剣帝のやり直し   作:秋月艦隊

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とりあえず書きました。


第2話 一周目の最後後編

憎い。

俺にこんなことをしたヤツらのことが憎くてたまらない。

・・・復讐してやる。

俺をこんな目に合わせた、いや、俺とレーヴェさんをこんな目に合わせたヤツらに復讐してやる。

 

「なんでだよ?」

 

そんな言葉を呟いた俺の腕の中には憑き物が落ちた表情で息絶えたレーヴェさんがいた。

 

思えばレーヴェさんとの付き合いは長い。

初めてあったのは俺がまだ薬物耐性を持ってなかった頃で今からだいたい3年前、まだ魔族領内に入ったばかりの頃だ。

彼女の本名はレーヴェ・クライレット、剣の名門クライレット家の現当主クレハ・クライレットとは双子の姉に当たる人物だ。

 

世界で唯一の【剣帝】のクラスを持っている人物で現実を知りながらどこまでも優しかった。

俺の境遇を知ってからはずっと庇ってくれた、強くてどこまでも気高い人だった。

 

こんな風に死んでいい人では無かったはずなんだ。

 

「レーヴェさん・・」

 

俺の腕の中にいる彼女は徐々に冷たくなり固くなりつつあった。

 

「なんでだよ・・」

 

悔しくて涙が溢れてくる。

俺は何一つとして返すことができなかったし感謝の気持ちすら伝えられなかった。

なのに、彼女は俺に謝っただけで静かに息を引き取ったんだよ。

本当は悔しいだろうし辛いだろうに、安心した表情で逝ったんだ、なんでだよ、恨んでいいはずだろ?俺のことを罵倒してくれよ、そうしたら楽になるだろ?だから、目を開けてくれよレーヴェさん・・・。

 

「よくやりました【癒】の勇者ケアル」

 

俺の背後から王女が話しかけてきた。

今この時に置いても俺の感情を逆撫でするような声だ。

後ろを見てみると貼り付けた偽物の笑みを浮かべてこちらを見ていた。

 

あれほどの怪我をどうやって治したのか周りを見てみると地面に空になったエリクサーの瓶が落ちていた。

 

「(仲間に隠してエリクサーを持ってやがったか、さすが性根が腐ってる【術】の勇者だな)」

 

俺は心の中で王女に嫌味を言うと振り返った。

 

「意識が戻ったのね!よかったわ私はずっと心配して」

 

「黙れ」

 

上っ面だけの言葉を吐く王女の言葉を俺はドスの効いた一言で止めた。

 

「貴様らが俺やレーヴェさんにした仕打ちを覚えていないとでも?」

 

俺は王女のことを睨みつけながら言った。

 

「ブレットとブレイドは本当にひどいことをしていましたわ、ですが私はあなたのためを思って・・・」

 

そう言うと王女は慌てながら言葉をひねり出した。

そのオロオロとした動きがあまりに面白かったため俺は笑ってしまった。

 

「それよりもその宝石は危ないですわ、酷い呪いがかかっております。【術】の勇者たる私が預かりますわ」

 

だが、俺が笑っていると王女が最後の最後でとんでもないことを言い出した。

 

「賢者の石」

 

俺がその言葉を言うと王女は弩に撃たれたように固まった。

 

「これを得るために魔族を滅ぼしたんだろ?魔術の力を爆発的に高める最高の魔術具、これさえあれば禁術すら使える!」

 

俺は王女に向かって見せつけるように賢者の石を掲げた。

 

「あら、物知りですのね」

 

対する王女はなんでもないことのように言った。

 

「あぁ、俺は物知りなんだ」

 

それに俺は王女が無視できないような言葉を放った。

 

「あんた達がこの賢者の石を使って世界征服なんて馬鹿げた妄想をしていることも知っている」

 

「・・・・・・・」

 

俺がそう言うとさすがに無視できなくなったのか王女は黙り込んだ。

 

「・・さて、なんのことを言っているのかわからないですわね」

 

しばらくの間を置いて王女は先程のことは知らないと言葉を放った。

その姿は明らかに動揺が隠せてなく実に滑稽だった。

 

「俺はこの石の力で【回復】を使う」

 

王女に向かって俺は話した。

 

「どうしても治したいものがあるんだ」

 

少しの間を置いて話された言葉は王女のことを追い詰めるのに充分だった。

 

「まさか・・・」

 

「この世界そのものを【回復】する」

 

王女の言葉に覆いかぶせるように言った。

 

「そして四年前あんたに出会う前からやり直すよ」

 

俺は確実な口調で言った。

 

「じ・・・時間遡行?無駄よ!絶対にできない!!」

 

王女は焦ったように声を紡いだ。

 

「できたとしても記憶は全部消えるわ!また繰り返すだけ!!」

 

目の前の王女は何としても俺を止めようと叫ぶ。

 

「確かに全部忘れて同じことを繰り返すかもしれない」

 

俺は自分に言い聞かせるように言った。

 

「だけど、そうはならない。俺の憎しみは時間が巻き戻され記憶を失っても絶対に消えない!」

 

「あなた、まさか本当に?」

 

俺が叫ぶと王女が怯えた表情で震えた声を出した。

 

「じゃあな王女様」

 

だから俺は次の言葉を出す。

 

「やり直せたら次はお前の全てを奪ってやる」

 

「やめろ・・・」

 

俺が言うとすぐさま王女が声を震えさせ叫んだ。

 

「やめろってんだろぉぉ!この愚図犬がっ!!」

 

その怒りと恐怖に震える声と表情を見た俺は笑みを浮かべながら叫んだ。

 

「【時間逆行】!!」

 

ーゴゴゴゴゴー

 

次の瞬間には辺り一面が光に包まれ俺の意識は途切れた。

 

 




いやぁー、朝起きて見てみたら予想の10倍以上の人が見てくれていて驚きました。
感想は読んで、できるだけ返していくつもりです。
次回更新は・・・・・未定です!
気長にお待ちください。

レーヴェの今後

  • 復讐パーティー入り(わかるよね)
  • ハーレムメンバー入り(わかるよね)
  • 敵対する(ケアルと戦う)
  • 敵対する(人類の敵になる)
  • ケアルとの恋に発展(ヒロインになる)
  • なんでもいいから戦え(恋愛無し)
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