと見たいものだけを望む。
どうしようもないまでにAliceは神であったが、ここで視野の狭さが逆に仇となる。
そんな神に相対できる者はただ一人。神として昇華に必要な踏み台たる生け贄。”アリスの役”を一瞬でも移譲したあの男のみ。人知れず因果は神にまで剣を突き立てた。なんせそう願ったのは”アリス”自身であり至らしめたのも”アリスたち”なのだから・・・
つまるところだ。異神Aliceは神である前に男である自覚が足りなかった。どこまでいっても・・・・女のつもりだったのだ。
唯一にしてたった一度きりの意識の抜け穴。男の自覚があれば覚悟し耐えられた痛み。
少女たるアリスとの繋がりにいつまでも縋る者の末路。
金的は、Aliceに有効であった。
――――――――――Side/恋都
ぐにゅりとした足先の感触。
アリスを偽る者の蹴りは男の急所を的確に破壊した。一度で二つの玉を滅ぼした。
それも何のためらいもなく素足で蹴り潰す。己の玉を、だ。
突き刺さった足先を念入りにグリグリと捻れば面白いぐらいに神は哭く。
アリスとなった彼も泣きたかった。
なぜ俺は俺の玉を俺が潰さねばならないのかと、これも全部アリスって奴のせいなんだ――――そう思わねばとてもじゃないがやってられない。
「お前を男にしてやるよおオオオオオォォォッッ!!!Aliceッ!!」
声にならない絶叫でぶれる世界は輪郭を歪め色を失おうとする。そこに外から変異した新世界が襲い掛かる。中心たる神に殺到する。
何もかも消滅し、ここが最後の舞台となる。土台すらボロボロだが役者はすべて揃った!
さあ観よ!命の連なりを!!男たちの挽歌を!!!白熱狂乱せよ!!
命を繋げええええええ!!!
完全崩壊まで残り2秒――――――――
「チシャ猫オオオオオオオオオオオオオオッ!!」
「ニ”ャッ!」
恋都が叫びネコが呼応する。
Aliceの背後からチシャ猫が襲い掛かり羽交い絞めにし恋都に強引に髪を掴まれたまま頭の位置を下げられ恋都とAliceの鼻先が触れるまでに狭まり視線が絡み合う。
やっぱり・・・裏切ったッ裏切ったアアアアアアアアアアア!
ああまで神の寵愛をくれてやったのに!この恩知らずのド畜生があ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁ!
神の怒りを買ったチシャ猫は意図もたやすく消滅する。
――――時間は稼いだ。
薄れる意識の中でチシャ猫は走馬灯を見る。
『吾輩たちは確かにここにいる。たとえ誰かが見る夢の世界であろうと夢見る誰かの為にあり続ける夢の番人だ。君も夢があれば語るがいい。協力は惜しまないよ。君も胸に秘めた夢があるのだろ?』
あれは帽子屋の言葉だったか。紅茶入りの砂糖をざらざらと飲みながら奴は語った。思えばあれは本質を忘れ迷走する私への忠告だったのかもしれない。そうだ我々はいつだって人間に夢を与える存在だったじゃないか。ならば最後くらい夢を夢で終わらせないでやろうではないか。そのための命なのだ。あの子の為ならば・・・惜しくはない。
最後にチシャ猫の視界はあるものを捕らえていた。神の意識は裏切者に収束するようにわざわざ背後から襲撃した。Aliceの視野の狭さは武器であり弱点である。
「――――――ァ―――」
消えゆくチシャ猫の視界はある一点を見ていた。
そっか、そうだったんだ。
最後にようやく”アリス”は微笑んでくれた。
ああ、なんだ。そこにいたんだね・・・・アリ―――。
”彼女”からアリスの片鱗を感じながら満足げに完全消滅した。
それでも人知れず、思惑を超えバトンは既に手渡された。混ざる事の無い意志と意志が手を取り合う。取りこぼさまいとこの場に揃った者たちが全てを捧げ命を燃やし熱演する。
グサリ―――――、Aliceは一手遅れる。
運命に抗う者は命をかけて便乗した。その航路の先にこそ光はあると信じ殺到する。
Aliceの脇腹に何かが突き刺さる。
(こいつは・・・ッ)
流れ込む異なる神性に不快感を覚える。
何かが不遜にも神に抗った。
それは―――――醜い獣の姿をしていた。無理やり取り付けられた拘束具の装いをした甲冑の隙間から獣毛が溢れ兜の隙間から複数の眼が覗く。その怪物は完全に変異したあの騎士であったのだ。腕と一体となった聖剣が何よりの証拠。
・・・そうまでして抗うか人間があああッッ!
「―――――――――――――」
――――――レグナントは既に言葉を理解しない醜い獣へと堕ちた。なぜここにいるのかも、この恐るべき存在に挑む理由も分からない。獣の本能が逃げろと警鐘を鳴らすも、なぜだか足は前に進むのだ。
誰かに導かれるように朱い手を引かれ恐れ多くも絶対なる神に深々と剣を突き刺した。
暖かい誰かの温もりが手のひらを通し満ちていく。騎士の矜持は未だ絶えず。
姿や本質が変わろうともその意志は壊れゆく聖剣だけが知っていた。
聖剣よ―――――――導け。命の続く限り。
呼応したのか続けざまに上空から何かが舞い降り楔が神に打ち込まれる。
Aliceのうなじに何かがまた刺さる。
「キィィィィ――――――――――――――!!」
「ギッ!?――――ッ!?」
その者もまた異形。多くの車輪を背負い、翼をはためかせ急降下で襲い掛かる不気味な凶鳥。女王の杖が大きな鉤爪と共に延髄に打ち込まれた。いくら姿が変わろうともAliceには誰なのか判別がつく。異形に成り果てようとも意志は潰えぬとでも言うつもりか。
神父様。見せつけているのか、このAliceに――――――――――ッ
延髄を貫く女王の杖が動きを遅らせた。女王の置き土産がここで効果を発揮する。女王はもとよりアリスに対する敵対者の象徴。その立ち位置が神である以前に”アリスの役”を有するAliceに干渉することに成功させた。女王の残留思念が毒の様に回り引き続き動きを硬直させる。暴虐な支配者の役割がアリスを止める。
祈り手であり一番の古参であるヨルムの行動に勇気を奮わせ二人を神へと突撃させた。祈る者で在れど、無意識にかかる拒否感を神への罰当たりな行為を覚悟と決意をもって踏み越え追随した。
それを補助するように朱ノ女王は消滅してもなお変異した二人の獣を導く。
変異し獣に堕ち本能で動くようになった彼らの決意を繋ぎとめる。
いつだって脅威は過去から這ってくる。
そのどれもがアリスと何かしらの縁がある者たちばかり。因果の刃が見境なしに襲い掛かる。
なんだ、これは。なにが起きている!?
僅か1秒にも満たない応酬。皆が皆、神に抗おうとする。
その舞台の演目は【神殺し】
脚本が存在しない前代未聞の一度きりの演目に血を吐きながらも演者は一心不乱に舞う。
聖剣は光を増し、杖は毒のような情念を撒き散らす。二つの遺失物はひび割れ崩壊しようと形を失っていく。それは異形達も同じこと。それでもなお、雄たけびをあげ必死に喰らい付く。Aliceに纏わりつき動きを阻害する。
「がぁあああああああああぁぁぁぁぁぁッ!!ゲームマスターを舐めるなあああああ!」
グリムが痛みに悶え叫びが響く。
クラウンとレグナントがここまで至れたのも命を捨てる覚悟があったからこそ。
それもこれもグリムがA種たちを一手に引き受け動きを止めたからこそできた芸当。顔中から血を吹き出しながらもA種全てに対抗して見せた。
二人もまた魔力障壁を解除し神性の波に身を任せ異形と化した。彼らは信じていた。人の意思はこんなことでは潰えないと。誰もが守るべき明日を望んだからこそ、その命の限りを費やした。
きっとこのために永き時を生きてきた。無駄な事は一つも無かったのだ。
この日を迎えるために生きてきたのだ!!
あとは我らが祈り手のリーダーに託すのだと何の不安もなかった。
彼女こそが我が祈り手の筆頭。我らが最強の氷結界域。全てを託すには十分たる信頼と実績が二人を迷いなく動かした。死の直前、二人は確かに笑ったのだ。
「「い”け”よ”お”お”お”お”お”お”お”おおおおおぉぉッッ!!!」」
壊れゆく世界で恋都とAliceは見つめ合う。
視線が・・・外せないッ。何かが恋都の中から手を伸ばしAliceの心臓を鷲掴みにしていた。
この感触、少女の温もり、匂い・・・な、なぜだ、なぜ”アリス”がそこにいる!?
愛しき半身。いくら探しても見つからないからこそ、ここまでの事態を引き起こしたのに!!
そんなにも、この男がいいのかッ!?
見てよォ!Aliceだって男なんだよっ!?
これで”アリス”と子供だって作れるんだよおおおおおお!!
答えろ!答えろよおおおおお”アリス”ウウウウウ―――ッッ!!!何が違うんだよおおおおおッ!?
嫉妬で狂うAliceの脳内で火花が散り、それは現実にも幻出してみせた。
神性の爆発はあらゆるものを飲み込み恋都とAliceは姿を消し世界は容赦なく終わった。
だが、因果は収束する。それは何も神ですら例外ではない――――清算はまだ何も終わっていない。
これから新たなる物語は始まるのだ。